JIS C 61800-5-1:2016 可変速駆動システム(PDS)―第5-1部:安全要求事項―電気的,熱的及びエネルギー | ページ 6

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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
行う。
4.3.6.1.3 過電圧カテゴリ
過電圧カテゴリ(JIS C 60364-4-44及びJIS C 60664-1による。)は,主電源系統から受電する機器に適
用する。4種類に分類する。
・ 過電圧カテゴリIV : 設備の受電端に常時接続する機器(主配電盤の上流)に適用する。メータ類,一
次過電流保護用機器などの,商用電力系統に直接接続する機器がその例である。
・ 過電圧カテゴリIII : 主配電盤及びその下流の固定設備に常時接続する機器に適用する。工業用設備の
開閉装置などがその例である。
・ 過電圧カテゴリII : 固定設備に常時接続しない機器に適用する。家電製品,可搬形工具及びその他の
プラグで接続する機器がその例である。
・ 過電圧カテゴリI : 過渡過電圧を低減する手段がとられた回路に接続する機器に適用する。
絶縁要求に対応する過電圧カテゴリの考え方の例を附属書Bに示す。
注記 主電源系統から受電しないPDSに対しては,用途に応じて適切な過電圧カテゴリを適用するこ
とが望ましい。
4.3.6.1.4 電源接地方式
3種類の基本接地方式は,次による。この基本接地方式は,JIS C 60364-1で規定している。
・ TN方式 : 電源系統を1点で直接接地し,設備の接近可能な導電性部分を,保護導体を介して電源系
統の接地点に接続する。中性点及び保護導体の構成によって3種類のTN方式(TN-C,TN-S,TN-C-S)
を定義している。
・ TT方式 : 電源系統を1点で直接接地し,設備の接近可能な導電性部分を,電源系統の接地極とは電気
的に独立した接地極に接続する。
・ IT方式 : 全ての充電部を大地から絶縁する,又は1点をインピーダンスを介して大地に接続する。設
備の接近可能な導電性部分を単独又は一括して接地する。
4.3.6.1.5 絶縁電圧
表7及び表8を用いて,対象回路のシステム電圧及び過電圧カテゴリからインパルス電圧を求める。短
時間過電圧も,システム電圧から求める。
表7−低電圧回路の絶縁電圧
単位 V
列1 2 3 4 5 6
システム電圧 インパルス電圧 短時間過電圧
(4.3.6.2.1) 過電圧カテゴリ (ピーク値/実効値)a)
I II III IV
50 以下 330 500 800 1500 1 770 / 1 250
100 500 800 1500 2500 1 840 / 1 300
150 800 1500 2500 4000 1 910 / 1 350
300 1500 2500 4000 6000 2 120 / 1 500
600 2500 4000 6000 8000 2 550 / 1 800
1000 4000 6000 8000 12000 3 110 / 2 200
絶縁電圧の値は,補間してはならない。
列6の値は,単相又は三相の場合の線間電圧にだけ適用する。
注a) これらの値は,JIS C 60664-1の式(1 200 V+システム電圧)から求めた。

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 26] ―――――

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表8−高電圧回路の絶縁電圧
単位 V
列1 2 3 4 5 6
システム電圧 インパルス電圧 短時間過電圧
(4.3.6.2.1) 過電圧カテゴリ (ピーク値/実効値)
I II III IV
1 000 4 000 6 000 8 000 12 000 4 250 / 3 000
3 600 9 000 a) 16 000 a) 20 000 b) 40 000 b) 14 150 / 10 000 b)
7 200 17 500 a) 29 000 a) 40 000 b) 60 000 b) 28 300 / 20 000 b)
12 000 29 000 a) 42 500 a) 60 000 b) 75 000 b) 39 600 / 28 000 b)
17 500 40 000 a) 55 000 a) 75 000 b) 95 000 b) 53 750 / 38 000 b)
24 000 52 000 a) 75 000 a) 95 000 b) 125 000 b) 70 700 / 50 000 b)
36 000 75 000 a) 95 000 a) 125 000 b) 145 000 b) 99 000 / 70 000 b)
注記 絶縁電圧の値は,補間してもよい。
注a) これらの値は,IEC 62103:2003の表4及び表5から転記又は外挿して求めた。
b) これらの値は,IEC 60071-1:2006の表2から転記又は外挿して求めた。
4.3.6.2 周囲との絶縁
4.3.6.2.1 一般事項
電気回路と周囲との基礎絶縁,付加絶縁又は強化絶縁は,次のいずれかを考慮して設計する。
・ インパルス電圧
・ 短時間過電圧
・ 回路の動作電圧
注記1 沿面距離には,動作電圧実効値を使用する。空間距離及び固体絶縁には,4.3.6.2.24.3.6.2.4
に記載されているとおり,動作電圧の繰返しピーク値を用いる。
注記2 交流,直流及び繰返しピーク電圧を組み合せた動作電圧の例として,間接電圧形変換器の直
流リンク電圧,サイリスタスナバの減衰振動又はスイッチング電源の内部電圧がある。
インパルス電圧及び短時間過電圧は,回路のシステム電圧に依存する。インパルス電圧は,表7(低電
圧PDS)及び表8(高電圧PDS)に規定する過電圧カテゴリにも依存する。
これらの表の列1に示すシステム電圧は,次の値とする。
・ 表7
− TN及びTT方式 : 1相と大地間の定格電圧実効値
注記3 デルタ接地は,1相が接地されたTN方式で,この場合のシステム電圧は,非接地相と
接地相との間の定格電圧実効値(すなわち線間電圧実効値)となる。
− 三相IT方式
インパルス電圧の決定には,1相と仮想中性点(各相からの等しいインピーダンスで接続した仮
想の点)との間の定格電圧実効値をシステム電圧として用いる。
注記4 大部分の系統では,線間電圧の1/3に等価である。
短時間過電圧の決定には,定格線間電圧実効値をシステム電圧として用いる。
− 単相IT方式 : 定格線間電圧実効値。
・ 表8 定格線間電圧実効値。
注記5 表7及び表8に対して,交流を整流した電圧を供給電圧とする場合,システム電圧は,接地
方式を考慮して整流前の交流電圧の実効値とみなす。

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 27] ―――――

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注記6 PDS内に主電源系統と絶縁する変圧器がある場合は,その二次電圧を,インパルス電圧を決
定するシステム電圧とみなす。
注記7 PDSが直列接続された複数のダイオード整流器をもつ場合(直列12相,直列18相など),
システム電圧はダイオード整流器の交流側電圧の和とみなす。
4.3.6.2.2 主電源系統に直接接続する回路
主電源系統に直接接続した回路と周囲との絶縁は,インパルス電圧,短時間過電圧又は動作電圧の中か
ら最も厳しい要求事項を適用して設計する。
通常,この絶縁は過電圧カテゴリIIIのインパルス電圧に耐えるとみなす。PDSを設備の受電端に接続
した場合,過電圧カテゴリIVを適用する。特別に高い信頼性を要求されない非工業用途の電源にプラグ
で接続する機器には,過電圧カテゴリIIを使用できる。
過電圧カテゴリIVのインパルス電圧レベルを過電圧カテゴリIIIのインパルス電圧レベルに,又は過電
圧カテゴリIIIのインパルス電圧レベルを過電圧カテゴリIIのインパルス電圧レベルに低減する手段を講
じた場合,基礎絶縁又は付加絶縁は,低減した値に従って設計してよい。このインパルス電圧の低減に用
いる機器が,過電圧又は繰返しインパルス電圧によって損傷し,インパルス電圧の低減効果が減少する可
能性がある場合,それを監視し,状態を表示する。低電圧用途では,これらの機器の選定と適用に関する
規定はJIS C 5381-12に規定されている。
インパルス電圧を低減する手段を講じても,二重絶縁又は強化絶縁に対する要求事項は低減してはなら
ない。
注記 保護インピーダンスを介して接続する場合(4.3.4.3による。),又は電圧制限手段を介して接続
する場合(4.3.4.4による。)は,主電源系統に直接接続したとはみなさない。
4.3.6.2.3 主電源系統に直接接続しない回路
主電源系統と絶縁するための変圧器から受電する回路と周囲との絶縁は,次のいずれか厳しい方の要求
事項を適用して設計する。
a) 変圧器の二次電圧をシステム電圧として決定したインパルス電圧
b) 動作電圧
通常,この絶縁は,過電圧カテゴリIIのインパルス電圧に耐えるとみなす。PDSを設備の受電端に接続
する場合は,過電圧カテゴリIIIを用いる。
過電圧カテゴリIIIのインパルス電圧を過電圧カテゴリIIの値に,又は低電圧PDSに限定するが,過電
圧カテゴリIIを過電圧カテゴリIの値に低減する手段を講じる場合,基礎絶縁又は付加絶縁は低減した値
に従って設計してよい。インパルス電圧の低減に用いる機器が過電圧又は繰返しインパルス電圧によって
損傷し,インパルス電圧の低減効果が減少する可能性がある場合,それを監視し,状態を表示する。低電
圧用途では,これらの機器の選定及び適用に関する規定はJIS C 5381-12に規定されている。
インパルス電圧を低減する手段を講じても,二重絶縁又は強化絶縁に対する要求事項は低減してはなら
ない。
変圧器を介して主電源系統とは異なる周波数で受電する,又は変圧器以外の手段で主電源系統と絶縁し
て受電するDVC A又はDVC Bの回路と周囲との絶縁は,回路の動作電圧(繰返しピーク電圧)によって
評価する。
4.3.6.2.4 回路間の絶縁
二つの回路間の絶縁は,それらの回路のうち,より厳しい絶縁の要求事項を適用して設計する。

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 28] ―――――

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4.3.6.3 機能絶縁
外部で発生した過渡現象の影響が小さい部品又は回路に対しては,機能絶縁は,その絶縁にかかる動作
電圧によって設計する。
外部で発生した過渡現象の影響が大きい部品又は回路に対しては,機能絶縁は,過電圧カテゴリIIのイ
ンパルス電圧によって設計する。ただし,PDSを設備の受電端に接続した場合,過電圧カテゴリIIIを適
用する。
回路内の過渡過電圧を過電圧カテゴリIIIから過電圧カテゴリIIに,又は過電圧カテゴリIIから過電圧
カテゴリIに低減する手段を講じた場合,機能絶縁は,低減された値によって設計してもよい。
試験によって(5.2.3.1参照),回路がインパルス電圧を低減する特性をもつことが示される場合は,機能
絶縁は,試験で回路に発生する最大のインパルス電圧を適用して設計してもよい。
4.3.6.4 空間距離
4.3.6.4.1 決定方法
機能絶縁,基礎絶縁又は付加絶縁を確保するために必要な最小空間距離は,表9による(空間距離の例
は附属書Cを参照)。
標高2 000 mから20 000 mの場合に適用する空間距離は,JIS C 60664-1の表A.2(この規格の表D.1)
に従って,補正係数を用いて計算する。大気中の空間距離は,パッシェンの法則によって大気圧の関数に
なる。表9に示す空間距離は,標高2 000 m以下に適用する。標高2 000 mを超える場合の空間距離は,
表D.1の補正係数を乗じる。
強化絶縁に対する空間距離を表9によって求める場合は,次の要求事項に従わなければならない。
・ 低電圧PDSでは,次の行の高いインパルス電圧に対応する値,短時間過電圧の1.6倍の電圧に対応す
る値又は動作電圧の2倍の電圧に対応する値を用いる。
・ 高電圧PDSでは,インパルス電圧,短時間過電圧又は動作電圧の,1.6倍の電圧に対応する値を用い
る。
主電源系統に直接接続した回路と他の回路との間の強化絶縁の空間距離は,過渡的な過電圧を抑制する
手段を講じていても,減じてはならない。
これらの空間距離が確保されていることは,目視検査(5.2.2.1参照),並びに必要があれば5.2.3.1のイ
ンパルス電圧試験及び5.2.3.2の交流又は直流電圧試験を実施して確認する。
図E.1及び表E.1は,30 kHzを超える周波数に対する空間距離を決定するための参考である。

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 29] ―――――

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表9−空間距離
列1 列2 列3 列4 列5 列6
インパルス電圧 周囲と回路間の絶縁を決定 周囲と回路間の絶縁を 最小空間距離
(表7,表8, する短時間過電圧(せん頭値) 決定する動作電圧
4.3.6.2) 又は (繰返しピーク値)
機能絶縁を決定する動作電圧 mm
(繰返しピーク値) 汚損度
V V V 1 2 3
N/A 110 以下 71 以下 0.01 0.20 a) 0.80
N/A 225 141 0.01 0.20 0.80
330 340 212 0.01 0.20 0.80
500 530 330 0.04 0.20 0.80
800 700 440 0.10 0.20 0.80
1500 960 600 0.50 0.50 0.80
2500 1600 1000 1.5
4000 2600 1600 3.0
6000 3700 2300 5.5
8000 4800 3000 8.0
12000 7400 4600 14
20000 12000 7600 25
40000 26000 16000 60
60000 37000 23000 90
75000 48000 30000 120
95000 61000 38000 160
125000 80000 50000 220
145000 99000 60000 270
N/A(not applicable) 該当なし
注記1 空間距離の値は,補間してもよい。
注記2 空間距離の例を附属書Cに示す。
注記3 短時間過電圧及び動作電圧に対する空間距離は,JIS C 60664-1の表A.1から求めた。列2の電圧は耐電圧
の約80 %,列3の電圧は耐電圧の約50 %である。
注a) プリント配線板では,0.1 mmとする。
4.3.6.4.2 電界の均一性
表9の空間距離は,空間内の電界分布が不均一な場合の要求値で,一般的に経験される条件である。電
界が均一に分布することが分かっており,また,インパルス電圧が主電源系統に直接接続した回路で6 000
V以上,回路内で4 000 V以上の場合,基礎絶縁又は付加絶縁に対する空間距離は,JIS C 60664-1の表F.2
のケースBで要求する値まで低減できる。ただし,この場合,5.2.3.1のインパルス電圧試験を実施する。
強化絶縁に対する空間距離は,電界が均一な場合でも低減してはならない。
4.3.6.4.3 導電性をもつきょう体との空間距離
絶縁されていない充電部と,金属性のきょう体の壁との間の空間距離は,4.3.6.4.1に従って決め,5.2.2.5
の変形試験を実施する。
設計空間距離が12.7 mm以上あり,4.3.6.4.1で要求される空間距離が8 mmを超えない場合,変形試験
を省略することができる。

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 30] ―――――

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  • IEC 61800-5-1:2007(IDT)

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