JIS C 8300:2019 配線器具の安全性 | ページ 3

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なお,部品の寸法は,構造,機械的強度,絶縁物の厚さなどを要求する項目によって規定している。

9 感電に対する保護

  感電に対する保護は,9.19.4による。
注記 感電に対する保護に関連する主な本体の規定には,箇条20がある。
9.1 充電部
9.1.1 充電部は,図1に示す試験指を用い30 Nの力を加えたとき,試験指が触れてはならない。ただし,
接続器の刃受穴又は溝蓋の開口部には力を加えない。また,試験方法は,JIS C 8306の3.(4)を準用する。
注記 この規格では,接地接続する目的の接地端子,接地線などは,非充電金属部である取付枠など
と同様に充電部とはみなされていない。
単位 mm
a) 寸法図
b) 結線例
角度の許容差は,±5′とする。
00.05
寸法の許容差は,寸法が25 mm未満は −mm,25 mm以上は±0.2 mmとする。
使用材料は,黄銅とする。
図1−試験指
9.1.2 ランプを接続して用いる接続器は,配線器具本体,こん(梱)包箱,説明書,カタログなどに表示
したランプ,製造業者が指定したランプなどを装着した状態で試験を行う。
9.1.3 次の場合は,9.1.1の規定を適用しない。
a) 充電部が電磁開閉器の箱の内部にあり,箱の扉,蓋などを開けた状態で調整ダイヤル,リセットボタ

――――― [JIS C 8300 pdf 11] ―――――

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ンなどを指で操作するとき,指が充電部に触れない場合。
b) プルスイッチの金属製の鎖などを器体内で引きひもとして用い,鎖などを内部のあらゆる方向に引っ
張ったとき,充電部に触れない場合。ストッパが容易に取り外せるときは,取り外して試験する。
c) 端子部の構造,取付方法などによって容易に盤内用と判別できる場合。
d) 端子部の構造,取付方法などによって容易に埋込用と判別でき,露出している部分に充電部をもたな
い場合。
9.1.4 次のいずれかの部分は,9.1.1の規定を適用しない。
a) 9.2に規定する充電部。
b) 構造上充電部を露出して用いることがやむを得ない配線器具の露出充電部で,次のいずれかの部分。
1) 絶縁変圧器に接続した二次側の回路の対地電圧及び線間電圧が交流の場合は30 V以下,直流の場合
は45 V以下の露出充電部。
2) 1 kΩの抵抗器を次の該当する測定部間に接続したとき,抵抗器に流れる電流が1 mA以下の露出充
電部。ただし,抵抗器に流れる電流が,図3に示す電流値以下の場合を除く。
− 露出充電部と大地との間
− 露出充電部と入力充電部との間
− 露出充電部を2以上もつ場合の露出充電部相互間
2.1) 流れる電流の測定は,1 kΩの抵抗器を該当する測定部間に接続し,図2に示す方法又は同等の方
法によって行う。
a) 露出充電部と大地との間及び露出充電部と入力充電部との間
b) 露出充電部相互間
図2−流れる電流の測定
2.2) 流れる電流の測定において,1 kΩの抵抗器を接続したときに回路の動作が停止するなど,正規の
機能を発揮しない場合には,機能を発揮できる1 kΩを超える抵抗器を接続してもよいが,接続す
る抵抗器の最大値は,50 kΩとする。
2.3) 感電に関する電流と周波数との関係を図3に示す。

――――― [JIS C 8300 pdf 12] ―――――

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注記 周波数が30 kHz以上の場合の電流値は,20 mAである。
図3−感電に関する電流と周波数との関係
9.2 その他の充電部
その他の充電部は,次による。
a) 台の裏面にある充電部は,造営材に取り付ける屋外用の配線器具の場合は台の取付面を含む裏面全体
から,その他の場合は台の取付面から,それぞれ3 mm以上の深さとし,かつ,その上を電気絶縁物
によって覆わなければならない。ただし,熱硬化性樹脂を充している場合は,深さ1 mm以上とし
てもよい。
配線用遮断器及び漏電遮断器の充電部を覆うために用いる電気絶縁物は75 ℃,その他の充電部を
覆うために用いる電気絶縁物は65 ℃の空気中に放置したとき,電気絶縁物が流出しない耐水質の絶
縁物に限る。ただし,絶縁物に硫黄を用いてはならない。
なお,屋内用で台の裏面にある充電部が台の取付面から6 mm以上の深さである場合は,電気絶縁
物によって覆わなくてもよい。
b) 固定して用いる配線器具は製造業者が指定する取付状態で,又は固定しないで用いる配線器具はその
状態で,試験指が触れることができる外面に露出することのある充電部は,外面から3 mm以上の深
さとし,かつ,その上を電気絶縁物によって覆わなければならない。ただし,熱硬化性樹脂を充し
ている場合は,深さ1 mm以上としてもよい。
配線用遮断器及び漏電遮断器の充電部を覆うために用いる電気絶縁物は75 ℃,その他の充電部を
覆うために用いる電気絶縁物は65 ℃の空気中に放置したとき,電気絶縁物が流出しない耐水質の絶
縁物に限る。ただし,絶縁物に硫黄を用いてはならない。
注記 外面には,次の部分が含まれる。
− 露出形で固定して用いる配線器具は,台の取付面(造営材に接する面を含む平面)以外
の外面
− 埋込用の配線器具は,プレートなどと電気的に接触する外面,取っ手などの部分
− 電灯器具を含む機械器具に組み込む配線器具は,機械器具に取り付けた後に,機械器具
の外郭と電気的に接触する部分,機械器具の表面に露出することのある外面,取っ手な
どの部分。
c) 電線取付部の充電部は,外郭の外面からの深さが,次の値以上でなければならない。
1) 電線取付部の孔の短径が3 mm以下の配線器具は,1.2 mm

――――― [JIS C 8300 pdf 13] ―――――

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2) 電線取付部の孔の短径が3 mmを超え7 mm以下の配線器具は,1.5 mm
3) 電線取付部の孔の短径が7 mmを超える配線器具は,3 mm
d) カバー付ナイフスイッチは,刃と刃受けとを接触させた状態において,クロスバーとカバーとの間に
直径10 mmの丸棒を当てたとき,丸棒が刃又は刃受けに触れてはならない。切替え式(双投)カバー
付ナイフスイッチは,刃を立てた状態及び刃と刃受けとを接触させた状態で試験を行う。
9.3 硬貨,その他これに類するものを用いて電気回路を閉路する配線器具
硬貨などを用いて電気回路を閉路する配線器具は,硬貨などを導電回路の一部として用いてはならない。
ただし,硬貨,その他これに類するものを導電回路の一部として用いる配線器具で,設置状態で硬貨など
を多数個投入したとき,硬貨などが露出充電部とならない場合を除く。
9.4 コンデンサをもつ差込刃によって電源に接続する配線器具
コンデンサをもつ差込刃によって電源に接続する配線器具は,差込刃側から見た回路の総合静電容量が
0.1 μFを超える場合,差込刃を刃受けから引き抜いたとき,差込刃相互間の電圧は,1秒後に45 V以下で
なければならない。

10 接地端子

  接地端子は,接地線を容易かつ確実に取付けできる端子とし,次による。
a) 接地端子に接地線などを取り付けたとき,機械ねじのかん合する有効ねじ山が2山以上の端子。
b) 固定して用いる配線器具は製造業者が指定する取付状態では,又は固定しないで用いる配線器具はそ
の状態では外部に露出しない速結端子で,I.3に規定する電線を差し込んで締め付ける構造の端子。
c) 呼び径4 mm以上のねじ端子。ただし,押締めねじ形端子で定格電流が15 A以下の差込接続器に用い
るねじ,並びに溝付六角頭ねじ及び大頭丸平小ねじは,呼び径3.5 mm以上としてもよい。
注記 大頭丸平小ねじには,座金の大きさが大頭丸平小ねじの頭径以上の座金を用いた場合も含ま
れる。
d) 危険が生じる場合,接地端子は,接地線以外のものの取付けに兼用してはならない。
e) ねじ及びナットによる接地端子の構造の適切な例を,図4に示す。
図4−ねじ及びナットによる接地端子

――――― [JIS C 8300 pdf 14] ―――――

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11 端子及び導電部の接続部

11.1 導電部の接続部
導電部の接続部は,電気的接続が確実でなければならない。導電部の接続部は,11.1.1及び11.1.2によ
る。
11.1.1 導電部の接続は,次による。ただし,100 ℃以上の部分の接続は,f)及びg)以外の方法でなければ
ならない。
a) 平形導体合成樹脂絶縁電線と充電部との接続部を除き,合成樹脂を介して締め付け,かしめなどによ
って接続する部分の合成樹脂は,表P.1表P.7に規定する絶縁物の使用温度の上限値以下で用い,か
つ,次のいずれかによる。
1) 熱硬化性樹脂を用いる。
2) ばね,座金などの金属弾性体によってひずみを補う処置を施した熱可塑性樹脂を用いる。ただし,
最大電流が1 A以下の部分に限る。
b) ねじ止めの場合,JIS B 1115,JIS B 1122及びJIS B 1123に規定する3種タッピンねじを含む金属製の
機械ねじを用い,ねじの材料は,亜鉛,アルミニウムなどの軟らかな材料でなく,かつ,かん合する
有効ねじ山は,ねじをねじ込む部分の材料が金属の場合は2山以上,合成樹脂の場合は5山以上で,
接続部は,次のいずれかによる。
1) ボルト及びナットを含むねじの頭部で締め付ける端子で,次による。
− より線を接続する端子は,ねじ頭からより線が導体外径の1/4以上はみ出ない。
− 部品のリード線を含む内部配線の導体をより合わせて環状にして接続する端子は,ねじ頭から導
体がはみ出ない。座金を用いて締め付けてもよい。
2) 引締め形端子又は押締め形端子による。より線を接続する端子は,端子から導体が横方向にはみ出
ない。
3) 取り付ける電線に適した大きさのラグ端子,圧着端子などを用いて接続している。
c) かしめ,はんだ付け又は溶接による接続。
d) スリーブなどを用いた圧着。
e) 取り付ける電線に適した大きさの平形接続子,速結端子などによる接続。
f) ねじ込み式の閉端接続子(傘形コネクタともいう。)を用い,絶縁テープ,スプリングなどで緩み止め
を施した接続。
g) 次のいずれかによるラッピング接続。
1) 電線が重なることなく16か所以上密着し,端子の角に20か所以上接触しており,かつ,巻き付け
てある電線全体を端子の軸方向に30 Nの力で引っ張ったとき,電線が抜けない。
2) 流れる電流が100 mA以下で発熱することがない回路,表示回路などで,30 Nの力で外れた場合,
外れた電線部分に2 Nの力を加えて移動させたとき,12.6のa) c)を満足し,かつ,充電部の露出,
短絡,誤接続などが生じることがない。
11.1.2 次の部分は,確実な電気的接続とはみなさない。
a) 部品のリード線を含む内部配線の導体相互,又は端子と部品のリード線を含む内部配線の導体とを機
械的にからげただけの接続。
b) アルミニウムとアルミニウム以外のものとを接続するもので,接続部を空気から遮断する電食防止の
対策及び熱サイクルによるアルミニウムのクリープ防止加工を施していない接続。

――――― [JIS C 8300 pdf 15] ―――――

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JIS C 8300:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8300:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB1115:2015
すりわり付きタッピンねじ
JISB1122:1960
ボルト・ナット検査
JISB1122:2015
十字穴付きタッピンねじ
JISB1123:1952
リベット検査
JISB1123:2015
六角タッピンねじ
JISB7524:2008
すきまゲージ
JISC2110-1:2016
固体電気絶縁材料―絶縁破壊の強さの試験方法―第1部:商用周波数交流電圧印加による試験
JISC3010:2019
電線及び電気温床線の安全に関する要求事項
JISC3301:2000
ゴムコード
JISC3306:2000
ビニルコード
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC60695-2-12:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-12部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWFI)
JISC60695-2-13:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)
JISC7501:2011
一般照明用白熱電球
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISC8360:1984
リモコンリレー及びリモコンスイッチ
JISG3131:2018
熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JISH4000:2014
アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JISH4100:2015
アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
JISK2240:2013
液化石油ガス(LPガス)
JISS6006:2020
鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯