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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
耐除細動形装着部に該当する図記号を電気手術器の前面パネルに表示する。ただし,装着部には表示し
ない。
対極板コードと電気手術器及び関連機器との接続部には,図201.101又は図201.102のいずれかの図記
号を表示する。
図201.101−高周波接地形患者回路に適用する図記号
図201.102−高周波非接地形患者回路に適用する図記号
細分箇条の追加
201.7.2.10.101 *電気手術器の附属品
電気手術器の附属品(高周波関連機器を除く。)には,BF形又はCF形の表示を,附属品自体,附属文
書又はこん包材に表示することを要求しない。ただし,リスクマネジメントファイルが,この除外に関連
する受容できないリスクを特定している場合を除く。
201.7.4.2 *制御器
追加
出力制御器は,高周波出力単位を示す目盛及び/又は関連する表示器を備える。201.7.9.3.1に規定する
全ての負荷抵抗値の範囲にわたって,表示した電力を±20 %の精度で出力しない限り,ワット(W)で表
示してはならない。
“ゼロ”に設定した場合に,アクティブ電極又はバイポーラ附属品から10 mWを超える高周波電力を出
力してはならない。
注記 適合性を評価するための試験は,201.12.1.102を参照。
201.7.8.1 *表示光の色
置換え
通則の表2を,次の表201.101に置き換える。
表201.101−電気手術器の表示光の色及びそれらの意味
色 意味
赤 警告−操作者による即時対応が必要である。例えば,患者回路の故障。
黄 切開モード
青 凝固モード
緑 使用の準備が完了している。
その他の色 赤,黄,青又は緑以外の意味。
201.7.8.2 *制御の色
追加
操作制御,出力端子,表示光,ペダル(201.12.2参照),及び手持ちスイッチの押しボタン(201.12.2参
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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
照)が,特定の電気手術モードに関連付けられている場合は,一貫性があって,表201.101とは異なる固
有の色で識別する。
(試験)
適合性は,検査によって確認する。
201.7.9.2.2 警告及び安全上の注意
細分箇条の追加
201.7.9.2.2.101 *取扱説明書の追加情報
a) 電気手術器の使用上の注意。これらの注意は,偶発的な熱傷のリスクを減少させるために必要な特定
の予防措置について,操作者の注意を喚起する。特に,該当する場合は,次による。
1) *対極板は,製造業者の指示に従って,患者の適切な部位にその全面積を確実に密着させる。
なお,製造業者が,対極板を貼り付ける部位に対して,あらかじめ必要な処置を指定している場
合は,それに従う。
2) *接地した金属部分又は大地に対して大きな静電容量をもった金属部分(例えば,手術台の支持部な
ど)に患者を接触させない。
3) *皮膚と皮膚との接触(例えば,患者の腕と身体との間)は,乾いたガーゼの挿入などによって避け
る。
4) *同一の患者に電気手術器と生体情報モニタとを同時に使用する場合,モニタ電極は,できるだけ手
術用の電極(アクティブ電極,バイポーラ電極及び対極板)から離して装着する。針状のモニタ電
極の使用は,可能な限り避け,高周波電流制限装置を備えたモニタ装置を使用することが望ましい。
5) *患者リードは,患者又は他の機器のコードと接触しないように配置する。
一時的に使用しないアクティブ電極は,患者から離しておく。
6) *高周波電流が,比較的狭い断面積で身体の部分を流れる外科的処置の場合は,不要な生体組織への
損傷を避けるため,バイポーラを用いる手技を使用してもよい。
7) 出力電力の設定は,意図した目的を達成するために必要最小限にする。特定の装置又は附属品では,
低い電力設定で受容できないリスクを生じる可能性もある。例えば,アルゴンビーム凝固では,高
周波電力が不足した場合は,迅速に不透過性の焼か(痂)が標的の生体組織に生成されないと,ガ
ス塞栓症の危険性が上昇する。
8) *電気手術器が,正常な操作設定で正しく動作しているときに,明らかな出力低下又は異常が発生し
た場合には,誤った対極板の使用又は対極板の不完全な接続の可能性がある。このような場合には,
出力の設定を上げる前に,対極板の使用及びその対極板との接続を調査することが望ましい。
9) 胸部又は頭部の手術において,例えば,可燃性の麻酔ガス又は亜酸化窒素(N2O)のような酸化ガ
ス及び酸素を使う場合は,これらのガスが吸引及び除去される場合を除いて,その使用を避けるこ
とが望ましい。
清掃及び消毒には,可能な限り不燃性薬剤を使用することが望ましい。
清掃若しくは消毒に用いる又は接着用の溶剤として用いる可燃性薬剤は,電気手術器を使用する
前に蒸発させることが望ましい。患者の身体の下又はへそ(臍)のような体の陥凹部及びちつ(膣)
のような体こう(腔)に可燃性溶液が蓄積するリスクがある。これらの部位に蓄積された溶液は,
電気手術器を使用する前に,拭きとることが望ましい。体内から生じるガスの引火の危険について
注意を促すことが望ましい。酸素濃度が高い雰囲気に,例えば,綿及びガーゼがある場合には,電
気手術器の正常な使用で生じるスパークによって引火する可能性がある。
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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
10) 導電性の植込形機器を装着した患者においては,高周波電流の集中又は電流経路の変更によって,
危険状態が生じる可能性がある。そのような場合は,その分野の専門家の助言を得ることが望まし
い。
11) 201.12.2 c) 2) に規定する操作モードをもつ電気手術器において,いずれかのアクティブ電極からの
出力が使用中に変化する可能性があることに対する警告が必要である。
b) 電気手術器の動作によって発生する干渉は,他の電子機器の操作に悪影響を与える可能性があるとい
う警告。心臓ペースメーカ又は他の能動植込形機器を装着した患者においては,能動植込形機器の動
作を妨げるか,又は能動植込形機器が故障することによって,危険状態が生じる可能性がある。その
ような場合は,その分野の専門家の助言を得ることが望ましい。
c) *電気手術器の各電気手術モードに対する最大出力電圧及び附属品の定格電圧に関する指示は,次に
よる[附属書AAの201.7.9.2.2.101 c) 及び図AA.4参照]。
1) 最大出力電圧(Umax)が1 600 V以下の電気手術モードの場合は,附属品の定格電圧が,その電気
手術モードの最大出力電圧以上である関連機器及びアクティブ附属品を選択することが望ましいこ
とを指示する。
2) 最大出力電圧(Umax)が1 600 Vを超える電気手術モードの場合は,次の式を用いて,変数(y)を
求める。
Umax 400V
y
600V
電気手術モードの波高率が,計算した変数(y)又は6のいずれか小さい方の数値を超える場合に
は,附属品の定格電圧が,その電気手術モードの最大出力電圧以上である関連機器及びアクティブ
附属品を選択することが望ましいことを指示する。
3) 最大出力電圧(Umax)が1 600 Vを超え,かつ,その電気手術モードの波高率が,計算した変数(y)
未満である場合は,附属品の定格電圧が,そのような電気手術モード及び設定で生じる,実際の電
圧と波高率との組合せに耐える定格をもつ関連機器及びアクティブ附属品を使用するように警告す
る。
最大出力電圧が出力設定に応じて変化する場合には,その情報は,出力設定の関数として図で示
す。
d) 電気手術器の故障は,意図しない出力の上昇を招く可能性があるという警告
e) *特定のモニタ形対極板との適合性の記載
対極板接触モニタと互換性のあるモニタ形対極板を共に使用しない場合は,対極板と患者との安全
な接触が得られない場合でも,聴覚アラームを発生しない可能性があるという警告。
なお,この要求事項は,バイポーラ出力だけをもつ電気手術器及び対極板の使用を意図しない電気
手術器(201.15.101参照)には適用しない。
注記 対応国際規格のNOTEは要求事項のため,本文に移動した。
f) 意図した又は予測した使用の間の対極板を貼り付けた部分の温度が,通則の11.1.2.2又はこの個別規
格の201.15.101.5で規定する制限を超える場合は,対極板を正しく使用するための取扱い,警告及び
注意事項を記載する。
g) *特に,アクティブ電極と組織との間で電気放電を生じるモードで,神経筋に刺激が生じることによる
リスクの対処に関わる警告。
h) *201.8.10.4.101.2によって,スイッチセンサの連続作動を伴わずに高周波出力ができる電気手術器は,
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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
そのリスクに関わる警告又は注意。
i) *電気手術器は,コネクタごとに接続する附属品及びそのコードの最大許容長を記載する。
注記 追加の情報については,附属書AAを参照。
201.7.9.2.14 *附属品,組合せ機器及び使用材料
追加
取扱説明書には,次の事項を含める。
a) 不適切な組合せ及び安全でない使用を防止するための電気手術器の附属品の選択及び使用に関わる情
報(201.15.4.1.101及び201.15.4.1.102参照)
b) 最大出力電圧が附属品の定格電圧を超えない高周波出力設定値を,操作者に示すための助言
c) モニタ形対極板と対極板接触モニタとの適合性に関わる助言
d) 操作者に対する附属品の日常点検の助言。特に,電極コード及び高周波活性内視鏡用処置具(JIS T
0601-2-18:2013の201.3.207参照)は,損傷がないことを確認(例えば,拡大して)することが望まし
い。
e) *関連機器及びアクティブ附属品については,別途供給された部品を含む附属品の定格電圧の記述か
ら,この附属品の定格電圧を超えないピーク出力電圧の電気手術モードの出力設定でだけ使用するよ
うに警告を記載する。
f) *対極板の最終使用包装
− “単回使用”と表示する場合には,使用期限を表示する。
− 対極板を貼り付けた部位での熱傷を防止するために必要な情報。例えば,出力設定,患者の準備及
び/又は作動持続時間の制限。
− 小さな患者(例えば,小児)だけに使用することを意図した場合は,使用できる患者の最大体重を
キログラム(kg)単位で表示する(201.15.101.5参照)。
g) *モニタ形対極板の取扱説明書
− 適合する特定の対極板接触モニタの記載
h) 意図した又は予測した使用の間の対極板を貼り付けた部分の温度が,通則の11.1.2.2又はこの個別規
格の201.15.101.5で規定する制限を超える場合は,電気手術器の附属品には,対極板を正しく使用す
るための取扱い,警告及び注意事項を記載する。
i) 特定の電気手術器又は高周波出力波形若しくは電圧だけで使用することを意図した電気手術器の附属
品の使用に関わる取扱説明書は,その効果について詳細に記載する。
j) *取扱説明書にアクティブ電極及びアクティブハンドルの危険状態を把握するために次の評価情報を
記載する。
− アクティブハンドルに接続するアクティブ電極の軸の金属部が,明らかに露出している。
− アクティブハンドルとアクティブ電極の軸との間の電気接続が,不十分である。
− アクティブハンドルとアクティブ電極の軸との間のかん(嵌)合が,不十分である。
注記 追加の情報については,附属書AAを参照。
201.7.9.2.15 環境保護
追加
取扱説明書では,生体組織の焼しゃく(灼)時の排煙に関わる助言を操作者に与える。
201.7.9.3 技術解説
201.7.9.3.1 *一般
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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
追加
− モノポーラ出力のデータ(使用可能な全ての電気手術モード及び可変式混合出力は,その最大出力設
定)
· 少なくとも,負荷抵抗が100 Ω2 000 Ωの範囲で,最大及びその半分の設定の出力を示した図表。
ただし,定格負荷がその範囲にない場合には,定格負荷を含むために必要に応じて広げてもよい。
· 上記で規定した範囲の負荷抵抗値における設定値と出力値との関係を示す図表。
− バイポーラ出力のデータ(規定した全ての電気手術モード)
· 少なくとも,負荷抵抗が10 Ω1 000 Ωの範囲で,最大及びその半分の設定の出力を示した図表。
ただし,定格負荷がその範囲にない場合には,定格負荷を含むために必要に応じて広げてもよい。
· 上記で規定した範囲の負荷抵抗値における設定値と出力値との関係を示す図表。
− モノポーラ及びバイポーラ出力の電圧データ(使用可能な全ての電気手術モードについて)
201.7.9.2.2.101 c) で要求する附属品の定格電圧と比較可能な最大出力電圧データ。
− 対極板を使わないことを意図した電気手術器は,その旨の記載
− 電気手術器又は関連機器が,単一の固定出力設定だけの場合は,“半分の設定の出力”は無視する。
− 電気手術モードごとの最大出力電流
− 電気手術器をあらゆる大電流モードで使用したときに,任意の60秒間で生じる最大加熱係数
201.8 ME機器の電気的ハザードに関する保護
次を除き,通則の箇条8を適用する。
201.8.4 電圧,電流又はエネルギーの制限
細分箇条の追加
201.8.4.101 *対極板監視回路
対極板接続部を備える電気手術器は,次の一つ以上を備える。
− 対極板断線モニタ
− 対極板接触モニタ
− 受容できない温度上昇(201.15.101.5参照)が,対極板を貼り付けた部分で生じないことを保証するた
めの代替手段。あらゆる代替手段には,基本性能を備えていると考える。
これらの手段は,201.8.6.1に規定しているように,電気手術器を対極板を使わずに使用する状況では,
高周波出力を停止させてもよい。
これらの手段は,対極板回路,その接続又は代替手段に障害が発生したときに,モノポーラ出力を停止
し,かつ,可聴音による警報を発するように配置する。可聴音による警報は,201.12.4.2.101の音量の要求
事項を満たし,かつ,外部から調整できてはならない。モニタ形対極板以外の対極板を使う場合には,対
極板接触モニタの動作を停止させてもよい。その場合には,その選択状況を操作者に視覚的に示していな
ければならない。モニタ形対極板以外の対極板を使う場合には,受容できない温度上昇が,対極板を貼り
付けた部分で生じないことを保証するために,対極板断線モニタか又は代替手段のいずれかに対する要求
を常に適用する。
注記1 この細分箇条では,接続詞の“又は”の使用は,包括的であり,かつ,第一の選択,第二の
選択又は両方のいずれかを含むことを意味している。
注記2 対極板監視回路で用いる可聴音による警報及び可視表示光は,JIS T 60601-1-8で規定するア
ラーム信号の定義に適合することを意図していない。この個別規格の箇条208参照。
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JIS T 0601-2-2:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60601-2-2:2017(IDT)
JIS T 0601-2-2:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0601-2-2:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7761-3:2007
- 手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
- JISC0445:1999
- 文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
- JISC0447:1997
- マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC1509-2:2018
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC60079-0:2010
- 爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
- JISC60079-2:2008
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
- JISC60079-6:2004
- 爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
- JISC60364-4-41:2010
- 低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC6965:2007
- ブラウン管の機械的安全性
- JISC8282-1:2019
- 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
- JISC8303:2007
- 配線用差込接続器
- JIST0601-1-3:2012
- 医用電気機器―第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:診断用X線装置における放射線防護
- JISZ8736-1:1999
- 音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定