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T 9241-6 : 2015
− 長さ : 100 mm超えの場合 ±0.5 %
− 時間 : ±0.1 s
この仕様と一致しているか又は一致していないかの確認は,JIS B 0641-1の手順が参考となる。
7.2 全般的安全要求事項に関する試験方法
全般的安全要求事項に関する試験方法は,次による。
a) ハンドグリップは,次の試験手順によって確認する。
1) リフトを水平で滑らかな試験面に置き,図5の方法A,方法B又は方法Cに従い荷重用のチューブ,
帯状のひも又は引張り具を取り付ける。
F
主要項目
方法A : 分割したチューブを接着剤で確実に付ける。
F=750 N
F
主要項目
方法B : 帯状のひもを接着剤で確実に付ける(確実に接着するまでひもで結び付ける。)。
F=750 N
引張り具 操作ハンドル
F
グリップ
主要項目
方法C : 引張り具でグリップの元の部分を引っ張る。
F=750 N
図5−ハンドグリップ負荷法
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2) リフトがずれたり動いたりしないようにする。
3) 必要であればハンドルを支え,試験負荷で曲がらないような抑制手段を用いてもよいが,試験をす
るハンドグリップに触れてはならない。
4) ハンドグリップが外れる方向に最大750 N±3 %になるまで各ハンドグリップに徐々に負荷を加え
る。
− 負荷が最大に達してから5秒10秒持続させる。
− 負荷を外す。
5) リフトを引く方向に上記の試験を繰り返す。
b) 被懸ちょう者に加わる負荷は,ハンガー(又は身体支持具の他の支持用部分)を無負荷で,ロードセ
ルなどの荷重検出装置を組み込んだ固定面の上に降ろした状態で試験する。リフトの昇降機構を下降
方向に動作させたとき,身体支持具・ハンガー及び昇降アームの全質量に加えてさらに50 Nを超える
負荷が生じないかを,荷重検出装置で確認する。
c) 水平移動時の潜在的な挟み込み箇所は,リフトを取扱説明書に従って使用した状態で評価して想定す
る。想定した潜在的な挟み込み箇所について,ロードセルを潜在的な挟み込み箇所と硬い垂直面との
間に置く。リフトに水平方向に力を加えたとき,ロードセルによって示される力が100 Nを超えない
ことを確認する。試験は,無負荷及び最大質量負荷で行う。
d) フレキシブル装置及びロッキングシステムの静的強度試験は,次によって判定する。昇降に使用され
るフレキシブル装置は個別に試験する。最大質量の6倍の負荷を20分間静的に加える。昇降に使用さ
れるロッキングシステムは個別に試験する。ロッキングシステムは,最大質量の4倍の負荷を20分間
静的に加え,使用上支障なく機能するかを確認する。
e) 電磁両立性は,JIS T 0601-1-2の規定によって確認する。
注記1 エミッションについては,JIS T 0601-1-2の36.201.1 a) 1)(単純な電気部品)に単純な電気
部品はCISPR 14-1によって分類してもよいと規定されている。
注記2 イミュニティについては,JIS T 0601-1-2の36.202.1 d)(非医用電気機器)に非医用電気機
器は適用可能なイミュニティに適合している場合は,JIS T 0601-1-2の試験要求事項を免除
すると規定されている。これは,CISPR 14-2に適合している場合も含む。
f) 耐水性は,JIS C 0920の規定によって確認する。
g) リフトは,最大質量を懸ちょうした状態で昇降機構を動作させて,使用上支障なく機能するか確認す
る。
h) リフトは,最大質量の1.5倍の負荷を懸ちょうした状態で昇降機構を上昇方向に動作させたとき,ス
リング等が上昇しないことを確認する。
7.3 ハンガーの試験方法
ハンガーは,リフトから取り外し,最も不利な状態で最大質量の1.5倍の負荷を20分間加えた後,負荷
を除去して,使用上支障のある変形,破損又は摩耗の有無を目視によって確認する。
7.4 中央懸ちょう点の停止距離の試験方法
中央懸ちょう点の停止距離の試験方法は,次による。
a) リフトに最大質量を懸ちょうする。
b) 中央懸ちょう点を最高位まで上昇させる。
c) 静止後,中央懸ちょう点を最高速度で下降させる。
d) 中央懸ちょう点がリフト可動域の中央付近に下がったときに,制御ボタンの解除,油圧弁の閉鎖,手
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動での巻き上げを停止するなどのいずれかによって,昇降装置の駆動エネルギーを取り除く。
e) ) の操作をしたときの中央懸ちょう点の位置と,実際に停止したときの中央懸ちょう点の位置との垂
直距離を測定する。
7.5 昇降速度試験方法
昇降速度試験方法は,次による。
a) リフトに最大質量を懸ちょうし,最高位まで上昇させた状態から下降させた場合の速度を測定する。
速度は昇降範囲の中央50 %の距離の平均速度を求める。
b) 無負荷状態でリフトを可動域内で昇降させ,上昇時及び下降時それぞれについて,昇降範囲の中央
50 %の距離の平均速度を測定する。
7.6 操作力及び操作トルク試験方法
リフト制御に関わる全ての操作力及び操作トルクは,最大質量負荷状態で測定する。これらの測定は,
製造業者の指定する使い方に従い,中間位置(レバーの幅の中間点)で測定する。
7.7 耐久性試験方法
7.7.1 一般
耐久性一般試験方法は,次による。
a) リフトは,ベースを最も不利な水平面に固定する。リフトが水平面で動かないように固定する。
b) 手動式の油圧式リフトにおいては,ポンプレバーのストローク長はできるだけ長くするが,ポンプの
停止端はいかなるときも作動しないようにする。
c) 試験中の稼働−休止の時間比率(デューティ・サイクル)は,製造業者によって指定されない場合15 :
85にする。もし,リフトの指定速度が可変である場合には,耐久性試験は製造業者によって指定され
た最も不利な速度において行う。
d) 必要な場合には,リフト製造業者の同意の下で耐久性試験においてだけ,バッテリーの代わりに他の
電源を用いてもよい。
e) 試験中のメンテナンスは,製造業者による取扱説明書に,その必要性が指示されている場合だけ行っ
てもよい。
f) リフトの昇降アームとフックの両方又は一方に最大質量の75 %の負荷を加える。全移動範囲でアーム
及びフックの両方又は一方の上げ下げを行う。昇降サイクルの停止,質量負荷及び負荷除去は,リフ
トが最下端に達したときに行う。
g) リフトを11 000サイクル昇降させ,上部及び下部位置の停止装置が働くことを確認する。
h) 昇降試験中,荷重が垂直方向へ向くように調整することは差し支えないが,その調整のための振り運
動によって生じる動的要素は無視できる程度とする。
7.7.2 剛性身体支持具の耐久性
7.7.1の耐久性試験後,剛性身体支持具とその固定装置は,製造業者の指定する機能を維持しているかを
確認する。
着脱式身体支持具の固定装置は,最低1 000回の着脱試験を行う。
7.8 静的強度試験方法
リフトと昇降装置には,次の手順及び製造業者の指示に従って静的荷重を加える。
a) リフトは,b) の傾斜角度のついた試験面に設置し,転倒は防ぐが変形は妨げないように固定する。
b) アーム及びフックは,最も不利な位置にセットする。フットサポートには負荷を加えない状態で最大
質量を懸ちょうし,20分間静置する。この操作を次の3方向の傾斜に対して各々行う。
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T 9241-6 : 2015
1) 前方10°
2) 後方10°
3) 最も不利な方向の側方傾斜で5°
c) その後,試験面を水平にし,最大質量の1.5倍の負荷を懸ちょうし,20分間静置する。
d) フットサポートを最も不利な位置にして,図3bに示した試験用ダミーを設置し,試験用ダミーと合
計して最大質量の1.25倍の負荷となるように,図3aに示した試験用おもりを試験用ダミーの重心に
載せて5分間静置する。(図6参照)。
図6−試験用ダミーを用いた静的強度試験の例
7.9 静的安定性試験方法
7.9.1 一般事項
静的安定性の試験方法に関する一般事項は,次による。
a) 試験は,前方移動及び後方移動方向において行うが,このときベースは製造業者が指定する移動位置
にし,負荷は最も不利な位置とする。
b) 試験は,前方,後方及び最も不利な方向に設定して実施する。もし,指定された移動方向(前方)が
複数あれば,各方向を全て前方とみなし試験する。
c) 試験は,車輪,中央懸ちょう点,ベース及びブレーキの位置を最も不利な位置に設定して行う。
d) 負荷は,図3bに示した試験用ダミーを用い,負荷が不足する場合は図3aに示した試験用おもりなど
で補う。
7.9.2 無負荷時
無負荷状態のリフトを試験面に置き,車輪をストッパに当てるように設置する(図7参照)。
リフトが平衡(バランス)を失うまで徐々に試験面を傾け,その傾斜角を記録する。後方及び側方で試
験を繰り返す。
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1
主要項目 a
1 試験荷重
a 安定性角
図7−前方安定性試験の例
7.9.3 負荷時(後方への安定性)
リフトを試験面に置き,車輪をストッパに当てるように設置する(図7参照)。
図3bに示した試験用ダミーを用いて,最大質量の負荷を加える。試験用ダミーはリフトに設定可能な
最大直立位にする。リフトが平衡(バランス)を失うまで徐々に試験面を後方に傾ける。その傾斜角を記
録する。
7.9.4 負荷時(前方への安定性)
リフトを試験面に置き,車輪をストッパに当てるように設置する(図7参照)。
図3bに示した試験用ダミーを用いて,最大質量の負荷を加える。試験用ダミーはリフトに設定可能な
最も不利な位置とする。
リフトが平衡(バランス)を失うまで徐々に試験面を前方に傾ける。その傾斜角を記録する。
7.9.5 負荷時(側方への安定性)
リフトを試験面に置き,車輪をストッパに当てるように設置する(図7参照)。
図3bに示した試験用ダミーを用い,身体支持具を最大長にして(もし適合すれば),最大質量の負荷を
加える。試験用ダミーは,設定可能な最も不利な位置とする。リフトが平衡(バランス)を失うまで徐々
に試験面を側方に傾ける。その傾斜角を記録する。
7.10 ブレーキの試験方法
ブレーキの試験方法は,リフトのブレーキを稼働状態として,1°の斜面に置く。最大質量を図3bに示
した試験用ダミーを用いて,最も不利な位置でリフトに加える。最低1分間その位置を保持し,動いた距
離を計測する。試験用ダミーだけでは負荷が不足する場合は,図3aに示した試験用おもりなどで補う。
7.11 移動力試験方法
試験は,平ら,滑らかかつ水平な鉄板の上で行う。
アーム/フックが最長リーチになるよう設定し,図3bに示した試験用ダミーを用いてリフトに最大質
量の負荷を加える。試験用ダミーだけでは負荷が不足する場合は,図3aに示した試験用おもりなどで補
う。キャスタを押し・引きの方向に対して180°になるよう設定する(図8参照)。
操作ハンドルに移動開始の力を徐々に加え,リフトが動き始めるときの力を測定し,移動開始力として
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JIS T 9241-6:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10535:2006(MOD)
JIS T 9241-6:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.180 : 心身障害者用の介護用具 > 11.180.10 : 移動用介護用具
JIS T 9241-6:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB8360:2015
- 液圧用の鋼線又は繊維補強ゴムホースアセンブリ
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8364:2000
- 液圧用繊維補強ゴムホースアセンブリ
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISS0101:2000
- 消費者用警告図記号
- JIST0102:2011
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- JIST0601-1-2:2018
- 医用電気機器―第1-2部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:電磁妨害―要求事項及び試験
- JIST9241-5:2015
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- JIST9255:2007
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- 福祉用具―補高便座