JIS K 2514-3:2013 潤滑油―酸化安定度の求め方―第3部:回転圧力容器式酸化安定度 | ページ 3

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150 ℃に保った恒温槽の圧力容器保持器に圧力容器を装着し,直ちに圧力容器を回転させる。この
時間を試験開始時間として記録する。圧力容器を恒温槽に入れてから10分以内に恒温槽の温度を
150 ℃±0.1 ℃に調節し,試験中は,この温度を維持する。温度の調節は,必要に応じて補助ヒータ
を用いてもよい。補助ヒータを用いるときは,個々の試験器の性能によって,圧力容器を装着後,浴
液の温度が試験温度に回復する時間が異なるため,浴液の温度降下が2 ℃以内で,図7に示す曲線A
のように30分以内に圧力容器の圧力が最高圧力になるような加熱条件をあらかじめ調べておく。
c) 試験中,試験温度を±0.1 ℃に維持することは,試験精度を保証する最も重要な要因である。
図7−時間及び圧力の関係図
d) 圧力容器を浴液に十分浸した状態で,毎分100回転±5回転で試験を継続する。
e) 時間と圧力との関係図(曲線)を作成する。図7に示す曲線Aの場合は,最高圧力(圧力容器を恒温
槽に浸してから上昇した最高圧力)から175 kPaの圧力降下が認められた点を終点とし,試験を終了
する2)。図7に示す曲線Bのように急激な圧力降下が認められる前に圧力が徐々に低下し,175 kPa
の圧力降下を示す点と急激な圧力降下を示す点とが一致しない場合は,試験結果の評価が困難となる。
圧力容器に漏れがないことを確認している場合,試料の組成によって緩やかな圧力低下が認められる
ことがある。このような場合,試験は有効とし,175 kPaの圧力降下が認められた後も試験を続け,急
激な圧力降下が認められた点を終点とし,試験を終了する2)。このときの終点は,曲線の基線と傾斜
線との交点から求める3)。
注記 一般的な試料は,試験開始から30分以内に最高圧力に達し,その後安定圧力となり175 kPa
の圧力降下が認められる点及び急激な圧力低下が認められる点は,ほぼ一致する(図7の曲
線A)。
注2) 自動的に時間及び圧力を記録し,試験を終了する試験器もある。
3) 曲線の交点から求める終点までの時間を誘導期間という。
f) 試験終了後,圧力容器を恒温槽から取り出し,専用の架台などに置き,室温まで放冷する。圧力容器
のニードル弁を静かに開いて酸素を放出する。
警告 圧力容器の温度が高いと蒸気が噴出するおそれがあるので,ニードル弁を開放する前に温度

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を確認する。

10 結果の表し方

  結果の表し方は,次による。
a) 試験開始から終点までの時間(分)をJIS Z 8401の規定によって丸めの幅1に丸める。
b) 図7の曲線Bのように曲線の基線と傾斜線との交点から結果を求めた場合は,そのことを明記する。
また,試験結果は,a)の結果と併記することが望ましい。

11 精度

11.1 一般事項
この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。試験結果が許容差を外れ
た場合は,JIS Z 8402-6の規定によって処理する。
なお,この許容差は,試験結果が801 000分の場合に適用する。
11.2 室内併行精度
同一試験室において,同一人が同一試験器で引続き短時間内に同一試料を2回試験したとき,試験結果
の差の許容差は,表1による。
11.3 室間再現精度
異なる試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して求めた2個の試験結
果の差の許容差は,表1による。また,表1から求めた801 000分の試験結果の許容差を図8に示す。
表1−精度
単位 分
室内併行許容差a) 室間再現許容差a)
1.58(X)1/2 0.20 X
注a) は,試験結果の平均値である。
図8−精度

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12 試験結果の報告

  試験結果の報告には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) この規格の番号(JIS K 2514-3)
c) 結果(箇条10の表し方による)
d) 試験年月日
e) 特記事項

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附属書A
(参考)
試験方法の種類
A.1 試験方法の種類
JIS K 2514の規格群には,表A.1に示す試験方法がある。
表A.1−試験方法の種類
規格番号 試験方法 試験方法の略称 適用油種例
K 2514-1 内燃機関用潤滑油酸化安定度 ISOTa) 内燃機関用潤滑油(エンジン油)
K 2514-2 タービン油酸化安定度 TOSTb) タービン油,油圧作動油
K 2514-3 回転圧力容器式酸化安定度 RPVOTc) タービン油,油圧作動油,空気圧縮機油
注a) ndiana Stirring Oxidation Testの略称。
b) urbine oil Oxidation Stability Testの略称。
c) otating Pressure Vessel Oxidation Testの略称。回転ボンベ式酸化安定度試験(Rotating Bomb Oxidation
Test : RBOT)とも呼ばれている。

JIS K 2514-3:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2514-3:2013の関連規格と引用規格一覧