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Z 8733 : 2000
のが望ましい。現時点では,他の反射面から離れた,ただ一つの反射面上に置かれた基準音源に対し
てだけ,標準校正方法が存在している(ISO 6926参照)。
小形及び中形の音源 (l1,l2,l3≦2m) に対しては,音源位置は1か所で十分である。大形の音源及び長
さと幅の比が2より大きなものに対しては,床面上の4か所で基準音源を作動させる。その4か所とは,
測定対象機器の投影がほぼ四角形であると想定するとき,四辺形の4辺の中間である。音響パワーレベル
LWを得るために,床面上の四つの音源位置のそれぞれにおいて,基準音源による表面音圧レベル Lpf を計
算する。測定表面上のそれぞれの位置において,四つの音源位置に対する音圧レベルを8.1の式(4)を使い
2乗平均ベースで平均する。
測定対象機器が試験サイトから移動できないとき,基準音源は,同じ試験環境内において,測定対象機
器の位置とは異なるが,部屋の反射に関しては等価な1か所又は複数の位置に配置するものとする。さら
に,ISO 3747に従って,測定対象機器の上か,又はそれに隣接した位置で基準音源を使ってもよいが,そ
のような位置に対しては,基準音源の該当する校正が既知でなければならない。
マイクロホン位置の数が十分であるかどうかに関しては,7.2.2 a)及び7.3.2 a)それぞれの要件を満足する
ように注意する。
A.4 室吸収に基づく環境補正値の算出
式(A.2)からK2を計算する。
K2=10log10 [1+4 (S/A) ] (dB) (A.2)
ここに, A : 室の等価吸音面積 (m2)
S : 測定表面の面積 (m2)
式(A.2)を使って計算される環境補正値K2をS/Aの関数として図A.1に示す。
表A.1 平均吸音率
平均吸音率愀 室に関する記述
0.05 コンクリート,煉瓦,石膏又はタイルでできた滑らかで
硬い壁をもち,ほとんど何もない室
0.1 部分的に何もない空間をもつ室,滑らかな壁の室
0.15 家具の置いてある室,四角い機械室,四角い作業室
0.2 家具のある不規則な形をした部屋,不規則な形をした機
械室及び作業室
0.25 布張り及び皮張りの家具のある室,(例えば,部分的に
吸音処理をした天井のように)天井又は壁のどちらか
に,少量の吸音処理をした機械室及び作業室
0.35 天井及び壁の両方に吸音処理をした室
0.5 天井及び壁に大量の吸音処理をした室
A.4.1 概算法
試験環境の音響的な特性を確認するため,次の式(A.3)によって与えられるAの値 (m2) を使い,式(A.2)
からK2Aを算出する。
A= 懿攀 (A.3)
ここに, 懿 A特性値に対し,表A.1で与えられる平均吸音率
Sv : 試験室の境界表面(壁,天井及び床)の全面積 (m2)
A.4.2 残響法
測定した残響時間(JIS A 1409参照)から室の等価吸音面積をセービンの残響式,式(A.4)により計算す
る。15℃30℃の室温に対しては,次のとおりである。
――――― [JIS Z 8733 pdf 31] ―――――
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A=0.16 (V/T) (A.4)
ここに, V : 試験室の容積 (m3)
T : A特性又は周波数バンドごとの残響時間 (s)
A特性の測定値から直接K2Aの値を算出するためには,中心周波数1kHzの周波数バンドで測定した残
響時間を使うことを推奨する。
この方法は,精密級の半無響及び屋外測定での利用には不向きである。
A.4.3 二重測定表面法
幅及び奥行きが,それぞれ天井高さの3倍未満の室内でだけこの方法を使う。音源を包む,二つの測定
表面を選択する。1番目の表面は,7.1に従って音響パワーレベルを算出するための測定表面とする。1番
目の表面の面積はSとする。面積S2をもつ二番目の表面は,1番目のそれと幾何学的には同じ形であり,
測定対象機器に対し左右対称であって,音源からもっと離す。両方の表面において,4.3に規定する暗騒音
の基準を満足しなければならない。
測定表面上のマイクロホン位置は1番目の表面上のそれに対応するものとする。S2/Sの比は2未満であ
ってはならなく,できれば4より大きいことが望ましい。Mの値は,次のとおりに計算される。
M 10 1.0 (Lp1
Lp2 ) (A.5)
ここに, Lp1 : S上での平均音圧レベル (dB)。式(4)参照。
L p2 : S2上での平均音圧レベル (dB)。式(4)参照。
8.3に従い,両方の平均音圧レベルに対し,暗騒音の補正値を適用する。
比A/Sは,次から計算される。
A (4M )1
(A.6)
S 1 MS / S2
A特性又は周波数バンドごとの環境補正値K2は式(A.6)から計算される比A/Sに対し,式(A.2)から得ら
れる。
図A.1 環境補正値K2 (dB)
――――― [JIS Z 8733 pdf 32] ―――――
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附属書B(規定) 半球測定表面上のマイクロホン配列
B.1 基本マイクロホン位置及び追加マイクロホン位置
測定表面上の等しい面積に対応する10か所の基本マイクロホン位置は,図B.1及び図B.2において1
10の番号が付けられており,これらの座標を7.1で定義する座標系に従い表B.1に列挙する。10か所の追
加マイクロホン位置は,図B.2において1120の番号が付けられており,それらの座標も表B.1に列挙し
てある。
表B.1 基本マイクロホン位置 (110) と追加マイクロホン位置 (1120) の座標
y z
マイクロホン位置 x
r r r
1 −0.99 0 0.15
2 0.50 −0.86 0.15
3 0.50 0.86 0.15
4 −0.45 0.77 0.45
5 −0.45 −0.77 0.45
6 0.89 0 0.45
7 0.33 0.57 0.75
8 −0.66 0 0.75
9 0.33 −0.57 0.75
10 0 0 1.0
11 0.99 0 0.15
12 −0.50 0.86 0.15
13 −0.50 −0.86 0.15
14 0.45 −0.77 0.45
15 0.45 0.77 0.45
16 −0.89 0 0.45
17 −0.33 −0.57 0.75
18 0.66 0 0.75
19 −0.33 0.57 0.75
20 (=10) 0 0 1.0
備考 マイクロホン位置10と20とは一致しており,個別規格でそのように規定されている
ときは,これらの位置を省略してもよい。
B.2 離散純音を放射する音源のためのマイクロホン位置
音源が離散純音を放射しているときに,反射面上の同じ高さに複数のマイクロホン位置を配置すると,
強い干渉が発生することがある。そのような場合,表B.2で与える座標をもつマイクロホン配列の利用が
推奨される。
――――― [JIS Z 8733 pdf 33] ―――――
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表B.2 離散純音を放射する音源のためのマイクロホン位置の座標
y z
マイクロホン位置 x
r r r
1 0.16 −0.96 0.22
2 0.78 −0.60 0.20
3 0.78 0.55 0.31
4 0.16 0.90 0.41
5 −0.83 0.32 0.45
6 −0.83 −0.40 0.38
7 −0.26 −0.65 0.71
8 0.74 −0.07 0.67
9 −0.26 0.50 0.83
10 0.10 −0.10 0.99
B.3 二つの反射面に隣接する音源のためのマイクロホン位置
二つの反射面に隣接して設置される音源に対しては,適切な測定表面とマイクロホン位置とを定義する
目的のために,図B.3を引用する。球形測定表面の半径は,少なくとも3mとする。
B.4 測定経路
反射面上の自由音場の上方にあって,平行な面内にある同心円状のマイクロホン移動経路を図B.4に示
す。
これらの経路は,それぞれの経路に対応する球面の,年輪状部分の面積が等しくなるように選択されて
いる。
図B.1 半球上のマイクロホン配列−基本マイクロホン位置
――――― [JIS Z 8733 pdf 34] ―――――
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備考 基本マイクロホン位置は110,追加マイクロホン位置は1120の番号が付けられている。
図B.2 半球面上のマイクロホン配列
――――― [JIS Z 8733 pdf 35] ―――――
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JIS Z 8733:2000の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3744:1994(MOD)
JIS Z 8733:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.140 : 音響及び音響測定 > 17.140.01 : 音響測定及び雑音除去一般
JIS Z 8733:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1409:1998
- 残響室法吸音率の測定方法
- JISC1502:1990
- 普通騒音計
- JISC1505:1988
- 精密騒音計
- JISC1515:2020
- 電気音響―音響校正器
- JISZ8732:2000
- 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベルの測定方法―無響室及び半無響室における精密測定方法
- JISZ8732:2021
- 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定―無響室及び半無響室における精密測定方法
- JISZ8737-1:2000
- 音響―作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法―第1部:反射面上の準自由音場における実用測定方法