JIS C 61800-5-1:2016 可変速駆動システム(PDS)―第5-1部:安全要求事項―電気的,熱的及びエネルギー | ページ 7

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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
4.3.6.5 沿面距離
4.3.6.5.1 一般事項
沿面距離は,固体絶縁物表面の長期使用による劣化を考慮して十分な距離を確保する必要があり,表10
に従って決定する。
機能絶縁,基礎絶縁及び付加絶縁には,表10の値をそのまま適用する。強化絶縁には,表10の2倍の
距離を適用する。
表10に従って決定する沿面距離が,4.3.6.4.1で要求する空間距離又はインパルス電圧試験で決定する空
間距離(5.2.3.1参照)より短い場合は,その要求の空間距離まで沿面距離を増加させる。
沿面距離は,測定又は目視検査(5.2.2.1参照)によって検証する(沿面距離の例は附属書Cを参照)。
図E.2及び表E.2は,30 kHzを超える周波数に対する沿面距離を決定するための参考である。
4.3.6.5.2 材料
絶縁材料は,JIS C 2134の11.に基づいた試験によって求める比較トラッキング指数(CTI)に従って,
次の4グループに分類する。
・ 絶縁材料グループI CTI≧600
・ 絶縁材料グループII 600>CTI≧400
・ 絶縁材料グループIIIa 400>CTI≧175
・ 絶縁材料グループIIIb 175>CTI≧100
汚損度3の環境条件にさらされるプリント配線板(PWB)の沿面距離は,表10の“その他絶縁物”の
汚損度3を基に決定する。
リブ(ひだ)がある場合の沿面距離は,絶縁材料グループIIの絶縁材料を用いる場合,絶縁材料グルー
プIの沿面距離を適用してよく,絶縁材料グループIIIの絶縁材料を用いる場合,絶縁材料グループIIに対
する沿面距離を適用してよい。汚損度1の場合を除き,リブは高さ2 mm以上でなければならない。リブ
間の距離は,表C.1の“X”の値以上でなければならない。
トラッキングが発生しないガラス又はセラミックのような無機絶縁材料に対する沿面距離は,表9で決
定する空間距離に等しくてもよい。

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 31] ―――――

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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
表10−沿面距離
列1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
動作電圧 プリント配線板a) その他絶縁物(プリント配線板以外)
(実効値) mm mm
汚損度 汚損度
1 2 1 2 3
絶縁材料グループ 絶縁材料グループ
V b) c) b)
I II IIIa IIIb I II IIIa IIIb
2以下 0.025 0.04 0.056 0.35 0.35 0.35 0.87 0.87 0.87
5 0.025 0.04 0.065 0.37 0.37 0.37 0.92 0.92 0.92
10 0.025 0.04 0.08 0.40 0.40 0.40 1.0 1.0 1.0
25 0.025 0.04 0.125 0.50 0.50 0.50 1.25 1.25 1.25
32 0.025 0.04 0.14 0.53 0.53 0.53 1.3 1.3 1.3
40 0.025 0.04 0.16 0.56 0.80 1.1 1.4 1.6 1.8
50 0.025 0.04 0.18 0.60 0.85 1.20 1.5 1.7 1.9
63 0.04 0.063 0.20 0.63 0.90 1.25 1.6 1.8 2.0
80 0.063 0.10 0.22 0.67 0.95 1.3 1.7 1.9 2.1
100 0.10 0.16 0.25 0.71 1.0 1.4 1.8 2.0 2.2
125 0.16 0.25 0.28 0.75 1.05 1.5 1.9 2.1 2.4
160 0.25 0.40 0.32 0.80 1.1 1.6 2.0 2.2 2.5
200 0.40 0.63 0.42 1.0 1.4 2.0 2.5 2.8 3.2
250 0.56 1.0 0.56 1.25 1.8 2.5 3.2 3.6 4.0
320 0.75 1.6 0.75 1.6 2.2 3.2 4.0 4.5 5.0
400 1.0 2.0 1.0 2.0 2.8 4.0 5.0 5.6 6.3
500 1.3 2.5 1.3 2.5 3.6 5.0 6.3 7.1 8.0
630 1.8 3.2 1.8 3.2 4.5 6.3 8.0 9.0 10.0
e)
800 2.4 4.0 2.4 4.0 5.6 8.0 10.0 11 12.5
1000 3.2 5.0 3.2 5.0 7.1 10.0 12.5 14 16
1250 4.2 6.3 4.2 6.3 9 12.5 16 18 20
f) f)
1600 5.6 8.0 11 16 20 22 25
2000 7.5 10.0 14 20 25 28 32
2500 10.0 12.5 18 25 32 36 40
f) f) e)
3200 12.5 16 22 32 40 45 50
4000 16 20 28 40 50 56 63
5000 20 25 36 50 63 71 80
f) f) e)
6300 25 32 45 63 80 90 100
8000 32 40 56 81 100 110 125
10000 40 50 71 100 125 140 160
f) f) d) d) d) e)
12500 50 63 90 125
16000 63 80 110 150
20000 80 100 140 200
f) f) d) d) d) e)
25000 100 125 180 250
32000 125 160 220 320
注記 沿面距離の値は,補間してもよい。
注a) これらの列は,プリント配線板上のコンポーネント又は部品にも適用し,また,プリント配線板と同等に許容
公差を管理可能なほかの機器の沿面距離にも適用する。
b) 全材料グループ
c) IIbを除く全材料グループ
d) この領域に対しては,沿面距離の値を定めない。
e) グループIIIbの絶縁材料は,一般的には,630 Vを超える汚損度3の場合には推奨しない。
f) 1 250 Vを超える電圧に対しては,列4列11の中から適切な値を適用する。

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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
4.3.6.6 コーティング
コーティングは,絶縁確保,汚損からの表面保護,並びに沿面距離及び空間距離の低減のために用いる
(4.3.6.8.4.2及び4.3.6.8.6参照)。
4.3.6.7 機能絶縁のためのプリント配線板の絶縁距離
プリント配線板の機能絶縁のための絶縁距離は,4.3.6.4及び4.3.6.5を満たさなくても,次の全てを満た
せばよい。
・ プリント配線板の燃焼性能がV-0(JIS C 60695-11-10参照)
・ プリント配線板の基材のCTIが100以上
・ 機器がプリント配線板の短絡試験(5.2.2.2参照)に合格する。
80 V(実効値)又は110 V(繰返しピーク)以下の動作電圧であるプリント配線板の機能絶縁に対する
沿面距離及び空間距離は,プリント配線板を適切にコーティングしている場合には,汚損度1とみなして
適用できる。
4.3.6.8 固体絶縁
4.3.6.8.1 一般事項
固体絶縁に使用する材料は,様々なストレスに耐える必要がある。このようなストレスには,通常の使
用状態での機械的ストレス,電気的ストレス,熱的ストレス及び気候上のストレスがある。絶縁物は,PDS
の期待寿命の間,規定の絶縁性能を維持しなければならない。
固体絶縁を適用したコンポーネント及びサブアセンブリに対して試験を行い,設計又は製造上の理由で
必要な絶縁性能を損なっていないことを確認する。
コンポーネントが,この規格と同等の製品規格に準拠する場合は,個別に評価する必要はない。ただし
これらのコンポーネントを含むアセンブリに対しては,この規格の要求事項に従って試験を行う。
4.3.6.8.2 電気的耐量に対する要求事項
4.3.6.8.2.1 基礎絶縁又は付加絶縁
基礎絶縁又は付加絶縁は,次によって試験を行う。
・ 5.2.3.1の表19の列2若しくは列4,又は表20の列2若しくは列4の適切なインパルス耐電圧に従い,
試験する。
・ 5.2.3.2の表21,表22又は表23の列2の適切な交流電圧又は直流電圧に従い,試験する。
4.3.6.8.2.2 二重絶縁及び強化絶縁
二重絶縁及び強化絶縁は,次によって試験を行う。
・ 5.2.3.1の表19の列3若しくは列5,又は表20の列3若しくは列5の適切なインパルス耐電圧に従い,
試験する。
・ 5.2.3.2の表21,表22又は表23の列3の適切な交流電圧又は直流電圧に従い,試験する。
・ 絶縁に対する繰返しピーク動作電圧が750 Vを超え,かつ,電圧ストレスが1 kV/mmを超える場合,
5.2.3.3に従って部分放電試験を実施する。
注記 電圧ストレスは電位の異なる2点間の繰返しピーク電圧をその距離で除したものである。
部分放電試験は,全てのコンポーネント,サブアセンブリ及びプリント配線板に対して,形式試験
として実施する。さらに,絶縁が一層の材料からなる場合は,抜取試験も実施する。
二重絶縁は,基礎絶縁又は付加絶縁が破壊された場合も,残りの部分の絶縁能力が低下しないように設
計する。

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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
4.3.6.8.2.3 機能絶縁
機能絶縁は,4.3.6.3の要求事項を満足しなければならない。4.2で要求する回路解析の結果として,絶縁
破壊によって危険な状態になる可能性がある場合を除き,5.2.3.6.4の破壊試験は不要とする。この場合,
基礎絶縁に対する要求事項及び試験を満足しなければならない。
4.3.6.8.3 薄いシート又はテープ材料
4.3.6.8.3.1 一般事項
4.3.6.8.3は,巻線及び母線(バスバー)のようなアセンブリに対して,薄いシート又はテープを使用す
る場合に適用する。
薄いシート(厚さ0.75 mm未満)又はテープによる絶縁は,損傷を受けないように保護し,かつ,通常
の使用状態で機械的ストレスが加わらない場合は,用いてもよい。
絶縁が複数層からなる場合,全層が同一材料である必要はない。
注記1 一層の絶縁テープの重ね巻き部分が絶縁テープ幅の半分以上の場合,二層の絶縁とみなす。
注記2 薄い材料を用いて,基礎絶縁,付加絶縁及び二重絶縁を構成してもよい。
4.3.6.8.3.2 厚さ0.2 mm以上の材料
厚さ0.2 mm以上の材料は,次による。
・ 基礎絶縁又は付加絶縁は,一層以上で構成する。材料は,4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2.1の要求事項を満足し
なければならない。
・ 二重絶縁は,材料二層以上で構成する。各層の材料は,4.3.6.8.1,4.3.6.8.2.1,及び部分放電に対する
4.3.6.8.2.2の要求事項を満足しなければならない。また,二層一体で,4.3.6.8.2.2のインパルス耐電圧
及び交流電圧又は直流電圧の要求事項を満足しなければならない。
・ 強化絶縁は,一層で構成する。材料は,4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2.2の要求事項を満足しなければならない。
注記 すなわち,この箇条での要求事項は,二重絶縁は0.4 mm以上の厚さとなり,強化絶縁は0.2 mm
の厚さであればよいことを意味する。
4.3.6.8.3.3 厚さ0.2 mm未満の材料
厚さ0.2 mm未満の材料は,次による。
・ 基礎絶縁又は付加絶縁は,一層以上で構成する。材料は4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2.1の要求事項を満足し
なければならない。
・ 二重絶縁は,三層以上で構成する。それぞれの層の材料は,4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2.1の要求事項を満足
し,そのうちの各二層一体では4.3.6.8.2.2の要求事項を満足しなければならない。
・ 材料一層での強化絶縁は禁止する。
4.3.6.8.3.4 適合性確認
5.2.3.15.2.3.3に規定する試験によって要求事項を満足していることを確認する。
コンポーネント又はサブアセンブリが薄いシートの絶縁材料を用いている場合,試験は,材料に対して
ではなく,コンポーネントに対して実施してもよい。
4.3.6.8.4 プリント配線板(PWB)
4.3.6.8.4.1 一般事項
両面単層プリント配線板,多層プリント配線板及びメタルコアプリント配線板の導体層間の絶縁は,
4.3.6.8.1の要求事項に従う。基礎絶縁,付加絶縁,二重絶縁及び強化絶縁は,4.3.6.8.2.1又は4.3.6.8.2.2の
対応する要求事項を満足しなければならない。プリント配線板の機能絶縁は,4.3.6.8.2.3の要求事項を満
足しなければならない。

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C 61800-5-1 : 2016 (IEC 61800-5-1 : 2007)
多層プリント配線板の内層の場合,同一層の隣接する配線間の絶縁は,次のいずれかを適用する。
・ 汚損度1の沿面距離及び空気中と同じ空間距離(附属書Cの例図C.14の例を参照)
・ 4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2の要求事項を満足する固体絶縁
4.3.6.8.4.2 コーティング材料
機能絶縁,基礎絶縁,付加絶縁及び強化絶縁に使用するコーティング材料は,次に規定する要求事項を
満足しなければならない。
タイプ1保護(JIS C 60664-3で定義している。)は,保護対象部分のミクロ環境を向上させる。この場
合,空間距離及び沿面距離は表9及び表10の汚損度1の値を適用する。二つの導電部間では,一方又は両
方の導電部及びその間にある空間全てをコーティング材料で覆う。
タイプ2保護は固体絶縁物と同様とみなすことができる。この保護においては,4.3.6.8に規定する固体
絶縁物に対する要求事項を適用することができ,空間距離及び沿面距離は,JIS C 60664-3の表1に規定す
る値以上にする。表9の空間距離及び表10の沿面距離は適用しない。二つの導電部間では,両導電部分及
びその間にある空間全てを保護コーティング材料で覆い,保護材料,導電部及びプリント配線板間に空
隙(エアギャップ)ができないようにする。
タイプ1保護及びタイプ2保護に使用するコーティング材料は,PDS/CDM/BDMの期待寿命期間中に想
定するストレスに耐えるよう設計する。代表的なプリント配線板について,JIS C 60664-3の箇条5に従っ
て,形式試験を実施する。低温試験(JIS C 60664-3の5.7.1参照)は−25 ℃で実施し,温度急変試験(JIS
C 60664-3の5.7.3参照)は−25 ℃と+125 ℃との間で変化させる。
4.3.6.8.5 巻線
素線のワニス又はエナメルは,基礎絶縁,付加絶縁,二重絶縁又は強化絶縁として用いてはならない。
巻線は,4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2の要求事項を満足しなければならない。
巻線の素材も,4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2で規定する要求事項を満足しなければならない。巻線の素材に強
化絶縁又は二重絶縁が施されている場合は,5.2.3.2の直流電圧又は交流電圧試験をルーチン試験として実
施する。
4.3.6.8.6 ポッティング材料
ポッティング材料は,固体絶縁物又は汚損保護用コーティング材として用いてよい。固体絶縁物として
使用する場合は,4.3.6.8.1及び4.3.6.8.2の要求事項を満足しなければならない。汚損保護用コーティング
材として使用する場合は,4.3.6.8.4.2のタイプ1保護に対する要求事項を適用する。
4.3.6.9 30 kHzを超える場合の絶縁要求事項
絶縁間の電圧の基本波周波数が30 kHzを超える場合は,追加検討を必要とする。低電圧回路に対しては,
JIS C 60664-4で規定されている。
附属書Eに,これらの条件下で空間距離及び沿面距離を決定するフローチャートを示す。
参考として,JIS C 60664-4の表1及び表2を附属書Eに含む。
4.3.7 きょう体
4.3.7.1 一般事項
金属きょう体は,5.2.2.5.2の荷重試験を満たすか,又は4.3.7.2若しくは4.3.7.3で規定する厚さを満足し
なければならない。
高分子材料(合成樹脂)で構成したきょう体は,4.4.3の燃焼性に対する要求事項及び5.2.2.5.3の衝撃試
験を満足しなければならない。
一体形PDSでは,CDM又はBDMのきょう体は,金属及び高分子材料を使用したきょう体に関する要

――――― [JIS C 61800-5-1 pdf 35] ―――――

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JIS C 61800-5-1:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61800-5-1:2007(IDT)

JIS C 61800-5-1:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61800-5-1:2016の関連規格と引用規格一覧