JIS M 8135:2021 鉱石中のカドミウム定量方法 | ページ 2

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3 %(質量分率)の試料に適用する。
a) 原子吸光分析法
b) ICP発光分光分析法

7.2 原子吸光分析法

7.2.1 要旨
試料を塩酸,硝酸及び硫酸,又は塩酸,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸で分解した後,蒸発乾固する。
塩酸で可溶性塩を溶解し,不溶解残物及び硫酸鉛をろ過してろ液を主液とする。ろ紙上の不溶解残物及び
硫酸鉛については,鉛を多く含む試料では,硫酸鉛の沈殿を酢酸アンモニウムで溶解して取り除く。不溶
解残物を硫酸,硝酸及びふっ化水素酸で処理し,二酸化けい素を揮散除去して,主液へ合併する。この溶
液を水で一定量にうすめ,原子吸光光度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,カドミウムの吸光度
を測定し,その吸光度を用いて検量線によってカドミウム量を求める。
7.2.2 試薬
試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸(1+1,1+9)
c) 硝酸
d) 過塩素酸
e) ふっ化水素酸
f) 硫酸(1+1)
g) 酢酸アンモニウム溶液(250 g/L)
h) カドミウム標準液(Cd : 20 μg/mL) カドミウム標準液は,次のいずれかを用いる。
1) 市販のカドミウム標準液 酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致したもの。濃度の表示値が
100 μg/mLより濃い場合は,硝酸(1+100)で正確にうすめて原液(Cd : 100 μg/mL)とする。この
原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に5倍にうすめたもの。ただし,ファクターが記載されて
いる場合には,そのファクターを乗じて,濃度を算出する。
注記 計量計測トレーサビリティが確保された標準液である計量標準供給制度(Japan Calibration
Service System 以下,JCSSという。)に基づくカドミウム標準液がある。
2) 金属を用いて調製したカドミウム標準液 カドミウム[99.99 %(質量分率)以上]0.500 gをビーカ
ー(300 mL)に移し入れる。時計皿で覆い,硝酸(1+1)20 mLを加え,穏やかに加熱して分解す
る。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した溶液に加え,時計
皿を取り除く。この溶液を1000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめて
原液(Cd : 500 μg/mL)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に25倍にうすめたも
の。
7.2.3 分析試料はかりとり量
分析試料はかりとり量は,0.5 gとし,0.1 mgの桁まではかる。

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7.2.4 操作
7.2.4.1 試料の分解
試料の分解は,次のいずれかによる。
a) 塩酸,硝酸及び硫酸による分解
1) 分析試料をはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸10 mL及び硝酸5 mL
を加え,穏やかに加熱して分解する。室温まで放冷した後,時計皿の下面を水で洗浄し,洗液は,
試料を分解した溶液に加え,時計皿を取り除き,硫酸(1+1)5 mLを加え,再び加熱して蒸発乾固
する。
2) 放冷した後,塩酸(1+1)10 mL及び水約30 mLを加え,沸騰させて可溶性塩を溶解する。試料中
にアンチモン,すず,ビスマスなどを含み,加水分解するおそれのある場合には,水の代わりに塩
酸(1+1)25 mLを加える。室温まで放冷した後,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,ビーカー及びろ
紙を温水で3回4回洗浄する。ろ液及び洗液は,別のビーカー(300 mL)に受け,主液として保
存する。
3) ろ紙上の不溶解残物を少量の水を用いて2)とは別のビーカー(300 mL)に洗い移し,酢酸アンモニ
ウム溶液[7.2.2 g)参照]15 mLを加えて,加熱して硫酸鉛の沈殿を溶解する。室温まで放冷した後,
2)で使用したろ紙を用いてろ過し,ビーカー及びろ紙を温水で3回4回洗浄し,ろ液及び洗液は
捨てる。ただし,試料中の鉛含有率が40 %(質量分率)未満の場合には,この操作を省略してもよ
い。
4) 2)又は3)によって得たろ紙上の不溶解残物中にカドミウムが含まれる場合は,不溶解残物をろ紙と
ともに,7.2.4.2によって処理する。
b) 塩酸,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸による分解
1) 分析試料をはかりとり,四ふっ化エチレン樹脂ビーカー(200 mL)に移し入れ,水5 mLで湿らせ
る。四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,塩酸10 mLを加え,60 ℃70 ℃で5分間加熱した
後,硝酸10 mLを加え,穏やかに加熱する。時計皿の下面を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した
溶液に加え,時計皿を取り除き,ふっ化水素酸3 mLを加え,液量が約5 mLになるまで60 ℃
70 ℃で徐々に加熱する。
2) 過塩素酸3 mLを加え,四ふっ化エチレン樹脂製の時計皿で覆い,白煙が発生するまで加熱する。
放冷した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を少量の水で洗浄し,洗液は試料を分解した溶液に
加え,更に過塩素酸2 mLを加え,白煙が完全に発生するまで加熱を続ける。2回の白煙が発生する
まで加熱を行っても不溶解残物の色が黒であった場合には,更に過塩素酸2 mLを加えて,無色に
なるまでこの操作を繰り返す。ただし,1回目の白煙で不溶解残物が残らない場合,又は不溶解残
物にカドミウムが含まれない場合には,2回目以降の白煙操作を省略してもよい。
3) 放冷した後,塩酸(1+1)10 mLで時計皿及びビーカーの内壁を洗浄し,水約40 mLを加え,沸騰
させて可溶性塩を溶解する。放冷した後,不溶解残物が残る場合は,ろ紙(5種B)を用いてろ過
し,ビーカー及びろ紙を塩酸(1+9)で3回4回洗浄する。ろ液及び洗液は,別のビーカー(300
mL)に受ける。不溶解残物及びろ紙は,捨てる。
7.2.4.2 不溶解残物の処理
7.2.4.1 a)の2)又は3)で得た不溶解残物の処理は,次のいずれかによる。
a) 白金るつぼによる処理 白金るつぼによる処理は,次による。ただし,この方法は,不溶解残物中に
鉛を含む場合には適用しない。

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1) ろ紙とともに不溶解残物を白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,約800 ℃で加熱してろ紙
を灰化した後,放冷する。
2) 硫酸(1+1)2 mL,硝酸2 mL及びふっ化水素酸2 mLを加え,加熱して硫酸の白煙を発生させ,塩
類が析出し始めるまで濃縮する。放冷した後,少量の水を加え,加熱して可溶性塩を溶解する。室
温まで放冷した後,水を用いて7.2.4.1のa) 2)によって得た主液と合わせる。
3) 不溶解残物が残る場合は,ろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で3回4回洗浄し,洗液は,ろ液
に合わせ,水を用いて7.2.4.1のa) 2)によって得た主液と合わせる。不溶解残物及びろ紙は,捨て
る。
b) 四ふっ化エチレン樹脂ビーカーによる処理 四ふっ化エチレン樹脂ビーカーによる処理は,次による。
1) ろ紙上の不溶解残物を少量の水で四ふっ化エチレン樹脂ビーカー(100 mL)に洗い移す。ろ紙は,
JIS R 1301に規定する磁器るつぼ(PC1B形,30 mL)に移し入れる。ろ紙を600 ℃700 ℃で加熱
して灰化し,放冷した後,少量の水を用いて四ふっ化エチレン樹脂ビーカーに合わせる。ただし,
ろ紙にカドミウムが含まれてないことを確認した場合には,ろ紙の灰化操作を省略してもよい。
2) a)の2)及び3)による。
7.2.4.3 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 試料中のカドミウム含有率が0.01 %(質量分率)以上,0.1 %(質量分率)未満の場合 試料中のカ
ドミウム含有率が0.01 %(質量分率)以上,0.1 %(質量分率)未満の場合は,次による。
7.2.4.1のa) 2)又はb) 3)によって得た溶液を常温まで冷却した後,塩酸(1+1)40 mLを加え,500
mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。7.2.4.1のa) 2)において塩酸(1+
1)35 mLを加え,可溶性塩を溶解した場合には,塩酸(1+1)140 mLを加え,水で標線までうすめ
る。
b) 試料中のカドミウム含有率が0.1 %(質量分率)以上,1 %(質量分率)未満の場合 試料中のカドミ
ウム含有率が0.1 %(質量分率)以上,1 %(質量分率)未満の場合は,次による。
1) a)による。
2) この溶液から10 mLを100 mLの全量フラスコに分取する。塩酸(1+1)9 mLを加え,水で標線ま
でうすめる。ただし,7.2.4.1のa) 2)において塩酸(1+1)35 mLを加え,可溶性塩を溶解した場合
には,塩酸(1+1)35 mLを加え,水で標線までうすめる。
c) 試料中のカドミウム含有率が1 %(質量分率)以上,3 %(質量分率)以下の場合 試料中のカドミ
ウム含有率が1 %(質量分率)以上,3 %(質量分率)以下の場合は,次による。
1) a)による。
2) この溶液から5 mLを200 mLの全量フラスコに分取する。塩酸(1+1)20 mLを加え,水で標線ま
でうすめる。ただし,7.2.4.1のa) 2)において塩酸(1+1)35 mLを加え,可溶性塩を溶解した場合
には,分取した後,塩酸(1+1)70 mLを加え,水で標線までうすめる。
7.2.4.4 吸光度の測定
7.2.4.3のa),b) 2)又はc) 2)によって得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の
アセチレン·空気フレーム中に噴霧し,カドミウム分析線波長(228.8 nm)における吸光度を測定する。

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7.2.5 空試験
7.2.4.17.2.4.3と同じ操作で,試料を用いずに試料と並行して調製した空試験液について,7.2.4.4によ
って,吸光度を測定する。
7.2.6 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) カドミウム標準液[7.2.2 h)参照]0 mL5 mL(カドミウムとして0 μg100 μg)を段階的に数個の100
mLの全量フラスコに分取した後,塩酸(1+1)10 mLを加え,水で標線までうすめる。7.2.4.1 のa)
2)において水の代わりに塩酸(1+1)25 mLを加えた場合には,分取した後,塩酸(1+1)35 mLを加
え,水で標線までうすめる。
b) a)によって準備したそれぞれの全量フラスコ中の溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸
光光度計のアセチレン·空気フレーム中に噴霧し,カドミウム分析線波長(228.8 nm)における吸光
度を試料溶液と併行して測定し,得た吸光度とカドミウム量との関係線を作成し,検量線とする。
7.2.7 計算
7.2.4.4及び7.2.5によって得た吸光度並びに7.2.6によって作成した検量線を用いてカドミウム量を求
め,試料中のカドミウム含有率を,次のいずれかの式によって算出する。
a) 試料中のカドミウム含有率が0.01 %(質量分率)以上,0.1 %(質量分率)未満の場合は,次による。
Cd=A1−A2 ×100×100
100−H (1)
m1
ここで, Cd : 試料中のカドミウム含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中のカドミウム検出量(g)
A2 : 空試験液中のカドミウム検出量(g)
m1 : 分析試料はかりとり量(g)
H : 附属書JA又は附属書JBによって求めた分析用試料中の吸
着水分含有率[%(質量分率)]
なお,分析試料のはかりとりを事前乾燥法[5.2 c)の2)又
は3)参照]によって行った場合には,H=0とする。
b) 試料中のカドミウム含有率が0.1 %(質量分率)以上,1 %(質量分率)未満の場合は,次による。
Cd=A3−A4 ×100×100
100−H (2)
m2×10
100
ここで, Cd : 試料中のカドミウム含有率[%(質量分率)]
A3 : 分取した試料溶液中のカドミウム検出量(g)
A4 : 分取した空試験液中のカドミウム検出量(g)
m2 : 分析試料はかりとり量(g)
H : 附属書JA又は附属書JBによって求めた分析用試料中の吸
着水分含有率[%(質量分率)]
なお,分析試料のはかりとりを事前乾燥法[5.2 c)の2)又
は3)参照]によって行った場合には,H=0とする。
c) 試料中のカドミウム含有率が1 %(質量分率)以上,3 %(質量分率)以下の場合は,次による。
Cd=A5−A6 ×100×100
100−H (3)
m3×5
200

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ここで, Cd : 試料中のカドミウム含有率[%(質量分率)]
A5 : 分取した試料溶液中のカドミウム検出量(g)
A6 : 分取した空試験液中のカドミウム検出量(g)
m3 : 分析試料はかりとり量(g)
H : 附属書JA又は附属書JBによって求めた分析用試料中の吸
着水分含有率[%(質量分率)]
なお,分析試料のはかりとりを事前乾燥法[5.2 c)の2)又
は3)参照]によって行った場合には,H=0とする。

7.3 ICP発光分光分析法

7.3.1 要旨
試料を塩酸,硝酸及び硫酸,又は塩酸,硝酸,ふっ化水素酸及び過塩素酸で分解した後,蒸発乾固する。
塩酸で可溶性塩を溶解し,不溶解残物及び硫酸鉛をろ過してろ液を主液とする。ろ紙上の不溶解残物及び
硫酸鉛については,鉛を多く含む試料では,硫酸鉛の沈殿を酢酸アンモニウムで溶解して取り除く。不溶
解残物は,硫酸,硝酸及びふっ化水素酸で処理し,二酸化けい素を揮散除去して,主液へ合併する。内標
準元素としてイットリウムを加え,水で一定量にうすめ,この溶液をICP発光分光分析装置のアルゴンプ
ラズマ中に噴霧し,カドミウム及びイットリウムの発光強度を測定し,その強度比を用いて検量線によっ
てカドミウム量を求める。
7.3.2 試薬
試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸(1+1,1+9)
c) 硝酸
d) 過塩素酸
e) ふっ化水素酸
f) 硫酸(1+1)
g) 酢酸アンモニウム溶液(250 g/L)
h) カドミウム標準液(Cd : 100 μg/mL) カドミウム標準液は,次のいずれかを用いる。
1) 市販のカドミウム標準液 酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致したもの。濃度の表示値が
100 μg/mLより濃い場合は,硝酸(1+100)で正確にうすめたもの。ただし,ファクターが記載され
ている場合には,そのファクターを乗じて,濃度を算出する。
注記 JCSSに基づくカドミウム標準液がある。
2) 金属を用いて調製したカドミウム標準液 7.2.2のh) 2)によって調製した原液(Cd : 500 μg/mL)を
使用の都度,必要量だけ水で正確に5倍にうすめたもの。
i) 銅溶液(Cu : 10 mg/mL) 銅[99.99 %(質量分率)以上]1.00 gをビーカー(300 mL)に移し入れる。
時計皿で覆い,硝酸(1+1)30 mLを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計
皿の下面を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した溶液に加え,時計皿を取り除く。この溶液を100 mL
の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめたもの。
j) 亜鉛溶液(Zn : 30 mg/mL) 亜鉛[99.99 %(質量分率)以上]3.00 gをビーカー(300 mL)に移し入
れる。時計皿で覆い,塩酸(1+1)50 mLを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,
時計皿の下面を水で洗浄し,洗液は,試料を分解した溶液に加え,時計皿を取り除く。この溶液を100

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