JIS Z 4324:2017 X線及びγ線用据置形エリアモニタ | ページ 2

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3.7
変動係数,V(coefficient of variation)
n個の測定値(xi)の標準偏差の推定値(s)の平均値(x)に対する比。変動係数は,次の式によって
求められる。
n
s 1 1 2
V xi x
x x n 1i1
3.8
有効測定範囲(effective range of measurement)
モニタがこの規格の性能を満たす測定値の範囲。
3.9

有効測定範囲の下限値,H0(lowerlimit of effective range of measurement)
有効測定範囲の最小の線量率。
3.10
デカード(decade)
対数目盛又はこれに準じる目盛(以下,対数目盛という。)の目盛範囲を表す単位。例えば,二つの目盛
値の比の常用対数がDであるとき,この2目盛間の目盛範囲をDデカードという。
3.11
レスポンス,R(response)
正味の指示値(G)の線量率の取決め真値(Ht)に対する比。レスポンスは,次の式によって求められ
る。
G
R
Ht
3.12
基準レスポンス,R0(reference response)
基準となる条件下で得られた正味の指示値(G0)の線量率の取決め真値(Ht,0)に対する比。基準レスポ
ンスは,次の式によって求められる。
G0
R0
H0,t
3.13
相対レスポンス,r(relative response)
特定の試験条件で得られたレスポンス(R)の基準レスポンス(R0)に対する比。相対レスポンスは,
次の式によって求められる。
R
r
0R
3.14
据置形(installed instrument)
使用する場所に永続的に据え付けられた装置。
3.15
可搬形(transportable instrument)

――――― [JIS Z 4324 pdf 6] ―――――

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異なる場所に移動できる装置。ただし,移動中は測定しない。

4 性能

4.1 直線性

  直線性は,6.2.2によって試験したとき,相対レスポンスの許容範囲は,(0.7−Urel)(1.3+Urel)とする。
注記 4.1において,Urelは,直線性試験における基準となる線量率の,試験点における線量率に対す
る比の拡張不確かさ(包含係数k=2)である。

4.2 エネルギー特性

  エネルギー特性は,6.2.3によって試験したとき,80 keV1.5 MeVのエネルギー範囲について,137Csか
らのγ線のレスポンスに対する比の許容範囲は,(0.75−Urel)(1.4+Urel)とする。80 keV未満及び1.5 MeV
を超えるエネルギー範囲を測定対象とするモニタについては,80 keV1.5 MeV以外のエネルギー範囲に
おける許容範囲は受渡当事者の協定による。
注記 4.2において,Urelは,エネルギー特性試験における137Csからのγ線による線量率の,他の試験
エネルギーのX線又はγ線による線量率に対する比の拡張不確かさ(包含係数k=2)である。

4.3 方向特性

  方向特性は,6.2.4によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,±20 %とする。ただし,製造業
者は±90°における指示値の変化を明示することとし,その指示値に対する許容範囲は指定しない。

4.4 指示値変動

  指示値変動は,6.2.5によって試験したとき,変動係数は,0.2未満とする。

4.5 応答時間

  応答時間は,レートメータ方式のモニタの場合,6.2.6によって試験したとき,60秒未満とする。ただし,
4.4の規定を満足するために60秒以上の応答時間が必要な場合には,4.4を優先する。また,計数値積算
方式のモニタについては,この試験を適用しないが積算時間を明示する。

4.6 ドリフト

  ドリフトは,6.2.7によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は次のとおりとする。
a) 線又はγ線を照射しないで試験する場合
1) 直線目盛の場合,最小レンジの最大目盛の±2 %とする。
2) 対数目盛の場合,8時間後の指示値の変化の許容範囲は最小デカードの最大目盛の±5 %,24時間
後の指示値の変化の許容範囲は最小デカードの最大目盛の±25 %,20日後の指示値の変化の許容範
囲は±50 %とする。
3) デジタル式の場合,最高感度の測定状態において,8時間後の指示値の変化の許容範囲は±5 デジ
ット,24時間後の指示値の変化の許容範囲は±25 デジット,20日後の指示値の変化の許容範囲は
±50 デジットとする。ただし,指数表示のデジタル式の場合には対数目盛に準じる。
b) 線又はγ線を照射して試験する場合
1) 直線目盛の場合,最大目盛の±2 %とする。
2) 対数目盛の場合,基準値の±5 % 又は±0.02Dデカードとする。
3) デジタル式の場合,基準値の±5 %とする。
注記 ここでDデカードは,モニタの表示範囲の最小値と最大値との目盛範囲である。

4.7 オーバロード特性

  オーバロード特性は,6.2.8によって試験したとき,6.2.8 b) の場合に高線量率側の目盛範囲外であるこ

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とを表示していなければならない。オーバロードを起こす照射を停止した後,指示値はオーバスケールの
状態から10分以内に有効測定範囲に復帰しなければならない。有効測定範囲に復帰した後の指示値の変化
の許容範囲は,±10 %とする。

4.8 警報レベルの誤差

  警報レベルの誤差は,6.2.9によって試験したとき,±30 %とする。

4.9 警報レベルの安定性

  警報レベルの安定性は,6.2.10によって試験したとき,表1のとおりでなければならない。
表1−警報レベルの安定性試験
測定項目 動作内容
警報レベルの90 %の信号入力 60秒間警報は動作しない。
警報レベルの110 %の信号入力 60秒以内に警報が動作する。

4.10 温度特性

  温度特性は,6.2.11によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,±15 %とする。

4.11 湿度特性

  湿度特性は,6.2.12によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,±15 %とする。

4.12 電源電圧及び周波数の変動に対する安定性

  電源電圧及び周波数の変動に対する安定性は,6.2.13によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲
は,±10 %とする。

4.13 放射無線周波数電磁界に対するイミュニティ特性

  放射無線周波数電磁界に対するイミュニティ特性は,6.2.14によって試験したとき,指示値の変化の許
容範囲は,X線又はγ線を照射して試験したときは±15 %,X線又はγ線を照射しないで試験したときは

0.7H0以下とする。

4.14 電源周波数磁界イミュニティ特性

                                                                                             
電源周波数磁界イミュニティ特性は,6.2.15によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,0.7H0
以下とする。

4.15 静電気放電イミュニティ特性

  静電気放電イミュニティ特性は,6.2.16によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,X線又はγ

線を照射して試験したときは±15 %,X線又はγ線を照射しないで試験したときは0.7H0以下とする。

4.16 無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ特性

  無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ特性は,6.2.17によって試験したとき,
指示値の変化の許容範囲は,X線又はγ線を照射して試験したときは±15 %,X線又はγ線を照射しない

で試験したときは0.7H0以下とする。

4.17 サージイミュニティ特性

  サージイミュニティ特性は,6.2.18によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,X線又はγ線

を照射して試験したときは±15 %,X線又はγ線を照射しないで試験したときは0.7H0以下とする。

4.18 耐インパクト特性

  耐インパクト特性は,6.2.19によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,±15 %とする。また,
試験後に動作に異常があってはならない。

――――― [JIS Z 4324 pdf 8] ―――――

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4.19 動作安定性

  動作安定性は,6.2.20によって試験したとき,意図しない警報が発生しないこととする。

5 構造

5.1 一般

  構造は,次による。
a) モニタは,検出部,処理部,指示部及び警報部によって構成する。
b) モニタは,必要に応じて,データ記録装置と組み合わせて使用してもよい。

5.2 検出部

  検出部は,次による。
a) 電離箱,GM計数管,半導体検出器,シンチレーション検出器などの放射線検出器が内蔵され,汚染
しにくい構造かつ除染又は交換が容易な構造でなければならない。
b) 線又はγ線以外の放射線の存在する場で用いる場合,それらに対する応答を明示しなければならな
い。
c) 検出部は,中性子の存在する場で用いる場合,放射化しにくい材質で構成することが望ましい。
d) 基準照射方向を示す表示は,検出部表面に明示しなければならない。

5.3 指示部

  指示部は,次による。
a) 指示は,アナログ式又はデジタル式とする。アナログ式の場合,直線目盛又は対数目盛で指示する。
b) 対数目盛の場合,1デカード当たりの目盛の長さは20 mm以上であることが望ましい。
c) 直線目盛の場合,近接するレンジの最大値の比は,10以下でなければならない。
d) 有効測定範囲は,直線目盛の場合は各レンジの10 %100 %とし,対数目盛の場合は最小指示値の1.5
倍からフルスケールとし,デジタル式の場合は指示値の下限の一桁上からフルスケールとする。

5.4 警報部

  警報部は,次による。
a) 設定値を超える指示に対し,ランプ,ブザーなどによって警報を発しなければならない。
b) 警報は,リセット又は原因の解消まで維持しなければならない。
c) 警報設定が可変な場合は,警報設定値を確認できなければならない。
d) 警報設定が可能な範囲は,直線目盛の場合は有効測定範囲の少なくとも10 %100 %,対数目盛の場
合は少なくとも最小デカードの50 %からフルスケールまで,デジタル式の場合は有効測定範囲全域が
望ましい。

5.5 測定範囲

  測定範囲は,次による。
a) 測定エネルギー範囲は,少なくとも80 keV1.5 MeVを含む。
b) 有効測定範囲は,3デカード以上とする。

6 試験

6.1 試験条件

6.1.1  共通試験条件
6.2の試験方法における基準条件は,表2の第2欄による。特に,受渡当事者間で取決めのある場合を除

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き,試験は,表2の第3欄に示す標準試験条件で行う。
表2−共通試験条件
項目 基準条件 標準試験条件
(製造業者の指定がない場合) (製造業者の指定がない場合)
137Cs 137Cs
標準線源
予熱時間 分 30 30以上
環境温度 ℃ 20 18 22
相対湿度 % 65 50 75
気圧 kPa 101.3 70 106
電源電圧 定格電源電圧 ±1 %
電源周波数 定格電源周波数 ±2 %
電源波形 正弦波 全高調波ひずみが5 %未満の正
弦波
γ線バックグラウンド μGy/h 空気カーマ率 空気カーマ率
0.1以下 0.25以下
外部電磁波 無視できるレベル 影響の認められるレベル以下
外部磁気誘導 無視できるレベル 地球磁界の2倍以下
基準照射方向 製造業者が指定 ±10°
装置の状態 通常使用状態 通常使用状態
放射性物質による汚染 無視できるレベル 無視できるレベル
6.1.2 基準放射線
基準放射線による試験は,JIS Z 4511又はISO 4037-1ISO 4037-4に規定するX線及び/又はγ線で行
う。試験に用いるX線及びγ線は,国家標準1) とのトレーサビリティを明確とする。また,その不確かさ
は,拡張不確かさ(包含係数k=2)が10 %以内であることが望ましい。
注1) IS Z 8103に規定された国が認める計量標準。

6.2 試験方法

6.2.1  一般
試験方法一般は,次による。
a) 全ての試験は,30分間以上の予熱時間が経過した後に実施する。このとき,使用者が操作するゼロ調
整機能をもっているモニタは,ゼロ調整を行った後に実施する。
b) 温度特性試験における環境温度のように,一つ以上の試験条件を変化させ試験する場合,それ以外の
試験条件は,表2の第3欄に示す範囲とする。
c) 試験において使用するγ線源は,試験方法に規定がない限り,137Csとする。137Csを用いることができ
ない試験には,60Coを用いてもよい。エネルギー特性試験以外で60Coを用いる場合は,137Csに対す
る60Coのレスポンスの比を指示値に乗じて性能評価を行う。
d) 線又はγ線を用いて試験を行う場合,指示値はバックグラウンドの線量率を差し引いた値を用いる。
e) 検出部へのX線又はγ線照射方向は,特に規定のない場合,製造業者が指定する方向とする。
f) デジタル式の場合の試験結果は,デジタル誤差を除く。
6.2.2 直線性試験
直線性試験は,次の方法によって行う。直線性試験の放射線による試験は,6.1.2に規定の基準放射線を
用いる。有効測定範囲の下限値の10倍100倍の範囲に相当する線量率で,製造業者が指定する線量率を

――――― [JIS Z 4324 pdf 10] ―――――

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JIS Z 4324:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60532:2010(MOD)

JIS Z 4324:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4324:2017の関連規格と引用規格一覧