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K 0400-30-20 : 1999 (ISO 7875-2 : 1986)
8. 手順
8.1 界面活性剤の濃縮及び分離
− 酢酸エチルの蒸気を除去するために,通気のよいドラフト内に装置 (6.1) を設置する。
− 試験室試料にかなりの量,0.3g/lを超える,の懸濁物があるときは,遠心分離するとよい。
− 界面活性剤2001000 知量の試験室試料(試験試料)をストリッピング装置にとる。塩化
ナトリウム (5.1) 100g及び炭酸水素ナトリウム (5.2) 5gをはかりとる。試験試料が500mlを超えると
きは,これらの塩類を固体で加え,窒素及び空気をその中を通すことによって溶かす。試験試料の量
が少ないときは塩類を水400mlに溶かし,溶液として加える。
− 必要があれば,水を上部のコックの位置まで加える。酢酸エチル (5.3) 100mlを加える。ガス配管(窒
素又は空気)の洗浄瓶に2/3量だけ酢酸エチルを満たす。2050l/hでガスを流す。面積流量計(1)の使
用を勧める。ガス流量は相が分離していて,界面に乱流を生じない程度に調節する。これによって目
立った相の混合,水への酢酸エチルの溶解は避けられる。5分間後にガスを止める。
参考 “ロータメーター”は面積流量計の商品名である。
− 水相への溶解によって有機相の損失が20% (V/V) を超えたときは,試験試料を廃棄する。
− 有機相を完全に分液漏斗に流し込む。分液漏斗内の水(わずか数mlであるが)は,すべてストリッ
ピング装置に返す。
− 酢酸エチル溶液を乾いた定性ろ紙でろ過してフラスコ (250ml) に入れる。ストリッピング装置に更に
酢酸エチル100mlを入れ,再び空気又は窒素を5分間通じる。同じ分液漏斗,ろ紙を用い,先と同様
にして有機層を分離し,先の有機相と合わせる。ろ紙及び漏斗を酢酸エチル25mlで洗う。酢酸エチ
ル溶液をすべてフード下の水浴上に移す。操作を速めるために,溶液の表面に静かに空気流を吹き付
ける。
8.2 空試験
− 試料の各シリーズについて,定量と並行して空試験を行う。ただし,測定試料の代わりにメタノール
(5.4)5ml及び水40mlを用いる。
− ピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液の使用量は,1ml未満であることが望ましい。
それ以上の場合は試薬の重金属含量を検討することが望ましい。
8.3 沈殿生成及びろ過
− 妨害物質(10.参照)をすべて除去した後,8.1の残留物をメタノール(5.4)5mlに溶かす。ビーカーに移
し,水40ml及び塩酸 (5.6) 0.5mlを加え,マグネチックスターラーでかき混ぜ,メスシリンダーで沈
殿剤 (5.13) 30mlを加える。かき混ぜ中に沈殿が生成する。10分後にかき混ぜを止め,少なくとも5
分間待つ。
− ろ過瓶500mlに取り付けたアダプターにガラスろ過器(孔げき率4,容量40ml)を置く。ガラス繊維
ろ紙を併用してもよい。これによってろ過器の寿命が長くなる。吸引しながら氷酢酸 (5.5) 約2mlで
ろ紙を湿す。ろ過器で沈殿をろ別する[ゴムのチューブ (collars) を用いた場合は試薬と接触させない
ことが重要である]。酢酸用にはポリエチレン洗瓶 (squirt bottle) の使用を勧める。沈殿を溶かした溶
液(8.4参照)は滴定前に同じビーカーに戻すので,沈殿を完全に移す必要はない。ビーカーに残った
沈殿はすべて溶けることになる。
8.4 沈殿の溶解
− ろ過用フラスコ250mlのアダプターにろ過器を取り付けておく。これに熱い(約80℃)酒石酸アンモ
ニウム溶液 (5.10) 10mlずつを3回注いで溶かす。
――――― [JIS K 0400-30-20 pdf 6] ―――――
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− ろ過用フラスコの内容物をもとのビーカーに入れ,熱い酒石酸溶液20mlを加え,残っている沈殿を
溶かす。
− ろ過器,アダプター及びろ過瓶を水100150mlでよく洗い,先に沈殿を溶かしたビーカーに合わせ
る。
8.5 ピロリジン-1-イル-ジチオカルボン酸ナトリウム溶液の標定
− ピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液 (5.15) の濃度は使用前,又は日常分析では
1日に1回確認する。これには,硫酸銅標準液 (5.17) 10.0ml,水100m1及び標準酢酸塩緩衝液 (5.14)
10.0mlの混合液を滴定する。
− ピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液のファクターtは,次の式で与えられる。
V1
t
V2
ここに, V1 : 標準液の体積 (ml) (ここでは10ml)
V2 : ピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液の
消費量 (ml)
8.6 滴定
− 溶液をマグネチックスターラーでかき混ぜ,ブロモクレゾールパープル溶液 (5.18) 数滴を加え,アン
モニア水 (5.9) で色が紫になるまで加える(溶液は,洗浄に用いた酢酸によって微酸性になっている)。
− 標準酢酸塩緩衝液 (5.14) 10mlを加え,電極を浸し,ビュレットの先端を液中に入れ,ピロリジン−1
−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液 (5.15) で滴定する。滴定は明らかな電位降下の先まで行う。
滴定速度を2ml/min,紙送りは約4cm/minに調節する。
− 終点は,電位曲線の二つの部分の接線の交点(変曲点)である。電位曲線の湾曲が平らになることが
あるが,この場合は白金電極を清浄にする(エメリー紙で研磨)とよい。
9. 試験結果の表現
9.1 計算
非イオン界面活性剤は,それぞれのエチレンオキシド鎖の長さに応じて独自の換算係数をも
っているので,一般に計算は一つの標準物質として行われる。この目的にはエチレンオキシド単位10
(NP10) のノニルフェノールが適しており,経験的ファクターとして54が与えられる。その意味は,ピロ
リジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液 (5.15) 1mlはNP10の54
ある。
非イオン界面活性剤の質量濃度, NP10のmg/l,は,次の式で与えられる。
V3 V4 t f
x
V0
ここに, V0 : 試料の体積 (ml)
V3 : 試料によるピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリ
ウム溶液の消費量 (ml)
V4 : 空試験のピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウ
ム溶液の消費量 (ml)
t : ピロリジン−1−イル−ジチオカルボン酸ナトリウム溶液の
ファクター(8.5参照)
f : 計算ファクター (54mg/l)
9.2 再現性
濃度範囲が約0.51.0mg/lのとき,相対標準偏差sは,s=±10%。
――――― [JIS K 0400-30-20 pdf 7] ―――――
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10. 妨害物質
− 陰イオン界面活性剤は,10倍量までは妨害しない。陽イオン界面活性剤は同様に定量されるので,必
要があれば陽イオン交換樹脂で分離する。ポリエチレングリコール及び非界面活性物質の多くは妨害
の心配があるが,妨害物質及びその効果については二,三の詳細な報告しかない。高濃度の懸濁物を
含む試料では完全な回収率は得られない(8.1参照)。
− 陽イオン界面活性剤は沈殿剤と反応し,非イオン界面活性剤量を増加させる。もし,存在するときは,
陽イオン界面活性剤を次のようにして除去する。
− 抽出液から酢酸エチルを蒸発させた後,残留物をメタノール (5.4) 20mlに溶かす。陽イオン交換樹脂
(5.19) 10mlを充てんしたカラム (6.2) を通す。流速は早い連続滴下の状態に調節する。カラムをメタ
ノール5060mlで洗い,メタノール溶液は合わせて水浴上で蒸発する。エトキシル化の高い界面活
性剤が予想されるとき(1分子につき25を超えるエチレンオキシド)は純メタノールに代えてメタノ
ール4容と四塩化メチレン1容の混合物を用いる。
− 陽イオン交換樹は,使用のたびにメタノール性塩酸 (5.7) で再生する。カラムをメタノールで,メチ
ルレッドに対して酸性を示さなくなるまで洗う。陽イオン交換樹脂は,メタノールに浸して貯蔵する。
11. 試験報告
報告書には,次の事項を含めなければならない。
a) 試料の確認
b) 用いた方法への言及
c) 結果及び用いた表現方法
d) 試験中に認めた異常な事柄
e) この規格に規定されていない操作,又は随意とみなされる操作。
――――― [JIS K 0400-30-20 pdf 8] ―――――
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図1 ガスストリッピング装置(6.1の備考参照)
――――― [JIS K 0400-30-20 pdf 9] ―――――
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附属書(規定) ビスマスの定量
序文
この附属書は,水中の非イオン界面活性剤と沈殿試薬の反応によって生成する錯体中のビスマスを
原子吸光法又は紫外吸光光度法によって定量する。間接的な非イオン界面活性剤の定量について規定する。
A.1 原子吸光法
− 本体8.3によって沈殿を生成させ,これを本体8.4によって適量の酒石酸アンモニウム溶液(本体5.10)
に溶かすか,又は次によって硝酸に溶かす。
− 洗った沈殿にJIS K 8541に規定する硝酸 ( 1.420g/ml) 2mlを加え,ろ過器を渦巻くように動かして
溶かす。ただし,吸引は行わない。水23mlを加え,渦巻かせながら吸引する。この操作を2回繰
り返してすべての沈殿を溶かす。
− ろ過器とアダプターを水で洗い,溶液を完全にブフナーフラスコに移す。この溶液を全量フラスコ
100mlに移し,水を標線まで加える。
− ビスマス標準液は次によって調製する。純ビスマス粉末0.500±0.005gをJIS K 8541に規定する硝酸
( 1.420g/ml) 数滴に溶かし,全量フラスコに入れ,水で500mlにする。この標準液を用い,ビスマ
ス1,2,3,4及び5mg/lを含む検量線用溶液を調製する。
− 各検量線用溶液には上述の試料とほぼ同量の硝酸及び酒石酸アンモニウム(いずれも沈殿溶解用)(本
体5.10)が含まれるようにする。
− 原子吸光分析装置を作動させ,製造業者の取扱説明書に従って操作する。試料及び検量線用溶液の吸
光度を測定する。試料溶液のビスマス濃度を計算し,原試料中の非イオン界面活性剤の濃度を求める。
A.2 紫外吸光光度法
− 本体8.3によって沈殿を生成させる。コニカルフラスコ150mlに酒石酸アンモニウム溶液(本体5.10)
50±1mlを入れて加熱板上で80℃に加熱する。ろ過器を適当なアダプター付きろ過瓶に取り付け,沈
殿を熱酒石酸アンモニウム溶液1520mlに溶かす。さらに,酒石酸塩溶液15ml及び水10mlを用い
てビーカー(本体8.3で用いた)を洗い,残っている沈殿を溶かす。
− ビーカーの内容物をろ過し,残った酒石酸塩溶液,次いで水10mlでろ過器を洗う。ろ過瓶の内容物
をビーカーに移し,ろ過瓶を水10ml,次いで5mlで洗い,洗液をビーカーに移す。
− 0.02mol/lEDTA溶液4mlを加え,混合した後,全量フラスコ100mlに移す。ビーカーを水で洗い,洗
液で溶液を100mlにする(備考1.参照)。
− 紫外分光光度計を製造業者の取扱説明書に従って作動させる。吸収セル20mmを用い,水を対照に全
量フラスコの溶液の波長263.5nmの吸光度を測定する。
− メタノール5ml及び水40ml中に標準非イオン界面活性剤0,200,400,600及び1000 量
線用溶液を調製し,本体8.3によって沈殿を作る。
− 前述と同様にして,沈殿を溶かし,試料の場合と同様に吸収セル20mmを用いて吸光度を測定する。
− 263.5nmの吸光度と標準非イオン界面活性剤の濃度をプロットして検量線を作成する。検量線を用い
て試料の非イオン界面活性剤の質量を計算する(備考2.参照)。
備考1. ビスマス−EDTA錯体の263.5nmの吸光度はpH29で一定であるから,特にpH調節の必要
はない。通常,最終溶液のpHは45である。
――――― [JIS K 0400-30-20 pdf 10] ―――――
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JIS K 0400-30-20:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7875-2:1986(IDT)
JIS K 0400-30-20:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.50 : 水に含まれる化学物質の検査
JIS K 0400-30-20:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8361:2007
- 酢酸エチル(試薬)
- JISK8534:1994
- (+)-酒石酸アンモニウム(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8622:2007
- 炭酸水素ナトリウム(試薬)
- JISK8841:2012
- ブロモクレゾールパープル(試薬)
- JISK8872:2008
- ホルムアルデヒド液(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK8983:2016
- 硫酸銅(II)五水和物(試薬)