JIS K 8878:2020 マラカイトグリーンしゅう酸塩(試薬) | ページ 2

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6) るつぼ形ガラスろ過器の質量をはかる(W2 g)。
注記 加熱温度が150 ℃を下回ると,しゅう酸カルシウム一水和物が残り,450 ℃以上では脱炭酸
によって,炭酸カルシウムが生成する。
d) 計算 純度(C52H54N4O12)は,次の式によって算出する。
W2 W1
A .2412 2 100
m
ここに, A : 純度(C52H54N4O12)(質量分率 %)
m : はかりとった試料の質量(g)
2.412 2 : マラカイトグリーンしゅう酸塩のFWをしゅう酸カルシ
ウム(無水)のFWの3倍で除した値

6.3 希塩酸溶状

  希塩酸溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
2) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
3) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
4) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“僅かな微濁”を用いる。
僅かな微濁の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)1.2 mLを共通すり合わせ平底試
験管[c)参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,水を加
えて20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料0.10 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,塩酸(2+1)5 mLを加え
て溶かし,水を標線まで加えて混合する。その20 mLを共通すり合わせ平底試験管に移す。
2) 1時間放置後,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共
通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くないとき,“希塩酸溶状 : 試験適合(規格値)”とする。

6.4 吸光度(2.5 mg/L,pH4.0)

  吸光度(2.5 mg/L,pH4.0)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
・ 緩衝液(pH4.0) JIS K 8001のJA.7(緩衝液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 吸収セル 光路長が10 mmのもの。
2) 分光光度計 装置の構成は,JIS K 0115に規定するもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料0.050 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,水60 mLを加え,加熱して

――――― [JIS K 8878 pdf 6] ―――――

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溶かす。冷却後,全量フラスコ100 mLに移し,水30 mLでビーカーを洗い,洗液を全量フラスコ
100 mLに合わせ,水を標線まで加えて混合する。その10 mLを全量フラスコ100 mLに正確にとり,
水を標線まで加えて混合する。その5 mLを全量フラスコ100 mLに正確にとり,緩衝液(pH4.0)
10 mLを加え,水を標線まで加えて混合する。
2) 水を対照として,試料溶液の波長617 nmにおける吸光度をJIS K 0115の6.(特定波長における吸
収の測定)によって測定する。
d) 判定 吸光度が,0.45以上のとき,“吸光度(2.5 mg/L,pH4.0) : 0.45以上(規格値)”とする。

6.5 乾燥減量(減圧)

  乾燥減量(減圧)の試験方法は,次による。
a) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 平形はかり瓶 JIS R 3503の付図57に規定するもの又は類似のもので,試料を入れた場合,試料の
厚さが5 mm以下になる容量のもの。
2) 減圧デシケーター又は真空乾燥機 乾燥剤としてJIS Z 0701に規定するシリカゲル(A形1種)を
入れられ,圧力0.1 kPaに減圧できるもの。
3) 減圧ポンプ 圧力0.1 kPaまで減圧できるもの。
4) 真空計 圧力0.1 kPaまで測定できるもの。
b) 操作 操作は,次による。
1) 試料1.0 gをあらかじめ恒量にした平形はかり瓶(W3 g)に0.1 mgの桁まではかりとる(W4 g)。こ
の場合,試料量m gは,(W4−W3)gとする。
なお,試料の質量を別途はかり込んでから平形はかり瓶に加えてもよい(m g)。
2) 平形はかり瓶を蓋をずらして減圧デシケーター又は真空乾燥機に入れて,18時間乾燥する。
3) 乾燥後,減圧デシケーター又は真空乾燥機から平形はかり瓶を取り出し,その質量を0.1 mgの桁ま
ではかる(W5 g)。
c) 計算 乾燥減量(減圧)は,次の式によって算出する。
W4 W5
B 100
m
ここに, B : 乾燥減量(減圧)(質量分率 %)
d) 判定 計算して得られた値が規格値以下であるとき,“乾燥減量(減圧) : 質量分率5.0 %以下(規格
値)”とする。

6.6 強熱残分(硫酸塩)

  強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
・ 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) るつぼ JIS R 1301に規定する磁器るつぼ,これと類似の形状の石英るつぼ,又はJIS H 6201に規
定する白金るつぼ。るつぼの大きさは,試料がその容量の1/3以下になるもの。
2) デシケーター 6.2 b) 4)による。
3) 電気炉又は湿式灰化装置 500 ℃±50 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次による。

――――― [JIS K 8878 pdf 7] ―――――

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なお,硫酸ミストが発生するので,排気に注意して行う。
1) 試料1.0 gをあらかじめ恒量としたるつぼ(W6 g)に0.1 mgの桁まではかりとる(W7 g)。この場合,
試料量m gは,(W7−W6)gとする。
なお,試料の質量を別途はかり込んでからるつぼに加えてもよい(m g)。
2) 硫酸1 mLを可能な限り試料全体に行き渡るように加える。
3) 熱板(ホットプレート)上又は湿式灰化装置で硫酸の白いミストが生じなくなるまで加熱する。炭
化が不十分な場合,冷却後に硫酸1 mLを加え,再び硫酸の白いミストが生じなくなり,炭化する
まで加熱する。
4) るつぼを電気炉又は湿式灰化装置で,500 ℃±50 ℃で炭化物がなくなるまで強熱する。
5) 電気炉又は湿式灰化装置から取り出したるつぼを速やかにデシケーターに入れる。
なお,強熱後のるつぼをデシケーターに入れるとデシケーター内部の空気が膨張し,デシケータ
ーの蓋が落下しやすいため,蓋をずらして空気を抜くとよい。
6) デシケーター内で放冷後,るつぼを取り出し,0.1 mgの桁まで質量をはかる(W8 g)。残分は,6.9
の試験に用いる。
7) 恒量となるまで,4)から6)の操作を繰り返す。
d) 計算 強熱残分(硫酸塩)は,次の式によって算出する。
W8 W6
C 100
m
ここに, C : 強熱残分(硫酸塩)(質量分率 %)
e) 判定 計算して得られた値が規格値以下であるとき,“強熱残分(硫酸塩) : 質量分率0.3 %以下(規
格値)”とする。

6.7 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2)による。
3) 水酸化ナトリウム溶液(100 g/L) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10.3 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。
4) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 6.3 a) 3)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) 洗浄ろ紙 JIS P 3801に規定するろ紙(5種C)を硝酸(1+2)50 mLで2回洗い,更に水50 mLで
2回洗ったもので,その最終洗液20 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸(1+2)1 mL及
び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて15分間放置後に澄明であることを確認する。必要であれば,
洗浄を繰り返す。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料0.5 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,水40 mLを加えて溶かし,水酸化ナトリウム溶液
(100 g/L)1.5 mLを加え,溶液が脱色し,生じた沈殿の色がくすんだ緑みの黄になるまでかき混ぜ
る。水を加えて50 mLにし,洗浄ろ紙を用いてろ過し,ろ液をビーカー100 mLなどに受ける(A液)。

――――― [JIS K 8878 pdf 8] ―――――

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2) 試料溶液の調製は,A液5 mL(試料量0.05 g)を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて20
mLにする。
3) 比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)5.0 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,
水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)0.3 mLを加え,水を加えて20 mLにする。
4) 試料溶液及び比較溶液に硝酸(1+2)5 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,
試料溶液及び比較溶液に水を加えて30 mLにし,15分間放置する。
5) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl) : 質量分率0.1 %以下(規格値)”とする。

6.8 硫酸塩(SO4)

  硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
3) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。
4) 炭酸ナトリウム溶液(100 g/L) JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(特級)10 gを水に溶かし
て100 mLにしたもの。
5) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種Cのもの。
3) るつぼ 6.6 b) 1)による。
4) 水浴 6.2 b) 2)による。
5) 電気炉 650 ℃±50 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料0.5 gをるつぼにはかりとり,炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)0.5 mLを加
え,熱板(ホットプレート)上で試料が跳ねないように注意して100 ℃付近で乾燥させ,200 ℃付
近まで温度を上げ分解させる。るつぼを電気炉に移し,650 ℃±50 ℃で強熱する。冷却後,塩酸(2
+1)5 mLを加え,沸騰水浴上で蒸発乾固する。冷却後,塩酸(2+1)0.3 mL及び水5 mLを加え
て残分を溶かし,(必要ならばろ紙を用いてろ過し,ろ液を共通すり合わせ平底試験管に受け,ろ紙
を水10 mLで洗い,洗液をろ液に合わせる。)共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて25 mL
にする。
2) 比較溶液の調製は,炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)0.5 mL及び塩酸(2+1)5 mLをビーカー10 mL
などにとり,沸騰水浴上で蒸発乾固する。冷却後,塩酸(2+1)0.3 mL及び水5 mLを加えて残分
を溶かし,共通すり合わせ平底試験管に移し,硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL)15 mLを加え,水
を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液にエタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加え,30
分間放置する。

――――― [JIS K 8878 pdf 9] ―――――

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4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩
(SO4) : 質量分率0.03 %以下(規格値)”とする。

6.9 亜鉛(Zn)及び鉄(Fe)

  亜鉛(Zn)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.8 a) 2)による。
2) 亜鉛標準液(Zn : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
1) 水浴 6.2 b) 2)による。
2) フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。
表2−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
亜鉛(Zn) 213.9
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,6.6の残分(試料量1.0 g)に塩酸(2+1)5 mLを加え,沸騰水浴上でほとんど
蒸発乾固する。塩酸(2+1)2.5 mL及び水50 mLを加えて溶かし,全量フラスコ100 mLに移し,
水を標線まで加えて混合する。この液20 mL(試料量0.2 g)を全量フラスコ50 mLにとり,水を標
線まで加えて混合する(X液)
2) 比較溶液の調製は,亜鉛標準液(Zn : 0.01 mg/mL)2.0 mL及び鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)10 mL
を全量フラスコ50 mLにとり,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す各
分析種の測定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン
−空気フレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読
み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1とY液の指示値n2とを比較する。
e) 判定 n1が,n2より大きくないとき,“亜鉛(Zn) : 質量分率0.01 %以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分
率0.05 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によって,おおよその値を求めることができる。
n1
B
n2
A 100
1 000
ここに, A : 分析種の含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
a : X液に含まれる試料の質量(g)

――――― [JIS K 8878 pdf 10] ―――――

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JIS K 8878:2020の国際規格 ICS 分類一覧

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