この規格ページの目次
JIS G 3124:2022 規格概要
この規格 G3124は、中・常温で使用されるボイラ及び圧力容器に用いる高強度の熱間圧延鋼板について規定。
JISG3124 規格全文情報
- 規格番号
- JIS G3124
- 規格名称
- 中・常温圧力容器用高強度鋼鋼板
- 規格名称英語訳
- High strength steel plates for pressure vessels for intermediate and moderate temperature service
- 制定年月日
- 1983年11月1日
- 最新改正日
- 2022年3月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.140.30, 77.140.50
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1983-11-01 制定日, 1987-03-01 改正日, 1992-10-01 確認日, 1998-03-20 確認日, 2004-03-20 改正日, 2009-04-20 改正日, 2015-05-20 改正日, 2017-10-20 改正日, 2022-03-22 改正
- ページ
- JIS G 3124:2022 PDF [12]
G 3124 : 2022
pdf 目 次
ページ
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 4 種類の記号及び適用厚さ・・・・[2]
- 5 製造方法,並びに熱処理及び熱処理の記号・・・・[2]
- 5.1 製造方法・・・・[2]
- 5.2 熱処理及び熱処理の記号・・・・[2]
- 6 化学成分・・・・[3]
- 6.1 溶鋼分析値・・・・[3]
- 6.2 製品分析値・・・・[3]
- 7 溶接性・・・・[4]
- 7.1 溶接性の一般事項・・・・[4]
- 7.2 炭素当量・・・・[4]
- 8 機械的性質・・・・[4]
- 8.1 常温引張性質・・・・[4]
- 8.2 高温引張性質・・・・[5]
- 8.3 曲げ性・・・・[5]
- 8.4 シャルピー吸収エネルギー・・・・[6]
- 9 形状,寸法,質量及びその許容差・・・・[6]
- 10 外観・・・・[7]
- 11 試験・・・・[7]
- 11.1 分析試験・・・・[7]
- 11.2 機械試験・・・・[7]
- 12 検査・・・・[9]
- 13 再検査・・・・[9]
- 14 表示・・・・[9]
- 15 報告・・・・[9]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS G 3124 pdf 1] ―――――
G 3124 : 2022
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第14条第1項の規定に基づき,認定産業標準
作成機関である一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,産業標準の案を添えて日本産業規格を改正すべ
きとの申出があり,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS G 3124:2017は改正
され,この規格に置き換えられた。
なお,令和5年3月21日までの間は,産業標準化法第30条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS G 3124:2017を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実用新案権に関わる確認に
ついて,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS G 3124 pdf 2] ―――――
日本産業規格 JIS
G 3124 : 2022
中·常温圧力容器用高強度鋼鋼板
High strength steel plates for pressure vessels for intermediate and moderate temperature service
1 適用範囲
この規格は,中·常温で使用されるボイラ及び圧力容器に用いる高強度の熱間圧延鋼板(以下,鋼板と
いう。)について規定する。
2 引用規格
次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0201 鉄鋼用語(熱処理)
JIS G 0202 鉄鋼用語(試験)
JIS G 0203 鉄鋼用語(製品及び品質)
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
JIS G 0567 鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法
JIS G 3193 熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2242 金属材料のシャルピー衝撃試験方法
JIS Z 2248 金属材料曲げ試験方法
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS G 0201,JIS G 0202及びJIS G 0203による。
3.1
圧延のまま
熱加工制御又は熱処理(焼ならし,焼入焼戻しなど)を行わない状態
――――― [JIS G 3124 pdf 3] ―――――
2
G 3124 : 2022
4 種類の記号及び適用厚さ
鋼板は,3種類とし,その種類の記号及び適用厚さは,表1による。
表1−種類の記号及び適用厚さ
単位 mm
種類の記号 適用厚さ
SEV245
SEV295 6以上 150以下
SEV345
注記 種類の記号の数字は,厚さ100 mm以下の鋼板
に対する試験温度350 ℃における耐力の規格
下限近似値(N/mm2)を表す。
5 製造方法,並びに熱処理及び熱処理の記号
5.1 製造方法
鋼板は,細粒キルド鋼から製造する。
5.2 熱処理及び熱処理の記号
5.2.1 熱処理
5.2.1.1 鋼板の熱処理
鋼板の熱処理は,次による。
a) 鋼板は,受渡当事者間の協定によって,圧延のまま,焼ならし,焼ならし焼戻し,又は応力除去焼な
ましのいずれかによる。
b) 鋼板に焼ならし焼戻しを行う場合は,規定の機械的性質を得るため,焼ならしにおいて,液体,衝風
又はその他の適切な方法によって,加速冷却を行ってもよい。
c) a) の焼ならし又は焼ならし焼戻しに代わる熱処理を注文者が行う場合,製造業者が出荷する鋼板は,
受渡当事者間の協定によって,圧延のままとするか,応力除去焼なまし又は指示された熱処理を行う。
注記 圧延のままの状態では,注文者での加工を受ける前の過程で,鋼板に割れを生じるおそれが
あるので,特に厚い鋼板の場合は,一般的に,応力除去焼なましが行われている。
5.2.1.2 試験片の熱処理
試験片の熱処理は,鋼板から採取した供試材の状態で行い,その後,熱処理を行った供試材から試験片
を採取する。供試材の採取は,次による。
a) 製造業者が鋼板の熱処理を行う場合,供試材は熱処理を行った鋼板から採取する。
b) 注文者が鋼板の熱処理を行う場合には,供試材は受渡当事者間で協定された5.2.1.1 c) の状態の鋼板
から採取する。
5.2.1.3 熱処理の指示
注文者による熱処理の指示は,次による。
――――― [JIS G 3124 pdf 4] ―――――
3
G 3124 : 2022
a) 注文者は,製造業者が行う鋼板の熱処理の種類,記号及び必要な場合には試験片の熱処理条件及び熱
処理回数を指示する。
b) 注文者が鋼板の熱処理を行う場合[5.2.1.1 c) 参照]には,その旨を製造業者に明示し,かつ,製造業
者が行う試験片の熱処理条件を指示する。
5.2.2 熱処理の記号
熱処理の記号は,次による。熱処理の記号は,表1の種類の記号の末尾に付記する。
a) 圧延のままの場合 R
b) 鋼板に焼ならしを行う場合 N
c) 鋼板に焼ならし焼戻しを行う場合 NT
d) 鋼板に応力除去焼なましを行う場合 P
e) 試験片の熱処理として焼ならしを行う場合 TN
f) 試験片の熱処理として焼ならし焼戻しを行う場合 TNT
g) 試験片に溶接後熱処理に相当する熱処理を行う場合 SR
例 SEV245N : 鋼板に焼ならしを行う場合
SEV295NTSR : 鋼板に焼ならし焼戻しを行い,更に試験片に溶接後熱処理に相当する熱処
理を行う場合
SEV295PTNTSR : 鋼板に応力除去焼なましを行い,更に試験片に焼ならし焼戻し及び溶接後
熱処理に相当する熱処理を行う場合
6 化学成分
6.1 溶鋼分析値
鋼板は,11.1によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表2による。
表2−化学成分a)
単位 %
種類の記号 C Si Mn P S Cu Mo Nb V
0.20 0.15 0.80 0.020 0.020 0.40 0.35 0.05 0.10
SEV245
以下 0.60 1.60 以下 以下 以下 以下 以下 以下
0.19 0.15 0.80 0.020 0.020 0.70 0.10 0.05 0.10
SEV295
以下 0.60 1.60 以下 以下 以下 0.40 以下 以下
0.19 0.15 0.80 0.020 0.020 0.70 0.15 0.05 0.10
SEV345
以下 0.60 1.70 以下 以下 以下 0.50 以下 以下
注a) 必要に応じて,Ni,Crなど,この表に記載していない合金元素を添加してもよい。
6.2 製品分析値
鋼板の製品分析は,注文者の要求がある場合,11.1によって試験を行い,その値は表2の溶鋼分析値に
対して,JIS G 0321の表2[炭素鋼鋼材の製品分析の許容変動値(1)]の許容変動値以内とする。ただし,
表2及びJIS G 0321の表2に規定されていない元素の許容変動値は,受渡当事者間の協定による。
――――― [JIS G 3124 pdf 5] ―――――
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JIS G 3124:2022の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 3124:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0201:2000
- 鉄鋼用語(熱処理)
- JISG0202:2013
- 鉄鋼用語(試験)
- JISG0203:2009
- 鉄鋼用語(製品及び品質)
- JISG0320:2009
- 鋼材の溶鋼分析方法
- JISG0321:2017
- 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
- JISG0404:2014
- 鋼材の一般受渡し条件
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISG0567:2012
- 鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法
- JISG0567:2020
- 鉄鋼材料及び耐熱合金の高温引張試験方法
- JISG3193:2019
- 熱間圧延鋼板及び鋼帯の形状,寸法,質量及びその許容差
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2242:2018
- 金属材料のシャルピー衝撃試験方法
- JISZ2248:2006
- 金属材料曲げ試験方法
- JISZ2248:2022
- 金属材料曲げ試験方法