JIS M 8702:2019 鉄鉱石―サンプリング及び試料調製方法 | ページ 7

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図6−停止ベルト上で用いるサンプリング枠の例

10 試料調製

10.1 基本事項

10.1.1 一般

  試料調製は,乾燥(必要な場合),粉砕,混合及び縮分の一連の操作からなる幾つかの段階を経て行う。
試料調製は,異物混入又は試料以外の物質の混入がなく,しかも品質が変化しない方法で行う。特に水
分用試料は,水分が変化しないよう吸湿性のない容器に入れ,密封して保管する。
試料調製の工程中に生じる有意な誤差を除くため,定期的に精度及び偏りの確認実験を行う。
試験試料段階での試料調製は,各インクリメント,インクリメントを集めた小口試料又は小口試料若し
くはインクリメントを集めた大口試料について行う。
大口試料は,全てのインクリメント又は小口試料を,採取したまま又は縮分の適切な段階まで個々に調
製した後にこれらを集めて作る。
小口試料は,二つ以上のインクリメントを採取したまま,又は縮分の適切な段階まで個々に調製した後
にこれらを集めて作る。
インクリメントから小口試料にする試料調製及び小口試料から大口試料にする試料調製の方法の一例を
図7に示す。

――――― [JIS M 8702 pdf 31] ―――――

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インクリメント
インクリメント
インクリメント 最初の小口試料
インクリメント
インクリメント
インクリメント
インクリメント
ロット インクリメント 2番目の小口試料
インクリメント
大口試料
インクリメント
··· ···
··· ···
インクリメント
インクリメント
インクリメント 最後の小口試料
インクリメント
インクリメント
図7−小口試料及び大口試料の調製の例

10.1.2 乾燥

  試料が,過度に湿っていたり,粘着性を帯びていて試料調製ができない場合は,支障なく調製ができる
ように105 ℃以下で乾燥する(水分用試料については10.6を参照)。

10.1.3 破砕及び粉砕

  破砕及び粉砕は,鉱石の粒度及び硬さに適した破砕機及び粉砕機を用いて行う。また,使用前に同一銘
柄の鉱石によって,共洗いする。

10.1.4 混合

  混合方法及び鉱石特性によるが,試料を十分によく混合することによって,より一層均一化し,縮分誤
差を小さくすることができる。混合は,複数の採取元からの試料を混合する場合に,特に重要である。た
だし,偏析を助長する逆効果の場合もあるので,できれば試料調製の計画段階で混合操作の必要がないよ
うにするのが望ましい。

――――― [JIS M 8702 pdf 32] ―――――

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水分用試料の混合は,水分の損失を招き,偏りの原因となるので,水分用試料は縮分の前に混合しては
ならない。
適切な混合方法の例として次のものがある。
a) ミキサのような機械式ミキサ。
b) リッフル,又はできればロータリ縮分機に続けて3回試料を通し,各パス後に各部分を再度まとめる
方法。ただし,ダストロスは,最小にしなければならない。
注記 円すいパイルの形成及び再形成のような手動混合方法は,逆効果を生じやすく,粒度などの
偏析を増大させやすい。

10.1.5 縮分

10.1.5.1 一般
縮分は,必要に応じて,適切な粒度まで粉砕した試料について,その質量を減らすために行う。規定の
試料調製精度を得るため,次の事項を考慮する。
a) 縮分する試料の最大粒度。
b) 測定する特性ごとに規定した縮分後の試料の最小質量(10.1.6参照)。
10.1.5.2 縮分方法
縮分は,次の方法のうちのいずれか一つの方法によるか,又は複数の方法を併用して行う。
a) 機械によるインクリメント縮分方法(10.3.1参照)
b) その他の機械による縮分方法(例えば,メカニカルチャージリッフル)(10.3.2参照)
c) 手動による縮分方法(10.4参照)
10.1.5.3 縮分の方式
幾つかのインクリメント又は小口試料を別々に調製し,これらを集めて小口試料又は大口試料にすると
き,インクリメント又は小口試料の縮分は,定量縮分又は比例縮分のいずれかによる。その場合の条件は,
10.2.2及び10.2.3による。
10.1.5.4 縮分機の形式
容認できる機械式縮分機の形式は,次による(10.3.2参照)。
カッタシュート,スロットベルト,チェーンバケット,ロータリコンテナ,ロータリプレート,ロータ
リカッタシュート,スナイダ及びメカニカルチャージリッフル

10.1.6 縮分試料の質量

10.1.6.1 水分試験用試料及び化学分析用試料の縮分
10.1.6.1.1 大口試料の縮分
以後の分析のために大口試料を縮分する場合,縮分後の最小質量[mS(kg)]は,P. Gyの式[7.5.5の注1)
参照]を基にした式(19)による。
.0000 32d5.2
m=
S 2 (19)
D
ここに, 0.000 32 : mSを求めるための単位の換算係数
d : 試料の最大粒度(mm)
鉄分の試料縮分の標準偏差で,その縮分段階での試料調製
の標準偏差( の主要成分
大口試料は,試料の最大粒度に対して破砕して粒度を小さくしない限りは,式(19)で求めた質量から更
に縮分してはならない。最小縮分質量は,化学分析試験室試料の調製の要求を満たす500 gとする(10.5

――――― [JIS M 8702 pdf 33] ―――――

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参照)。水分試験用試料の調製は,10.6による。
全鉄分について,質量分率で0.1 %及び0.05 %の縮分標準偏差が得られるように,代表的な最大粒度に
ついて式(19)で計算した縮分後の大口試料の最小質量の例を,表4に示す。ただし,大口試料を化学分析
及び水分測定に使用する場合は,試料の質量の追加が必要である。縮分標準偏差 潔 段階に適用し,
分散は選んだ縮分方法について加算される。
表4−水分試験用試料及び/又は化学分析用試料の縮分後大口試料の最小質量の例
最大粒度 縮分後大口試料の最小質量
mm kg
0.1 % Fe 0.05 % Fe
40 325 1 300
31.5 180 710
22.4 75 300
10 10 40
6.3 3.2 13
2.8 0.5 1.7
1.4 0.5 0.5
0.500 0.5 0.5
0.250 0.5 0.5
10.1.6.1.2 インクリメント又は小口試料の縮分
インクリメント又は小口試料を縮分する場合は,累積質量が,式(19)又は表4で求めた縮分大口試料の
最小質量より小さくならないように縮分する。しかし,インクリメント又は小口試料の分析の総合精度は,
正しく調製された大口試料の分析の総合精度より劣る。これは,小口試料を構成するインクリメント個数
が大口試料のインクリメント個数より少なく,小口試料の質量が縮分された大口試料の最小質量より少な
いことによる。縮分標準偏差 各縮分段階に適用し,分散は選んだ縮分方法について加算される。
10.1.6.2 粒度用試料の縮分
10.1.6.2.1 一般
粒度用試料の縮分は,表5に従って行う。粒度区分の含有率について,表5と相違があるときは,表5
に規定する最小質量は,式(20)によって変更する。
鉄鉱石の種類及び粒度規定について表5と相違があるときは,附属書Dによって最小試料質量を決める。
10.1.6.2.2 大口試料の縮分
大口試料を縮分する場合は,表5に規定する最小質量より小さく縮分してはならない。
粒度用試料の縮分においては,偏りが生じやすく,縮分のとき十分に注意しなければならない。最大粒
度200 mmの鉱石を縮分する場合は,粒度偏析に起因する問題が生じるので,手動縮分をしないほうがよ
い。

――――― [JIS M 8702 pdf 34] ―――――

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表5−機械による,インクリメント縮分以外の縮分方法(10.3.2参照)における
粒度用の縮分後大口試料の最小質量の例
鉱石の種類 最大粒度 最大粒度 −31.5+6.3 mm 焼結用粉鉱 ペレット用 ペレット
200 mmの鉱石 50 mmの鉱石 整粒鉱 粉鉱
規定粒度区分 −10 mm −10 mm −6.3 mm +6.3 mm −45 −6.3 mm
粒度区分の 20 20 10 10 70 5
平均含有率
質量分率(%)
ロットの大きさ 戀
縮分後大口試料の最小質量m3(kg),及び縮分測定精度 量分率(%)]
t
超 以下 m3 戀 m3 戀 m3 戀 m3 戀 m3 戀 m3 戀
(kg) (%) (kg) (%) (kg) (%) (kg) (%) (kg) (%)(kg) (%)
340 000 − 1 100 3.0 270 2.9 120 1.5 8.0 1.5 0.5 1.6 250 0.50
270 000 340 0001 080 3.0 250 3.0 120 1.5 8.0 1.5 0.5 1.6 250 0.50
210 000 270 000 1 010 3.1 230 3.1 110 1.6 7.0 1.6 0.5 1.7 240 0.51
150 000 210 000 950 3.2 220 3.2 110 1.6 7.0 1.6 0.5 1.7 240 0.51
100 000 150 000 890 3.3 210 3.3 110 1.6 7.0 1.6 0.5 1.8 230 0.52
70 000 100 000 840 3.4 190 3.4 95 1.7 6.0 1.7 0.5 1.9 215 0.54
45 000 70 000 790 3.5 180 3.5 95 1.7 6.0 1.7 0.5 1.9 215 0.54
30 000 45 000 750 3.6 170 3.6 85 1.8 5.0 1.8 0.5 2.0 210 0.55
15 000 30 000 670 3.8 150 3.8 75 1.9 5.0 1.9 0.5 2.1 210 0.55
− 15 000 530 4.3 120 4.3 60 2.2 4.0 2.2 0.5 2.4 145 0.66
粒度区分の実際の含有率が表5の規定と著しく異なる場合は,表5に規定する最小質量(m3)を,二項
式に基づく式(20)によって計算し,m3又はm4の大きい方の値を用いる。
P(100−P)
m4 =m3 (20)
P0 (100−P0 )
ここに, m4 : 縮分後大口試料の修正した最小質量(kg)
m3 : 表5に規定する縮分後大口試料の最小質量(kg)
P : 表5に示す規定粒度区分の平均含有率より著しく異なる値
[質量分率(%)]
P0 : 表5に示す規定粒度区分の平均含有率[質量分率(%)]
例えば,最大粒度200 mmの鉱石の40 000 tのロットに対して−10 mmふるい下区分の質量分率が約50 %
の場合,縮分後の大口試料の最小質量は,次のように修正する。
50(100−50)
m4 =750 1 175 kg
20(100− 20)
10.1.6.2.3 インクリメントごと又は小口試料ごとに縮分を行う場合
インクリメント又は小口試料を縮分する場合は,累積質量が,式(20)又は表5で求めた縮分試料の最小
質量より小さくならないように縮分する。インクリメント又は小口試料の粒度試験の総合精度は,正しく
調製された大口試料の粒度試験の総合精度より劣る。これは,小口試料を構成するインクリメント個数が
大口試料のインクリメント個数より少なく,小口試料の質量が縮分された大口試料の最小質量より少ない
ことによる。粒度区分の質量分率が表5の平均含有率の値と異なる場合は,表の最小質量を式(20)によっ
て修正する。
10.1.6.3 物理試験用試料の縮分

――――― [JIS M 8702 pdf 35] ―――――

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JIS M 8702:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3082:2017(MOD)

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