JIS T 0601-2-2:2020 医用電気機器―第2-2部:電気手術器(電気メス)及びその附属品の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 4

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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
監視回路の電源は,電源部及び大地から絶縁した12 V以下の電源から供給する。対極板接触モニタの監
視電流の制限は,201.8.7.3に規定する。
赤の可視表示光による追加の警報を備える(201.7.8.1参照)。
a) 対極板断線モニタ
(試験)
対極板断線モニタの適合性は,図201.103に規定する回路において,各作動モードで出力調整器を
最大にして電気手術器を作動させて確認する。スイッチを5回開閉し,スイッチを開くごとに高周波
出力を停止し,かつ,警報が鳴ることを確認する。
b) 対極板接触モニタ
対極板接触モニタの適合性は,次の手順に従って確認する。
(準備)
1) 電気手術器の電源スイッチを入れ,モノポーラで作動させるために電気手術器の制御器を設定する。
ただし,高周波出力は作動させない。
2) 201.7.9.2.2.101 e) に従って選択した互換性のあるモニタ形対極板を対極板接触モニタに接続する。
3) 取扱説明書の指示に従って,対極板の全面を被験者又は適切な代替手段の表面に配置し,対極板接
触モニタを作動させるための準備をする。
(試験)
1) 電気手術器をモノポーラ電気手術モードで作動させる。このとき,警報の作動はなく,かつ,高周
波を出力する。
2) 電気手術器を作動させたまま,対極板と被験者又は適切な代替手段の表面との間の接触面積を警報
が生じるまで,徐々に小さくする。
3) 201.15.101.5に規定する温度上昇試験のために,残りの接触面積(警報面積)Aaを記録し,かつ,
このときに電気手術器を作動させても,高周波を出力しない。
この試験は,互換性のあるモニタ形対極板それぞれに対して,少なくとも三つの供試品を用いて
行う。対極板は,対極板コードと水平な軸方向及び垂直な軸方向に沿ってがす。試験は,繰り返
して行う。
c) 代替手段
(試験)
受容できない温度上昇が,対極板を貼り付けた部分で生じないことを保証するための代替手段の適
合性は,製造業者の文書及びリスクマネジメントファイルの調査によって確認する。
注記3 上記のa) c) は,分りやすくするために,見出しを追加している。

――――― [JIS T 0601-2-2 pdf 16] ―――――

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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
a) 単極対極板(対極板断線モニタ)の場合 : 図中のRを0(ゼロ)Ωとする。
b) 分割対極板(対極板接触モニタ)の場合 : 図中のRは,製造業者が指定するSW1を閉じたときに電気手術器が
作動できるような値をもつ抵抗器を接続する。
c) 二つ以上の部分に分割した対極板は,上記に従って試験することが望ましい。
注記 a) c) は,分りやすくするために,見出しを追加している。
図201.103−201.8.4.101の適合性を試験する回路
201.8.4.102 *神経筋の刺激
神経筋の刺激を低減するために,アクティブ電極又はバイポーラ附属品の片側の導体と直列になるよう
に,患者回路にコンデンサを入れる。このコンデンサは,モノポーラでは5 nF,バイポーラでは50 nFを
超えてはならない。アクティブ電極と対極板との間又はバイポーラ出力回路の端子間の直流抵抗は,2 MΩ
以上とする。
(試験)
適合性は,回路図の調査及び出力端子間の直流抵抗の測定によって確認する。
201.8.5.1.2 *患者保護手段(MOPP)
置換え
電気手術器は,高周波装着部と信号入出力部を含む外装との間,高周波患者回路とあらゆる中間回路と
の間,及び異なる高周波患者回路間の絶縁の沿面距離及び空間距離を,少なくとも3 mm/kV又は4 mmの
いずれか大きい方とする。基準電圧は,最大ピーク電圧とする。これらの分離に対して,201.8.8.3に規定
する耐電圧試験を行う必要はない。電気手術器の高周波患者回路は,この細分箇条の文脈においては装着
部とみなす。これらの沿面距離及び空間距離は,二つの保護手段に相当することを意図している。
この要求事項は,例えば,部品の製造業者によって,又は201.8.8.3に規定する耐電圧試験によって,定
格の適性を実証している部品には適用しない。
この要求事項は,電気手術器の附属品には適用しない。電気手術器の附属品に対する要求事項及び試験
は,201.8.8.3及び201.15.101.4に規定している。
201.8.5.2.3 *患者リード線又は患者ケーブル
追加
この要求事項は,アクティブコネクタ及び次を除くいかなる対極板コネクタにも適用しない。

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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
対極板ケーブルに対しては,患者から離れた側のコネクタが,固定電源ソケット又は電源コネクタの導
電部に接触できない構造とする。
固定電源ソケット又は電源コネクタに差し込むことができる場合には,少なくとも1.0 mmの沿面距離
及び1 500 Vの耐電圧をもつ絶縁手段によって,電源電圧をもつ部分との接触から保護する。
(試験)
適合性は,検査及び上記で確認したコネクタの導電接続に対する耐電圧試験の実施によって確認する。
201.8.5.5 *耐除細動形装着部
追加
電気手術器の高周波患者回路は,この細分箇条では装着部とみなす。
(試験)
適合性は,通則の8.5.5.1及び図9に従って,同相モードについてだけ試験する。ただし,試験電圧は,
5 kVの代わりに2 kVとする。
試験後,電気手術器は,この個別規格の要求事項及び試験に適合し,かつ,附属文書に記載する意図し
た機能を実行しなければならない。
201.8.6.1 *要求事項の適用
追加
通常,保護接地線には,機能電流を流してはならない。ただし,定格出力電力が50 W以下で対極板を
使わないことを意図した電気手術器の電源コードの保護接地線は,高周波機能電流の帰路として用いても
よい。
201.8.7.1 *一般要求事項
追加[b) に次の文を追加]
− 高周波を出力せずに,低周波漏れ電流に影響を与えない状態。
追加
これらの調査は,電気手術器の電源は作動状態で,かつ,患者回路を作動させていない状態で行う。
201.8.7.3 *許容値
追加[b) に次の文を追加]
対極板接触モニタに適用する患者測定電流は,BF形装着部に対する許容値を超えてはならない。
追加[e) に次の文を追加]
10 mAの漏れ電流の制限は,アクティブ電極及び対極板からの高周波漏れ電流には適用しない
(201.8.7.3.101参照)。
細分箇条の追加
201.8.7.3.101 高周波漏れ電流の熱的影響
意図しない熱傷を防止するために,高周波患者回路が作動している状態でのアクティブ電極及び対極板
からの高周波漏れ電流は,患者回路の設計に応じて次の事項に従う。
a) *高周波漏れ電流
全ての高周波漏れ電流の測定では,クラスIIの電気手術器及び内部電源電気手術機器の場合は,そ
の金属外装は,接地する。これらの試験の間,絶縁した外装をもつ電気手術器は,少なくともその底
面と同一面積の接地した金属板の上に置く。
高周波漏れ電流の全ての測定の間,電気手術器の電源コードは,その長さが40 cm以下となるよう
に束ねておく。

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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
1) モノポーラ高周波接地形患者回路に対する試験
患者回路は,大地から絶縁されているが,対極板は,BF形装着部の要求事項を満たす部品(例え
ば,コンデンサ)によって高周波的に接地している。次の試験を行ったときに,対極板から200 Ω
の無誘導抵抗器を通して大地に流れる高周波漏れ電流は,150 mAを超えてはならない。
(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
試験1 : 試験は,図201.104のように,電気手術器に接続した各患者接続部に対して実施する。接地
した金属板から1 mの高さの絶縁面上で,コードは各々0.5 m離す。
出力に200 Ωを負荷し,電気手術器は最大出力に設定して各々の電気手術モードで作動させる。
対極板から200 Ωの無誘導抵抗器を通して大地に流れる高周波漏れ電流を測定する。
単位 m
1 電源(商用)
2 絶縁材料製の机
3 電気手術器
4 アクティブ電極
5 対極板 金属製又は同じ大きさの金属はく(箔)に接している。
6 負荷抵抗器 200 Ω
7 測定抵抗器 200 Ω
8 高周波電流計
9 接地した導電性平面
図201.104−高周波接地形患者回路で電極間に負荷を接続した状態の高周波漏れ電流の測定
試験2 : 電気手術器は,上記の試験1のように接続するが,図201.105のように,200 Ωの抵抗器は,
アクティブ電極と電気手術器の保護接地端子との間に接続する。対極板から流れる高周波漏れ電流
を測定する。

――――― [JIS T 0601-2-2 pdf 19] ―――――

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T 0601-2-2 : 2020 (IEC 60601-2-2 : 2017)
単位 m
1 電源(商用)
2 絶縁材料製の机
3 電気手術器
4 アクティブ電極
5 対極板 金属製又は同じ大きさの金属はく(箔)に接している。
6 負荷抵抗器 200 Ω
7 測定抵抗器 200 Ω
8 高周波電流計
9 接地した導電性平面
図201.105−高周波接地形患者回路でアクティブ電極と大地との間に負荷を接続した状態の
高周波漏れ電流の測定
2) 高周波非接地形患者回路に対する試験
患者回路は,高周波及び低周波の両方で大地から絶縁し,かつ,その絶縁は,次の試験によって,
各々の電極から200 Ωの無誘導抵抗器を通して大地に流れる高周波漏れ電流が150 mAを超えては
ならない。
(試験)
適合性は,次の試験によって確認する。
図201.106に記載するように,電気手術器を配置し,接続する。定格負荷を接続しない状態及び
接続した状態で試験する。
最大出力に設定して各電気手術モードで電気手術器を操作し,それぞれの電極から高周波漏れ電
流を交互に測定する。
なお,上記1) 及び2) で規定した要求事項は,定格出力電力が50 Wを超えず,対極板を使わない電気手
術器には,適用しない。
注記1 対応国際規格のNOTEは要求事項のため,本文に移動した。

――――― [JIS T 0601-2-2 pdf 20] ―――――

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JIS T 0601-2-2:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-2:2017(IDT)

JIS T 0601-2-2:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 0601-2-2:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
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電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST0601-1-3:2012
医用電気機器―第1-3部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:診断用X線装置における放射線防護
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定