JIS Z 4345:2017 X・γ線及びβ線用受動形個人線量計測装置並びに環境線量計測装置 | ページ 3

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表2−記号(続き)
Sg g個目の線量計の信号
tn−1 n回の指示値の読取りに対するスチューデントのt値
U 拡張不確かさ
Uc, com 線量の取決め真値の合成値の拡張不確かさ
Ucom 合成値の拡張不確かさ
Um 平均値の拡張不確かさ

5 線量計の種類

  線量計の種類は,次による。
a) 体幹部測定用線量計 : X・γ線のHp(10)並びにX・γ線及び/又はβ線のHp(0.07)
b) 眼の水晶体測定用線量計 : X・γ線及び/又はβ線のHp(3)
c) 末端部測定用線量計 : X・γ線及び/又はβ線のHp(0.07)
d) 環境測定用線量計 : X・γ線のH*(10)並びにX・γ線及び/又はβ線のH'(0.07)

6 構造

6.1 構造一般

  線量計測装置は,検出素子(以下,素子という。)を内蔵する線量計,リーダ及び付随する関連機器(ソ
フトウェアを含む。)で構成する。

6.2 線量計

  線量計の構造は,次による。
a) 人を傷付けない構造とする。
b) 機械的衝撃に対して素子を保護できる構造とする。
c) 必要に応じて,エネルギー補償用フィルタを備えてもよい。
d) 汚染しにくく,かつ,汚染を除去しやすい構造とする。
e) 製造業者の指定する以外の方法で容易に解体できない構造とする。
f) 湿気が容易に内部に入りにくい構造とする。
g) 末端部測定用線量計については,液体を用いた洗浄,消毒などが可能な構造とする。

6.3 リーダ

  リーダの構造は,次による。
a) 読取機構及び指示値の表示機構からなる。
b) 長時間の連続使用に耐える構造とする。
c) 光電子増倍管の感度を調整するなどの機能として,試験用の素子又は光源を備えてもよい。
d) 測定レンジの変更は,自動とする。
e) 指示値のステップは,2 %以内とする。ただし,有効測定範囲の下限値を含むデカードでは,指示値
のステップは,10 %以内としてもよい。例えば,測定下限値が10 μSvの場合,10 μSv99 μSvの範囲
では,指示値は,11μSv,12 μSv,···と10 %ステップでよく,100 μSv以上の範囲では,指示値は102
μSv,104 μSv,···と2 %ステップ以内となる。
f) 線量計測装置は,最終的に線量計番号に対する指示値を割り当てなければならない。

6.4 ソフトウェア

  ソフトウェアの機能は,次による。

――――― [JIS Z 4345 pdf 11] ―――――

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a) 機能を利用しているソフトウェア以外のソフトウェアの影響を受けにくくする。
b) ソフトウェアの変更を行ったときは,正常に動作することを確認する。
c) 識別情報をもたせるとともに,ソフトウェアの意図的な改ざん及び偶発的な変更に対する保護機能を
備える。
d) 異常な動作状況においては,指示値の消失を防ぐための警告を発するか,又はリーダの動作を停止す
る。異常な動作状況において許容する指示値の損失は一つまでとする。
e) 権限を与えられた管理者以外は,指示値に影響を与えるパラメータの変更,追加及び削除をできなく
する。
f) 信号及び信号に影響を与える関連情報は,保存されなければならない。情報量が記録媒体の容量を超
える場合又は情報が削除される場合には,警告を発する。さらに,信号及び信号に影響を与える関連
情報を異なる装置に送信する場合,指示値を求めるために必要な情報を全て含めて送信する。
g) 誤ったキー入力を受け付けないなど,誤操作を防ぐための機能を備える。
h) ソフトウェアのメニュー及び機能並びにa) g)に関わる情報は,全て文書として明示する。

7 共通試験

7.1 共通試験条件

  基準条件を製造業者が指定しないときは,表3の第2欄を基準条件とし,試験は,表3の第3欄に示す
標準試験条件で行う。
表3−基準条件及び標準試験条件
基準条件 標準試験条件
項目
(製造業者が指定しないとき) (製造業者が指定しないとき)
Hp(10),H*(10),
基準線量当量 3 mSv 1 mSv10 mSv
Hp(3)
Cr,0
Hp(0.07),H'(0.07) 10 mSv 3 mSv30 mSv
Hp(10),Hp(0.07),Hp(3), 137Cs 137Cs
H*(10)及びH'(0.07)の基準γ線源
Hp(3),Hp(0.07)及びH'(0.07)の基準
90Sr/90Y 90Sr/90Y
β線源
放射線の入射角度 基準方向 基準方向±2°
環境温度 20 ℃ 15 ℃25 ℃ a)
相対湿度 65 % 50 %75 % a)
気圧 101.3 kPa 86.0 kPa106.6 kPa a)
電源電圧 定格電源電圧 定格電源電圧±1 %
電源周波数 定格電源周波数 定格電源周波数±1 %
電源波形のひずみ 正弦波 全高調波ひずみが5 %未満の正弦

外部電磁場 無視できるレベル 影響の認められるレベル以下
外部磁気誘導 無視できるレベル 地球磁界の2倍以内
線量計の制御 正常状態にセット 正常状態にセット
バックグラウンド線量率 周辺線量当量率0.1 μSv/h以下 周辺線量当量率0.25 μSv/h未満
放射性物質による汚染 無視できるレベル 無視できるレベル
注a) 試験時点での実際の値を記録する。気圧については,海抜の高いところでは,70 kPaまで許容される。

――――― [JIS Z 4345 pdf 12] ―――――

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7.2 基準放射線

  放射線による試験は,特に指定のない限り,次の放射線で行う。
a) IS Z 4511又はISO 4037-1ISO 4037-4に規定するX・γ線。
b) IS Z 4514に規定するβ線。
個々の試験方法で特に指定のない限り,放射線による試験は,JIS Z 4511又はISO 4037-1ISO 4037-4
に規定するX・γ線及びJIS Z 4514に規定するβ線で行う。試験に用いるX・γ線及びβ線は,国家標準と
のトレーサビリティが明確でなければならない。また,その不確かさは,10 %以下であることが望ましい。
空気カーマ及び参照吸収線量から線量当量への換算係数は附属書JAに従う。

7.3 試験方法一般

  試験方法一般は,次による。
a) 線量計の位置 線量計の基準点を,基準線量を決定した点に置く。特に指定のない限り,線量計の向
きは基準の向きとする。
b) ファントム 試験に用いるファントムは,JIS Z 4331,JIS Z 4514又はISO 4037-3の6.3.1に規定する
ファントムとする。
c) 試験に用いる線量計の数 試験に用いる線量計(又は照射)の数nは,特に指定のない限り,1個
25個の範囲内で,附属書Aによって決定する。各試験に必要な線量計の数の一例を附属書Cに示す。
d) バックグラウンド線量 線量を評価するに当たり,追加の線量計を用い,自然放射線の影響だけは補
正してよい。
e) 線量計のグループ分け 複数のグループに線量計を分けて試験を行う場合には,最大8組のグループ
に線量計をグループ分けする。各グループの試験条件は,8.2.28.15.2の各試験方法の細分箇条に規
定する。
f) Fタイプ及びSタイプの試験線量 8.78.15の試験では,製造業者は,線量計測装置の構造及び動作
原理を考慮して,影響量がFタイプかSタイプかを判定する。判定できない場合は,Fタイプ及びS
タイプのいずれの性能も満足しなければならない。8.78.13の試験では,特に指定のない限り,影響
量がFタイプの場合は,有効測定範囲の下限の線量(Hlow)の少なくとも10倍となる線量を,影響量
がSタイプの場合又は影響量がFタイプかSタイプかを判定できない場合は,有効測定範囲の下限の
線量(Hlow)の7倍の線量をそれぞれの線量計に照射する。
g) 性能の判定 8.18.5及び8.78.15の試験における性能は,附属書Aによる拡張不確かさUを含め
て判定する。線量計測装置の不確かさについては,附属書Eを参照。

8 個別試験及び試験方法

8.1 変動係数及び直線性試験

8.1.1  性能
8.1.1.1 X・γ線のHp(10)の変動係数及び直線性
8.1.2によって試験したとき,X・γ線のHp(10)の変動係数及び直線性の許容範囲は,表4による。
なお,附属書JBに従い,試験線量の点数及び線量計の数によって,許容範囲を変更してもよい。

――――― [JIS Z 4345 pdf 13] ―――――

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表4−Hp(10)の変動係数及び直線性の最小定格範囲及び許容範囲
最小定格範囲 定格範囲におけるHp(10)の変動係数及び直線性の許容範囲
変動係数
0.1 mSv未満 : 15 %以下
0.1 mSv以上1.1 mSv未満 : [16−Hp(10)/0.1 mSv] %以下
1.1 mSv以上 : 5 %以下
線量範囲 : 0.1 mSv ≦Hp(10)<1 Sv
直線性
Gi C0,r
.091U,c com ≦ Ucom ≦.111U,c com
G0,r Ci
8.1.1.2 X・γ線及びβ線のHp(3)の変動係数及び直線性
8.1.2によって試験したとき,X・γ線及びβ線のHp(3)の変動係数及び直線性の許容範囲は,表5による。
なお,附属書JBに従い,試験線量の点数及び線量計の数によって,許容範囲を変更してもよい。
表5−Hp(3)の変動係数及び直線性の最小定格範囲及び許容範囲
最小定格範囲 定格範囲におけるHp(3)の変動係数及び直線性の許容範囲
変動係数
0.1 mSv未満 : 15 %以下
0.1 mSv以上1.1 mSv未満 : [16−Hp(3)/0.1 mSv] %以下
1.1 mSv以上 : 5 %以下
線量範囲 : 0.1 mSv ≦Hp(3)<1 Sv
直線性
Gi C0,r
.091U,c com ≦ Ucom U,c com
≦ .111
G0,r Ci
8.1.1.3 X・γ線及びβ線のHp(0.07)の変動係数及び直線性
8.1.2によって試験したとき,X・γ線及びβ線のHp(0.07)の変動係数及び直線性の許容範囲は,表6によ
る。
なお,附属書JBに従い,試験線量の点数及び線量計の数によって,許容範囲を変更してもよい。
表6−Hp(0.07)の変動係数及び直線性の最小定格範囲及び許容範囲
最小定格範囲 定格範囲におけるHp(0.07)の変動係数及び直線性の許容範囲
変動係数
1 mSv未満 : 15 %以下
1 mSv以上11 mSv未満 : [16−Hp(0.07)/1 mSv]%以下
11 mSv以上 : 5 %以下
線量範囲 : 1 mSv ≦Hp(0.07)<3 Sv a)
直線性
Gi C0,r
.091U,c com ≦ Ucom ≦.111U,c com
G0,r Ci
注a) 末端部測定用線量計の場合の上限は,1 Svとする。
8.1.1.4 X・γ線のH*(10)の変動係数及び直線性
8.1.2によって試験したとき,X・γ線のH*(10)の変動係数及び直線性の許容範囲は,表7による。
なお,附属書JBに従い,試験線量の点数及び線量計の数によって,許容範囲を変更してもよい。

――――― [JIS Z 4345 pdf 14] ―――――

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表7−H*(10)の変動係数及び直線性の最小定格範囲及び許容範囲
最小定格範囲 定格範囲におけるH*(10)の変動係数及び直線性の許容範囲
変動係数
0.1 mSv未満 : 15 %以下
0.1 mSv以上0.5 mSv未満 : [18−3H*(10)/0.1 mSv] %以下
0.5 mSv以上20 mSv以下 : 3 %以下
20 mSv超 : 5 %以下
直線性
0.5 mSv未満及び20 mSv超
線量範囲 : 0.1 mSv ≦H*(10)<1 Sv
Gi C0,r
.091U,c com ≦ Ucom ≦.111U,c com
G0,r Ci
0.5 mSv以上20 mSv以下
Gi C0,r
.095U,c com ≦ Ucom ≦.105U,c com
G0,r Ci
8.1.1.5 X・γ線及びβ線のH'(0.07)の変動係数及び直線性
8.1.2によって試験したとき,X・γ線及びβ線のH'(0.07)の変動係数及び直線性の許容範囲は,表8によ
る。
なお,附属書JBに従い,試験線量の点数及び線量計の数によって,許容範囲を変更してもよい。
表8−H'(0.07)の変動係数及び直線性の最小定格範囲及び許容範囲
最小定格範囲 定格範囲におけるH'(0.07)の変動係数及び直線性の許容範囲
変動係数
0.1 mSv未満 : 15 %以下
0.1 mSv以上0.5 mSv未満 : [18−3H'(0.07)/0.1 mSv]%以下
0.5 mSv以上20 mSv以下 : 3 %以下
20 mSv超 : 5 %以下
直線性
0.5 mSv未満及び20 mSv超
線量範囲 : 0.1 mSv ≦H'(0.07)<1Sv
Gi C0,r
.091U,c com ≦ Ucom ≦.111U,c com
G0,r Ci
0.5 mSv以上20 mSv以下
Gi C0,r
.095U,c com ≦ Ucom U,c com
≦ .105
G0,r Ci
8.1.2 試験方法
変動係数試験及び直線性試験は,X・γ線又はβ線について別の素子をもつ線量計の場合には,それらの
素子全てについて行う。
Hp(10),Hp(3)及びHp(0.07)については,ファントムを用いて線量計への照射を行い,H*(10)及びH'(0.07)
については自由空間中で照射する。
試験は,線量計の有効測定範囲の各デカードの約20 %,40 %及び80 %について行う。各線量について,
指示値の平均値( G)及び標準偏差(si)から変動係数を求め,Ucom及びUc,comを附属書Aによって計算
i
する。基準条件における指示値の平均値を基準値( G)とする。また,自由空間中で照射したときとフ
0,r

――――― [JIS Z 4345 pdf 15] ―――――

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JIS Z 4345:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62387:2012(MOD)

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JIS Z 4345:2017の関連規格と引用規格一覧