JIS Z 4751-2-44:2018 医用電気機器―第2-44部:X線CT装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 10

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Z 4751-2-44 : 2018 (IEC 60601-2-44 : 2009,Amd.1 : 2012,Amd.2 : 2016)
附属書AA
(参考)
試験のためのX線条件の選択
CT装置で使用可能なX線管装置に負荷をかけて,CT装置を試験する場合は,印加できる負荷の回数
に厳しい制限が発生する。試験中は,一時もX線管装置の定格を超えないことが望ましい。これは,単発
の負荷に限らず,繰り返しの負荷が及ぼす陽極熱量及びX線管装置熱量への蓄積効果にも適用する。負荷
と負荷との間に冷却時間が必要なことは,この規格への適合性の判定に必要な全時間を決めるときの重要
な要因になり得る。
したがって,合理的な最小限の負荷の回数で適合性を確証できるように試験を計画することが重要であ
り,適切な計画をしなければ時間及び試験費用が過大になる。この規格の中の試験で,使用されるX線条
件の値が特に記載されていない場合は,可能なX線条件を試験者が任意に選択してもよいと解釈する。た
だし,試験で使用するX線条件の組合せは,予想される最悪条件を代表するものを含んでいることが望ま
しい。これらの組合せでの測定が適合しやすい場合,追加の確認測定は,可能なX線条件の中の他の値で
行ったほうがよい。一般則として最初の最悪条件に加えて,要求された適合性の任意の範囲の中で,3点
以上の確証は必要ないといえる。一時点の一つだけの要求よりは,むしろ必要な全ての要求を考慮して,
可能な範囲のX線条件を選択し,測定することが望ましい。
与えられた要求事項との適合性の最悪条件は,設計の技術的な要素に依存するといえる。試験費用の削
減に的を絞ると,適切な最小限の試験点数で試験者が適合性を確証できるように,製造業者は,全ての適
切な情報を開示することが望ましい。
規定した最大値の電源(の見掛けの)抵抗を考慮した状態で,試験で使用する電源電圧は,定格の90 %
であることが望ましい。

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附属書BB
(参考)
スキャン投影撮影(SPR)[13]のCTDIvolの評価
CTDIvol SPRすなわちスキャン投影撮影で得られたプレビュー画像に関連するCTDIvolの値は,CTDIwの項
及びN×Tの項によって求めることができる。
一定の寝台(天板)移動速度及び連続的な放射線の照射によって得られるスキャン投影撮影の画像に対
しては,次の式になる。
CTDIvol SPR CTDIw 管電流時間積 X線管電流 N T 天板移動速度
ここに, CTDIw/管電流時間積は,スキャン投影撮影(SPR)とは無関係だが,
管電圧及びN×Tの設定をスキャン投影撮影(SPR)中に用いた値とす
る。
管電流,天板移動速度及びN×Tは,スキャン投影撮影(SPR)中に用
いた値である。

――――― [JIS Z 4751-2-44 pdf 47] ―――――

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附属書CC
(参考)
この規格におけるCTDI100の概念:
CTDI100とCTDI∞との関係
CC.1 この規格におけるCTDI100の変遷
スキャンした範囲の中央領域での線量を表すCTDI∞は,CT線量指数[4]が最大となる最大平衡状態(飽
和値)に相当する。概念的に,CTDI∞は(z軸の範囲を広くすることに対応する)線量の増加の“平衡状
態”(飽和状態)に関係する。平衡状態(飽和状態)とは,広いスキャン範囲になることで散乱線量が増加
するが一方で直接線から遠ざかることで散乱線の影響は無視できる大きさにまで減少する状態のことであ
る。
CTDI D(z)
dz
N T
CTDI∞には,JIS Z 4751-2-44:2004で定義したCOMPUTED TOMOGRAPHY DOSE INDEX 100(CTDI100)
に含まれていない,つまり100 mmを超えた積分範囲の散乱線量が含まれる。
D(z)
50 mm
CTDI100 dz
50 mm NT
100 mmの範囲は,次の理由で規定したスキャン範囲に対応する。
− 代表的なCT作動条件のCT線量特性を比較する目的で,標準化するために臨床のCT検査における
任意の被検者のスキャン範囲に関係なく100 mmと決めた長さである。
CTDI100は,比較的短い長さのファントム(代表的には150 mm)で測定する。一方で,CTDI∞は,有限
な長さのファントム(直径は320 mm,長さは300 mm450 mmのPMMA製ファントム)を適切な範囲で
スキャンすることで推定できる。
CT装置の技術の進歩及び特にCTDI100で定義する100 mmの積分範囲を超える体軸(z軸)上のビーム
幅をもつCT装置の開発及びその適用のために,IEC 60601-2-44 第3版では,100 mm(N×Tは回転中心
におけるz軸上のビーム幅)を超えるN×Tにおいて,CTDI100の値が急激に低下することがないよう,第
3版で定義を修正する際に一時的な修正を行った。
50 mm
D(z)
CTDI100 紀
min N
50 mm T,100 mm
100 mmを超えないN×Tにおいて,CTDI100の第3版の定義は,現実とは異なるCTDI100の低下を排除
する一方で,さらに,その定義は,次の図に,重み付けCTDI(CTDIw)をCTDIw,∞,CTDIwの平衡(飽和)
値に対する百分率として,第2版及び第3版の曲線を重ね合わせて図示したビーム幅の関数として,特異
な変化を表す。
第3版でのビーム幅に対するCTDIwの複雑な特性は,品質保証における線量指標の観察及び長さ線量積
(DLP)から算出する実効線量の推定において矛盾している。
例えば,N×Tが20 mmでスキャン範囲が160 mmを超えるヘリカル(又はアキシャル)スキャンにお
いて,第3版に従って評価するときのCTDIvol及びDLPは,N×Tが160 mmをもつコーンビームシステム
が同じ範囲に当たる患者支持器(天板)を静止してスキャンした場合の値よりも小さくなる。

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図CC.1−z軸上のX線ビーム幅に対するCTDIw
図CC.1は,CTDIwの平衡(飽和)値を分母に,CTDIw値を分子にした百分率を縦軸に,直径320 mm
のPMMA製ファントムに沿ったビーム幅を横軸に特性を示した図である。これは,120 kVでスキャンし
た場合で,測定した結果及びz方向における幾何学的効率を100 %としてモデル化したモンテカルロ・シ
ミュレーションから推定したCTDIwを示す。
この図は,公表されたデータ(例えば,参考文献[17])と整合している。
矢印で示した3組の曲線は,IEC 60601-2-44の第2版,第3版及び第3.1版で定義したそれぞれのCTDI100
に次のように対応する。
− 実線 長いファントム(長さ500 mm)での結果を示す。
− 点線 短いファントム(長さ150 mm)での結果を示す。
CC.2 CTDI100のための新しい定義の導入及び正当化
第3.1版(201.3.203)では,改めて次のようにCTDI100の定義を見直している。
N×Tが40 mm以下の場合
+50 mm
D (z)
CTDI100 = dz
50 mmN T
N×Tが40 mmよりも大きい場合
+50 mm
DRef (z) CTDIfree air, N T
CTDI100 = dz
50 mm(N T) ef CTDIfree air, Ref
ここで,“Ref”と記載された添字を含むCTDI100の変数は,(N×T)Refが20 mm以下に対応する(N×T)
refとして選択したそれぞれの測定参考値を使って評価をすることである。
この新しい定義に対する物理的な正当性は,変数a/(N×T)の比に対する各々のCTDIw∞及びCTDIfree air
の比例性に関係する。ここで,変数aは,X線源(X線管焦点)の中心から入射側のz軸方向の絞り(コ

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リメータ)を通過して幾何学的に投影したアイソセンタ(回転中心)を通る回転軸(z軸)上の幅である。
a/(N×T)の比は,z方向における幾何学的効率の逆数であって,“オーバービーミング”の係数として
近似される。
変数aは,体軸上に沿った一次線の線量分布Dp(z=0)の半値幅に相当し,さらに,変数aは,ファント
ムに入射する一次光子エネルギー入射量を実際に制御している“エネルギー・ゲート”のよう(コリメー
タとして)に作用する。
要点としては,CTDI∞及びCTDIfree airは,ビーム幅140 mmの範囲を含む広範囲にわたってa/(N×T)
に比例する。また,(IEC 60601-2-44第2版で)これまで定義していたCTDI100は,限られたビーム幅の範
囲,すなわち,40 mmを超えない場合には同様に比例する(参考文献[17]及び前の図を参照)。
本質的に,物理的に長い測定ファントムを必要としない,第3.1版において概念的に定義し直したCTDI100
は,100 mmのスキャン範囲にわたってファントムをスキャンするときに生じ,かつ,ビーム幅とは関係
なく,ファントム内の一次光子エネルギー入射量に単純に比例する中心における累積線量に相当する。
前の図CC.1における水平な直線(第3.1版と指示している実線及び点線)が示すように,IEC 60601-2-44
の第3.1版において改訂したCTDI100の定義は,広範囲のビーム幅(図CC.1の横軸)にわたって,ファン
トム中心軸及び辺縁軸による線量指標(つまりCTDIw)を,平衡値(CTDI∞)に対して一定の比率に正規
化することで,第3版の矛盾を解消する。
このような補正によって,広いビーム幅をもつCTDI100の複雑な変化を解消する。
さらに,CTDI100の第3.1版の定義は,z軸上100 mmを超える広いビーム幅に対するIEC 60601-2-44の
第3版以前では部分的に又は全く考慮していなかったz方向における幾何学的効率を説明している。
CC.3 CTDI∞の過小評価
第3.1版でのCTDI100の定義は,技術進歩によって課題となった以前の定義に関連した問題の中の幾つ
かを解決している。その一方で,その定義は,CTDI100値をCTDI∞の値に近づけることを妨げている。
この制約によって,体幹部のスキャン範囲が300 mm450 mmのような日常的によく依頼され,最もよ
く適用されるCT検査に関する名目上の患者線量というものを,CTDI100を利用することによって,当然な
がら不正確な値として患者線量は,過小評価されている。
CTDI∞値は,CTDI100値よりもスキャン範囲の線量増加をより適正に表している。
したがって,IEC 60601-2-44の第3.1版の中で定義したCTDI100によるCTDI∞に対する過小評価を定量
化することが,この附属書CCの要旨である。
CT装置で直径320 mmのPMMA製ファントムを120 kVでスキャンした場合における経験,理論及び計
算の結果に基づいて,CTDI∞(平衡値)に対する第3.1版のCTDI100,c,CTDI100,p及びCTDIwの百分率と
しての推定値を次の表CC.1に集約している。
この表は,スキャン範囲がおよそ300 mmを超えるアキシャル又はヘリカルスキャンによる体幹部のCT
検査における患者線量の目安となる代表値として,CTDI∞に基づいた線量指標の評価に深く関係している。

――――― [JIS Z 4751-2-44 pdf 50] ―――――

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JIS Z 4751-2-44:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-44:2009(IDT)
  • IEC 60601-2-44:2009/AMENDMENT 1:2012(IDT)
  • IEC 60601-2-44:2009/AMENDMENT 2:2016(IDT)

JIS Z 4751-2-44:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4751-2-44:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7761-3:2007
手腕系振動―第3部:測定及び評価に関する一般要求事項
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0447:1997
マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60079-0:2010
爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
JISC60079-2:2008
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第2部:内圧防爆構造“p”
JISC60079-6:2004
爆発性雰囲気で使用する電気機械器具―第6部:油入防爆構造“o”
JISC60364-4-41:2010
低圧電気設備―第4-41部:安全保護―感電保護
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC6965:2007
ブラウン管の機械的安全性
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JIST60601-1-8:2012
医用電気機器―第1-8部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求事項―副通則:医用電気機器及び医用電気システムのアラームシステムに関する一般要求事項,試験方法及び適用指針
JISZ8736-1:1999
音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第1部:離散点による測定