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NO2*→NO2+hv
励起された二酸化窒素は,近赤外領域 (1 200 nm)付近に中心波長をもつ光を出す。
化学発光方式の計測器は,試料ガス中の一酸化窒素とオゾンの反応によって生じる化学発光強度が
一酸化窒素濃度と比例関係にあることを利用して,試料大気中に含まれる一酸化窒素濃度を測定する。
二酸化窒素を測定する場合は,試料ガスをコンバータに通して測定した窒素酸化物(一酸化窒素と二
酸化窒素の合量)濃度からコンバータを通さない場合の測定値,すなわち,一酸化窒素濃度を差し引
いて求める。
b) 構成 化学発光方式の計測器は,図1の化学発光方式計測器の構成例に示すダストフィルタ,除湿器,
流量制御部,コンバータ,オゾン発生器,反応槽,光電測光部,演算増幅器,試料大気吸引ポンプ,
指示記録計などで構成する。
なお,計測器の方式は,図1a)の流路切替方式,図1b)の光路切替方式及び図1c)の二流路二光路切
替方式とがある。流路切替方式は,反応槽及び光電測光部が一つで,一酸化窒素及び窒素酸化物のそ
れぞれの濃度は試料ガスがコンバータを通るか通らないかで,交互に出力される。二流路方式は,試
料ガスの流れが二つに分割され,一方は直接反応槽に,もう一方はコンバータを通って反応槽に入る
ものとする。反応槽は二つで,1個又は2個の光電測光部がそれぞれ大気中の一酸化窒素及び窒素酸
化物を計測する。
――――― [JIS B 7953 pdf 6] ―――――
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図 1 化学発光方式計測器の構成例
――――― [JIS B 7953 pdf 7] ―――――
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1) 試料大気導入口 試料大気導入管を接続する部分で,試料大気導入管は窒素酸化物の吸着の少ない
材質,例えば,ふっ素樹脂製のものを用いる。試料大気導入管の全長は可能な限り短くし,結露の
おそれがある場合には若干加熱してもよい。
2) ダストフィルタ 試料大気中に含まれる粉じんを除去するためのもので,窒素酸化物の吸着の少な
い材質,例えば,ふっ素樹脂製のものを用いる。ダストフィルタは粉じん付着量が多くなると窒素
酸化物の損失,試料吸引流量の減少の原因となるので定期的に交換する。
3) 流量制御部 試料大気及びオゾン源ガスの流量を制御するためのもので,抵抗管,圧力調整器,ニ
ードル弁,圧力計,フロート形面積流量計などで構成する。
4) 除湿器 水分による干渉影響を低減するために,試料ガスなどを除湿又は調湿するためのもので透
過膜式除湿器,電子冷却器などを用いる。オゾン発生への影響を防ぐためにオゾン発生器に供給す
るオゾン源ガスの除湿に用いる。
5) オゾン発生器 供給されるオゾン源ガス中の酸素をオゾンに変換するもので,励起エネルギー源と
して通常無声放電又は紫外線ランプなどを用いる。オゾン源ガスは,発生器に導入する前に十分に
除湿,除じんされていなければならない。発生オゾン濃度は測定する窒素酸化物濃度より高くなけ
ればならず,発生器に供給されるオゾン源ガスの濃度は一定でなければならない。
6) オゾン分解器 排出ガス中のオゾンによる周辺大気の汚染を防ぎ,試料大気吸引ポンプを保護する
目的で,吸着又は接触熱分解などでオゾンを除去できる機能をもつものとする。
7) 試料大気吸引ポンプ 試料大気を導入するポンプで,減圧形化学発光方式の真空ポンプなどを用い,
また,常圧形化学発光方式の場合はダイアフラムポンプなどを用いる。
8) コンバータ 試料ガス中の二酸化窒素を一酸化窒素に変換するためのもので,定温加熱炉と炭素,
モリブデンなどの触媒で構成する。400 ℃を超えない温度で二酸化窒素を一酸化窒素に95 %以上
の効率で変換するものとする。
9) 反応槽 試料ガスとオゾンを含むガスが導入され,混合接触して化学発光が生じる部分で,内圧条
件によってクエンチングを少なくし,感度を上げる目的の減圧形,及び維持管理が容易な常圧形が
あり,凝縮を防ぎ,指示安定させるために通常一定温度に加熱されるものとする。
10) 光電測光部 化学発光を選択的に透過させる測定波長の光学フィルタを介して反応槽に接し,化学
発光を受光して,その強度に比例したレベル電気信号に変換する部分で,通常,光電子増倍管を用
いる。バックグラウンドノイズ及び温度変化の影響を低減するため,室温以下の一定温度に冷却す
るものなどがある。
11) 演算増幅器 窒素酸化物(一酸化窒素及び二酸化窒素を合せた量)測定値から一酸化窒素測定値を
減算し,二酸化窒素濃度を得るため,又は1時間平均値などを得るために用いる。
6.2.2 吸光光度方式 吸光光度方式は,次による。
a) 原理 この方式は,吸収液(ザルツマン試薬)を用いる吸光光度法によって,試料大気中に含まれる
一酸化窒素と二酸化窒素の1時間平均値を同時に連続測定する方法である。
吸収液 (N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩,スルファニル酸及び氷酢酸の混合溶液)の一定
量に一定流量の試料ガスを一定時間通気して二酸窒素を吸収させ,吸収液の吸光度を測定し,試料大
気中に含まれる二酸化窒素濃度を連続的に測定する。一酸化窒素は吸収液と反応しないので,酸化液
(硫酸酸性過マンガン酸カリウム溶液)で二酸化窒素に変えてから,二酸化窒素と同等の方法で測定
する。
――――― [JIS B 7953 pdf 8] ―――――
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b) 構成 吸光光度方式計測器は,図2の例に示すように,ダストフィルタ,流量計,二酸化窒素吸収器,
酸化瓶,一酸化窒素吸収器,試料大気吸引ポンプ,吸収液タンク,吸光度測定器,増幅制御器,指示
記録計などから構成される。二酸化窒素吸収器,酸化瓶及び一酸化窒素吸収器の配列は,直列にし,
これら吸収部の材質は,窒素酸化物の吸着及び分解の少ない材質,例えば,四ふっ化エチレン樹脂,
ガラスを用いる。
指示
記録計
図 2 吸光光度方式計測器の構成例
1) 試料大気導入口 試料大気導入管を接続する部分で,試料大気導入管は窒素酸化物の吸着の少ない
材質,例えば,ふっ素樹脂製のものを用いる。試料大気導入管の全長は可能な限り短くする。
2) ダストフィルタ 試料大気中に含まれる粉じんを除去するためのもので,窒素酸化物の吸着の少な
い材質,例えば,ふっ素樹脂製のものを用いる。ダストフィルタは粉じん付着量が多くなると窒素
酸化物の損失,試料吸引流量の減少の原因となるので定期的に交換する。
3) 流量計 試料ガスの採取流量の変化は,測定誤差の原因となるので,流量の調整又は確認のために
流量計を必要とする。流量計は,設計時に温度20 ℃,圧力101.3 kPaを想定して目盛付けをし,設
――――― [JIS B 7953 pdf 9] ―――――
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定流量の1.22倍の最大目盛をもち,測定精度は,JIS B 7551の7.3(精度)の規定によるものと
する。
4) 試料大気吸引ポンプ 試料大気を通気するために使用するポンプで,通常,吸収瓶の後に設置する。
ダストフィルタに粉じんが付着して通気抵抗が増しても,規定の流量が維持できるよう,吸引力に
余裕のあるものを用いる。ガスに接続する部分の材質は,吸収液又は同液中から蒸発した酢酸によ
って侵されないものでなければならない。
5) 二酸化窒素吸収器 図3に示すように吸収瓶,レベル計用電極,測定セルなどで構成し,次の各項
目に適合しなければならない。二酸化窒素の捕集は,吸収液をレベル計を用いて採取した後,試料
ガスを吸収瓶に気泡状にして導入し,試料ガス中の二酸化窒素を吸収液中に捕集する。
5.1) 吸収瓶 一定量の吸収液を入れて,試料ガスの通気によって二酸化窒素を吸収し,発色させるも
の。
5.2) レベル計用電極 吸収液を所定量採取するための検出器。
5.3) 測定セル 吸収液の吸光度を測定するためのセルで,吸収瓶と一体となっているもの及び独立し
ているもの。
6) 酸化瓶 試料ガス中の一酸化窒素を二酸化窒素に酸化するための部分で,図4に示すガラス瓶に酸
化液1 Lを入れたものを用いる。
7) 一酸化窒素吸収器 一酸化窒素を酸化瓶で酸化させた二酸化窒素を吸収液中に捕集する部分で,二
酸化窒素吸収器と同様の構造及び性能のものを用いる。
8) 吸収液タンク 吸収液によって侵されず,また吸収液を変質させない材質のものを用いる。
9) 吸収液送液ポンプ 吸収液ポンプ内の吸収液を所定時間内に二酸化窒素吸収器及び一酸化窒素吸収
器へ送液するもので,材質は,吸収液によって侵されず,また吸収液を変質させないものを用いる。
10) 吸光度測定器 二酸化窒素によって発色した吸収液の吸光度を波長545 nm付近の光を用いて測定
するもので,次の光源,測定波長フィルタ,光電素子などで構成する。
10.1) 光源 タングステンランプ,波長545 nm付近の光を選択的に放射する半導体素子など。
10.2) 測定波長フィルタ タングステンランプなど広帯域波長を放射する光源に必要で,特定波長域の
吸収又は多層膜による干渉を利用した主波長545 nm付近のフィルタ。
10.3) 光電素子 光電管,半導体光電交換素子など波長545 nmの光を安定に光電交換のできるもの。
11) 増幅制御器 光電変換された信号を指示記録に必要なレベルの電気信号に変換するとともに,各構
成要素に対して信号を発し,次の各操作を所定のプログラムに従って自動的に繰り返す機能をもつ
ものとする。また,測定周期は1時間とし,通気時間は54分間以上でなければならない。
11.1) 吸収液の採取及び排出
11.2) 試料大気の通気開始及び停止
11.3) 吸光度測定の開始及び停止
11.4) 自動ゼロ調整
11.5) 自動レンジ切替
12) 附属装置 計測器に,次の装置を付加してもよい。
12.1) 流量安定化装置 流量安定化装置は,試料ガス流量を安定化するもので,試料ガス流量の安定性
を10日間にわたり±3 %に維持し得る性能をもつものとする。
――――― [JIS B 7953 pdf 10] ―――――
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JIS B 7953:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.20 : 雰囲気
JIS B 7953:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7551:1999
- フロート形面積流量計
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0055:2002
- ガス分析装置校正方法通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0212:2016
- 分析化学用語(光学部門)
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK8019:2010
- 亜硝酸ナトリウム(試薬)
- JISK8197:1996
- N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩(試薬)
- JISK8247:2015
- 過マンガン酸カリウム(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8586:2011
- スルファニル酸(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISZ8103:2019
- 計測用語