JIS K 6395:2010 合成ゴム―EPDM―試験方法 | ページ 2

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EPDMのロール練りは,ジエン系ゴムなどと比較してロール作業性が悪いため,密閉式混練機を使うA1
法,A2法及びA3法が望ましい。
実混練容積が約65 cm32 000 cm3の密閉式混練機を用いる場合,1回の混練質量は,混練物の密度と実
混練容積(cm3)とから計算された量と同量とする。混練開始に先立ち,評価配合と同一の配合物を混練
りして,密閉式混練機を状態調節する。一連の混練物を作製する間は,密閉式混練機の条件は,同じにす
る。さらに,密閉式混練機の開始温度は,一連の評価中に変更してはならない。具体的な密閉式混練機の
条件は,ISO 2393のAnnex B(informative)を参考にするとよい。
注記 実混練容積とは,ロータを装着したチャンバ容積に充てん率を乗じた容積である。
5.2.2.1 A1法 密閉式混練機を用いる1段練り法
混練りの開始温度は,60 ℃以下の一定温度にし,累積時間後に排出された混練物の最終温度が120 ℃
を超えてはならない。必要であれば,排出温度が120 ℃未満になるよう密閉式混練機の充てん率,開始温
度又はロータ回転数を調整する。
酸化亜鉛,硫黄,ステアリン酸及び加硫促進剤を事前に混合しておくことが望ましい。
注記 事前の混合の方法には,スパチュラで混合する方法,ドライブレンド,乳鉢と乳棒を用いる方
法,バイコニカルブレンダを用いる方法又はワーリングブレンダを用いる方法がある。ただし,
ワーリングブレンダは1回の混合で3秒以上混合すると,ステアリン酸が溶解し,分散性が悪
化する。
混練り操作は,次による。各操作の所要時間は,表2による。
a) 累積時間9分間の混練りで排出温度が120 ℃未満となるように密閉式混練機の充てん率,開始温度又
はロータ回転数を調節し,排出ゲートを閉じてロータを回転させ,ラムを上げる。
b) PDMを投入してラムを下げ,EPDMを練る。
c) ラムを上げ,事前に混合した酸化亜鉛,硫黄,ステアリン酸及び加硫促進剤をこぼさないように注意
して投入し,次いで,プロセス油及びカーボンブラックを投入し,投入口に付着する,配合剤などを
完全に内部に投入するように掃除してラムを下げる。
d) 混練りを行う。累積時間9分になったら,混練物を排出する。
表2−各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 0.0 0.0
b) 1.0 1.0
c) 1.0 2.0
d) 7.0 9.0
e) 排出後,直ちに混練物をロール表面温度(50±5)℃,ロール間げき0.5 mmのロールに一度通し,次
にロール間げき3.0 mmのロールに2回通す。
f) 混練物を計量する。質量の変化が総質量の−1.5+0.5 %をはずれた場合は,そのバッチを廃棄し,
練り直さなければならない。加硫特性試験用の試料を採取する。
g) 厚さ約2.2 mmとなるように引張試験用のシートをロールを用いて作製する。引張試験片がリング状
試験片の場合,これに適する厚さにシートを作製する。
h) 混練後,加硫するまで,混練物を2時間24時間静置する。望ましくはJIS K 6250に規定する,温度
(23±2)℃,相対湿度(50±10)%で状態調節する。

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5.2.2.2 A2法 密閉式混練機を用いる2段練り法
a) 1段練り 混練り操作は,次による。各操作の所要時間は,表3による。
1) 約5分間で排出温度が,150 ℃になるように密閉式混練機の充てん率,開始温度及びロータ回転数
を調節し,排出ゲートを閉じてロータを回転させ,ラムを上げる。
2) PDM,酸化亜鉛,カーボンブラック,プロセス油及びステアリン酸を投入してラムを下げる。
3) 混練りを行う。
4) ラムを上げて混練機の投入口及びラムの上部に付着する,配合剤などを完全に内部に投入するよう
に掃除してラムを下げる。
5) 混練物の温度が,150 ℃に達するか,又は混練時間が5分経過したとき,混練物を排出する。
表3−各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
1) 0.0 0.0
2) 0.5 0.5
3) 2.5 3.0
4) 0.5 3.5
5) 最大1.5 最大5.0
6) 排出後,直ちに混練物を,ロール表面温度(50±5)℃,ロール間げきを2.5 mmに調整した練りロ
ール機に3回通す。
7) 混練物の質量を確認し,質量の変化が総質量の−1.5+0.5 %をはずれた場合は,そのバッチを廃
棄し,練り直さなければならない。
8) 混練後,混練物を30分間24時間静置する。可能であればJIS K 6250に規定する,温度(23±2)℃,
相対湿度(50±10)%で状態調節する。
b) 2段練り 1回の混練りが終了した後,次の混練り開始時までに密閉式混練機の温度を40 ℃まで冷却
する。混練り操作は,次による。各操作の所要時間は,表4による。
1) 約2分間の混練りで排出温度が,110 ℃になるように密閉式混練機の充てん率,開始温度,ロータ
回転数を調節し,排出ゲートを閉じてロータを回転させ,ラムを上げる。
2) 1段練りで調製した混練物の半分の量,加硫促進剤,硫黄,残りの混練物の順に投入し,ラムを下
げる。
3) 混練物の温度が,110 ℃に達するか,又は混練時間が2分経過したとき,混練物を排出する。
表4−各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
1) 0.0 0.0
2) 0.5 0.5
3) 最大1.5 最大2.0
4) 直ちに混練物を,ロール表面温度(50±5)℃,ロール間げきを0.8 mmに調整した練りロール機に
通す。次に,円筒状に巻き取ったゴムの端をロールにかみ込ませ,ロール間を通過したゴムの先端

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から再び円筒状に巻き取る操作(以下,この操作を“丸め通し”という。)を6回行う。
5) 厚さ約6 mmのシートを作製し,混練物を計量する。質量の変化が総質量の−1.5+0.5 %をはずれ
た場合は,そのバッチを廃棄し,練り直さなければならない。加硫特性試験用の試料を採取する。
6) 厚さ約2.2 mmとなるように引張試験用のシートを作製する。引張試験片がリング状試験片の場合,
これに適する厚さにシートを作製する。
7) 混練後,加硫するまで,混練物を2時間24時間静置する。可能であればJIS K 6250に規定する,
温度(23±2)℃,相対湿度(50±10)%において状態調節する。
5.2.2.3 A3法 密閉式混練機を1段練り,練りロール機を2段練りに用いる方法
a) 1段練り(密閉式混練機) 5.2.2.2のa)と同じ操作で行う。ただし,混練質量は,標準配合の総質量(単
位g)の2倍以上とする。得られた混練物をマスターバッチとする。
b) 2段練り(練りロール機) 混練中,ロール上のバンクを良好な状態に保つため,ロール間げきは,随
時調整しなければならない。マスターバッチから,配合倍率が標準配合の2倍になるようにはかりと
り,次の操作によって混練りを行う。混練時間は,表5による。
1) 練りロール機のロール表面温度を(50±5)℃,ロール間げきを1.5 mmに調整し,密閉式混練機に
よる混練操作で得たマスターバッチを高速側ロールに巻き付ける。
2) 硫黄及び加硫促進剤を加える。ロール受け皿に落下した配合剤は,すべてバンクに戻す。
3) ロール幅の3/4だけ切り込み,バンクが見えなくなるまでナイフを入れ,ロールからはがれたゴム
をナイフを持たない手で円筒状に巻き取り,バンクがなくなったとき,円筒状のゴムを左右逆転さ
せ,ロールに巻き付ける操作(以下,この操作を“3/4切返し”という。)を左右交互に各3回行う。
切返しの間隔は,約15秒とする。
4) ロールから混練物を切り取り,ロール間げきを約0.8 mmに調整して丸め通しを6回行う。
5) 厚さ約6 mmのシートを作製し,混練物を計量する。質量の変化が総質量部の−1.5+0.5 %をはず
れた場合は,そのバッチを廃棄し,練り直さなければならない。加硫特性試験用の試料を採取する。
6) 厚さ約2.2 mmとなるように引張試験用のシートを作製する。引張試験片がリング状試験片の場合,
これに適する厚さにシートを作製する。
7) 混練後,加硫するまで,混練物を2時間24時間静置する。可能であればJIS K 6250に規定する,
温度(23±2)℃,相対湿度(50±10)%において状態調節する。
表5−各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
1) 0.0 0.0
2) 1.0 1.0
3) 2.0 3.0
4) 2.0 5.0
5.2.2.4 B法 練りロール機を用いる方法
混練質量は,標準配合の総質量(単位g)の2倍で行う。ロール表面温度は,混練中(50±5)℃を維持
する。混練開始前に酸化亜鉛,ステアリン酸,プロセス油及びカーボンブラックを,ステンレス製角形バ
ットなどの適切な容器中で混ぜておく。混練中ロール上のバンクを良好な状態に保つよう,ロール間げき
を調整する。次の操作によって混練りを行う。混練時間は,表6による。

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a) 練りロール機の表面温度を(50±5)℃,ロール間げきを0.7 mmに調整して,ゴムを高速側ロールに
巻き付ける。
b) あらかじめ混ぜておいたプロセス油,カーボンブラック,酸化亜鉛及びステアリン酸の混合物をロー
ルの幅方向に均一に加えていく。配合No.1,No.2,及びNo.4の場合,プロセス油の一部を残して,
操作c)で加えてもよい。
c) 混合物のほぼ半分の量を投入後,ロール間げきを1.3 mmまで広げて,3/4切返しを左右交互に各1回
行う。残りの混合物をバンクができる状態にして,ロール間げきを開きながら徐々に加える。最終的
にロール間げきを1.8 mmとする。混合物の全量を加え終わったら,3/4切返しを左右交互に各2回行
う。ロール受け皿に落下した配合剤は,すべてバンクに戻す。
d) ロール間げきを1.8 mmに保ったまま,加硫促進剤及び硫黄をロールの幅方向に均一に加える。
e) 3/4切返しを左右交互に各3回行う。切返しの間隔は,約15秒とする。
f) ロールから混練物を切り取り,ロール間げきを0.8 mmに調整して丸め通しを6回行う。
g) 厚さ約6 mmのシートを作製し,混練物を計量する。質量の変化が総質量部の−1.5+0.5 %をはずれ
た場合は,そのバッチを廃棄し,練り直さなければならない。加硫特性試験用の試料を採取する。
h) 厚さ約2.2 mmとなるように引張試験用のシートを作製する。引張試験片がリング状試験片の場合,
これに適する厚さにシートを作製する。
i) 混練り後,加硫するまで,混練物を2時間24時間静置する。可能であればJIS K 6250に規定する,
温度(23±2)℃,相対湿度(50±10)%において状態調節する。
表6−各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 1.0 1.0
b)及びc) 13.0 14.0
d) 3.0 17.0
e) 2.0 19.0
f) 2.0 21.0

6 加硫特性試験方法

  加硫特性試験方法には,用いる試験機の仕様によって次の二つの方法がある。
警告 試験中にニトロソアミンが発生する可能性があるので,適切な排気装置を備えた作業環境下で,
作業者は適切な保護具を着用することが望ましい。

6.1 ディスク加硫試験機による加硫特性試験方法

  JIS K 6300-2の8.[ディスク加硫試験(ISO 3417によるねじり振動式ディスク加硫試験)]に規定する
方法によって行う。得られた加硫曲線の解析を行い,次の項目を測定する。
評価項目 : ML,MH,ts1,t'c(50),t'c(90)
次の条件で測定を行う。
− 振動数 : 1.7 Hz(100回/分)
− 振幅角度 : 1°
− 選択感度 : MHの値が,フルスケールの少なくとも75 %となるように選択することが望ましい。
注記 ゴムの種類によっては,75 %に達しない場合がある。

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− ダイ温度 : (160.0±0.3)℃
− 予備加熱 : なし

6.2 ダイ加硫試験機による加硫特性試験方法

  JIS K 6300-2の9.[ダイ加硫試験A法(ねじり振動式平板ダイ加硫試験)]13.[ダイ加硫試験D法(ね
じり振動式トップハットダイ加硫試験)]に規定する方法によって行う。得られた加硫曲線の解析を行い,
次の項目を測定する。
評価項目 : ML,MH,ts1,t'c(50),t'c(90)
次の条件で測定を行う。
− 振動数 : 1.7 Hz(100回/分)
− 振幅角度 : 0.5°
− 選択感度 : MHの値が,フルスケールの少なくとも75 %となるように選択することが望ましい。
注記 ゴムの種類によっては,75 %に達しない場合がある。
− ダイ温度 : (160.0±0.3)℃
− 予備加熱 : なし

7 引張試験方法

7.1 試験片の準備

    警告 加硫中にニトロソアミンが発生する可能性があるので,適切な排気装置を備えた作業環境下で,
作業者は適切な保護具を着用することが望ましい。
加硫操作は,ISO 2393の箇条8に従って行う。
加硫条件は,加硫温度160 ℃で,10分,20分,30分,40分及び50分の加硫時間の中から,3点を選択
する。中心の加硫時間は,t'c(90)の値に最も近い加硫時間から選択する。得られた加硫ゴムシートは標
準温度で,また,可能であればJIS K 6250に規定される標準湿度で,16時間96時間静置後,引張試験
に用いる。

7.2 引張試験

  引張試験は,JIS K 6251に規定する方法による。

8 精度

  精度に関する評価結果は,附属書JA(参考)に示す。

9 試験報告書

  試験報告書には,次の事項が含まれていなければならない。
a) この規格の番号
b) 試料を特定するための必要事項
c) ムーニー粘度測定の温度,時間及び試料の調製方法
d) 揮発分測定に用いた試験方法
e) 灰分測定に用いた試験方法
f) 標準配合に用いた原材料名
g) 混練方法
h) 次の状態調節時間

――――― [JIS K 6395 pdf 10] ―――――

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JIS K 6395:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4097:2007(MOD)

JIS K 6395:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6395:2010の関連規格と引用規格一覧