JIS R 3110:2021 建築用ガラスの振り子衝撃試験方法 | ページ 3

                                                                                             9
R 3110 : 2021
単位 mm
図5−革袋小片の例
b) ツインタイヤ加撃体 ツインタイヤ加撃体は,次による。
1) 形状及び仕様 ツインタイヤ加撃体は,タイヤ,おもりなどで構成し,次による。密度が7.83 g/cm3
の鋼をおもりに使用した加撃体の例を,図6及び図7に示す。
1.1) タイヤは,円型の断面形状であり,かつ,円周方向に大きな凹凸がないトレッド部をもつ2本の
空気入りタイヤとする。タイヤの呼びは,3.50-8/4PRとする。
注記1 通常,二輪自動車などに用いるタイヤを用いている。
注記2 タイヤは,生産国又は生産地域によって性能にばらつきがある。このばらつきは,校
正するときに問題となるが,落下高さの区分には影響しない。
1.2) タイヤは,質量が同じ2個のおもりを載せるホイールのリムに固定する。
1.3) 加撃体の総質量は,50.0 kg±0.1 kgとする。
1.4) タイヤの空気圧は,0.35 MPa±0.02 MPaとする。
2) 作製方法 作製方法は,次による(図6及び図7参照)。
2.1) 2本のタイヤ付きリム及び2個のおもりを上下に重ね,全ねじボルトを中心に貫通させる。
2.2) 試験中に,タイヤとおもりとの固定が緩まないように,全ねじボルトに六角ナットを強く固定す
る。
2.3) 全ねじボルトの両端部に,六角ナット及びアイボルトを取り付ける。
2.4) ツインタイヤ加撃体の総質量が1.3)に適合するように,おもりの径及び/又は厚さを調整する。
3) 保守 保守は,次による。
3.1) タイヤの空気圧は,試験前に確認し,試験開始後は4時間ごとに確認する。
3.2) タイヤ表面に食い込んだガラス片は,取り除く。タイヤにひび割れ,劣化などが生じた場合は,交
換する。

――――― [JIS R 3110 pdf 11] ―――――

           10
R 3110 : 2021
単位 mm
記号 部品 参照する日本産業規格 数量 仕様
1 アイボルト JIS B 1168 2 M20
2 六角ナット JIS B 1181 2 M20
3 全ねじボルト JIS B 1180 1 長さ600 mm M20
4 六角ナット JIS B 1181 4 M20
5 平座金 JIS B 1256 4 呼び径20
6 鋼製おもり − 2 密度7.83 g/cm3
7 空気入りタイヤ − 2 3.50-8/4PR
8 リム − 2 直径250 mm −8孔
図6−ツインタイヤ加撃体の形状及び仕様の例

――――― [JIS R 3110 pdf 12] ―――――

                                                                                            11
R 3110 : 2021
単位 mm
図7−ツインタイヤ加撃体の鋼製おもりの例
4.2.3 つり下げ装置
つり下げ装置は,つり部材,つり下げケーブル及びつり金具で構成し,次による(図1参照)。
a) つり下げ装置は,架台の上方に取り付けたつり金具から,つり下げケーブルを用いてつり下げる構造
とする。
b) つり下げケーブルには,JIS G 3525に規定する直径3 mm5 mmのワイヤロープを用いる。
c) つり金具は,つり元が試験中に静止した状態を保てるように,十分に剛性があるものとし,かつ,加
撃体が試験体中央に当たる位置に設置が可能な構造とする。
d) 最も高い落下高さにおいて,つり下げケーブルと水平方向との角度θは,14゜以上とする。
e) 加撃体がつり下げられ静止しているとき,加撃体から試験体までの間隔E(図1のE)は,5 mm以上,
かつ,15 mm以下とする。
f) 加撃体が接触する中心の位置は,試験体中央から垂直距離及び水平距離とも,50 mm以内とする。
4.2.4 引上げケーブル及び開放機構
引上げケーブル及び開放機構は,加撃体を持ち上げ,規定する各落下高さに位置させ,その位置より加
撃体に初速度がない状態から振り子状に自由落下して試験体に加撃するように開放が行える装置とする。
さらに,加撃体及びつり下げケーブルの中心軸が一直線となるように調整が可能な装置とする。
開放機構の例を,附属書Bに示す。
4.2.5 試験装置の校正
加撃体から試験体に伝達されるエネルギーを一定とするため,試験装置は,附属書Cによって校正を行
う。ただし,試験装置及び加撃体を変更した場合は,試験の開始前に校正を行う。

――――― [JIS R 3110 pdf 13] ―――――

           12
R 3110 : 2021

5 試験体

5.1 一般

  試験体は,製品と同じ方法で製造されたガラスを代表するものとする。

5.2 試験体の寸法

  試験体の寸法は,次による。
なお,試験体を試験枠に取り付けたときのかかり代は,6.2 b)による。
− 幅 864 mm−2+14 mm
− 高さ 1 930 mm−2+10 mm
試験体の寸法が許容差内であっても,取付枠の開口部の寸法[4.2.1 b)参照]によっては,かかり代[6.2
b)参照]が確保されない場合があるため,あらかじめ取付枠の開口部の寸法を測定してから供試体の製作
を行うのがよい。
製造可能な最大寸法が862 mm×1 928 mm未満の場合は,その製造可能な最大寸法を試験体の寸法とす
る。その場合,垂直枠及び取付枠の開口部(4.2.1参照)は,かかり代[6.2 b)参照]の確保が可能な寸法に
変更する。

5.3 試験体の数

  試験体の数は,各落下高さごとに4枚とする。ただし,非対称ガラスで両面の試験を行う場合は,8枚
とする。

6 試験手順

6.1 試験体の準備

  試験体から全てのマスキング及びこん(梱)包材を取り外し,試験の直前まで,20 ℃±5 ℃の環境にお
いて少なくとも12時間の養生を行う。

6.2 試験

  試験手順は,次による。
a) 加撃体の落下高さ(図1のH)は,表1に示すクラス3から開始し,落下高さを順次上げていく。シ
ョットバッグ加撃体の場合は,最大直径の中心において垂直方向の高さを落下高さとする。ツインタ
イヤ加撃体の場合は,その加撃体の中心において垂直方向の高さを落下高さとする。

――――― [JIS R 3110 pdf 14] ―――――

                                                                                            13
R 3110 : 2021
表1−加撃体の落下高さ
単位 mm
クラスa) 落下高さ
ショットバッグ加撃体 ツインタイヤ加撃体
3 300 190
2 450 450
2J 750 750
1 1200 1200
注a) クラスは,落下高さによる区分をいう(7.2参照)。
b) 試験体は,取付枠に対してかかり代が10 mm以上となるように設置する(図3参照)。試験体を木製
取付枠[4.2.1 a)参照]又は鋼製取付枠[4.2.1 b)参照]に固定するときは,ゴム厚さの5 %15 %の範
囲で圧縮させ確実に固定する。
c) 試験に用いる加撃体として,ショットバッグ加撃体又はツインタイヤ加撃体のいずれかを選択する。
d) 加撃体を表1に規定する落下高さの位置で動かないように安定させる。
e) )の位置において,つり下げケーブルはたるみがない状態とする。また,加撃体及びつり下げケーブ
ルは,一直線状となるようにする。
f) 加撃体を初速度がない状態から振り子状に自由落下させる。試験体の中央部に対して垂直に加撃し,
1回だけ当てる。加撃体が試験体に2回以上当たった場合は,その試験は無効とみなす。
g) 加撃体がツインタイヤ加撃体の場合は,衝撃時におもりを試験体に接触させてはならない。
h) 非対称ガラスは,両面ともに加撃面として試験を行う。ただし,次に示す非対称ガラスの場合は,1)
3)による。
1) 徐冷ガラスにおける非対称ガラスの場合 型板ガラス,網入型板ガラス又は線入り型板ガラスは,
型模様のない面だけを加撃面とする。
2) 2枚のガラスで構成する合わせガラスにおける非対称ガラスの場合 2枚のガラス品種が同じで,
かつ,厚さの異なるガラス構成は,薄い方のガラス面だけを加撃面とする。
3) 強化ガラスにおける非対称ガラスの場合 型板強化ガラスは,型模様のない面だけを加撃面とする。
i) 加撃後,試験体の状態が非破壊又は破壊かを判定する。試験体に亀裂が僅かでも観察された場合は,
破壊と判定し,試験体が破壊した場合は,更に破壊性状の判定を6.3によって行う。
j) 4枚の試験体のいずれかが6.3 b)又は6.3 d)の場合,試験を終了する。4枚の試験体のいずれもが,非
破壊又は6.3 a)若しくは6.3 c)の場合で,かつ,その材料をより高い衝撃レベルで試験することを試験
依頼者が要求した場合は,落下高さ(表1参照)を次のクラスまで上げて試験を行う。この場合,同
じ材料で作製された別の試験体4枚を用いて試験を継続する。ただし,非破壊の場合は,そのガラス
を交換せずに試験を継続してもよい。
あらかじめ試験の結果が非破壊又は6.3 a)若しくは6.3 c)となることが十分に見込まれる場合は,そ
の場合の落下高さからの試験は,省略してもよい。

6.3 破壊性状の判定方法

  破壊は,四つの性状に区分し,破壊性状の判定は,次による。
なお,a)及びb)の場合の試験体に生じた開口部の判定は,附属書Dによる。
a) ガラスに多くの亀裂が発生しても,球体が貫通する開口部が試験体に生じない。
b) ガラスに多くの亀裂が発生して,球体が貫通する開口部が試験体に生じる。

――――― [JIS R 3110 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS R 3110:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 29584:2015(MOD)

JIS R 3110:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 3110:2021の関連規格と引用規格一覧