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3.1
変動係数,ν(coefficient of variation)
−)に対する比をいい,次の式によって求められ
n個の測定値(xi)の標準偏差の推定値(s)の平均値(x
る。
n
s 1 1
ν (xix2)
x x n 1 i1
3.2
レスポンス,R(response)
サーベイメータの指示値(G)の線量(率)の取決め真値(Ht)に対する比をいい,次の式によって求
められる。
R=G/Ht
3.3
基準レスポンス,R0(reference response)
基準となる条件下で得られたサーベイメータの指示値(Gr,0)の線量(率)の取決め真値(Hr,0)に対す
る比をいい,次の式によって求められる。
R0=Gr,0/Hr,0
3.4
相対レスポンス,r(relative response)
表5に示す試験条件のうち,特定の試験条件で得られたレスポンス(R)の基準レスポンス(R0)に対
する比をいい,次の式によって求められる。
r=R/R0
3.5
有効測定範囲(effective range of measurement)
サーベイメータがこの規格の規定する性能に適合する測定範囲。
3.6
有効測定範囲の下限値,H0,H0(lowerlimit of effective range of measurement)
有効測定範囲の最小の線量及び線量率。
3.7
指示値,G(indicated value)
サーベイメータの指示値。
3.8
基準の向き(reference orientation)
放射線の入射方向に対して,基準とするサーベイメータの向きで,製造業者が指定する。
3.9
基準点(reference point)
線量(率)測定において基準とするサーベイメータの構造上の点で,製造業者が指定する。
3.10
true
t(conventional value)
取決め真値,Ht,H
試験に用いる線量(率)の最良推定値。
――――― [JIS Z 4333 pdf 6] ―――――
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3.11
相対拡張不確かさ,urel(relative expanded uncertainty)
取決め真値の拡張不確かさの取決め真値に対する比。
3.12
定格範囲(rated range)
サーベイメータがこの規格の規定する性能を満たす影響量1) の範囲で,少なくとも最小定格範囲を含む。
注1) 放射線のエネルギー,入射角度,環境条件などが該当する。
3.13
最小定格範囲(minimal rated range)
この規格がサーベイメータに要求する最小限の定格範囲。
3.14
周辺線量当量,H*(10)(ambient dose equivalent)
拡張・整列場によって作り出される放射線場に置かれたICRU球内の整列場の方向に対向する半径上の
深さ10 mmの点における線量当量。
注記1 単位は,シーベルト(Sv)である。
*(10) で示し,単位は,シーベルト毎時(Sv/h)などである。
注記2 周辺線量当量率はH
注記3 JIS Z 4511に規定する,場所に関わる1 cm線量当量は,H*(10) に相当する。
3.15
方向性線量当量,H'(0.07,α)(directional dose equivalent)
拡張放射線場に置かれた,ICRU球内のある方向の半径上の深さ0.07 mmの点における線量当量。校正
場を用いたサーベイメータの方向特性の評価においては,サーベイメータの基準の向きに対して角度αを
なす向きからICRU球に照射した場合の,基準の向きに対向する半径上の,深さ0.07 mmの点における線
量当量を示す。
注記1 単位は,シーベルト(Sv)である。
'(0.07,α)で示し,単位は,シーベルト毎時(Sv/h)などである。
注記2 方向性線量当量率はH
注記3 特定の方向とは,放射線の入射方向のことである。
注記4 入射角度α=0°のとき,H'(0.07)と示すこともある。
注記5 JIS Z 4511に規定する,場所に関わる70 μm線量当量は,H'(0.07)に相当する。
4 性能
4.1 直線性
直線性は,6.2.2によって試験したとき,相対レスポンスは0.85+urel1.22+urelとする。
注記 4.1及び6.2.2において,urelは,直線性試験での基準となる線量(率)の試験点における線量(率)
に対する比の相対拡張不確かさである。
4.2 変動係数
変動係数は,6.2.3によって試験したとき,次による。
なお,附属書Aに従い,許容値を変更する係数を求め,その許容値を変更してもよい。
t(μSv/h)としたとき,次による。
a) 線量率測定の場合 照射した線量率の取決め真値をH
t=H
0の場合
− H 15 %以下
t<11H
t/H
− H016−H 0 %以下
――――― [JIS Z 4333 pdf 7] ―――――
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t≧11H
0の場合
− H 5 %以下
b) 線量測定の場合 照射した線量の取決め真値をHt(μSv)としたとき,次による。
− Ht=H0の場合 15 %以下
− H0− Ht≧11 H0の場合 5 %以下
4.3 エネルギー・方向特性
4.3.1 一般
エネルギー・方向特性は,6.2.4によって試験したとき,放射線の種類に応じて4.3.24.3.4による。
定格範囲は製造業者が定めることとし,少なくとも表1表3に示すエネルギー範囲及び入射角度範囲
と等しいか,又はそれより広くなければならない。
これらの測定は,サーベイメータの基準点を通る垂直方向及び水平方向の両方向について行わなければ
ならない。
*(10)及びH*(10)
4.3.2 X線及びγ線のH
エネルギー・方向特性は,6.2.4.2によって試験したとき,最小定格範囲及び相対レスポンスの許容範囲
は,表1による。また,1形及び2形については,入射角度範囲の±60°,±75°及び±90°が定格範囲
に含まれない場合も,入射角度及びエネルギーに対する相対レスポンスを試験結果として明示することと
し,許容範囲は規定しない。3形及び4形については,入射角度範囲の±120°,±150°及び±180°が定
格範囲に含まれない場合も,入射角度における137Csのγ線,及び実効エネルギー80 keV近辺のX線又は
241Amのγ線に対する相対レスポンスを試験結果として明示することとし,許容範囲は規定しない。
*(10)及びH*(10)エネルギー・方向特性
表1−X線及びγ線のH
種類 最小定格範囲 相対レスポンスの許容範囲
エネルギー範囲 入射角度範囲(括弧内は試験点)
1形 80 keV1.5 MeV 0°±45°(0°,±30°,±45°) 0.71−urel1.67+urel
2形 20 keV150 keV 0°±45°(0°,±30°,±45°) 0.71−urel1.67+urel
3形 (10 keV30 keV)a) 0° 製造業者の指定による
30 keV0.2 MeV 0° 0.65−urel1.35+urel
0.2 MeV1.5 MeV 0° 0.85−urel1.15+urel
(1.5 MeV10 MeV)b) 0° (0.65−urel1.35+urel)c)
137Cs
0°±90°(30°ステップ) 0.75−urel1.25+urel
4形 60 keV1.5 MeV 0° 0.7−urel1.3+urel
(1.5 MeV6.5 MeV)b) 0° (0.5−urel1.3+urel)c)
137Cs
0°±90°(30°ステップ) 0.75−urel1.25+urel
注記1 1形及び2形は,国際規格(IEC 60846-1)を満足しているサーベイメータである。
注記2 6 MeV付近のエネルギーを定格範囲に含まない場合でも,高エネルギーγ線の測定が可能なサーベイ
メータに関しては,6 MeV付近のエネルギーの相対レスポンスを参考値として試験結果に示すことが
望ましい。
注a) 定格範囲が30 keV未満を含む場合
b) 定格範囲が1.5 MeV以上を含む場合
c) 許容範囲として望ましい値であるが,これは参考値であって,規定の一部ではない。
'(0.07)及びH'(0.07)
4.3.3 X線及びγ線のH
エネルギー・方向特性は,6.2.4.3によって試験したとき,表2に適合しなければならない。また,入射
角度範囲の±60°,±75°及び±90°が定格範囲に含まれない場合も,入射角度及びエネルギーに対する
――――― [JIS Z 4333 pdf 8] ―――――
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相対レスポンスを試験結果として明示することとし,許容範囲は規定しない。
'(0.07)及びH'(0.07)エネルギー・方向特性
表2−X線及びγ線のH
最小定格範囲 相対レスポンスの許容範囲
エネルギー範囲 入射角度範囲(括弧内は試験点)
10 keV250 keV 0°±45°(0°,±30°,±45°) 0.71−urel1.67+urel
'(0.07)及びH'(0.07)
4.3.4 β線のH
エネルギー・方向特性は,6.2.4.4によって試験したとき,表3に適合しなければならない。
また,±60°が定格範囲に含まれない場合も,入射角度及びエネルギーに対する相対レスポンスを試験
結果として明示することとし,許容範囲は規定しない。147Pm(平均エネルギー0.06 MeV)が定格範囲に含
まれない場合も,当該エネルギーにおけるエネルギー及び入射角度による相対レスポンスを試験結果とし
て明示することとし,許容範囲は規定しない。
'(0.07)及びH'(0.07)エネルギー・方向特性
表3−β線のH
最小定格範囲 相対レスポンスの許容範囲
エネルギー範囲 入射角度範囲(括弧内は試験点)
0.2 MeV0.8 MeV 0°±45°(0°,±30°,±45°) 0.71−urel1.67+urel
(平均エネルギー)
4.4 線量測定における線量率特性
線量測定における線量率特性は,6.2.5によって試験したとき,線量の相対レスポンスは0.87+urel1.18
+urelとする。
4.5 応答時間
応答時間は,次による。
a) 線量率測定の場合 6.2.6.1 a) によって試験したとき,応答時間はいずれも10秒以下とする。ただし,
線量率が10 mSv/h以上の場合,2秒以下とする。また,6.2.6.1 b) によって試験したとき,±10 %と
する。
600)11.1
t/3
b) 線量測定の場合 6.2.6.2 a) によって試験したとき,10秒間の指示値の増加が,9.1×(H
t/3600)の間とする。
×(H
6.2.6.2 b) によって試験したとき,10秒間の指示値の増加が,9.1×(Hlim/3 600)11.1×(Hlim/3 600)の
間とする。
なお,Hlimは,定格線量率範囲の上限値近辺の線量率を示す。
4.6 オーバロード特性
オーバロード特性は,次による。
a) 線量率測定の場合 6.2.7.2によって試験したとき,高線量率側の目盛範囲外であることを指示するか,
又はオーバロードを表示していなければならない。
b) 線量測定の場合 6.2.7.3によって試験したとき,高線量側の目盛範囲外であることを指示するか,又
はオーバロードを表示しなければならない。さらに,線量率が定格範囲を超える場合は,線量測定が
正しく行われない旨の表示をしなければならない。この状態は指示値がリセットされるまで,又は電
源が切られるまで保持しなければならない。
――――― [JIS Z 4333 pdf 9] ―――――
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4.7 ドリフト
ドリフトは,6.2.8によって試験したとき,線量率測定の場合には,指示値の変化は0.2 H0以下とし,線
量測定の場合には,1時間の積算線量の変化は,0.2 H0以下とする。
4.8 ウォームアップ時間
ウォームアップ時間は,6.2.9によって試験したとき,指示値の変化が±5 %となる時間を測定する。
4.9 β線による影響
'(0.07)の基
*(10)の指示値は,H
β線による影響は,6.2.10によって試験したとき,線量率測定の場合,H
準放射線源で照射した線量率の10 %以下とし,線量測定の場合,H*(10)の指示値は,H'(0.07)の基準放射
線源で照射した線量率の10 %以下とする。
*(10)を測定するサーベイメータについて行う。
この試験は,H*(10)及びH
4.10 警報設定精度
警報設定精度は,次による。
a) 線量率測定の場合 6.2.11.1によって試験したとき,警報設定値の0.8×(1−urel)倍を照射した場合の警
報動作時間が,照射時間の10 %を超えてはならない。
警報設定値の1.2×(1+urel)倍を照射した場合の警報動作時間が,照射時間の90 %以上でなければな
らない。さらに,照射開始から10秒以内に警報が発生するか,警報動作までの積算線量が10 μSv未
満でなければならない。
b) 線量測定の場合 6.2.11.2によって試験したとき,警報が動作する線量は,警報設定値の0.8(1−urel)
倍1.2(1+urel)倍の範囲とする。
4.11 温度特性
温度特性は,6.2.12の方法で試験したとき,指示値の変化は,表4に適合しなければならない。
表4−温度特性の許容範囲
種類 温度範囲 許容範囲
℃ %
屋内仕様 +5+40 −13+18
屋外仕様 −10+40 −13+18
4.12 湿度特性
湿度特性は,6.2.13によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,−9 %+11 %とする。
4.13 電源電圧の変動に対する安定性
電源電圧の変動に対する安定性は,6.2.14によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は,±5 %と
する。
4.14 外部電磁界特性
外部電磁界特性は,6.2.15によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲は線量率測定の場合0.7H0
以下,線量測定の場合0.7H0以下とする。
サーベイメータの指示値が外部電磁界に影響される場合は,取扱説明書に記載しなければならない。
外部電磁界の影響が認められない場合は,製造業者は,試験した電磁波の周波数,及び最大強度を示さ
なければならない。
4.15 携帯電話及び無線LANに対する電磁界特性
携帯電話及び無線LANに対する電磁界特性は,6.2.16によって試験したとき,指示値の変化の許容範囲
――――― [JIS Z 4333 pdf 10] ―――――
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JIS Z 4333:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60846-1:2009(MOD)
JIS Z 4333:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.240 : 放射線測定
JIS Z 4333:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-6:2017
- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISZ4001:1999
- 原子力用語
- JISZ4511:2018
- X線及びγ線用線量(率)測定器の校正方法
- JISZ4514:2010
- β線組織吸収線量測定器及び線量当量測定器の校正方法
- JISZ8103:2019
- 計測用語