JIS M 8702:2019 鉄鉱石―サンプリング及び試料調製方法 | ページ 14

                                                                                             61
M 8702 : 2019
附属書B
(規定)
インクリメント個数の計算
B.1 記号
記号は,次による。
n1 : 期待するサンプリング精度を達成するためにロットから採取する一次インクリメントの最小個数
戀 : 信頼率95 %(又は2シグマ信頼率)における精度で,標準偏差の2倍
戀 信頼率95 %における試料調製精度
戀 信頼率95 %における測定精度
戀 信頼率95 %におけるサンプリング精度
戀 総合精度。すなわち,信頼率95 %におけるサンプリング,試料調製及び測定の精度を含んだもの。
: 標準偏差
試料調製標準偏差
測定標準偏差
サンプリング標準偏差
圀 層内(又は部分内)の品質特性の品位変動(標準偏差)
総合標準偏差
B.2 式の誘導
表3に規定した1ロットから採取する一次インクリメント個数(n1)は,層別サンプリングの理論に基
づいて,式(B.8)によって求める。
信頼率95 %における総合精度の定義から,それぞれの標準偏差の関係は,数学的に式(B.1)式(B.4)によ
る。
SPM2
拿 SPM (B.1)
又は,
SPM
SPM= (B.2)
2
ここに,
2 2 2
SPM= S + P + M (B.3)
又は,
2 2 2
S= SPM− P − M (B.4)
ロットが等しいトン数のn3個に分割され,試験試料が各部分ごとに調製され,また,各試験試料につい
て各部分の品質特性の平均値を得るために,n2回の測定が実施される場合は,ロットの品質特性の平均値
を求めるのに,式(B.3)の代わりに式(B.5)を用いるのがよい。
2 2 2
SPM= S +( P / n3 )+(
M / n3n2 )
(B.5)

――――― [JIS M 8702 pdf 66] ―――――

62
M 8702 : 2019
インクリメントの質量は,層の質量より著しく小さいため,論理式の有限修正係数はほぼ1となり,n1
次インクリメントを採取したときの層別サンプリングのサンプリング標準偏差は,式(B.6)による。
S
W
(B.6)
n1
したがって,
W
S=2 S=2 (B.7)
n1
又は,
2
2 W
n1 = (B.8)
S
戀 戀 係は,式(B.2),式(B.4)及び式(B.7)から式(B.9)となる。
2
SPM 2 2
S=2 − P− M (B.9)
2
離して推定できない場合は, 戀潟 B.10)となる。
2
SPM 2
S=2 − PM (B.10)
2
表B.1に,表3のインクリメント個数の算出に用いた品位変動( の値を示す。
表B.1−品位変動(σW)の値
単位 質量分率(%)
品質特性 品位変動( の区分
大 中 小
全鉄分 2.50 1.75 1.25
シリカ分 2.50 1.75 1.25
アルミナ分 0.70 0.50 0.35
りん分 0.018 0.013 0.009
水分 2.50 1.75 1.25
粒 最大粒度200 mmの鉱石 −10 mm区分(平均20 %) 12.50 8.75 6.25
度 最大粒度50 mmの鉱石
−31.5+6.3 mm整粒鉱 −6.3 mm区分(平均10 %) 6.250 4.375 3.125
焼結用粉鉱 +6.3 mm区分(平均10 %)
ペレット用粉鉱 −45 (平均70 %) 3.750 2.625
1.875
ペレット −6.3 mm区分(平均5 %)
注記 この表の 地 表3のn1の計算に用いた値である。

――――― [JIS M 8702 pdf 67] ―――――

                                                                                             63
M 8702 : 2019
附属書C
(参考)
参照試料採取の代替方法
C.1 代替方法の原理
今日では,搬送プラントは,満載ベルトコンベヤシステムを起動させることが可能であるにもかかわら
ず,コンベヤベルトを停止して参照試料を採取する標準方法は,操業上の困難さを生じる。主な問題は,
船荷役作業中に搬送システムを何度も起動させることになり,これが船の接岸時間を遅延させる原因とな
ることである。
この附属書は,次の原則に基づく。
a) 適正な容量のサージバンカ又は切替装置付き二次ベルトがあることが望ましい。
b) 一次サンプラ及び停止ベルトサンプラはできるだけ近くに配置し,操作は連動させることが望ましい。
c) 停止ベルトから試料を採取する装置は,ベルトのカーブに合った側板を備えていることが望ましく,
側板間の距離は,試料粒度の変動に応じて調整できることが望ましい。
d) ベルト上から鉱石を採取するための装置は,側板間のベルトの上をきれいに掃き取ることができるも
のが望ましい。
これは,次のことを意味する。
1) ベルトは,鉱石の断面の輪郭とスイープアームの作動半径とが合致するように,下から支えるこ
とが必要である。
2) スイープアームの幅は,調整できることが必要である。
3) 試料を完全に採るため,必要があれば何回も掃き取る。
C.2 鉱石流の切替路の配置
図C.1図C.4に示す四つの方式は,主鉱石搬送システムのシーケンスを妨げずに,停止ベルトの手法
で参照試料を採取できるよう考慮している。これらの方式は,一次サンプラが設置されている主コンベヤ
ベルトから,その上の鉱石層の一区画と全く同一のものを,停止ベルトサンプリングに使用するコンベヤ
ベルト上に作るために,主鉱石流を切り替える基本的な方法を示している。
C.3 切替路の方式
C.3.1 方式1(図C.1参照)
この方式は,切替板の作動によって持ち込まれるかもしれない流れ方向の偏析の影響を受けずに鉱石層
の一区画が形成されるように,十分な長さのトランスファコンベヤ上に主鉱石流を切り替えている。参照
試料は,両端を除いた鉱石層の区画から得られる。正規の主鉱石流は,アンローダダンプホッパからフィ
ーダ及びシュートを経由して主コンベヤベルトへ流れる。
初めに,停止ベルトサンプラの範囲内に鉱石層の一区画を移す短時間の間だけ,切替装置を作動させて
鉱石流をトランスファコンベヤ側に流す。この段階では鉱石を排出してはならない。鉱石層がトランスフ
ァコンベヤに移されたら直ちに切替装置を通常の主鉱石流側に切り替え,トランスファコンベヤは,停止
して参照試料を採取する。
切替装置は,停電時に手動で位置決めできる機構を備えていなければならない。また,この停止ベルト

――――― [JIS M 8702 pdf 68] ―――――

64
M 8702 : 2019
トランスファシステムは,必要な操作を起動するために主コンベヤシステムと電気的に連動しなければな
らないが,主コンベヤシステムの起動及び停止のシーケンスからは独立しているほうがよい。
C.3.2 方式2(図C.2参照)
この方式は,シャトルコンベヤで鉱石流を切り替えることによって,方式1と同様の特色をもつ。操作
は,前記の方式と同じ順序で行い,鉱石流の順序は,次による。
a) 段階1 : シャトルコンベヤは,主鉱石流から切り離された位置にある。この場合,鉱石は,主コンベ
ヤベルト上に直接落ちる。
b) 段階2 : シャトルコンベヤは,図示された位置にある。この場合,鉱石は,鉱石層の一区画を得るた
めシャトルコンベヤ上に落ちる。
c) 段階3 : シャトルコンベヤを,主鉱石流から切り離す。この場合,主鉱石流は,主コンベヤシステム
に流し,シャトルコンベヤを止め,停止ベルトサンプリングを行う。
d) 段階4 : シャトルコンベヤは,図示された位置にある。この場合,トランスファコンベヤからの排出
鉱石を受け入れるため,予備ホッパを使って,本体のコンベヤベルト上にスペースを確保する。
e) 段階5 : 主コンベヤシステムへの通常の給鉱を再開する。
C.3.3 方式3(図C.3参照)
この方式は方式1と同じだが,切替装置は一次サンプラの位置にある。
C.3.4 方式4(図C.4参照)
この方式は方式2と同じだが,切替装置は一次サンプラの位置にある。
図C.1−方式1

――――― [JIS M 8702 pdf 69] ―――――

                                                                                             65
M 8702 : 2019
図C.2−方式2
図C.3−方式3
図C.4−方式4

――――― [JIS M 8702 pdf 70] ―――――

次のページ PDF 71

JIS M 8702:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3082:2017(MOD)

JIS M 8702:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8702:2019の関連規格と引用規格一覧