4
B 0625 : 2021
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3007 (公差解析におけ correction factor
二乗和平方根を求める際の前提が成立しない可能性がある場合
る)調整係数 に,二乗和平方根で求める累積公差に乗ずる経験的な数値
注釈1 この規格では,この数値又はこの数値を求める式などを
提供することは意図しない。
注釈2 公差解析の精度が高いと判断される場合は,調整係数は
不要となる。例えば,3次元公差解析ソフトウェアを使
用して,異なる種類の分布を重ね合わせた公差累積の計
算を正確に行う場合,又は,二乗和平方根による公差解
析を,実際の製造現場の工程能力に基づいた正確な分布
に基づいて行う場合などである。
3008 (公差解析におけ 公差の累積に影響する,部品の形体の寸法·形状·姿勢·位置に, Monte Carlo
る)モンテカル method
指定する分布に従う乱数を与えて,位置及び/又は距離を求め,そ
ロ法 れを繰り返すことで解析寸法(5002)の分布を求める計算方法
注釈1 附属書C参照。
注釈2 統計的手法における一般的なモンテカルロ法について
は,JIS Z 9031参照。
3009 (公差解析におけ method of system
モーメント(積率)を用いて分布曲線を表す考え方を利用して,公
る) moments
差の累積に影響する,部品の形体の寸法·形状·姿勢·位置に統計
システムモーメン 分布を与え,解析寸法(5002)の分布をモーメント量として求める
ト法 計算方法
注釈1 附属書D参照。
3010 (寸法と許容差 converting
寸法の公差の設定において,上の許容差及び下の許容差の絶対値
の) dimension to
が異なる場合に,寸法の公差を変更せずに,上の許容差及び下の許
中央値変換 equal bilateral
容差の絶対値が等しくなるように,基準寸法(サイズ形体の場合
tolerances
は,図示サイズ)と上の許容差及び下の許容差とを変換する行為
注釈1 寸法の対象がサイズ形体の場合,“寸法”は“サイズ”に
読み替える。
+0.1 +0.05
例 0を中央値変換すると,20.05−0.05となる。
20
3011 (公差解析におけ contribution ratio
累積公差に対して,各部品の公差又は形体間のがた(3012)が寄与
る)寄与率 した度合いを百分率で表した数値
注釈1 附属書B参照。
例 三つのブロックの累積公差を求めるとき,それぞれのブロッ
クの公差(許容差)が,0.6(±0.3),0.4(±0.2)及び1(±
0.5)である場合,ワーストケースでの累積公差は2(±1)
である。ワーストケースでの寄与率は,各公差(許容差)を
ワーストケースでの累積公差で除して,
0.6/2×100=30 %,0.4/2×100=20 %及び1/2×100=50 %
(0.3/1×100=30 %,0.2/1×100=20 %及び0.5/1×100=
50 %)となる。
二乗和平方根での累積公差は,
(0.4) 2
(0.6) 2 (1) 2 1.52 1.23
2
( (0.3) (0.5) 2
(0.2) 2 0.38 0.62 )
である。二乗和平方根での寄与率は,各公差(許容差)の二
乗を二乗和平方根での累積公差で除して,
(0.6)2/1.52×100=24 %,(0.4)2/1.52×100=11 %及び(1)2/1.52
×100=65 %
((0.3)2/0.38×100=24 %,(0.2)2/0.38×100=11 %及び
(0.5)2/0.38×100=65 %)となる。
――――― [JIS B 0625 pdf 6] ―――――
5
B 0625 : 2021
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3012 がた assembly floating
組立品の位置決めにおいて,軸及び穴,キー及びキー溝のような機
械要素間の隙間によって生じる部品間の変位
注釈1 附属書E参照。
3013 最小のがたの値 minimum value of
位置決めを行う二つのサイズ形体が,それぞれ最大実体状態のと
assembly
きのがたの値,又はその半分の値の前に±記号を付して表した値
E,軸径がφ9±0.1○
Eであれ
例 軸と穴の場合,穴径がφ10±0.1○ floating
ば,穴の最大実体サイズφ9.9から軸の最大実体サイズφ9.1
を引いた値を2で割り,±記号を付して表したとき,最小の
がたの値は±0.4となる。この場合,軸及び穴それぞれの真
直度公差は考慮しない。
図面の指示
(穴) (軸)
最大実体状態
がたの生じて
いる状態
――――― [JIS B 0625 pdf 7] ―――――
6
B 0625 : 2021
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3014 図示のがたの値 nominal value of
位置決めを行う二つのサイズ形体が,それぞれ図示サイズのとき
のがたの値,又はその半分の値の前に±記号を付して表した値 assembly
E,軸径がφ9±0.1○
Eであれ
例 軸と穴の場合,穴径がφ10±0.1○ floating
ば,穴の図示サイズφ10から軸の図示サイズφ9を引いた値
を2で割り,±記号を付して表したとき,図示のがたの値は
±0.5となる。この場合,軸及び穴それぞれの真直度公差は
考慮しない。
図面の指示
(穴) (軸)
図示サイズ
がたの生じて
いる状態
――――― [JIS B 0625 pdf 8] ―――――
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B 0625 : 2021
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3015 最大のがたの値 maximum value of
位置決めを行う二つのサイズ形体が,それぞれ最小実体状態のと
assembly
きのがたの値,又はその半分の値の前に±記号を付して表した値
注釈1 附属書E参照。 floating
E,軸径がφ9±0.1○
Eであれ
例 軸と穴の場合,穴径がφ10±0.1○
ば,穴の最小実体サイズφ10.1から軸の最小実体サイズφ
8.9を引いた値を2で割り,±記号を付して表したとき,最
大のがたの値は±0.6となる。この場合,軸及び穴それぞれ
の真直度公差は考慮しない。
図面の指示
(穴) (軸)
最小実体状態
がたの生じて
いる状態
――――― [JIS B 0625 pdf 9] ―――――
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B 0625 : 2021
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3016 てこ比 lever ratio
てこの原理におけるモーメントの場合と同様に,2次元及び3次元
代替用語 : レバー の公差解析において,部品上の形体のばらつき及び/又はがたに
比 対して累積公差を増減させた比率
例1 回転する扉の先端の高さを解析寸法(5002)とするときに,
扉の回転方向の位置を決定する接触点の高さのばらつき
は,扉の先端の高さに,てこ比(b/a)を乗じた2δ·b/a(±
δ·b/a)となって累積公差に影響する。
扉のヒンジ部 扉の先端の高さのばらつき
b
接触点の高さのばらつき
2d ( d)
2d ·b/a
( d·b/a)
a 回転する扉
a) 回転する扉の接触点と先端との間のてこ比の例
例2 歯車箱の底面と歯車の先端(歯先)との隙間を解析寸法
(5002)とするときに,左側の軸受のハウジングの穴位置
の公差域をφ2δ1,及び右側の穴位置の公差域をφ2δ2とす
る。このとき,左側のφ2δ1は,てこ比(b/l)を乗じた2δ1·
b/l(±δ1·b/l)となって累積公差に影響する。また,右側の
φ2δ2は,てこ比(a/l)を乗じた2δ2·a/l(±δ2·a/l)となっ
て累積公差に影響する。
l
a b
ハウジングの穴位置の公差域
ハウジングの
穴位置の公差域
d1
d2
2
2
f
f
解析寸法
歯車 歯車箱
b) 歯車箱(ハウジング)内で両端支持された軸の位置と
歯先との間のてこ比の例
――――― [JIS B 0625 pdf 10] ―――――
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JIS B 0625:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.10 : 許容限界及びはめ合い
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.17 : 度量衡及び測定.物理的現象(用語集)
JIS B 0625:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0401-1:2016
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―長さに関わるサイズ公差のISOコード方式―第1部:サイズ公差,サイズ差及びはめあいの基礎
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISZ8101-1:2015
- 統計―用語及び記号―第1部:一般統計用語及び確率で用いられる用語
- JISZ8101-2:2015
- 統計―用語及び記号―第2部:統計の応用
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8114:1999
- 製図―製図用語
- JISZ8121:1967
- オペレーションズリサーチ用語
- JISZ8317-1:2008
- 製図―寸法及び公差の記入方法―第1部:一般原則
- JISZ9031:2012
- 乱数生成及びランダム化の手順