JIS E 1125:1995 規格概要
この規格 E1125は、鉄道線路において軌道回路に用いる50kgN及び60kgレール用接着絶縁レールについて規定。
JISE1125 規格全文情報
- 規格番号
- JIS E1125
- 規格名称
- 接着絶縁レール
- 規格名称英語訳
- Glued insulated rails
- 制定年月日
- 1995年3月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 45.080
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 鉄道 2019
- 改訂:履歴
- 1995-03-01 制定日, 2002-03-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2012-02-20 改正日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS E 1125:1995 PDF [20]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
E 1125-1995
接着絶縁レール
Glued insulated rails
1. 適用範囲 この規格は,鉄道線路において軌道回路(1)に用いる50kgN及び60kgレール用接着絶縁レ
ールについて規定する。
注(1) 列車又は車両を検知するための回路としてレールを用いる電気回路(JIS E 3013参照)。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 用語の定義 この規格で用いる用語の定義は,JIS E 1001によるほか,次による。
(1) 接着絶縁レール 突き合わせたレール間に絶縁材を挿入し,レールと接着継目板とを絶縁性がある接
着剤で結合したレール。
(2) 接着継目板 接着絶縁レールに用いる目的で設計された継目板。
(3) 乾式接着材 ガラスペーパを基材として熱硬化性エポキシ系樹脂接着剤を含浸し,乾燥状態にしたも
の。
(4) プライマー 被着材と接着剤,又はシーリング材との接着性を向上させるためにあらかじめ被着材表
面に塗布する下地処理材料(JIS K 6800参照)。
3. 種類 接着絶縁レールの種類は,レールの種類と曲線半径の組合せによって規定し表1の○印に示す
とおりとする。
表1 種類
レールの種類・記号 曲線半径R (m) 直線
300 600 1 000 3 000 4 000 5 000
50kgN 普通レール ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
又は HH340 ○ ○ ○ − − − −
60kg HH370 ○ ○ ○ − − − −
4. 品質
4.1 引張強さ又は圧縮強さ 接着絶縁レールの引張強さ又は圧縮強さは,8.1によって試験を行ったとき
試験片の全数が2.25MN以上でなければならない。
4.2 絶縁抵抗値 接着絶縁レールの絶縁抵抗値は,次のとおりとする。
(1) 乾燥状態における絶縁抵抗値は,8.2.1によって試験を行ったとき5M 坎 上でなければならない。
(2) 浸水状態における絶縁抵抗値は,8.2.2によって試験を行ったとき0.5M 坎 上でなければならない。
4.3 超音波透過減衰値 接着絶縁レールの超音波透過減衰値は,8.3によって試験を行ったときその値が
45dB以下でなければならない。
――――― [JIS E 1125 pdf 1] ―――――
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E 1125-1995
4.4 外観 接着絶縁レールの外観は,次のとおりとする。
(1) レール表面に割れ,きずなど有害な欠陥があってはならない。
また,接着絶縁レール全長にわたり有害なねじれがあってはならない。
(2) 積層部(乾式接着材)のすきま,加熱による黒こげなどがあってはならない。
5. 形状・寸法及び寸法許容差・幾何公差
5.1 形状・寸法 接着絶縁レールの形状・寸法は,表2のとおりとする。
表2 形状・寸法
付図の番号
レール種類
接着絶縁レール 部品
50kgN 1 1.11.5
60kg 2 1.5, 2.12.4
備考 曲線用接着絶縁レールの縦距(2)は,付図3による。
注(2) 曲線又は折線の形状・寸法を表す値で,一直線からの垂線
距離で示す(JIS E 1311参照)。
5.2 寸法許容差・幾何公差 接着絶縁レールの寸法許容差・幾何公差は,表3のとおりとする。
表3 寸法許容差・幾何公差
単位 mm
項目 寸法許容差・幾何公差
長さ ±10
レール頭頂面における高低狂い ±0.1
(接着部を中心とした1m間において)
レール頭側面における通り狂い ±0.3
(接着部を中心とした1m間において)
接着部のレール頭頂面及び頭側面の食違い ±0.1
接着継目板端部におけるレールと ±0.3
接着継目板との間隔
5mm以上の場合 +1.0, −0.5
曲線用の縦距
5mm未満の場合 ±10%
6. 材料
6.1 レール 接着絶縁レールに用いるレールの材料は,JIS E 1101及びJIS E 1120に適合したものでな
ければならない。
6.2 接着継目板 接着継目板の材料は,JIS G 4051のS45CS55C又はこれと機械的性質が同等以上の
ものとする。
6.3 継目板ボルト及びナット 継目板ボルト及びナットは,JIS E 1114に規定する60kgレール用継目板
ボルト及びナットに適合したもの,又はこれと機械的性質が同等以上のものでなければならない。ただし,
ボルトの長さは120mmとする。
6.4 平座金 平座金は,JIS B 1186のF35とする。
6.5 絶縁材
6.5.1 レール形(3)及びチューブ(4) レール形の形状・寸法は付図1.3及び付図2.3,チューブの形状・寸
法は付図1.5のとおりとし,その性能はJIS E 3023によって試験を行ったとき,表4の値を満足するもの
でなければならない。
――――― [JIS E 1125 pdf 2] ―――――
3
E 1125-1995
ただし,レール形の厚さtは,受渡当事者間の協議による。
注(3) レール継目部の前後レール間のすきまに入れて,レール間を絶縁するレール断面状の絶縁材
(JIS E 3023参照)。
(4) 継目板ボルトに装着し,ボルトとレール及び継目板とを絶縁する筒状の絶縁材(JIS E 3023参
照)。
表4 レール形及びチューブの性能
性能
項目 条件及び処理 単位
レール形 チューブ
吸水率 24時間浸せき後 % 1.0以下 1.0以下
体積抵抗率 吸水率試験後 M 攀 2 000 以上 1 500 以上
常温・常湿
引張強さ 60℃2時間加熱後 MPa 240 以上 50 以上
−30℃2時間冷却後
常温・常湿
伸び 60℃2時間加熱後 % − 40 以上
−30℃2時間冷却後
常温・常湿
圧縮強さ 60℃2時間加熱後 MPa 340 以上 340 以上
−30℃2時間冷却後
常温・常湿
圧縮ひずみ
60℃2時間加熱後 % − 4060
(340MPa応力時)
−30℃2時間冷却後
常温・常湿
衝撃強さ J/cm 6.0以上 −
−30℃2時間冷却後
HBS 40 以上 −
硬さ 常温・常湿
HRM − 6080
耐摩耗性 常温・常湿 cm3 1.0以下 1.0以下
60℃2時間加熱後 外観に著しい変化(ひび,割れ,
外観に著しい変化(ひび,割
耐熱耐寒性
−30℃2時間冷却後 れ,膨れ等)がないこと。 膨れ等)がないこと。
備考1. レール形の試験片は,恒温空気中に200℃1時間加熱の前処理を行う。
2. 常温・常湿は,JIS Z 8703による。
6.5.2 乾式接着材及びプライマー 乾式接着材及びプライマーは,次による。
(1) 乾式接着材の形状・寸法は付図1.4及び付図2.4のとおりとし,その引張せん断接着強さは,JIS K 6850
によって試験を行ったとき,表5の値以上でなければならない。ただし,試験片の形状・寸法は,付
図5による。
表5 接着材の引張りせん断接着強さ
単位 MPa
条件及び処理 平均値 最小値
常温 25 24
60℃以上に加熱後 20 19
−8℃以下に冷却後 25 24
(2) プライマーは,エポキシ化フェノール樹脂系で一般特性は表6に適合するものとする。
――――― [JIS E 1125 pdf 3] ―――――
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E 1125-1995
表6 プライマーの一般特性
項目 単位 特性
不揮発分 % 50+2
粘度 (25℃) cm2/s 0.501.40
密度 (20℃) g/cm3 0.940.99
外観 黄色透明
溶剤 ブタノール,イソブタノール,キシロール
備考1. 乾式接着材の可使期間は,密閉状態で直射日光を避け05℃
の温度で保管して,製造後120日間とする。
2. プライマーの可使期間は,直射日光を避け30℃以下の温度で
保管して,製造後180日間とする。
6.6 仕上げ塗料 仕上げ塗料は,ウレタン塗料とする。
7. 製造方法及び加工方法
7.1 材料の加工方法
7.1.1 レールの加工 レールの加工は,次による。
なお,レールは中央を長さ方向に直角に2分したものを,一対のレールとして用いる。
(1) 切断 レールの切断は,機械加工によって行う。
(2) 曲げ レールを曲げたり,曲がりを直したりする際は,その品質を損わない方法によらなければなら
ない。
(3) 穴あけ レールの穴あけは,機械加工によって行い,穴の全周には,約1.5mmの面取りを施す。
(4) 寸法許容差 加工したレールの寸法許容差は,表7のとおりとする。
(5) 表面の清浄 レールの接着部分は,サンドブラスト,ショットブラスト又はショットピーニングによ
って十分さびを落とした後,必要な場合には溶剤で十分に油脂分を取り除かなければならない。
表7 加工したレールの寸法許容差
単位 mm
項目 許容差
突合せ部 ±0.3
直角切断差
その他 ±1.0
+0.5
穴の径
0.0
穴位置 ±0.5
7.1.2 接着継目板の加工 接着継目板の加工は,次による。
(1) 形状・寸法及び寸法許容差 接着継目板の形状・寸法は,付図1.2及び付図2.2のとおりとし,鍛造・
熱間押出し加工又は機械加工によって製作する。寸法許容差は,表8のとおりとする。
(2) 熱処理 接着継目板は,焼入れ,焼戻しの熱処理を施し,その表面硬さはJIS Z 2243による255
331HBSとする。
(3) 表面の清浄 接着継目板の接着部分は,7.1.1(5)による。
――――― [JIS E 1125 pdf 4] ―――――
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E 1125-1995
表8 接着継目板の寸法許容差
単位 mm
項目 許容差
長さ ±3.0
厚さ ±0.5
+0.5
穴の径
0.0
穴の位置 ±0.5
接着面の反り ±0.1
レール形を当てた場
±0.3
合のレールとの間隔
接着継目板の接着面は,さび取り後0.3以
上の凹凸があってはならない。
7.1.3 レール形の加工 レール形はサンドペーパーなどで表面を整え,溶剤で清浄にしなければならない。
7.2 接着絶縁レールの製造方法
7.2.1 組立準備 レール,接着継目板及びレール形の接着面についてプライマーを塗布し,JIS K 5400の
6.5(5)(a)に規定する指触乾燥状態にしておかなければならない。
7.2.2 組立 組立は,一対のレールの突合せ部にレール形を挿入し,レールと接着継目板との間に乾式接
着材を挟んで,あらかじめチューブを挿入した継目板ボルトを用いて行う。
なお,両側の接着継目板は,乾式接着材が硬化するまで均等な圧力で締め付けておかなければならない。
7.2.3 加熱 乾式接着材の加熱硬化条件は,170℃で60分間保持する。
また,加熱は,積層部に対して均一でなければならない。
7.2.4 仕上げ 接着絶縁レールの仕上げは,乾式接着材が完全に硬化した後,次のとおりとする。
(1) ボルトの緊締力は,490N・mとする。
(2) レール頭頂面及び頭側面に食い違いを生じた場合は,0.1mm以内になるように長さ方向に3 000分の
1以下のこう配で平滑に仕上げる。
(3) 建築限界下部限界を支障するおそれがある,飛び出した乾式接着材及び積層部は,研削などによって
滑らかな面にしなければならない。
(4) 露出している積層部及びその周辺に,仕上げ塗料を2回以上塗布する。
8. 試験
8.1 引張試験又は圧縮試験 接着絶縁レールの引張試験又は圧縮試験は,次のとおりとする。
(1) 試験片 試験片は,構造・形状及び寸法を付図4のとおりとし,製品と同一種類のレールで製品と同
一の条件で製作する。ただし,7.2.4(3)及び(4)の処置は省略してよい。
(2) 試験方法 試験片は,ボルトを490N・mに緊締した状態で引張試験又は圧縮試験を行い接着破壊(5)の
最大荷重をもって引張強さ又は圧縮強さとする。
注(5) 接着剤と被着材との界面で生じた破壊。界面破壊ともいう(JIS K 6800参照)。
備考 製品のロットの大きさに対応する試験片の数は,受渡当事者間の協定による。
8.2 絶縁抵抗試験
8.2.1 乾燥状態における絶縁抵抗試験 接着絶縁レールの乾燥状態における絶縁抵抗試験は,次のとおり
とする。
(1) 試験体及び測定箇所 試験体は製品そのものとし,測定はすべての製品について,レール形を挿入し
――――― [JIS E 1125 pdf 5] ―――――
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JIS E 1125:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 45 : 鉄道工学 > 45.080 : レール及びレール部品
JIS E 1125:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB1186:2013
- 摩擦接合用高力六角ボルト・六角ナット・平座金のセット
- JISE1001:2001
- 鉄道―線路用語
- JISE1101:2001
- 普通レール及び分岐器類用特殊レール
- JISE1107:2008
- 継目板用及びレール締結用のボルト及びナット
- JISE1120:2007
- 熱処理レール
- JISE1311:2002
- 鉄道―分岐器類用語
- JISE3013:2001
- 鉄道信号保安用語
- JISE3023:1992
- レール絶縁材料―性能試験方法
- JISG4051:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼材
- JISK5600-1-1:1999
- 塗料一般試験方法―第1部:通則―第1節:試験一般(条件及び方法)
- JISK6800:1985
- 接着剤・接着用語
- JISK6850:1999
- 接着剤―剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法
- JISZ2243:2008
- ブリネル硬さ試験―試験方法
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ3060:2015
- 鋼溶接部の超音波探傷試験方法
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態