JIS C 8300:2019 配線器具の安全性 | ページ 10

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例19 測定箇所
A−B間
例20 測定箇所
A−B間
A−C間
B−C間
例21 測定箇所
A−B間
C−D間
A−D間
B−C間
A−C間
B−D間
例22 測定箇所
A−B間
A−C間
注記 A,B,C及びDは,端子部を示す。
l) 端子部の絶縁距離が,電線を取り付けることによって変化する場合は,配線器具の定格に応じた太さ
の電線,及び取り付けることができる最小の太さの電線を表I.1に規定する締付トルクを加えて取り
付けたときの距離を測定する。
m) 口出線付き配線器具で,口出線の接続が器体内部の端子部にはんだ付け,かしめ又は溶接してあり,
かつ,器体がリベットなどで組み立ててあり容易に解体できない場合,口出線取付部は,端子部には
含まない。
n) 平形差込プラグなどの刃と外郭の側面との距離は,端子部以外の固定している部分で,金属粉が付着
しにくい箇所(表16参照)を適用する。平形差込プラグなどの刃と外郭の側面との距離は,例23に
示す。
例23
o) 固定している部分には,導電金具が開閉動作などによって定めた範囲内を移動する部分を含む。
p) 開閉動作によって発生する金属粉の発生箇所に直面する箇所及びこれらの金属粉が堆積することのあ
る箇所であっても沿面せん(閃)絡を発生しない箇所は,金属粉が付着しにくい箇所(表16参照)に
よる。該当箇所を例24及び例25に示す。

――――― [JIS C 8300 pdf 46] ―――――

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C 8300 : 2019
例24 開閉動作によって発生する金属粉の発生箇所に直面する箇所
例25 金属粉が堆積することのある箇所及び沿面せん(閃)絡を発生することのある箇所
沿面せん絡を発生することのある箇所の隙間が0.3 mm以下の場合は,沿面せん絡を発生する箇所
には含まない。
20.1.2 試験
20.1 f)の1)3)に規定する回路に対する試験及び判定基準は,次による。
a) 極性が異なる充電部相互間(回路間,部品相互間及び部品の端子間)で,絶縁距離の規定値を満足し
ない箇所を1か所ずつ短絡したとき,その回路に接続した二つ以上の電子部品が燃焼してはならない。
ただし,その回路に接続した入力電源用の変圧器の一次巻線及び二次巻線,並びに入力電源用の整流
回路の整流器は,一つでも燃焼してはならない。
注記1 部品に施したスリーブ,チューブなどは,それらを含めて一つの部品として扱われる。
注記2 燃焼には,単なる発煙,焦げなどは含まれない。
b) )に規定する短絡試験の約2分後に,500 V絶縁抵抗計によって測定した充電部と試験指が触れるこ
とができる非充電金属部との間の絶縁抵抗は,0.1 MΩ以上でなければならない。ただし,次の充電部
を除く。
1) 対地電圧及び線間電圧が交流の場合は30 V以下,又は直流の場合は45 V以下。
2) 次の該当する測定部間に1 kΩの抵抗器を接続したとき,1 mA以下。ただし,抵抗器に流れる電流
が,図3に示す電流値以下の場合を除く。
− 充電部と大地との間
− 充電部相互間
流れる電流の測定方法は,9.1.4 b)の2.1)及び2.2)による。
c) 極性が異なる充電部相互間,又は充電部と試験指が触れることができる非充電金属部との間を接続し
た場合,非充電金属部又は露出する充電部は,次のいずれかでなければならない。
1) 対地電圧及び線間電圧が交流の場合は30 V以下,又は直流の場合は45 V以下。
2) 次の該当する測定部間に1 kΩの抵抗器を接続したとき,1 mA以下。ただし,抵抗器に流れる電流
が,図3に示す電流値以下の場合を除く。
− 充電部と大地との間
− 充電部相互間
− 充電部と試験指が触れることができる非充電金属部との間
流れる電流の測定方法は,9.1.4 b)の2.1)及び2.2)による。

――――― [JIS C 8300 pdf 47] ―――――

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20.2 絶縁物の厚さ
20.2.1 器体の外郭に用いる絶縁物
器体の外郭が絶縁物を兼ねる場合,機械器具に組み込む部分を除き,器体の外郭に用いる絶縁物は,
20.2.1.1又は20.2.1.2による。外部から外郭に30 Nの力を加えたとき,又は器体の内部で2 Nの力を加え
たとき,充電部と接触する外郭の絶縁物も含む。ただし,力は同時には加えない。
注記 使用中に開閉する扉,蓋などの内部も外郭に含まれる。
20.2.1.1 厚さが次のいずれかで,20.2.1.3の規定を満足するピンホールのない絶縁物。
a) 厚さ0.8 mm以上。
b) 試験指が触れることがないときは,厚さ0.5 mm以上。
c) 電線を器体の外郭の一部として用いるときは,JIS C 3010又はこれと同等以上の電線の絶縁体の厚さ。
注記 技術基準の解釈の別表第一又は別表第十二の規定を満足する電線の絶縁体の厚さの規定は,
同等以上の電線とみなされている。
20.2.1.2 20.2.1.4の規定を満足し,20.2.1.3の規定を満足するピンホールのない絶縁物。
20.2.1.3 ピンホール試験は,次による。絶縁物を数種類の絶縁物によって構成している場合は,全体とし
て試験を行う。
a) チューブ状以外の絶縁物は,2 %の食塩水を十分しみ込ませたスポンジの上に試料を置き,試料の上
に電極を載せて30分間放置した後に,電極とスポンジとの間に交流1 000 Vの電圧を1分間加えたと
き,これに耐えなければならない。水温は常温とし,試験は,JIS C 2110-1の箇条5(電極及び試験片)
に規定する電極による。JIS C 2110:1994 [5]の7.1に規定する電極を準用してもよい。
b) チューブ状の絶縁物は,チューブの内部に2 %の食塩水を注入したものを,2 %の食塩水中に30分間
浸した後に,チューブの内外面間に交流1 000 Vの電圧を1分間加えたとき,これに耐えなければな
らない。水温は,常温とする。
20.2.1.4 試験品に質量が250 gで,ロックウェル硬度R100の硬さに表面をポリアミド加工した半径が10
mmの球面のおもりを表17に規定する高さから垂直に3回落下したとき,又はこれと同等の硬度,材質及
び球面の衝撃片によって同等の衝撃力を3回加えたとき,感電,火災又は傷害が生じることのある損傷が
生じてはならない。
表17−おもりの落下高さ
単位 cm
種類 高さ
試験指が触れることがないもの 14
その他 20
代替として,JIS C 60068-2-75:2004の附属書Eの図1(スプリングハンマ試験装置)に規定するスプリ
ングハンマを用いてもよい。0.35 J及び0.5 Jの衝撃力は,それぞれ14 cm及び20 cmの高さからおもりを
落下させたときと同等の衝撃力として扱う。
20.2.2 20.2.1以外の外傷を受けることのある部分に用いる絶縁物
20.2.1で規定する以外の外傷を受けることのある部分に用いる絶縁物で,かつ,20.1に規定する絶縁距
離を満足させるために用いる絶縁物は,20.2.2.1又は20.2.2.2による。
注記 外傷を受けることのある部分は,絶縁物が摩耗,衝撃,動的な機械的外力などを受けることの
ある部分を意味し,器体の開口部から試験指を挿入したとき,試験指が触れる部分も含まれる。
20.2.2.1 厚さが次のいずれかで,20.2.1.3の規定を満足するピンホールのない絶縁物。

――――― [JIS C 8300 pdf 48] ―――――

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a) 厚さが0.3 mm以上。
b) 編組絶縁物の場合は,次のいずれかによる。
1) 編組絶縁チューブ以外の編組絶縁物は,絶縁物に確実な含浸処理を施したもので,かつ,含浸させ
た部分の厚さが0.3 mm以上。
2) 編組絶縁チューブは,絶縁チューブに絶縁ワニスを確実に含浸処理したもので,かつ,編組を含む
全体の厚さが0.3 mm以上。
20.2.2.2 次のいずれも満足し,20.2.1.3の規定を満足するピンホールのない絶縁物。
a) 表18に規定する交流電圧を加えたとき,連続して1分間これに耐える。
表18−絶縁物の試験電圧
単位 V
絶縁物を用いる電圧 交流電圧
30以下 500
30を超え 150以下 1000
150を超え 300以下 1500
300を超え 1000以下 絶縁物を用いる電圧の2倍に1 000を加えた値
1000を超え 3000以下 絶縁物を用いる電圧の1.5倍に500を加えた値。
値が3 000未満となる場合は,3 000
3000を超え 絶縁物を用いる電圧の1.5倍。
値が5 000未満となる場合は,5 000
編組絶縁チューブについて試験を行うときには,長さ100 mmのチューブの内径に密着する金属棒
を挿入して内部電極とし,その外側中央部に50 mm幅の金属はくを巻き付けて外部電極とし,両極に
表18の該当する試験電圧を加える。
b) IS S 6006に規定する硬度記号が8Hの鉛筆を用いて,JIS K 5400:1979の6.14に規定する鉛筆引っか
き試験を行ったとき,試験片の破れが試験板に届かない。
20.2.3 20.2.1以外の外傷を受けることがない部分に用いる絶縁物
20.2.1で規定する以外の外傷を受けることがない部分に用いる絶縁物で,かつ,20.1に規定する絶縁距
離を満足させるために用いる絶縁物は,20.2.3.1又は20.2.3.2による。
注記 外傷を受けることがない部分は,絶縁物が衝撃,摩耗などを受けない部分を意味し,静的な外
力を受ける部分,調整のためのほとんど開けない扉,蓋などの内部も含まれる。
20.2.3.1 次のいずれかを満足し,20.2.1.3の規定を満足するピンホールのない絶縁物。
a) 表18に規定する交流電圧を加えたとき,連続して1分間これに耐える。
b) 変圧器,電動機,リレー,安定器の巻線などのコイル部とコイルの立上がり引出し線との間の部分は,
次のいずれかによる。
1) 定格周波数の2倍の試験周波数で定格一次電圧の2倍に等しい電圧を加えたとき,連続して5分間
これに耐える。
2) 定格周波数の2倍以上の試験周波数で定格一次電圧の2倍に等しい電圧を加えたとき,連続して定
格周波数の10倍の周波数を定格周波数の2倍以上の試験周波数で除した値を分で表した時間,又は
2分間のいずれか長い方の時間これに耐える。
20.2.3.2 厚さが0.3 mm以上で,20.2.1.3の規定を満足するピンホールのない絶縁物。
注記 接地することがない非充電金属部が介在する極性が異なる充電部間の絶縁物の厚さは,それぞ

――――― [JIS C 8300 pdf 49] ―――――

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れの厚さが0.15 mm以上であるときは0.3 mm以上として扱われる。該当箇所の例を,次に示
す。

21 耐過熱性,耐燃性及び耐トラッキング性

21.1 耐過熱性
配線器具の耐過熱性は,開閉器及び電磁開閉器操作用スイッチはB.21.1,並びに接続器はE.21.1による。
21.2 耐燃性
配線器具の耐燃性は,附属書A及び附属書Fによる。
21.3 耐トラッキング性
配線器具の耐トラッキング性は,開閉器及び電磁開閉器操作用スイッチはB.21.3,並びに接続器はE.21.3
による。

22 耐食性

  配線器具の耐食性は,試験品を脱脂剤に10分間浸せきしてグリスを全て取り除き,20±5 ℃の塩化アン
モニウムの10 %水溶液に10分間浸せきした後に取り出し,乾燥せずに水滴をふり切ってから20±5 ℃の
飽和水蒸気を含む容器中に10分間入れた後に,これを100±5 ℃の温度の空気中で10分間乾燥したとき,
試験品の表面に腐食が生じてはならない。ただし,防食の目的でグリスを十分塗布し,かつ,グリスが使
用中に塗布した部分から多量に流出しない構造の場合には,グリスを取り除かないで試験を行う。
なお,鋭利な端部の腐食及びこすれば取れる黄色がかった被膜は,腐食には含まない。

23 遠隔操作機構

23.1 器体スイッチ又はコントローラの操作以外によって電源回路の閉路を行えない遠隔操作機構をもつ
配線器具は,次のいずれかの機構とし,24.1に規定する電磁的妨害に対する耐性を満足しなければならな
い。
a) 赤外線を利用した遠隔操作機構
b) 電力線搬送波を利用した遠隔操作機構
23.2 器体スイッチ又はコントローラの操作以外によって電源回路の閉路が行える遠隔操作機構をもつ配
線器具は,閉路によって危険が生じてはならない。
次のいずれかの機構によるものは,この要求事項を満足するとみなす。
a) 音声を利用した遠隔操作機構をもち,表面の見やすい箇所に容易に消えない方法で次の全ての表示が
ある屋内用の接続器。
1) 遠隔操作によって閉路できる容量が300 W以下の旨。
2) 接続できる負荷機器として,次の全て又は一部の負荷機器に限定する旨。
− 電気スタンド
− 家庭用つり下げ形蛍光灯器具

――――― [JIS C 8300 pdf 50] ―――――

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JIS C 8300:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8300:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB1115:2015
すりわり付きタッピンねじ
JISB1122:1960
ボルト・ナット検査
JISB1122:2015
十字穴付きタッピンねじ
JISB1123:1952
リベット検査
JISB1123:2015
六角タッピンねじ
JISB7524:2008
すきまゲージ
JISC2110-1:2016
固体電気絶縁材料―絶縁破壊の強さの試験方法―第1部:商用周波数交流電圧印加による試験
JISC3010:2019
電線及び電気温床線の安全に関する要求事項
JISC3301:2000
ゴムコード
JISC3306:2000
ビニルコード
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC60695-2-12:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-12部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWFI)
JISC60695-2-13:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)
JISC7501:2011
一般照明用白熱電球
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISC8360:1984
リモコンリレー及びリモコンスイッチ
JISG3131:2018
熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JISH4000:2014
アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JISH4100:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JISK2240:2013
液化石油ガス(LPガス)
JISS6006:2020
鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯