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a) 製造業者は,リフト構造に使用する材料の選択に当たり,使用する場所の目的に十分適合しているこ
ととする。
b) 力のかかる全ての留め金具は,不用意に外れないように,セルフロッキング方式又はロック装置を備
えていなければならない。
なお,ロック装置を解除できる機構をもつ場合は,リスクマネジメントを実施する。
c) 機器を設置する場合を除き,1回だけの使用部品(例えば,木ねじ又はタッピングねじ)を用いては
ならない。
d) リフトは製品全体の安全性に影響を及ぼすような組立方式をとってはならない。もし,昇降装置に支
柱がある場合は,その支柱底面を正しく安全に動作する位置に調整して設置する。もし,水平方向へ
の負荷移動が可能ならば,リフトは不用意に傾斜することを防ぐために適切な安全性が保たれていな
い限り,動いたり又は操作したりしてはならない。
e) 被懸ちょう者の昇降のための全ての制御装置は,そのリフトを操作する人が容易に使えて操作できな
ければならない。
f) 電動式リフトは,緊急時に電源を遮断できる構造とする。その装置は,容易に操作でき,緊急時には
すぐ電源を遮断し,更に,安全性を脅かす電動機械式運動を全て停止させる装置が備わっていなけれ
ばならない。緊急停止装置のリセットは,手動操作だけで可能としなければならない。緊急停止装置
の操作部の色は赤でなければならない。
g) 制御装置はホールドツーラン方式としなければならない。
h) 昇降機構には,単一故障状態が起きても被懸ちょう者が落下しないように安全装置を備えていなけれ
ばならない。
i) 連結点は,身体支持具が不用意に外れない設計としなければならない。
j) 被懸ちょう者が身体支持具から不用意に落下しないよう,必要に応じて安全予防策を取らなければな
らない。
k) リフトは,適応する現場状況に応じて被懸ちょう者を移乗させるために設計しなければならず,その
目的は製造業者が指示しなければならない。また,リフトは,通常,介助者が1人で操作できるもの
でなければならない。操作できない場合は,取扱説明書に記載しなければならない。
注記 指示された方法で被懸ちょう者の位置を定める場合には,介助者の移動などが最小限になる
ことが望ましい。
l) 意図的に設計されたものでない限り,液体がたまるようなくぼみがあってはならない。
m) 連結点は過度の結合部摩耗を防ぐため,滑らかでなければならない。
n) 操作時,6.1 b) に示した手段が働くことでリフトの安全性が損なわれてはならない。
o) バッテリー駆動式リフトには,充電が必要になると警告を出す装置が備わっていなければならない。
この装置が作動した後に,最大質量を負荷した上で,1昇降サイクルができるだけの電力が残ってい
る構造でなければならない。
p) 剛性身体支持具は,次による。
1) 身体支持具がリフトに完全に固定された構造でない場合は,不用意に外れることが生じないような
構造でなければならない。
2) 背もたれは,座面とのなす角度が90°以上でなければならない。
5.3.2 ハンガー
ハンガーの幅が調節できる場合には,使用時に不用意に外れないようにハンガー又は身体支持具に安全
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装置を備えていなければならない。
5.3.3 中央懸ちょう点
中央懸ちょう点は,通常の使用時にハンガーが脱落しない構造でなければならない。
5.3.4 油圧装置・空圧装置
油圧装置・空圧装置に関する要求事項は,附属書Aによる。
5.3.5 スリング
スリングは,JIS T 9241-5に規定するものを用いる。
6 性能
6.1 一般
性能一般は,次による。
a) 操作ハンドルのハンドグリップをもつものは,7.2 a) によって試験したとき,外れてはならない。
b) リフト下降時に身体支持具,ハンガー及び昇降アームのいずれかが被懸ちょう者に接触した場合,被
懸ちょう者に加わる荷重は,上記機構の全質量以上にならないような手段(例 リミットスイッチ,
フリーホイールの原理など)が備わっていなければならない。また,7.2 b) によって試験したとき,
リフトの昇降機構の作用による力は50 N以内でなくてはならない。
c) 7.2 c) によって試験したとき,リフトを取扱説明書に従って使用しているときに,水平移動中に人体
の一部を挟んだとしても,被懸ちょう者にかかる力は100 N以内でなければならない。
d) フレキシブル装置又はロッキングシステムは,7.2 d) によって試験したとき,製造業者が意図した機
能に影響を与えるような,いかなる損傷又は破損があってはならない。
e) 電動リフトの電磁両立性は,7.2 e) によって試験したとき,JIS T 0601-1-2の規定を満足しなければな
らない。
f) 通常操作時に水のかかる可能性のある全ての電気部品は,7.2 f) によって試験したとき,少なくとも
JIS C 0920のIPX4レベルの性能をもっていなければならない。通常操作時,水中に浸される可能性
のある全ての電気部品は,7.2 f) によって試験したとき,少なくともJIS C 0920のIPX7レベルの性能
をもっていなければならない。
g) リフトは,7.2 g) によって試験したとき,最大質量の負荷を持ち上げられなければならない。
h) リフトは,7.2 h) によって試験したとき,連結点に接続するスリングが上昇しない構造にしなければ
ならない。
6.2 ハンガー
ハンガーは,7.3によって試験したとき,使用上支障のある変形,破損及び摩耗があってはならない。
6.3 中央懸ちょう点の停止距離
中央懸ちょう点の停止距離は,7.4によって試験したとき,50 mm以内でなければならない。
6.4 昇降速度
昇降速度に関する要求事項は,7.5によって試験したとき,次による。
a) 中央懸ちょう点の下降速度は,最大質量を負荷したときに0.15 m/sを超えてはならない。
b) 中央懸ちょう点の昇降速度は,無負荷時に0.25 m/sを超えてはならない。
6.5 操作力及び操作トルク
手指,手又は足で操作するように設計したリフト構成部品を操作する力又はトルクは,7.6によって試験
したとき,次の規定を満足しなければならない。
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a) 手指による操作 : 5 N以下
b) 手又は腕による操作 : 105 N以下
c) 足による操作 : 300 N以下
d) 回転(ノブ)による操作 : 1.9 Nm以下
注記 被懸ちょう者又は他の専門職以外の者が操作するリフトの場合は,次の項目をガイドラインと
して適応可能である。
1) ある機能を手で始動又は解除するのに使用するレバーの操作力は,60 Nを超えないことが望
ましい。
2) 一定の時間ある機能を始動又は解除するために使用するレバーの操作力は,13 Nを超えない
ことが望ましい(例えば,電動車いすのジョイスティック)。
3) ある機能を足で始動又は解除するために使用するレバーの操作力は,“引っ張る方向で”60
N,及び“押す方向で”100 Nを超えないことが望ましい。
4) ある機能を指で始動又は解除するために使用する器具の操作力は,5 Nを超えないことが望
ましい。
6.6 耐久性
6.6.1 一般
リフトは,最大質量負荷時と無負荷時との両方において7.7.1によって試験したとき,本来の機能を果た
し,使用上支障のある変形,破損又は摩耗があってはならない。
6.6.2 剛性身体支持具
剛性身体支持具は,7.7.2によって試験したとき,製造業者の指定する機能を維持していなければならな
い。
6.7 静的強度
リフトは,7.8に規定する静的強度試験終了後に,製造業者によって決められたように機能し,かつ,そ
の機能に使用上支障を及ぼすような変形,破損又は摩耗があってはならない。
6.8 静的安定性
リフトは,7.9に規定する静的安定性試験を無負荷時及び最大質量負荷時において試験したとき,次の角
度で平衡(バランス)を失ってはならない。
a) ベースを指定された移動状態位置にして,前方及び後方傾斜角を10°
b) ベースを最も不利な位置にして,前方及び後方傾斜角を7°
c) 他の方向は傾斜角5°
6.9 ブレーキ
リフトには,ブレーキを備え,7.10によって試験したとき,方向にかかわらず10 mm以内に停止しなけ
ればならない。
6.10 移動力
移動に必要な移動力は,7.11によって試験したとき,次の規定を満足しなければならない。
a) 移動開始力 : 160 N以下
b) 移動状態力(押し/引き) : 85 N以下
6.11 騒音
リフトの騒音は,7.12によって測定したとき,騒音レベルが65 dB以下でなければならない。
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7 試験方法
7.1 一般
7.1.1 試験条件
リフトは,使用可能状態で試験しなければならない。しかし,多目的リフトは,製造業者の指示に従っ
て組み立て,様々な組合せがある場合には,全ての組合せを最も不利な条件で行う。
試験は,通常の屋内条件下で行う。全ての試験は,一つの試供品で行う。
7.1.2 試験装置
試験装置は,次による。
a) 試験面 剛性があり,平らで,かつ,傾斜可能とし,リフトが傾いても滑らないようにストッパが付
いている面とする。
b) ストッパ 車輪半径を超え,車輪直径未満の高さとする。
c) 試験用おもり 試験用ダミーの質量をリフトの最大質量に合わせるために試験用おもりを必要とする
場合には,鉄製で,角を丸くとり(R25 mm以上),直径350 mmとする(図3a参照)。スリングを使
う試験を行うときには,被懸ちょう者に模擬したおもりを用いることもできる。
d) 荷重負荷装置 負荷によって発生する動きが無視できる程度の装置とする。
e) 騒音計 JIS C 1509-1に規定する騒音計とする。
f) 立位保持及び起き上がり補助リフトの荷重のための装置(試験用ダミー)(図3b参照) 荷重時の重
心は,図示された位置とし,関節部は動かすことが可能でなければならない。また,試験用ダミーの
質量は,試験しようとするリフトの最大質量以下にする。
図3a−試験用おもり
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単位 mm
40
0
A 荷重時の重心
500
A
関節部
500
500
10
0
図3b−立位保持及び起き上がり補助リフトの荷重のための装置(試験用ダミー)
g) 剛性身体支持具への負荷位置(図4参照)。
主要項目
a 最大質量(kg)の2倍の値をミリメートルで表したもの
b 200 mm
注記 aの起点は,座面及び背もたれ両方の中心を通る垂直面上で,座面の中心を起点としたbの高さにおける背もた
れとの接点とする。
図4−剛性身体支持具への負荷位置
7.1.3 試験装置の許容誤差
試験装置の最大許容誤差は,次による。
− 圧力 : ±5 %
− 力/荷重 : ±5 %
− 速度 : ±5 %
− 角度 : ±0.25°
− 長さ : 100 mm以下の場合 ±0.5 mm
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JIS T 9241-6:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10535:2006(MOD)
JIS T 9241-6:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.180 : 心身障害者用の介護用具 > 11.180.10 : 移動用介護用具
JIS T 9241-6:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB8360:2015
- 液圧用の鋼線又は繊維補強ゴムホースアセンブリ
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8364:2000
- 液圧用繊維補強ゴムホースアセンブリ
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISS0101:2000
- 消費者用警告図記号
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- JIST0601-1-2:2018
- 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験
- JIST9241-5:2015
- 移動・移乗支援用リフト―第5部:リフト用スリング
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- 電動立上り補助いす
- JIST9268:2013
- 福祉用具―補高便座