JIS C 8117:2008 蛍光灯電子安定器 | ページ 5

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えて点灯し,周囲に磁気の影響がない場合のランプ電流と,厚さ1 mm以上で長さ及び幅が供試安定器の
それよりも大きい鋼板を供試安定器取付面に密着させたときのランプ電流を測定し,電流値の変動率を,
次の式によって求める。
A2 A1
x 100
A1
ここに, x : 電流値の変動率 (%)
A1 : 鋼板取付前のランプ電流 (A)
A2 : 鋼板取付後のランプ電流 (A)
6.2.10 騒音試験
騒音試験は,適合ランプを負荷とし,安定器の入力端子間に定格入力周波数の定格入力電圧を加え,JIS
C 1509-1及びJIS C 1509-2に規定する騒音計,又はこれらと同等以上の騒音計を用い,周波数重み付け特
性Aで測定する。
6.2.11 温度上昇試験
温度上昇試験は,次による。
a) 平常温度上昇試験 平常温度上昇試験は,安定器及び試験用ランプの周囲温度を,30±2 ℃に保ち,
試験用ランプを負荷とし,安定器の入力端子間に定格入力周波数の定格入力電圧及び定格入力電圧の
106 %の電圧を加え,各部の温度がほぼ一定になった後,5.1.8によって測定箇所の温度上昇を測定す
る。
b) 異常温度上昇試験 異常温度上昇試験は,安定器を次に示す五つの異常状態のうちで最も温度が高く
なる状態とし,a) に準じて試験したときの温度上昇を測定し,外観を調べる。ただし,安定器の入力
端子間に加える電圧は,定格入力電圧とする。
なお,自動復帰形保護機構を内蔵した安定器では,安定器の最高表面温度が,表2に規定する値以
下であれば,保護機構が動作してもよい。
1) 外部に始動用スイッチがある場合は,このスイッチを(2個以上あるときは,いずれか1個)短絡
した状態。
2) 一本又は複数のランプが回路に接続されていない。
3) 陰極は断線しないでランプが点灯しない。
4) 片方の陰極が断線し,ランプが点灯しない。
5) ランプは点灯しているが,片側の陰極が,不活性化又は断線している(整流効果)。
c) 適合ランプが複数ある場合は,最もランプ電力の大きい種別の試験用ランプを使用する。
d) 巻線の温度は,抵抗法によって測定し,次の式によって温度上昇値を算出する。ただし,抵抗値が低
い巻線であって,抵抗法による測定が困難な場合は,熱電対によって測定してもよい。
R2 R1
T 2345. t1 t1 t2
R1
ここに, T : 温度上昇値 (K)
t1 : 最初の一定周囲温度 (℃)
t2 : 最終周囲温度 (℃)
R1 : t1 ℃における巻線の抵抗値 ( 圀
R2 : 温度が一定になったときの巻線の抵抗値 ( 圀
e) 外郭及び整流体表面の温度は,JIS C 1602に規定する熱電対を使用し,測温接点を測定面に確実に接
触させ,かつ,外気に影響されないよう,その部分を少量のパテなどで覆って測定する。

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6.2.12 絶縁抵抗試験
絶縁抵抗試験は,充電部を一括したものと非充電金属部との間を,安定器の一次,二次間が絶縁変圧器
で絶縁されているものは,更に,一次,二次間の絶縁抵抗を,JIS C 1302に規定する絶縁抵抗計500 V 50 MΩ
又はこれと同等以上の方法で測定する。
なお,受渡試験では,JIS C 8120の7.4(始動性)による始動性試験の後,冷間で行う。
6.2.13 耐電圧試験
耐電圧試験は,絶縁抵抗試験の直後で行うものとし,一次,二次間が絶縁されているか否かの別によっ
て,表7に示す箇所に,JIS C 8147-1の表1に示す50 Hz又は60 Hzの電圧を1分間加えて試験する。
なお,受渡試験は,表7の120 %の電圧を1秒間加えてもよい。
表7−耐電圧試験箇所と基準となる電圧
安定器の種類 試験電圧を印加する箇所 試験電圧を決めるのに基準と
なる電圧 (E)
一次,二次間が 一括された充電部と非充電金定格入力電圧又は定格二次電
絶縁されていな 属部 圧のいずれか高い方
いもの
安定器の一次, 一括された一次側充電部と非定格入力電圧
二次間が内部に 充電金属部
おいて絶縁変圧 一括された二次側充電部と非定格二次電圧
器で絶縁された 充電金属部
もの 一次・二次相互間 定格入力電圧又は定格二次電
圧のいずれか高い方
6.2.14 防水性試験
防水性試験は,防まつ形安定器は,JIS C 0920の14.2.4(オシレーティングチューブ又は散水ノズルに
よる第二特性数字4に対する試験)によって散水試験を行い,防浸形安定器は,JIS C 0920の14.2.7(深
さ0.151 mの一時的潜水状態での第二特性数字7に対する試験)によって浸水試験を行った後,表面の
水滴を吸収紙などで除き,それぞれ6.2.12及び6.2.13によって絶縁抵抗及び耐電圧を試験する。
6.2.15 保護機能試験
を表示する安定器の保護機能試験は,JIS C 8147-1の附属書Cによる。また, を表示する安定
器の保護機能試験は,特に指定する場合を除き,周囲温度40±3 ℃の状態で,次のとおり行う。
a) 不動作特性試験
1) 適合ランプを負荷とし,安定器の入力端子間に定格入力周波数の定格入力電圧を加えてランプを接
続し,各部の温度が一定になるまで,この状態を継続する。
2) 安定器を,6.2.11 b) の五つの異常状態のうち,最も温度が高くなるような状態とし,安定器の入力
端子間に,定格入力周波数で定格入力電圧の106 %の電圧を加えてランプを点灯し,各部の温度が
一定になるまで,この状態を継続する。
b) 動作特性試験
1) 適合ランプを負荷とし,安定器の入力端子間に定格入力周波数の定格入力電圧を加えて,正常状態
で4時間点灯した後,次に示すうちの最も厳しい故障状態を作り,この状態を継続し,安定器の表
面温度及び表5に示す許容時間を測定する。自動復帰形の保護機構が動作する場合は,3サイクル
繰り返し動作させる。
1.1) 最小絶縁距離(沿面距離を含む。)が,5.1.12 a) 及びb) の試験を必要とする部分は,その間を短
絡する。

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1.2) コンデンサ,半導体素子及び抵抗器を短絡又は開放する。ただし,加わる電圧がピーク電圧で2 500
V未満の抵抗器は,開放だけとする。
1.3) 変圧器は入力端又は出力端を短絡又は開放し,チョークコイルはその両端を短絡又は開放する。
6.2.16 耐電源衝撃波特性試験
耐電源衝撃波特性試験は,安定器に定格入力電圧を加えてランプを点灯した状態で,表8に示す衝撃波
電圧を安定器の入力端子間及び入力端子の一端と外郭間に,電圧極性の正負をそれぞれ3回繰り返して加
える。
なお,衝撃波電圧の波形の各部の名称は,図6による。
表8−衝撃波電圧の特性
入力端子間 入力端子の一端と外郭間
無負荷電圧ピーク値 1 000 V ± 3 % 2 500 V ± 3 %
短絡電流ピーク値 200 A ± 5 % 56 A ± 5 %
波頭長 1.2 30 % 1.2 30 %
波尾長 50 20 % 50 20 %
図6−衝撃波電圧波形(無負荷)

7 検査

7.1 形式検査

  形式検査は,同一試験品につき,次の試験項目について行う。また,s)   u) については必要に応じて,
それぞれ別の供試安定器によって行う。
a) 構造及び表示
b) 温度上昇
c) 絶縁抵抗
d) 耐電圧
e) 耐湿性及び絶縁性
f) 防水性
g) 保護機能

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h) 蛍光ランプ寿命末期時の安全性
i) 二次電圧
j) 始動条件
k) 二次短絡電流
l) ランプ電流及び光出力
m) 光出力変動率
n) ランプ電流波形
o) 入力電流及び入力電力
p) 回路力率
q) 磁気遮へい
r) 騒音
s) 電源衝撃波特性
t) 実用性加速評価
u) 電源入力電流高調波
実用性加速評価試験は,設計内容が同じで実装的にも十分に同等の配慮がなされており,C.2 a),b)及び
c) の性能レベルが同じとみなせる場合は,同じ設計内容の他の安定器の結果の確認だけで,特にこの試験
を行うことなく規格に適合したものとみなす。

7.2 受渡検査

7.2.1  検査項目
受渡検査は同一試験品につき,次の項目について行う。ただし,検査項目の内容については,受渡当事
者間の協定によって,その全部又は一部を省略することができる。
a) 構造及び表示
b) 始動性[試験方法は,JIS C 8120の7.4(始動性)による。]
c) 絶縁抵抗
d) 耐電圧
7.2.2 抜取検査
抜取検査を必要とする場合,検査項目及び方法については,受渡当事者間の協定による。

8 製品の呼び方

  製品の呼び方は,名称,適合ランプの種別及び本数,定格入力電圧,定格周波数,並びに使用箇所によ
る。ただし,名称は,“電子安定器”と省略してもよい。
例 蛍光灯電子安定器(又は電子安定器)FLR40S 2灯用100 V 50 Hz/60 Hz共用屋内用

9 表示

9.1 一般

  安定器には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の項目を表示する。
なお,外郭をもたず,プリント配線板とその配線板上の部品とで構成される点灯装置には,表示する必
要はない。
a) 名称[蛍光灯電子安定器(又は電子安定器)と記す。高出力形のものには,“高出力形”の文字を入れ
る。]

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b) 適合ランプの種別(又は区分)及び本数(適合ランプの種別は,試験用ランプとしたランプの種別を
代表として表示するとともに,適合ランプの始動方式による区分と形状とによる区分を表示する。)
例1 ラピッドスタート形の直管40 W形だけ使用できる場合
FLR40S(FLR用)1灯用
例2 ラピッドスタート形及びスタータ形の直管40 W形が使用できる場合
FLR40S(FLR,FL用)1灯用
例3 スタータ形の直管及び環形の40 W形が使用できる場合
FL40S(FL,FCL用)1灯用
例4 スタータ形の環形の32 W形及び環形の40 W形が使用できる場合
FCL32(FCL用)+FCL40(FCL用)
例5 高周波点灯専用形の直管32 W形を使用した高出力形安定器の場合
FHF32(消費電力45 W)×1
c) 定格入力電圧 (V)
d) 定格入力周波数 (Hz)
e) 定格入力電流 (A)
f) 定格入力電力 (W)
g) 回路力率による区分(高力率形安定器に限る。)
h) 定格二次電圧 (V)(無負荷時であるか,負荷時であるかを明記する。)
例1 定格二次電圧(無負荷時)450 V
例2 定格二次電圧(負荷時) 180 V
i) 定格二次電流 (A)
j) 定格二次短絡電流 (A)(二次短絡電流が,定格二次電流を超えるものに限る。)
k) 接続図(ランプの始動用コンデンサを別に接続するものは,その静電容量,定格電圧及び接続方法を
含む。)及び口出線の色別
l) 定格光出力比 (%) (高出力形のものに限る。)
例 定格光出力比 120 %
m) 器具内用,屋内用の別(取付けの向きを指定するものは,その旨。)
n) 水に対する保護による区分 防水形のものに限る[防まつ形のものは,防まつ形又は防水 (SP),防浸
形のものは,防浸形又は防水 (WT) と記す。]。
o) 絶縁の種類
p) 製造業者名又はその略号
q) 製造年又はその略号
r) 保護機能をもつものは,表1に示すその記号
s) 高周波専用形のものは,高周波専用形を示す図7のHfマークを表示してもよい。
図7−Hfマーク
t) tcの値 これがランプ制御装置の特定の位置に関係する場合には,この位置を明示する。ただし,定
格最高使用温度を宣言するものに限る。

――――― [JIS C 8117 pdf 25] ―――――

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