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JIS H 3250:2015 規格概要
この規格 H3250は、展伸加工した断面が丸形・正六角形・正方形・長方形・R付き正六角形の銅及び銅合金の棒について規定。
JISH3250 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H3250
- 規格名称
- 銅及び銅合金の棒
- 規格名称英語訳
- Copper and copper alloy rods and bars
- 制定年月日
- 1977年5月1日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.150.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 非鉄 2021, 金型 2020
- 改訂:履歴
- 1977-05-01 制定日, 1980-06-01 確認日, 1981-01-15 改正日, 1986-03-01 改正日, 1992-07-01 改正日, 2000-03-20 改正日, 2006-02-20 改正日, 2010-05-20 改正日, 2012-03-21 改正日, 2015-03-20 改正日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS H 3250:2015 PDF [26]
H 3250 : 2015
pdf 目 次
ページ
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[2]
- 4 名称,種類及び記号・・・・[3]
- 5 品質・・・・[5]
- 5.1 外観・・・・[5]
- 5.2 化学成分・・・・[5]
- 5.3 機械的性質・・・・[6]
- 5.4 導電率及び体積抵抗率・・・・[9]
- 5.5 時期割れ性・・・・[10]
- 5.6 水素ぜい性・・・・[10]
- 5.7 脱亜鉛腐食性・・・・[10]
- 6 寸法及びその許容差・・・・[10]
- 6.1 寸法・・・・[10]
- 6.2 寸法の許容差・・・・[11]
- 6.3 引抜棒の曲がりの許容値・・・・[14]
- 6.4 引抜棒の角半径の許容値・・・・[15]
- 7 試験・・・・[15]
- 7.1 分析試験・・・・[15]
- 7.2 引張試験・・・・[16]
- 7.3 硬さ試験・・・・[16]
- 7.4 導電率試験及び体積抵抗率試験・・・・[16]
- 7.5 時期割れ試験・・・・[16]
- 7.6 水素ぜい化試験・・・・[16]
- 7.7 脱亜鉛腐食試験・・・・[16]
- 8 検査・・・・[17]
- 9 表示・・・・[17]
- 10 報告・・・・[17]
- 附属書A(規定)脱亜鉛腐食試験方法[浸せき(漬)試験方法]・・・・[18]
- 附属書B(規定)脱亜鉛腐食試験方法(電気化学的方法)・・・・[21]
- 附属書C(参考)棒の代表寸法・・・・[24]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS H 3250 pdf 1] ―――――
H 3250 : 2015
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
伸銅協会(JCBA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)であ
る。
これによって,JIS H 3250:2012は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成28年3月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係各項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS H 3250:2012によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
会社名 所在地 工業所有権の 制定年月 名称
種類 (西暦)
中越合金鋳工株 富山県中新川郡立山 特許第3335002号 2002.08.02 熱間加工性に優れた無鉛快削黄銅合金
式会社 町西芦原新1番地の1
日立アロイ株式 埼玉県加須市内田ヶ 特許第3485502号 2003.10.24 無鉛快削性銅合金材
会社 谷254-2
サンエツ金属株 富山県高岡市吉久1 特許第3966896号 2007.06.08 黄銅材
式会社 丁目4番1号 特許第4509801号 2010.05.14 銅合金材料
三菱伸銅株式会 東京都品川区北品川 特許第3734372号 2005.10.28 無鉛快削性銅合金
社 4丁目7番35号 特許第3917304号 2007.02.16 快削性銅合金
特許第4951623号 2012.3.16 鉛を超低量含む快削銅合金
株式会社キッツ 長野県茅野市宮川 特許第4184357号 2008.9.12 無鉛快削性黄銅合金及びその製造方法
メタルワークス 7377番地 特許第4266039号 2009.2.27 無鉛快削性黄銅合金の製造方法
株式会社キッツ 千葉県千葉市美浜区 特許第3732305号 2005.10.21 耐食性及び熱間加工性並びに耐応力腐食割
中瀬1丁目10番1 れ性に優れた銅基合金とその銅基合金の製
造方法
特許第3761741号 2006.1.20 黄銅とこの黄銅製品
特許第4397963号 2009.10.30 耐応力腐食割れ性に優れた鉛レス黄銅合金
特許第4550154号 2010.7.16 耐応力腐食割れ性に優れた鉛レス黄銅合金
DOWAメタルテ 東京都千代田区外神 特許第3824944号 2006.7.7 耐応力腐食割れ性および耐脱亜鉛性に優れ
ック株式会社 田4丁目14番1号 た銅合金及びその製造方法
上記の,特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施
の許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対
しては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。経済産業大臣及び日本工業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS H 3250 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 3250 : 2015
銅及び銅合金の棒
Copper and copper alloy rods and bars
1 適用範囲
この規格は,展伸加工した断面が丸形・正六角形・正方形・長方形・R付き正六角形の銅及び銅合金の
棒(以下,棒という。)について規定する。
注記1 棒とは,全長にわたって均一な断面をもち,真っすぐな状態で供給される中実の展伸製品を
いう。
注記2 R付き正六角形とは,正六角形の角を外接円の径未満の円で切った形状をいう。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 8607 冷媒用フレア及びろう付け管継手
JIS H 0321 非鉄金属材料の検査通則
JIS H 0500 伸銅品用語
JIS H 0505 非鉄金属材料の体積抵抗率及び導電率測定方法
JIS H 1051 銅及び銅合金中の銅定量方法
JIS H 1052 銅及び銅合金中のすず定量方法
JIS H 1053 銅及び銅合金中の鉛定量方法
JIS H 1054 銅及び銅合金中の鉄定量方法
JIS H 1055 銅及び銅合金中のマンガン定量方法
JIS H 1056 銅及び銅合金中のニッケル定量方法
JIS H 1057 銅及び銅合金中のアルミニウム定量方法
JIS H 1058 銅及び銅合金中のりん定量方法
JIS H 1061 銅及び銅合金中のけい素定量方法
JIS H 1064 銅中のテルル定量方法
JIS H 1065 銅及び銅合金中のセレン定量方法
JIS H 1067 銅中の酸素定量方法
JIS H 1068 銅及び銅合金中のビスマス定量方法
JIS H 1069 銅及び銅合金中のカドミウム定量方法
JIS H 1072 銅及び銅合金中のアンチモン定量方法
JIS H 1292 銅合金の蛍光X線分析方法
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
――――― [JIS H 3250 pdf 3] ―――――
2
H 3250 : 2015
JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬)
JIS R 6253 耐水研磨紙
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
JIS Z 2243 ブリネル硬さ試験−試験方法
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS H 0500による。
3.1
無酸素銅
銅含有率99.96 %以上で,かつ,5.6に規定する品質(水素ぜい性)を満足する銅。
なお,酸素の含有率は規定しない。
注記 酸素を含む銅は,400 ℃以上の高温で水素ぜい化する特性をもっている。この特性を利用して,
水素ぜい化試験によって銅に含まれる酸素の有無が判定できる。
3.2
耐脱亜鉛腐食快削黄銅
銅含有率5964 %,鉛含有率1.04.0 %,残りが亜鉛及びその他の成分からなる,耐脱亜鉛腐食性を向
上させた快削黄銅。
3.3
鉛レス・カドミウムレス快削黄銅
鉛含有率0.25 %以下,カドミウム含有率0.007 5 %以下で,被削性をもつ銅を主成分とする亜鉛との合金。
3.4
ビスマス系鉛レス・カドミウムレス快削黄銅
鉛レス・カドミウムレス快削黄銅に,0.54.0 %のビスマスなどを添加して,被削性を改良した銅合金。
3.5
けい素系鉛レス・カドミウムレス快削黄銅
鉛レス・カドミウムレス快削黄銅に,2.63.4 %のけい素などを添加して,被削性を改良した銅合金。
3.6
脱亜鉛深さ
黄銅から亜鉛が選択的に溶出し,健全な素地と比べて亜鉛成分が著しく減少して海綿状に銅が残存して
いる部分の深さ,又は亜鉛と銅とが同時に溶出し,溶出銅だけが再析出している部分の深さ。
3.7
侵食深さ
脱亜鉛深さと溶解腐食深さ(脱亜鉛腐食試験によって,黄銅全体が溶解した深さ)との合計。
3.8
定電流アノード分極
黄銅をアノードとして,一定の直流電流を印加する分極方法。
3.9
渦電流式導電率計
金属の導電率が,近接する交流磁場によって生じる金属中の渦電流の大きさ及び分布と相関があること
――――― [JIS H 3250 pdf 4] ―――――
3
H 3250 : 2015
を利用して,導電率を測定する装置。
4 名称,種類及び記号
棒の名称,種類及び記号は,表1による。表1の記号の後に質別を示す記号を付けて製品記号とする(表
4表8参照)。
表1−名称,種類及び記号
名称 種類 記号 特色及び用途例
合金番号 製法 (参考)
無酸素銅 C 1020 押出 C 1020 BE a) 電気の導電性,熱の伝導性及び展延性に優れ,溶接性,耐
引抜 食性及び耐候性がよい。還元性の雰囲気中で高温で加熱し
C 1020 BD a), e)
鍛造 C 1020 BF a) ても水素ぜい化を起こすおそれがない。
電気部品,化学工業用など。
タフピッチ銅 C 1100 押出 C 1100 BE a) 電気の導電性及び熱の伝導性に優れ,展延性,耐食性及び
引抜 耐候性がよい。
C 1100 BD a), e)
鍛造 C 1100 BF a) 電気部品,化学工業用など。
りん脱酸銅 C 1201 押出 C 1201 BE 展延性,溶接性,耐食性,耐候性及び熱の伝導性がよい。
引抜 C 1201 BD e) 合金番号C 1220は還元性雰囲気中で高温に加熱しても,
C 1220 押出 C 1220 BE 水素ぜい化を起こすおそれがない。合金番号C 1201は,
引抜 C 1220 BD e) C 1220より電気の導電性がよい。
電気部品,化学工業用など。
黄銅 C 2600 押出 C 2600 BE a) 冷間鍛造性及び転造性がよい。
引抜 機械部品,電気部品など。
C 2600 BD a), b)
C 2700 押出 C 2700 BE a)
引抜 C 2700 BD a), b)
C 2800 押出 C 2800 BE a) 熱間加工性がよい。
引抜 機械部品,電気部品など。
C 2800 BD a), b)
耐脱亜鉛腐食 C 3531 押出 C 3531 BE 被削性及び耐脱亜鉛腐食性に優れ,展延性もよい。
快削黄銅 引抜 C 3531 BD b) バルブ,水栓金具,継手,ステムなど。
快削黄銅 C 3601 引抜 C 3601 BD b) 被削性に優れる。合金番号C 3601及びC 3602は展延性も
C 3602 押出 C 3602 BE よい。ボルト,ナット,小ねじ,スピンドル,歯車,バル
引抜 C 3602 BD b) ブ,ライター,時計,カメラなど。
鍛造 C 3602 BF
C 3603 引抜 C 3603 BD b)
C 3604 押出 C 3604 BE
引抜 C 3604 BD b), c)
鍛造 C 3604 BF
C 3605 押出 C 3605 BE
引抜 C 3605 BD b)
鍛造用黄銅 C 3712 押出 C 3712 BE 熱間鍛造性がよく,精密鍛造に適する。
引抜 C 3712 BD b) 機械部品など。
鍛造 C 3712 BF
C 3771 押出 C 3771 BE 熱間鍛造性及び被削性がよい。
引抜 バルブ,機械部品など。
C 3771 BD b), c)
鍛造 C 3771 BF
――――― [JIS H 3250 pdf 5] ―――――
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JIS H 3250:2015の国際規格 ICS 分類一覧
JIS H 3250:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8607:2020
- 冷媒用フレア及びろう付け管継手
- JISH0321:1973
- 非鉄金属材料の検査通則
- JISH0500:1998
- 伸銅品用語
- JISH0505:1975
- 非鉄金属材料の体積抵抗率及び導電率測定方法
- JISH1051:2013
- 銅及び銅合金中の銅定量方法
- JISH1052:2010
- 銅及び銅合金中のすず定量方法
- JISH1053:2009
- 銅及び銅合金中の鉛定量方法
- JISH1054:2002
- 銅及び銅合金中の鉄定量方法
- JISH1055:2003
- 銅及び銅合金中のマンガン定量方法
- JISH1056:2003
- 銅及び銅合金中のニッケル定量方法
- JISH1057:1999
- 銅及び銅合金中のアルミニウム定量方法
- JISH1058:2013
- 銅及び銅合金中のりん定量方法
- JISH1061:2006
- 銅及び銅合金中のけい素定量方法
- JISH1064:1992
- 銅中のテルル定量方法
- JISH1065:2006
- 銅及び銅合金中のセレン定量方法
- JISH1067:2002
- 銅中の酸素定量方法
- JISH1068:2005
- 銅及び銅合金中のビスマス定量方法
- JISH1069:2006
- 銅及び銅合金中のカドミウム定量方法
- JISH1072:1999
- 銅及び銅合金中のアンチモン定量方法
- JISH1292:2018
- 銅合金の蛍光X線分析方法
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8622:2007
- 炭酸水素ナトリウム(試薬)
- JISR6253:2006
- 耐水研磨紙
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2243:2008
- ブリネル硬さ試験―試験方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法