この規格ページの目次
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T 9203 : 2016
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS T 0102によるほか,次による。
3.1
身体支持部(body support system)
使用者の身体にじかに接しており,身体を支えるもの。シート,バックサポート,アームサポート,フ
ット・レッグサポート,その他の附属品からなる。
3.2
駆動部(driving system)
駆動モータ,減速機及びバッテリからなる部分。
3.3
制御部(controller)
操作ボックス及びコントローラからなる部分。
3.4
充電部
バッテリを充電するもの。車載式及び別置式がある。
3.5
車輪(wheels)
駆動輪及びキャスタ又は操だ(舵)輪からなる部分。
3.6
フレーム(frame)
電動車椅子の各部分を支持及び結合するもの。
3.7
ブレーキ(braking system)
車輪に制動力を加えるもの。手動ブレーキ及び自動ブレーキがある。
3.8
自操用室内形電動車椅子
室内専用での走行を目的とした電動車椅子。
3.9
低速用
最高速度4.5 km/h以下の電動車椅子。
3.10
中速用
最高速度6.0 km/h以下の電動車椅子。
3.11
予備走行
試験前に暖機走行として行われる約1.5 kmの走行。
3.12
走行可能状態にある電動車椅子
電源及びクラッチが入っており,操作レバーを操作するだけで走行することができる状態にある電動車
椅子。
――――― [JIS T 9203 pdf 6] ―――――
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T 9203 : 2016
3.13
完全な転倒(full tip)
制止装置又は試験に関わる試験要員によって支えられなければ,電動車椅子が完全に傾斜し最初の定位
置から少なくとも90°又はそれ以上となる状態。
3.14
駐車用ブレーキ(parking brake)
電動車椅子を停止させておくためのブレーキ。
3.15
最高出力状態
操作レバーをその電動車椅子の最大出力を発生できる位置に維持している状態。
3.16
使用者(user,occupant)
電動車椅子に乗車する人。
3.17
介助者(assistant)
電動車椅子を介助操作する人。
3.18
使用者最大体重(maximum occupant mass)
製造業者が示す電動車椅子に乗ることができる使用者の最大体重(積載物を含む。)。
3.19
トレーリングポジション(trailing position)
電動車椅子が前方直進状態にあるときのキャスタ輪の位置のことをいい,キャスタ輪が進行方向に対し
てキャスタ旋回軸の真後ろにある状態。
3.20
バッテリパック
一つ以上のバッテリを収容する脱着可能なバッテリケース。
3.21
バッテリセット
電源供給可能状態に接続されたバッテリ。
3.22
リクライニング機構
バックサポート角度が変換でき,バックサポートの傾斜を工具を使わずに調整できる機構。
3.23
ティルト機構
シートとバックサポートとの角度が固定されたまま,シート及びバックサポートの傾斜を一体的に工具
を使わずに調整できる機構。
3.24
ティルト・リクライニング機構
バックサポート角度及びシート角度が変換でき,バックサポート及びシートの傾斜をそれぞれ工具を使
わずに調整できる機構。
――――― [JIS T 9203 pdf 7] ―――――
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T 9203 : 2016
3.25
座位変換機構操作部
リクライニング機構,ティルト機構又はティルト・リクライニング機構を,使用者及び介助者が操作す
るためのレバー,ボタンなど。
3.26
操作方式
リクライニング機構,ティルト機構又はティルト・リクライニング機構を操作する工学的な方法。電動
アクチュエータ,メカニカルロック方式及びガスダンパー方式がある。
3.27
座位変換形
リクライニング機構,ティルト機構,昇降機構などの座位変換を可能とする形式。ただし,昇降機構,
旋回機構及びスタンドアップ機構は,この規格の対象ではない。
3.28
標準状態
表6に示す状態をいう。
3.29
基準線
試験する車椅子を直線的に走行させるときに走行すると期待する軌跡。
3.30
エレベーティング機構
脚部の機構について,シートとフット・レッグサポートとの角度が調整できる機構(挙上式ともいう。)。
4 種類及び記号
電動車椅子の種類は,形式(附属書JA参照)及び速度によって区分する。
a) 形式
1) 標準形
2) 座位変換形
3) 簡易形
b) 速度による分類
1) 低速用(LS)
2) 中速用(MS)
5 各部の名称
電動車椅子の各部の名称は,附属書JBによる。
6 リスクマネジメントによる設計
リスクマネジメントによる設計は,次の事項について実施し,実施手順及び結果は,製造事業者及び販
売事業者によって文書化し維持しなければならない。また,関連するハザードリストとして附属書JDに
記載した事項についても,リスクマネジメントによる設計を行うことが望ましい。
a) 乗降時に誤って操作レバーに触れるなど操作に関する事項
――――― [JIS T 9203 pdf 8] ―――――
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T 9203 : 2016
b) 電源スイッチのオン状態を確認するなど,動作状態に関する情報の提供などに関する事項
c) 人間工学的配慮事項の例は,次による。
1) 身体寸法 座った状態で操作が可能な操作機器の配置など
2) 姿勢 安定した座位の確保など
3) 聴力 警報音の特性,光による警告など
4) 視力 表示文字の大きさ及び色,音による警告など
5) 身体の動作 走行操作,ハンドル操作など
6) 操作中の不測の事態 使用者が意識を失うなど
7 性能
7.1 電動車椅子の性能
電動車椅子の性能は,次による。
a) 電動車椅子の機能,強度,耐衝撃性,耐久性及び耐水性は,12.1,12.2,12.3,12.4及び12.5の試験を
行ったとき,表1の規定に適合しなければならない。
b) 簡易形のブレーキ性能は,12.6の試験を行ったとき,表2の規定に適合しなければならない。
表1−機能,強度,耐衝撃性,耐久性及び耐水性
項目 性能 標準 座位 簡易 試験方
形 変換 形 法(箇条
形 番号)
機能 最高速度 LS(低速用) 4.5 km/h以下 ○ ○ ○ 12.1.1
MS(中速用) 6.0 km/h以下
登坂性能 10°の斜面を直進で登ること及び発 ○ ○ ○ 12.1.2
進ができなければならない。ただし,
簡易形は7°で行う。
降坂性能 10°の斜面において最高速度(実測 ○ ○ ○ 12.1.3
値)の115 %以内でなければならな
い。ただし,簡易形は7°で行う。
制動性能 平たん路では1.5 m以内で停止でき ○ ○ ○ 12.1.4
なければならない。降坂では,10°
の斜面において3 m以内で停止,基
準線からの変位量は0.5 m以内でな
ければならない。簡易形は7°で行
う。ただし,自動ブレーキ未装着の
ものについては実施しない。
傾斜停止力 10°の斜面で静止できなければなら ○ ○ ○ 12.1.5
ない。ただし,簡易形は7°で行う。
静的安定性 上向き,下向き20°及び側方15°の ○ − ○ 12.1.6.1
傾斜に対して安全でなければならな
い。ただし,簡易形は全ての方向に
対して10°で行う。最も不安定な状 − ○ − 12.1.6.2
態について標準状態と同様な試験を
実施し情報を開示する。
――――― [JIS T 9203 pdf 9] ―――――
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表1−機能,強度,耐衝撃性,耐久性及び耐水性(続き)
項目 性能 標準 座位 簡易 試験方
形 変換 形 法(箇条
形 番号)
機能 段差乗越 前進又は後退によって,助走なしで ○ ○ ○ 12.1.7
25 mm及び助走ありで40 mmの段差
乗越ができなければならない。ただ
し,簡易形は助走なしで12 mmだけ
で行う。
溝踏破走行性 幅100 mm,深さ100 mmの溝を踏破 ○ ○ ○ 12.1.8
できなければならない。
坂道走行性 6°の斜面におけるS字走路を逸脱及 ○ ○ ○ 12.1.9
び異常なく登降できなければならな
い。
斜面直進走行性 3°の斜面において幅1.2 mの走路を ○ ○ ○ 12.1.10
逸脱してはならない。
回転性能 標準形及び簡易形は幅0.9 m,座位変○ ○ ○ 12.1.11
換形は幅1.2 mの直角路を曲がれな
ければならない。
強制停止 車体,駆動システム,電気回路など ○ ○ ○ 12.1.12
に異常があってはならない。
連続走行距離 表示された連続走行距離以上でなけ ○ ○ ○ 12.1.13
ればならない。
駆動輪・主輪の振れ 縦・横振れとも2 mm以下でなければ − − ○ 12.1.14
ならない。
ハンドリムの振れ 縦振れ5 mm以下及び横振れ3 mm以 − − ○ 12.1.15
下でなければならない。
動的安定性 附属書Dによって実施し情報開示す ○ ○ ○ 12.1.16
る。
放電後のバッテリに対する安前後方向から1 m以上逸脱した走行 ○ ○ ○ 12.1.17
全性 をしてはならない。また,駆動モー
タ以外のモータは,意図しない動き
があってはならない。
強度 垂直静荷重 附属書Cの評価要件を満たさなけれ ○ ○ ○ 12.2.1
アームサポート下方耐荷重 ばならない。 ○ ○ ○ 12.2.2
アームサポート上方耐荷重 ○ ○ ○ 12.2.3
フットサポート上方耐荷重 ○ ○ ○ 12.2.4
ティッピングレバー耐荷重 ○ ○ ○ 12.2.5
手押しハンドル上方耐荷重 ○ ○ ○ 12.2.6
バックサポート部の耐荷重 − ○ − 12.2.7
グリップ耐離脱性 ○ ○ ○ 12.2.8
耐衝 バックサポート斜め耐衝撃性附属書Cの評価要件を満たさなけれ ○ ○ ○ 12.3.1
撃性 フットサポート耐 前方 ばならない。 ○ ○ ○ 12.3.2
衝撃性 側方 ○ ○ ○
ハンドリム耐衝撃性 − − ○ 12.3.3
キャスタ耐衝撃性 ○ ○ ○ 12.3.4
シート耐衝撃 〇 ○ 〇 12.3.5
――――― [JIS T 9203 pdf 10] ―――――
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JIS T 9203:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7176-10:2008(MOD)
- ISO 7176-11:2012(MOD)
- ISO 7176-13:1989(MOD)
- ISO 7176-14:2008(MOD)
- ISO 7176-15:1996(MOD)
- ISO 7176-1:2014(MOD)
- ISO 7176-22:2014(MOD)
- ISO 7176-26:2007(MOD)
- ISO 7176-2:2001(MOD)
- ISO 7176-3:2012(MOD)
- ISO 7176-4:2008(MOD)
- ISO 7176-6:2001(MOD)
- ISO 7176-8:2014(MOD)
JIS T 9203:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.180 : 心身障害者用の介護用具 > 11.180.10 : 移動用介護用具
JIS T 9203:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0205-1:2001
- 一般用メートルねじ―第1部:基準山形
- JISB0205-2:2001
- 一般用メートルねじ―第2部:全体系
- JISB0205-3:2001
- 一般用メートルねじ―第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
- JISB0205-4:2001
- 一般用メートルねじ―第4部:基準寸法
- JISB0209-1:2001
- 一般用メートルねじ―公差―第1部:原則及び基礎データ
- JISB0209-2:2001
- 一般用メートルねじ―公差―第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法―中(はめあい区分)
- JISB0209-3:2001
- 一般用メートルねじ―公差―第3部:構造体用ねじの寸法許容差
- JISB0209-4:2001
- 一般用メートルねじ―公差―第4部:めっき後に公差位置H又はGにねじ立てをしためねじと組み合わせる溶融亜鉛めっき付きおねじの許容限界寸法
- JISB0209-5:2001
- 一般用メートルねじ―公差―第5部:めっき前に公差位置hの最大寸法をもつ溶融亜鉛めっき付きおねじと組み合わせるめねじの許容限界寸法
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISD0203:1994
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- 再帰性反射材