JIS B 1755:1999 平歯車及びはすば歯車の負荷容量計算方法―材料の強度及び品質

JIS B 1755:1999 規格概要

この規格 B1755は、接触応力及び歯元応力についての許容応力値の限界並びに材料品質と熱処理に関する要求事項について規定。すべての歯車装置,基準ラック形状,歯形寸法,設計などに適用。

JISB1755 規格全文情報

規格番号
JIS B1755 
規格名称
平歯車及びはすば歯車の負荷容量計算方法―材料の強度及び品質
規格名称英語訳
Calculation of load capacity of spur and helical gears -- Strength and quality of materials
制定年月日
1999年1月20日
最新改正日
2015年10月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 6336-5:1996(IDT)
国際規格分類

ICS

21.200
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-01-20 制定日, 2005-01-20 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS B 1755:1999 PDF [36]
B 1755 : 1999 (ISO 6336-5 : 1996)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実
用新案登録出願に抵触する可能性のあることに十分留意する必要がある。通商産業大臣及び日本工業標準
調査会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS B 1755には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 全体硬化歯車の硬さ管理断面寸法の考察
附属書B(参考) 証明書
附属書C(参考) 硬さ換算表
附属書D(参考) やすりがけ表面硬さ試験
附属書E(参考) 参考文献

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS B 1755 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 1755 : 1999
(ISO 6336-5 : 1996)

平歯車及びはすば歯車の負荷容量計算方法−材料の強度及び品質

Calculation of load capacity of spur and helical gears −Strength and quality of materials

序文 この規格は,1996年に発行されたISO 6336-5 Calculation of load capacity of spur and helical gears−
Part5 : Strength and quality of materialsを翻訳し,その技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成
した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で,点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
この規格で規定する許容応力値は,大きな幅をもっている。これらの数値幅は,次の因子の欠陥及び変
動に起因するものと考えられる。すなわち,化学組成(チャージ),組織,熱間加工の種類及び程度(例え
ば,棒材,鍛造,鍛錬成形比),熱処理,残留応力レベルなどである。
この規格に規定する表14には,最も重要な影響を与える変数,種々の材料及びその品質等級に関する
要求事項が要約されている。これらが歯面強さと,歯の曲げ強さに及ぼす影響は,図114のグラフに示
すとおりである。
この規格では,最も広く用いられる歯車用鋼,及びこれと関連する熱処理方法を取り扱う。具体的な材
料,熱処理方法,又は製造方法の選択について推奨するものではない。また,具体的な製造方法及び熱処
理方法に対する材料の適合性についての説明を行うものでもない。
1. 適用範囲 この規格は,接触応力及び歯元応力についての許容応力値の限界並びに材料品質と熱処理
に関する要求事項について規定する。
この規格に基づく応力値は,ISO 6336-2及びISO 6336-3に規定した計算方法に用いるのに適合したもの
であり,産業用歯車,高速歯車及び舶用歯車についての応用規格に用いるのに適合したものである。また,
かさ歯車の負荷容量の定格を決めるISO 10300の計算方法にも適合している。
この規格は,すべての歯車装置,基準ラック形状,歯形寸法,設計などに適用できる。この規格に基づ
く計算結果は,ISO 6336-1の適用範囲に示された範囲内においては,上記以外の計算方法による結果とも
よく一致する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの規格は,その最新版を適用する。
JIS B 1701-1 円筒歯車−インボリュート歯車歯形 第1部 : 標準規準ラック歯形
備考 ISO/DIS 53 : 1976 Cylindrical gears for general and heavy engineering−Basic rackが,この規格
と一致している。

――――― [JIS B 1755 pdf 2] ―――――

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B 1755 : 1999 (ISO 6336-5 : 1996)
JIS G 0561 鋼の焼入性試験方法(一端焼入方法)
備考 ISO 642 : 1979 Steel−Hardenability test by end quenching (Jominy test) からの引用事項は,こ
の規格の該当事項と同等である。
JIS G 0551 鋼のオーステナイト結晶粒度試験方法
JIS G 0552 鋼のフェライト結晶粒度試験方法
備考 ISO 643 : 1983 Steel−Micrographic determination of the ferritic or austenitic grain sizeからの引
用事項は,この規格の該当事項と同等である。
ISO 683-11 : 1987 Heat-treatable steels, alloy steels and free-cutting steels−Part11 : Wrought case-hardening
steels(焼入性保証鋼,合金鋼,快削鋼−パート11 : はだ焼鋼)
JIS B 0102 歯車用語幾何学的定義
備考 ISO/DIS 1221-1 : 1994 Vocabulary of gear terms−Part1 : Definitions related geometryが,この規
格と一致している。
JIS G 0557 鋼の浸炭硬化層深さ測定方法
備考 ISO 2639 : 1982 Steel−Determination and verification of the effective depth of carburized and
hardened casesからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS Z 2343 浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
備考 ISO 3452 : 1984 Non-destructive testing−Penetrant inspection−General principlesからの引用事
項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS G 0559 鋼の炎焼入及び高周波焼入硬化層深さ測定方法
備考 ISO 3754 : 1979 Steel−Determination of effective depth of hardening after flame or induction
hardeningからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS G 0555 鋼の非金属介在物の顕微鏡試験方法
備考 ISO 4967 : 1979 Steel−Determination of content of non-metallic inclusions−Micrographic
method using standard diagramsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS B 1702-1 同筒歯車−精度等級第1部 : 歯車の歯面に関する誤差の定義及び許容値
備考 ISO 1328-1 : 1995 Cylindrical gears−ISO system of accuracy−Part1 : Definitions and allowable
values of deviations relevant to corresponding flanks of gear teethが,この規格と一致してい
る。
ISO 6336-1 : 1996 Calculation of load capacity of spur and helical gears−Part 1 : Basic principles,
introduction and general influence factors
ISO 6336-2 : 1996 Calculation of load capacity of spur and helical gears−Part 2 : Calculation of surface
durability (pitting)
ISO 6336-3 : 1996 Calculation of load capacity of spur and helical gears−Part 3 : Calculation of tooth
bending strength
ISO 9443 : 1991 Heat-treatable and alloy steels−Surface quality classes for hot-rolled round bars and wire
rods−Technical delivery conditions
EN 10204 : 1991 Metallic products Types of inspection documents
DIN 3990 : 1987 Tragfahigkeitsberechnung von Stirnradern
ANSI/AGMA 2007−B92 Surface Temper Etch Inspection After Grinding
ASTM A388-91 Practice for Ultrasonic Examination of Heavy Steel Forgings

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B 1755 : 1999 (ISO 6336-5 : 1996)
ASTM E428-92 Practice for Fabrication and Control of Steel Reference Blocks Used in Ultrasonic Inspection
ASTM A609-91 Practice for Castings, Carbon, Low Alloy and Martensitic Stainless Steel, Ultrasonic
Examination Thereof
ASTM E 709-91 Practice for Magnetic Particle Examination
3. 定義,記号及び単位 この規格で用いる用語の定義は,JIS B 0102の規定による。また,記号及び単
位はISO 63361の規定による。
4. 許容応力値の決定方法 許容応力値は,個々の材料とその状態に対して定めるべきであり,できる限
り歯車運転試験により定めるのが望ましい。試験条件及び試験片諸元は,それぞれ,運転条件と対象とな
る歯車の諸元に可能な限り近づけることが望ましい。
試験結果又は運転実績から得たデータを評価する際は,評価するデータの中に,許容応力に対する特定
の影響が,既に含まれていないかどうかを確かめる必要がある。例えば,歯面強さの場合には,潤滑剤及
び表面粗さの影響が入っているし,歯の曲げ強さの場合には,歯元すみ肉部の曲率半径及び表面粗さの影
響が入っている。このような場合には,歯車の許容応力を計算する際,関連する影響係数の代わりに1.0
を用いなければならない。
4.1 方法A(1) この方法は,接触応力及び曲げ応力の許容応力値を,対象とする歯車の諸元と極めて類
似した諸元の歯車を用い,予定した運転条件に極めて類似した試験条件のもとで行う耐久試験から求める。
注(1) 次の方法の相違については,ISO 6336-1を参照。
許容応力値は種々の方法で決めてもよい。この場合必要に応じて,添字AからBPを各文字に
付けて表示する。例えば,曲げ応力の許容値を決める場合 椀 Bkのように必要に応じて採用
した方法に対応する添え字を追加して表示する。
4.2 方法B この方法では,接触応力及び曲げ応力の許容応力値を,基準試験条件のもとで行う基準試
験用歯車の耐久試験から求める。また,歯元許容応力はパルセータ試験から得る場合もある。使用実績を
考慮に入れることが望ましく,5.2及び5.3の標準の許容応力値は,そのような試験と実績に基づいて定め
たものである。
許容応力値に対しては,四つの異なる等級,MX, ME, MQ及びMLが定められる。等級の適切な選び方
は,6.で規定しているように,材料品質及び熱処理方法によって決まる。
4.3 方法Bk この方法では,曲げ応力の許容応力値を,切欠き試験片の試験結果から求める。試験片の
切欠きの曲率半径と厚さとの比が,歯元すみ肉部の曲率半径と歯元最弱断面の弦歯厚との比にできる限り
類似していることか望ましい。試験データを評価するに当たっては,試験片の場合には通常,純粋な両振
り曲げ応力を受けるのに対し,歯車の歯の場合,歯元すみ肉部は,曲げ,せん断及び圧縮応力が複合して
いることを理解しておくことが望ましい。種々の材料についてのデータは,実験室での試験,使用実績又
は文献から得られる。
4.4 方法Bp この方法では,曲げ応力の許容応力値を,切欠きのない試験片の試験結果から求める。こ
の際,試験結果の評価については4.3を参照し,切欠き感度の影響を考慮するために,実際の切欠き形状
及び切欠感度係数を計算に含めることが必要である。しかし,こうした計算結果は,極めて信頼性に欠け
る切欠き感度係数の影響を受けることになる。種々の材料についてのデータは,既知の試験設備又は参考
文献(附属書E参照)から得られる。

――――― [JIS B 1755 pdf 4] ―――――

4
B 1755 : 1999 (ISO 6336-5 : 1996)
5. 標準の許容応力値−方法B
5.1 適用に際する注意 図114に示した許容応力値は,材料の組成及び熱処理が,歯車の大きさを十
分に考慮して選ばれたものと仮定して求められた数値である。
この規格に記載されたデータは,試験と使用実績とによって十分に実証されている。
これらの数値は,1%の損傷確率を見込んだ値であるが,統計学的な解析を用いれば,他の損傷確率にも
対応させることができる。
他の損傷確率(信頼性)を求める場合には, 椀 椀 な“信頼性係数”で修
容応力値にこの修正が加えられた場合には,下付き添字にそのパーセンテージを示す値を付けなければな
らない(例えば,10%の損傷確率の場合は, 椀 。
窒化(2)及び軟窒化を施した歯車材料を除き,表面硬化処理を施した歯車用材料に対する許容応力値は,
仕上げ後の歯車に約0.15mn0.2mnの有効硬化層深さが確保されている場合に適用できる(ここに,mnは
歯直角モジュールを表す。)。表面硬化層深さが過度に大きいと強度が低下するおそれがある。“最適硬化層
深さ”の定義については,表4の注(3)を参照。
窒化された試験歯車に対する許容応力値は,有効硬化層深さが0.40.6mmの場合の値とする。
表面硬さのレベルが表面焼入れ,窒化(2),及び軟窒化を施した歯車用材料の強度にどの程度影響を及ぼ
すかを正確に定めることはできない。材料表面の諸要素の状態は,これよりはるかに著しい影響を及ぼす。
製造時に発生した欠陥,例えば,表面脱炭,粒界酸化,研削焼け,(歯元の)研削ノッチ,研削不良又は
熱処理不良による割れ,き裂などは,あらゆる材料の強さを低下させる。
硬さのすべての範囲を使用することができない場合もある。図114における直線の引かれている領域
が,利用できる硬さの範囲を示している。
表面硬化処理を施した鋼材(図914)の場合には,ビッカース硬さHV1を基準軸とし,比較のために
ロックウェル硬さHRCの軸も同時に示している。ビッカース硬さの値とロックウェル硬さとの値の関係
を表す硬さ換算表は,附属書C(参考)に示している。
注(2) SO 6336-5ではnitrided, carbo-nitrided and nitro-curburizedとあるが,技術内容からして,日本で
はこの前二者を合せて窒化とした方が誤解を生じないと判断した。
5.2 許容応力値(接触), 椀 応力値(接触) 椀 負荷が所定の繰返し数に達するまでに
行性のピッチングが生じることのない接触圧力から求められる。材料によっては,5×107の応力繰返し数
を長寿命強さ (longlife strength) の範囲の始まりと考える(ISO 6336-2に定める寿命係数を参照)。
図1, 図3,図5,図6,図9,図10及び図13に示す 椀 次に示すような基準運転条件及び諸
元をもつ基準試験歯車に対する値である(3)。
・中心距離 懿 100mm
・ねじれ角 拿 0(Z 拿 1)
・モジュール m=35mm (ZX=1)
・歯面の十点平均粗さ Rz=3 ZR=1)
・接線速度 v=10m/s (ZV=1)
・潤滑油粘度 v50=100mm2/s (ZL=1)
・同一材料の歯車対 (ZW=1)
・歯車の精度等級 JIS B 1702-1 (ISO 1328-1) の46級
・荷重影響係数 KA=KV=KH 拿 KH 懿 1
これらの条件下で,全体硬化歯車では,すべての有効歯面面積(4)の2%がピッチングを起こしたとき,

――――― [JIS B 1755 pdf 5] ―――――

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JIS B 1755:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6336-5:1996(IDT)

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