JIS C 9620:2012 電気ホイスト | ページ 8

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C 9620 : 2012
附属書F
(参考)
電気ホイストの点検項目
電気ホイストは,日常点検及び定期点検1) を行ってから使用する。日常点検及び定期点検における点検
項目,点検方法及び判定基準を表F.1に示す2)。ただし,使用頻度が高い場合又は特殊な場合には,この点
検項目以外についても点検する。
注1) 使用頻度によって異なるが,1か月,3か月,6か月又は1年以内ごとに行う。
2) 表F.1の点検種類欄に○印がついている点検項目について,日常点検又は定期点検を行う。
表F.1−点検項目
点検種類 点検項目 点検方法 判定基準
日常点検 定期点検
ワイヤロープ
○ ○ 素線の断線 日常点検では ワイヤロープ一(ひと)よりの中で素線数の10 %以上
目視,定期点 断線しているものは,使用してはならない。
検では測定
○ ○ 摩耗 日常点検では 直径の減少が公称径の7 %以上のものは使用してはな
目視,定期点 らない。
検では測定
○ ○ キンク,形くずれ 目視 キンク,形くずれなどがあるものは使用してはならな
い。
○ ○ 腐食 目視 著しい腐食が発生してはならない。
○ ○ ロープエンドの異 目視 素線切れ,さびなどがあるものは使用してはならな
常 い。
フック
○ ○ フックの口の開き 日常点検では 基準寸法と比較して,変形があってはならない(使用
目視,定期点 前に主要寸法表を作成しておく。)。
検では測定
○ ○ フックの変形 目視 曲がり及びねじれがあってはならない。
○ ○ 外れ止め装置 目視 ・ 著しい摩耗及び変形があってはならない。
・ 正しく動作する。
○ ○ シャンク部の変形 目視 フック金具とシャンク部との間に著しい隙間があっ
てはならない。
○ ○ シーブ 目視 著しい摩耗,変形,きず及び破損があってはならない。
− ○ スラスト軸受 目視 給油状態が良好である。
○ ○ 摩耗 日常点検では ・ つり具と接触する部分に著しい摩耗があってはな
目視,定期点 らない。
検では測定 ・ 摩耗量が規定値以内である。
○ ○ きず,その他有害な目視a) きず,亀裂及びその他の有害な不適合があってはなら
不適合 ない。
○ ○ 腐食 目視 著しい腐食が発生してはならない。
注a) 定期点検では,必要に応じてJIS Z 2320-1に規定する磁粉探傷試験又はJIS Z 2343-1に規定する浸透探傷試験を
行う。

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C 9620 : 2012
表F.1−点検項目(続き)
点検種類 点検項目 点検方法 判定基準
日常点検 定期点検
巻上装置
− ○ フレーム 目視 亀裂,有害な変形及び著しい腐食があってはならない。
− ○ ギヤケース 目視 ・ 亀裂,有害な変形及び著しい腐食があってはなら
ない。
・ 油漏れがあってはならない。
・ 規定の油量である。
・ 油の汚れがあってはならない。
− ○ エコライザシーブ 分解して,目 著しい摩耗,変形,きず及び破損があってはならない。
視又は測定 回転が良好でなければならない。
− ○ ドラム 目視 著しい摩耗,変形及び破損があってはならない。
− ○ リミットレバー 目視 著しい摩耗,変形及び破損がなく,円滑に作動しなけ
ればならない。
− ○ 歯車 分解して,目 著しい摩耗及び破損があってはならない。
視又は測定
− ○ オイルシール 目視 著しい変形及び破損があってはならない。
防水シール
− ○ 目視
各部のボルト,ナット, 脱落及び緩みがあってはならない。
リベット,割りピン,
スナップリング
− ○ 軸受 異音の確認 通常運転と異なる異常音が発生してはならない。
− ○ 給油,グリースアップ 目視 所定の箇所への補給,塗油及び給油をする。
ブレーキ
− ○ ブレーキライニング,目視及び測定 ・ きず及び破損があってはならない。
ブレーキディスク ・ 著しく摩耗したり,局部的に摩耗してはならない
(製造業者の指示による。)。
− ○ 電磁ブレーキのボルト目視 脱落及び緩みがあってはならない。
及びナット
押しボタンスイッチ
○ ○ 外観 目視 ・ 著しい摩耗,変形及び破損があってはならない。
・ ねじの緩みがあってはならない。
・ 表示が鮮明である。
○ ○ スイッチ操作 操作 ・ スイッチが正しく作動する。
・ インターロックが正しく作動する。
横行装置
− ○ 横行装置 目視 ・ 亀裂,有害な変形及び著しい腐食があってはなら
ない。
・ 巻上装置と確実に結合していなければならない。
・ ブレーキ,車輪,軸受,手鎖などに異常があって
はならない。
− ○ 目視
各部のボルト,ナット, 脱落及び緩みがあってはならない。
リベット,割りピン,
スナップリング
− ○ 給油,グリースアップ 目視 ・ 所定の箇所への補給,塗油及び給油をする。

――――― [JIS C 9620 pdf 37] ―――――

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C 9620 : 2012
表F.1−点検項目(続き)
点検種類 点検項目 点検方法 判定基準
日常点検 定期点検
電動機及び電装品
− ○ 電動機 目視及び測定 ・ 過熱してはならない。
・ 絶縁が良好である。
− ○ 電装品 目視又は操作 ・ 過熱してはならない。
(電磁接触器,電磁開 ・ 絶縁が良好である。
閉器,変圧器,配線な ・ 確実に配線されていなければならない。
ど) ・ 電装品の接点に異常があってはならない。
電源接続
− ○ 接地 目視 完全に接地している。
機能
○ ○ 巻上げ巻下げ機能 操作 巻上げ及び巻下げでワイヤロープが円滑に巻き取ら
れなければならない。
○ ○ 横行機能 操作 横行が円滑である。
○ ○ ブレーキ機能 操作 ブレーキが確実に作動する。
− ○ 過巻防止機能 操作 過巻防止装置が確実に作動する。
表示
○ ○ 銘板,警告ラベル 目視 ・ 正しく表示してある。
・ 表示が鮮明である。
作動時に異常音,振動,発熱,ブレーキ制動力不足などの異常が確認された場合,本体を分解して点検
することが望ましい。点検項目,点検方法及び判定基準は,表F.2による。
表F.2−異常が確認された場合の点検項目
点検項目 点検方法 判定基準
巻上装置の歯車 分解して目視又は測定 ・ 破損があってはならない。
・ 著しい摩耗があってはならない。
・ 歯当たり及びかみ合い状態が良好である。
巻上装置の軸受 分解して目視又は測定 ・ 摩耗,きず,破損など有害な不適合があってはならない。
・ 給油状態が良好である。
ブレーキばね 分解して目視又は測定 著しい摩耗,変形,きず及び破損があってはならない。
オイルシール,防水シール目視 ・ 摩耗,きず,破損など有害な不適合があってはならない。
・ オイル漏れ及び水の浸入形跡があってはならない。
横行装置の歯車 分解して目視又は測定 ・ 破損があってはならない。
・ 著しい摩耗があってはならない。
・ 歯当たり及びかみ合い状態が良好である。
横行装置の軸受 分解して目視又は測定 ・ 摩耗,きず,破損など有害な不適合があってはならない。
・ 給油状態が良好である。

――――― [JIS C 9620 pdf 38] ―――――

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C 9620 : 2012
附属書G
(参考)
巻上機の特別アセスメント指針
G.1 一般
電気ホイスト,電気チェーンブロック,電動ウインチ(以下,巻上機という。)及びクレーンサドルは,
分解して検査しても疲労蓄積の程度を推定することは困難であり,使用者が疲労寿命に関するリスク低減
を図るためには,負荷の状態及び運転時間の履歴管理が大切である。この指針は,標準形巻上機を長期間
安全に使用するため,リスクアセスメントの一環として行う巻上機の特別アセスメントについて記載する。
この指針は,次の規格に準拠して量産する巻上機の特別アセスメントを実施する場合に適用する。
a) IS C 9620 電気ホイスト
b) IS B 8815 電気チェーンブロック
c) IS B 8813 電動ウインチ
なお,a)及びb)の巻上機に付随するクレーンサドルは,その運転時間を巻上機の運転時間と同等とみな
して特別アセスメントを実施する。
G.2 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定義は,箇条3によるほか,次による。
G.2.1
特別アセスメント
巻上機の残存耐用時間がなくなる前に行う,巻上機の専門家による調査及び評価。
G.2.2
オーバホール
巻上機を分解し,部品の損耗などの異常の有無を確認し,修理して再組立及び調整を行う再生。
G.2.3
特別オーバホール
残存耐用時間が残り少なくなった巻上機を分解し,異常の有無にかかわらず,製造業者が指定する部品
(例えば,軸受,歯車,駆動軸など)を交換して再組立及び調整を行う,巻上機の再生。
G.2.4
専門家
使用した巻上機の調査及び評価を実施し,使用者へ報告書を提出して適切な助言ができる知見及び能力
をもつ技術者で,事業者(製造業者及び使用者)が認定した人。
G.3 巻上機の管理フロー及び特別アセスメント
巻上機の選定から廃棄までの管理フロー,及び専門家による特別アセスメントの関連フローチャートを,
図G.1に示す。また,図中の“ステージ”を,次に示す。

――――― [JIS C 9620 pdf 39] ―――――

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C 9620 : 2012
使用者の役割 専門家の役割
製造業者による情報提供
使用条件の設定
・つり上げ荷重の種類
・巻上/走行速度及び頻度 ・定格荷重,使用頻度
・巻上機等級の決定 ・総運転時間の資料
・巻上機の選定資料
(カタログなどに記載)
機種選定
ステージ 1
巻上機設置及び稼動
設備計画
運転状態の記録
残存耐用時間の記録
ステージ 2
残存耐用時間 はい 設備管理
1年未満か・
いいえ
使用(又は特別 はい
いいえ
オーバホール)後
10年目
専門家による
調査及び評価
ステージ 3
特別アセスメント 特別アセスメント
結果報告書
いいえ 残存耐用時間
1年未満か・
ステージ 4
はい
使用者の経営判断
はい
安全対策の実施 継続使用するか
いいえ
廃棄
図G.1−管理フロー及び特別アセスメントの関連フローチャート

――――― [JIS C 9620 pdf 40] ―――――

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JIS C 9620:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 9620:2012の関連規格と引用規格一覧