JIS B 7953:2004 大気中の窒素酸化物自動計測器 | ページ 3

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単位 mm
図 3 二酸化窒素吸収器
図 4 酸化瓶

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6.3 指示記録計

 指示記録計は,二酸化窒素濃度及び一酸化窒素濃度を等分目盛で指示記録するものと
する。ディジタル表示方式のものは,測定単位が印字されるものとする。

7. 性能試験

 計測器の性能試験は,次による。
なお,指示誤差,試料ガス流量の安定性,吸収液量の安定性,耐電圧及び絶縁抵抗以外の各項目につい
ては,その計測器の最小レンジにおける試験結果をもって各レンジごとの性能としてもよい。

7.1 試験条件

 計測器の試験条件は,次のa)  f) による。
a) 周囲温度 535 ℃の任意の温度で変化幅は5 ℃以下
b) 湿度 相対湿度85 %以下
c) 大気圧 95106 kPaの圧力で,変化幅は5 kPa以下
d) 電源電圧 定格電圧
e) 電源周波数 定格周波数
f) 暖機時間 取扱説明書に記載された時間

7.2 試験に用いるガス及び等価液

7.2.1  試験に用いるガス 標準ガス,スパン試験用ガス,ゼロ試験用ガスなどとする。
これらのガスの種類及び適用する試験項目は,表4による。標準ガスは,適正かつ中立な検査機関,又
は校正事業者が濃度を確認した高濃度標準ガスを,空気で希釈したもので,JIS K 0055の3.2(校正用標準
ガス調製装置による標準ガス)の校正用ガス調製装置によるものを用いる。
なお,コンバータ効率の試験用ガスについては附属書1の2.2.b)を用いる。
表 4 試験に用いるガス
ガスの種類 成分濃度 適用試験項目
スパンガス レンジの80100 % 7.3.1,7.3.2 a),7.4.1 h),7.4.1 i),

標 7.4.2 f)

準 用 中間点ガス レンジのおおよそ4060 % 7.4.1 d)
ガ ガ
ス ス ゼロガス レンジの0 % 7.3.1,7.4.1 d),7.4.1 h),7.4.1 i)
アンモニア 約1 ppm 7.4.1 i)
二酸化窒素 8095 ppb程度 7.3.2 a),7.4.2 e)
スパン試験用ガス レンジの80100 % 7.4.1 a),7.4.1 c),7.4.1 f),7.4.1 k)
ゼロ試験用ガス レンジの0 % 7.4.1 a),7.4.1 b),7.4.1 e),7.4.1 f)
備考1. スパンガス及び中間点ガスは空気で希釈した一酸化窒素を用いる。ゼロガスは
空気で,JIS K 0055の3. (校正用ガス) によるものを用いる。
2. スパン試験用ガスは空気で希釈した一酸化窒素で,標準ガスによってその濃度
が確認されたものを用いる。ゼロ試験用ガスは空気で,標準ガスによってその
濃度が確認されたものを用いる。
3. ISO 7996に記載されたガスの調製法及び校正手法については附属書3に示す。
4.高圧ガスの安全取扱方法については,高圧ガス保安法及び環境大気自動測定に
おける高圧ガス管理取扱手引書等を参考にして安全を確保する。
7.2.2 試験に用いる等価液 等価液の調製は,次による。これらの等価液の種類及び適用する試験項目は,
表5による。
表 5 試験に用いる等価液
等価液の種類 成分濃度 適用試験項目
スパン調整用等価液 レンジの80100 % 7.3.2,7.4.2 a),7.4.2 c),7.4.2 d),7.4.2 i),
7.4.2 j)

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中間点等価液 レンジのおおよそ4060 % 7.4.2 d)
ゼロ調整用等価液 レンジの0 % 7.3.2,7.4.2 a),7.4.2 b),7.4.2 d),7.4.2 i)
a) 吸収液の調製 吸収液の調製は,次による。
1) 吸収液 吸収液20 Lの調製は,清浄な吸収液タンクなどに水約19 Lをとり,これにJIS K 8586に
規定するスルファニル酸100 gを加え十分に溶かす。溶けにくい場合には,緩やかに加熱するか,
かき混ぜる。これにJIS K 8355に規定する酢酸1 Lを加え,よく混合した後,JIS K 8197に規定す
るN-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩1 gを加えよく混合する。
2) 酸化液 酸化液は,JIS K 8247に規定する過マンガン酸カリウム25 gを約450 mlの水に溶かし,
硫酸 (50 g/L) 500 mlを加え,更に水を加えて全量1 Lにする。
なお,硫酸 (50 g/L) は,JIS K 8951に規定する硫酸25 gを水約450 mlによくかき混ぜながら徐々
に静かに加え,更に水を加えて全量500 mlとする。
b) 亜硝酸ナトリウム原液の調製 105110 ℃で23時間乾燥したJIS K 8019に規定する亜硝酸ナトリ
ウムW gをはかりとり,水で溶かして1 Lとしたものを亜硝酸ナトリウム原液とする。
亜硝酸ナトリウムのはかりとり量は,次の式による。
100 f t
W .287 Sf
m v
ここに, W : 亜硝酸ナトリウムのはかりとり量 (g)
m : 亜硝酸ナトリウムの含量 (%) (2)
f : 試料ガス流量 (L/min)
t : 試料ガス採取時間 (min)
v : 吸収液採取量 (ml)
Sf : ザルツマン係数
注(2) IS K 8019の6.(試験方法)による。
備考 ザルツマン係数は,二酸化窒素に対する応答比であって,機種によって0.770.91の間にばら
つくが,日常の校正及び計測器の性能試験の場合には,20 ℃,101.3 kPaにおけるこの数値を
0.84として亜硝酸ナトリウムをはかりとり等価液を調製する。
c) 亜硝酸ナトリウム溶液の調製 亜硝酸ナトリウム原液10 mlをはかりとり水を加えて1 Lとする(使用
時に調製する)。この亜硝酸ナトリウム溶液1 mlを吸収液で1 Lに希釈して等価液を調製する。これは
計測器の二酸化窒素濃度目盛について,20 ℃,101.3 kPaにおける大気中の二酸化窒素濃度0.01 ppm
に相当する。
d) 等価液の調製 亜硝酸ナトリウム溶液V mlを採取し,これを吸収液で1 Lに希釈して調製し,これを
常温で15分間放置して,二酸化窒素目盛調整用等価液とする。
なお,一酸化窒素目盛調整用等価液は,酸化率で二酸化窒素目盛調整用等価液の濃度を補正して使
用する。亜硝酸ナトリウム溶液の採取量と濃度の関係は,次の式によって表す。
CNO2 .001 V
100
CNO .001 V
Ox
ここに, cNO2
: 等価液の二酸化窒素濃度 (ppm)
CNO : 等価液の一酸化窒素濃度 (ppm)
V : 亜硝酸ナトリウム溶液の採取量 (ml)
Ox : 酸化率 (%)

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備考 酸化率は,機種によって6080 %の間にばらつくが,日常の校正及び計測器の性能試験の場
合には,この数値を70 %として亜硝酸ナトリウム溶液を採取し,等価液を調製する。
e) ゼロ調整用等価液の調製 ゼロ調整用等価液は,吸収液をそのまま用いる。
f) スパン調整用等価液の調製 スパン調整液は,d) に規定する式を用いてレンジの最大目盛値付近の二
酸化窒素及び一酸化窒素の濃度に対する亜硝酸ナトリウム溶液V mlを採取し,これを吸収液で1 Lに
希釈して調製する。
g) 中間点用等価液の調製 d)に規定する式を用いて,レンジの中間点付近の二酸化窒素の濃度に対応す
る亜硝酸ナトリウム溶液V mlを採取し,これを吸収液で1 Lに希釈して調製する。

7.3 校正

7.3.1  化学発光方式 計測器の校正は暖機終了後,表4に示すゼロガス,スパンガスを用いて,次の方法
で行う。
a) ゼロ調整 ゼロガスを設定流量で計測器に導入し,指示が安定した時点でゼロ調整を行う。
b) スパン調整 スパンガスを設定流量で計測器に導入し,指示が安定した時点でスパン調整を行う。
c) 必要に応じてa)及びb)の調整を繰り返し,ゼロ及びスパンのそれぞれが合うまで行う。
備考 校正は,一酸化窒素測定系,窒素酸化物測定系(コンバータを通して測定する流路)について
行う。
7.3.2 吸光光度方式 計測器の校正は暖機終了後,表5に示す等価液を用いて,次の方法で行う。
a) 等価液による校正
1) ゼロ調整 ゼロ調整用等価液を二酸化窒素吸収器及び一酸化窒素吸収器に注入し,指示が安定した
時点でゼロ調整を行う。
2) スパン調整 スパン調整用等価液を二酸化窒素吸収器及び一酸化窒素吸収器に注入し,指示が安定
した時点で,等価液に対応する二酸化窒素濃度又は一酸化窒素濃度を示すようにスパン調整を行う。
3) 必要に応じて1),2) を繰り返した後,ゼロ及びスパンのそれぞれが合うまで行う。
b) 標準ガスによる濃度目盛の点検 等価液によってゼロ,スパン調整を行った後,表4に示す二酸化窒
素,スパンガスを試料大気導入口から導入し,指示記録させ,標準ガス濃度に対する指示値を比較し,
二酸化窒素応答比及び一酸化窒素応答比を求める。二酸化窒素について,その濃度に対する指示値が
±8 %以上異なる場合,また,スパンガスについて,その濃度に対する指示値が90 %以下である場
合は,計測器の試料大気流量,吸収液の採取量,二酸化窒素吸収器,一酸化窒素吸収器,酸化瓶など
を点検する。
c) 動的校正 動的校正は,表4に示す二酸化窒素及びスパンガスを用いて,次による。
1) ゼロ調整 ゼロガスを設定流量で導入し,指示の安定後,ゼロ調整を行う。
2) スパン調整 二酸化窒素,スパンガスを設定流量で導入し,指示の安定後,スパン調整を行う。

7.4 性能試験方法

 性能試験方法は,次による。
7.4.1 化学発光方式 化学発光方式における性能試験は,一酸化窒素測定系及び窒素酸化物測定系 (コン
バータを通して測定する流路) について行い,次による。
a) 繰返し性 計測器にゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,最終指示値を確認した後,更にスパン試験
用ガスを同様に導入し,最終指示値を確認する。この操作を3回繰り返し,ゼロ指示値,スパン指示
値の各々の平均値を算出し,各測定値と平均値との差の最大目盛値に対する百分率を求める。
b) ゼロドリフト ゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,24時間連続測定を行う。この間におけるゼロ指
示の初期の指示値からの最大変動幅の最大目盛値に対する百分率を求める。

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c) スパンドリフト ゼロドリフト試験において,試験開始時,試験終了時(24時間後)及び中間に2回
以上(3)ゼロ試験用ガスに代えてスパン試験用ガスを導入し,指示値を記録する。この間におけるスパ
ン指示値の初期の指示値からの最大変動幅の最大目盛値に対する百分率をスパンドリフトとして求め
る(4)。
なお,ゼロドリフトの影響が見られるときは,スパン指示値からその変動分を補正する。
注(3) 各スパン測定点の測定時間間隔は,4時間以上離れていなければならない。
(4) 大気圧変化に対する指示値への影響を自動補正する機能がない計測器において,大気圧の影響
が見られるときは,次の式を用いて大気圧の変動分を補正したものを,スパンドリフトとする。
ただし,計測器に大気圧変化に対する指示値への影響量が示されている場合は,その値を用い
て補正する。
Pi
Cs − Csi
Ps
Ds = 100
F
ここに, Ds : スパンドリフト (%)
Cs : スパン指示値 (ppm)
Csi : 初期スパン指示値 (ppm)
F : 最大目盛値 (ppm)
Pi : 初期大気圧 (kPa)
Ps : スパン指示値時の大気圧 (kPa)
d) 指示誤差 ゼロ調整及びスパン調整を行った後,中間目盛の濃度の中間点ガスを導入し,指示・記録
させる。この指示値と中間点ガス濃度との差の最大目盛値に対する百分率を求める。
e) 最小検出限界 ゼロ調整及びスパン調整を行った後,ゼロ試験用ガスを設定流量で導入し,指示・記
録させる。2分間隔で25点以上の指示を読み,標準偏差 (Sx0) を求める。その標準偏差の2倍の最大
目盛値に対する百分率を最小検出限界 (x) とし,次の式によって求める。
2sχ0
χ 100
F
ここに, Sx0 : ゼロ試験用ガスによる指示値の標準偏差(ppm)
F : 最大目盛値(ppm)
f) 応答時間 試料大気導入口から設定流量のゼロ試験用ガスを導入し,指示安定後,流路をスパン試験
用ガスに切り換える。このときの指示記録において,スパン試験用ガス導入の時点から最終指示値の
90 %に達するまでの時間を応答時間とする。
g) コンバータの効率 コンバータ効率の試験方法は,附属書1による。
h) 干渉成分 (水分) の影響 干渉成分 (水分) の影響の試験方法は,附属書2による。
i) 干渉成分 (アンモニア) の影響 ゼロガス及びスパンガスによって,ゼロ調整及びスパン調整を行っ
た後,空気で希釈したアンモニア約1 ppmを導入し,測定する。その指示値(窒素酸化物濃度値)を
干渉成分(アンモニア)の影響の値とする。
j) 周囲温度変化に対する安定性 ゼロドリフト及びスパンドリフト試験中に周囲温度を記録し,5
35 ℃内の5 ℃の温度変化に対するゼロドリフト及びスパンドリフトを調べる。
k) 電源電圧変動に対する安定性 スパン試験用ガスを導入し,指示が安定していることを確認し,その
値をAとする。次に電源電圧を定格電圧の+10 %に変化させ,安定後の指示値をBとする。次に定
格電圧の−10 %変化させ,安定後の指示値をCとする。B−A,C−Aの最大目盛値に対する百分率を

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