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60 mmの試験片を曲率半径1.5 mmの摩擦子4) に取り付け,全荷重3.92 Nで綿布上を30回/分往
復の速度で摩擦する。綿布は,1 000回ごとに取り替える。
注4) IS L 0849に規定する摩擦試験機II型(学振形)の摩擦子の曲率半径を1.5 mmに改良し
たもの。
1.2) 45 R法 図1に示す摩擦試験機の摩擦子の曲率半径45 mm,全荷重4.90 N,試験片の大きさは20
mm×70 mmとし,その他は,1.1)の1.5 R法に準じる。
2) -2法(フラット法) 図1に示す摩擦試験機を用いて,8.5.2で調整した30 mm×220 mmの試験片
を弧面上に取り付ける。摩擦子に,JIS R 6253に規定するCw-C-P800耐水研磨紙を取り付け,全荷
重4.90 Nで試験片上を30回/分往復の速度で摩擦する。伸縮性の甚だしい試験片には,JIS L 0803
に規定する綿布(かなきん)3-1号を裏の当て布とする。摩擦子に取り付けた耐水研磨紙は,500回
ごとに取り替える。ただし,その他の研磨紙,綿布(かなきん)3-1号を使用した場合及び4.90 N
以外の荷重の場合は,試験報告書に記載する。
単位 mm
図1−摩擦試験機の一例
b) 法(KI形摩擦試験機法)
1) -1法(エッジ法) 8.5.2で調整した15 mm×80 mmの試験片を,図2に示すKI形摩擦試験機の金
属ブレード5) に取り付ける。次に,往復する試験機台上にJIS L 0803に規定する綿布(かなきん)
3-1号を取り付け,全荷重6.86 Nで綿布上を125回/分±2回/分往復の速度で摩擦する。
注5) 金属ブレードは,JIS G 4401に規定するSK105を用い,幅15 mm,厚さ3.0 mmで角を落
とさず,硬質クロムめっき仕上げをしたもの。
2) -2法(フラット法) 8.5.2で調整した25 mm×120 mmの試験片を,図2に示すKI形摩擦試験機
の台上に取り付ける。全荷重10 Nで金属ブレード5) と同質の厚さ2.0 mmの金属ブレードによって,
125回/分±2回/分往復の速度で摩擦する。
注記 植毛強さの表示の別法として,8.5.3によって所定回数の摩擦を行った後,その外観を観察
し,接着剤層の露出しないもの,接着剤層の一部露出したもの,又は基布面の露出したも
のに区分して表示する方法がある。所定の回数とは,100回,500回,1 000回など,加工
生地の種類によって選定する。選定した回数及び選択した乾燥試験又は湿潤試験の方法を
試験報告書に記載するのがよい。
――――― [JIS L 1084 pdf 6] ―――――
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図2−KI形摩擦試験機の一例
8.6 引裂強さ
8.6.1 A法(ペンジュラム法)
箇条5の試料から63 mm×100 mmの試験片を,たて方向6) 及びよこ方向にそれぞれ5枚以上採取し,
エレメンドルフ形引裂試験機を用い,試験片の両つかみの中央で直角に20 mmの切れ目を入れ,残りの
43 mmが引き裂かれたときに示す最大荷重 (N) を量り,たて方向及びよこ方向の引裂強さのそれぞれの平
均値を小数点以下2けたに丸める。ただし,引き裂かれた状態が斜めの場合は,試験報告書に記載する。
注6) たて方向の引裂強さとは,たて糸を切断した場合をいう。
8.6.2 B法(シングルタング法)
箇条5の試料から50 mm×250 mmの試験片を,たて方向及びよこ方向にそれぞれ5枚以上採取し,短
辺の中央に辺と直角に100 mmの切れ目を入れ,自記記録装置付引張試験機を用い,幅50 mm以上のつか
みを用いて,試験片のつかみ間の距離を100 mmとし,各舌片を上下のつかみに挟む。引張速度を150
mm/minとし,引き裂くときに示す最大荷重 (N) を量り,たて方向6) 及びよこ方向の引裂強さのそれぞれ
の平均値を小数点以下1けたに丸める。
8.7 剛軟度
8.7.1 A法(45°カンチレバ法)
箇条5の試料から20 mm×約150 mmの試験片を,たて方向及びよこ方向にそれぞれ5枚以上採取し,
図3のような一端が45°の斜面をもつ表面が滑らかな水平台の上に,短辺をスケール基線に合わせて置く。
適切な方法によって試験片を斜面の方向に緩やかに滑らせて試験片の一端の中央点が斜面Aと接したとき,
他端の位置をスケールによって読む。剛軟度は試験片の移動した長さ(mm)で示される。1枚の試験片ごと
に表裏を測定し,たて方向及びよこ方向の表裏を合わせたそれぞれの平均値を整数位に丸める。
図3−カンチレバ形試験機の一例
――――― [JIS L 1084 pdf 7] ―――――
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8.7.2 B法(ハートループ法)
箇条5の試料から20 mm×250 mmの試験片を,たて方向及びよこ方向にそれぞれ10枚以上採取する。
図4のように水平棒のつかみに試験片をハートループ状に取り付け,試験片の有効長が200 mmとなるよ
うにする。次に,1分間経過してから水平棒の頂部とループの最下点との距離L(mm)を,試験片の表裏に
ついて測る。剛軟度はLで示され,たて方向及びよこ方向のそれぞれの平均値を整数位に丸める。
図4−ハートループ試験機の一例
8.7.3 C法(ドレープ法)
箇条5の試料から,直径254 mmの円形試験片を3枚以上採取し,図5のようなドレープテスタの直径
127 mmの試料台の上に置き,試料台を3回上下に振動させた後1分間放置して,そのときのドレープ形
状面積(垂直投影面積)を試験片の表裏について測り,その平均値を小数点以下3けたに丸める。
A−S1
D
S2−S1
ここに, D : ドレープ係数
A : 試験片のドレープ形状面積(垂直投影面積)(mm2)
S1 : 試料台の面積 (mm2)
S2 : 試験片の面積 (mm2)
――――― [JIS L 1084 pdf 8] ―――――
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単位 mm
図5−ドレープテスタの一例
8.8 耐洗濯性
耐洗濯性は,家庭洗濯法及びドライクリーニング法の2種類とする。洗濯試験を繰り返し5回行った後
の試料を軽くブラッシングした後,表1によって判定する。
表1−判定基準
等級 試験片の状態
A 植毛パイルの脱落又は外観の変化若しくは生地の風合の変化が目立たないもの
B 植毛パイルの脱落又は外観の変化若しくは生地の風合の変化がやや目立つもの
C 植毛パイルの脱落又は外観の変化若しくは生地の風合の変化が甚だしく目立つもの
8.8.1 試験片の作製
箇条5の試料から,家庭洗濯法及びドライクリーニング法のA法(ウォッシュシリンダ法)は,約500 mm
×500 mm(400 mm×400 mmより小さくないこと。)の試験片を2枚採取し,植毛面を外側にし,四辺を
それぞれ約30 mm折り曲げ,折り曲げ部分から10 mmのところを縫い合わせる。
ドライクリーニングのB法(洗濯試験機法)は,140 mm×50 mmの試験片を2枚採取し,植毛面を外
側にして二つ折 (70 mm×50 mm) にし,折り曲げ部分と,2側端の端から10 mmのところを縫い合わせる。
8.8.2 家庭洗濯法
洗濯機7) に,約40 ℃の温水で試験片を覆うのに十分な量(約60 L)を入れる。同時にJIS K 3371に規
定する第1種弱アルカリ性合成洗剤を1 g/Lの割合になるように入れて,洗剤を溶解させる。この洗濯液
中に,2枚の試験片と負荷布8) とを含めた質量が1.4 kgになるようにして投入し,運転を開始する。15分
間処理した後運転を止め,新しい約40 ℃の温水に替え,5分間すすいだ後運転を止める。再び新しい約
40 ℃の温水に替え,引き続き10分間すすぐ。水を排除した後,試験片を取り出し,絞らずそのまま常温
でつり下げて乾燥する。
――――― [JIS L 1084 pdf 9] ―――――
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注7) 洗濯機は,JIS C 9606に規定しているもの。
8) 負荷布は,500 mm×500 mmの大きさの,のり抜き精練過酸化漂白及び無のり仕上げした白綿
布(かなきん)3-1号の周辺を縁取りしたもの。白綿布の生機は,表2による。
表2−白綿布の生機
用糸 繊度(tex) 密度(本/500 mm)
たて よこ たて よこ
綿糸 20 16 1 410±20 1 350±20
8.8.3 ドライクリーニング法
ドライクリーニング法は,次による。
警告 この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通しているとしても,安全及び健康に対する
適切な処置を取らなければならない。パークロロエチレンは,吸引などによって人体に悪影響
を及ぼすおそれがあり,工業ガソリンは,取扱い不備によって引火などのおそれがあるので注
意して扱う必要がある。
a) 法(ウォッシュシリンダ法)
1) -1法(パークロロエチレン法) JIS L 1096の8.64.4 b) 10.1.1)(洗濯装置)に規定するウォッシュ
シリンダに,約30 ℃のJIS K 1521に規定するパークロロエチレン[JIS L 0860に規定する非イオ
ン界面活性剤 (1 wt/vol %),陰イオン界面活性剤 (1 wt/vol %) 及び0.1 vol %の水を含む。]を約4 L
入れ,その中に試験片2枚と負荷布8) とを含めた質量が,約0.5 kgとなるように調整して投入し,
密閉して回転軸に取り付け,45回/分±2回/分の速度で15分間処理した後,乾燥布の間に挟み,
軽く押し付けて液を除き常温で乾燥する。他の溶液を用いた場合は,試験報告書に記載する。
2) -2法(石油系法) 8.8.3 a) 1)のA-1法(パークロロエチレン法)と同様の方法による。ただし,試
験液の溶剤は,パークロロエチレンだけを,JIS K 2201に規定する5号(クリーニングソルベント)
に替えたものとする。
b) 法(洗濯試験機法)
1) -1法(パークロロエチレン法) JIS L 0844に規定する洗濯試験機を用い,所定の試験瓶中に約30 ℃
のJIS K 1521に規定するパークロロエチレン[JIS L 0860に規定する非イオン界面活性剤 (1
wt/vol %),陰イオン界面活性剤 (1 wt/vol %) 及び0.1 vol %の水を含む。]200 mL及びステンレス鋼
球25個ずつを,100 mm×100 mmのJIS L 0803に規定する綿布(かなきん)3-1号の袋2個に入れ
たものを試験機に入れ,30 ℃±2 ℃に調整する。試験片を標準試験瓶中に入れ,密閉して回転軸に
取り付け,40回/分±2回/分の速度で30分間操作した後,乾燥布の間に挟み,軽く押し付けて液
を除き,常温で乾燥する。
2) -2法(石油系法) 8.8.3 b) 1)のB-1法(パークロロエチレン法)と同様の方法による。ただし,試
験液の溶剤は,パークロロエチレンだけを,JIS K 2201に規定する5号(クリーニングソルベント)
に替えたものとする。
8.9 耐寒性
箇条5の試料から,100 mm×100 mmの大きさに試験片を採取し,−20 ℃±2 ℃に設定できる低温恒温
装置又はJIS K 1501に規定するメタノール1部及び水3部の混合液を用い,ドライアイスで冷却し,−20 ℃
±2 ℃に保たれた低温槽中で,20分間放置直後における試験片の硬化及び折り曲げによるき裂の有無を調
――――― [JIS L 1084 pdf 10] ―――――
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JIS L 1084:2009の国際規格 ICS 分類一覧
JIS L 1084:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK1501:2005
- メタノール
- JISK1521:1982
- パークロロエチレン(テトラクロルエチレン)
- JISK2201:1991
- 工業ガソリン
- JISK3302:1985
- 固形洗濯石けん
- JISK3303:2019
- 粉末洗濯石けん
- JISK3371:2019
- 洗濯用合成洗剤
- JISL0105:2020
- 繊維製品の物理試験方法通則
- JISL0207:2005
- 繊維用語(染色加工部門)
- JISL0208:2006
- 繊維用語―試験部門
- JISL0803:2011
- 染色堅ろう度試験用添付白布
- JISL0841:2004
- 日光に対する染色堅ろう度試験方法
- JISL0842:2004
- 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
- JISL0843:2006
- キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
- JISL0844:2011
- 洗濯に対する染色堅ろう度試験方法
- JISL0848:2004
- 汗に対する染色堅ろう度試験方法
- JISL0849:2013
- 摩擦に対する染色堅ろう度試験方法
- JISL0860:2020
- ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法
- JISL1096:2010
- 織物及び編物の生地試験方法
- JISR6253:2006
- 耐水研磨紙
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方