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B 2710-3 : 2021
5.3.3 ワインドアップ特性試験の試験装置
試験装置は,試験を行うばねの両端を通常の使用条件と同等の状態で保持し,中央部にJIS B 2710-2に
規定する重ね板ばねに対する作用力2Fを加えた状態で正負のワインドアップトルクを加え得る構造とし,
かつ,トルクによるばねの回転中心又はその近傍に設けた指標の位置及び回転を測定するための機能を備
える。加える力2Fは,常用力とし,受渡当事者間の協定によって,常用力以外としてもよい。また,常用
力は試験中に一定に保つことが可能で,ワインドアップトルクを滑らかに,かつ,徐々に顧客指定の大き
さまで加えることが可能でなければならない。ワインドアップ特性試験における標準的なばねの支持方法
の例を,図3に示す。
図3−ワインドアップ特性試験におけるばねの支持方法の例
図3では,ばねの中央部に取り付けたアームの先端に,水平力Fwが作用してワインドアップトルクを
加える構造としている。最終リーフの圧縮側表面の中心穴部分から水平力Fw(N)の作用点Pまでのアー
ム長さLw(mm)は,受渡当事者間の協定による。
ワインドアップトルクT(N·mm)は,式(1)による。
TFw Lw (1)
ワインドアップは,ばねを自動車に組み付けたとき,加速及び減速に伴って発生するため,通常,アー
ム長さLwは,車軸の中心からタイヤ接地点までの距離と等しくする。
5.3.4 上下方向疲労試験の試験装置
試験装置は,ばねの両端を固定し,かつ,ばねを通常の使用状態と同等の機能をもつように保持し,中
央部の作用力中心に繰返し力を加えて,5.3.2に規定するたわみを繰り返し加え得る構造とする。このため,
装置には力及びたわみの動的な計測並びに記録装置を備えていなければならない。上下方向疲労試験にお
ける標準的なばねの支持方法の例を,図4に示す。
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図4−上下方向疲労試験におけるばねの支持方法の例
5.3.5 目玉疲労試験の試験装置
試験装置は,一般の疲労試験機を用いる。目玉疲労試験における6.10.1に規定する試験片の保持例を,
図5に示す。目玉は,通常の使用実態に合わせ,スプリングブラケット又は相当のジグを用い,スプリン
グピン又は同等のピンによって取り付け,必要に応じて潤滑を行う。通常,目玉中心と力の入力中心との
偏心量lVはゼロとするが,使用実態に合わせて,受渡当事者間でlVの値を取り決めてもよい。目玉中心か
らつかみ部の端までの距離lHは,ばねの板幅以上とする。なお,試験の際のブシュの使用の有無は,受渡
当事者間の協定による。
図5−目玉疲労試験における試験片の保持例
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6 測定及び試験方法
6.1 測定及び試験環境
測定及び試験は,JIS Z 8703に基づき,温度20 ℃±15 ℃及び湿度(65±20)%の環境にて行う。
なお,特別な環境下,例えば,高温下で実施する場合などの条件については,受渡当事者間の協定によ
る。
6.2 ブリネル硬さ測定
ブリネル硬さ試験は,JIS Z 2243-1によって,ばね板中央部の固定する部分の圧縮応力を生じる側で行
う。また,著しい脱炭の傾向が見られる場合は,JIS G 0558の6.1(顕微鏡による測定方法),又はJIS Z
2244-1に規定する試験方法によって測定する。
なお,ブリネル硬さ試験は,リーフの圧縮側の表面を軽く研削及び/又は研磨してから測定する。
6.3 表面状態
ばねの表面状態について,肌荒れ,きず及び有害な欠陥は,目視によって検査する。
6.4 ショットピーニング試験
ショットピーニング試験は,次による。
a) アルメンアークハイトの測定は,JIS B 2711の箇条6(アルメンストリップ),箇条7(アルメンアー
クハイトの測定)及び附属書C(アルメンゲージ)に従って行う。
b) カバレージの評価は,JIS B 2711の箇条8(カバレージの評価)及び附属書A(カバレージの標準写
真)に従って行う。
c) 圧縮残留応力の測定は,JIS B 2711の箇条11(残留応力の測定)及び附属書JB(残留応力の測定方
法)に従って行う。
なお,圧縮残留応力の測定は,受渡当事者間の協定によって省略可能である。
6.5 形状及び寸法測定
6.5.1 一般
形状及び寸法の測定方法として,ノギス,ハイトゲージ,ダイヤルゲージなどの測定機器を直接ばねに
接触させて測定する直接測定,投影機,カメラなどを使用する光学測定式,及びレーザーなどを使用した
電子測定による非接触測定式がある。限界ゲージを使用する方法は,寸法値を測定するのではなく,許容
差内かどうかの判定(検定)に使用する。測定項目は,顧客が指定した項目及び6.5.26.5.9による。
なお,どの測定方法を用いるかは,受渡当事者間の協定による。
6.5.2 中心穴
中心穴の直径の測定は,直接測定,光学測定式又は非接触測定式にて行う。直接測定の測定機器は,主
にノギスを使用する。
なお,コーナープレス(JIS B 0103の番号6213参照)又は面取りを施行している場合は,その影響が及
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んでいない中心穴の内部で測定する。
6.5.3 目玉の内径
目玉の内径の測定は,直接測定,光学測定式又は限界ゲージにて行う。直接測定の測定機器は,主にノ
ギスを使用する。
なお,限界ゲージの形状及び寸法は,受渡当事者間の協定による。
6.5.4 目玉軸線の傾き
図6に示す金属ブシュ用目玉軸線の傾きの測定方法は,図7による。ゴムブシュ用目玉軸線の傾きの測
定は,図7を参考に,受渡当事者間の協定による。
単位 mm
図6−金属ブシュ用目玉軸線の傾き
単位 mm
図7−目玉軸線の傾きの測定方法
6.5.5 目玉の幅
目玉の幅の測定は,直接測定,光学測定式又は限界ゲージにて行う。直接測定の測定機器は,主にノギ
スを使用する。
なお,限界ゲージの形状及び寸法は,受渡当事者間の協定による。
6.5.6 二番巻
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JIS B 2710-4の9.5.2(二番巻の寸法)に規定する二番巻の寸法の測定は,直接測定又は光学測定式にて
行う。直接測定の測定機器は,主にノギスを使用する。
6.5.7 組立幅
組立幅の測定は,直接測定,光学測定式又は限界ゲージにて行う。直接測定の測定機器は,主にノギス
を使用する。
なお,限界ゲージの形状及び寸法は,受渡当事者間の協定による。
6.5.8 胴締め長さ
JIS B 2710-4の図24[胴締めの長さ(まくらばねの場合)]及び図25[胴締めの長さ(担いばねの場合)]
に示す胴締め長さの測定は,直接測定又は光学測定式にて行う。直接測定の測定機器は,主にノギスを使
用する。
6.5.9 ばねつり穴
JIS B 2710-4の表17(まくらばね及び担いばねの寸法許容差)に規定するばねつり穴及びその偏心の測
定は,直接測定又は光学測定式にて行う。直接測定の測定機器は,主にノギスを使用する。
6.6 ばね特性試験
6.6.1 一般
ばね特性は,ばねに加わる力と,それによって生じるばねのたわみとの関係である。ばね特性試験は,
圧縮試験機にてばねに力を加えたときのたわみを測定して,力とたわみとの関係を求める試験である。こ
こでは,基本的なマルチリーフスプリングについてだけ規定するが,その他のばねについても,ここで規
定する方法と同様に行えばよい。ただし,トレーリングリーフについては,この試験は行わない。
なお,試験に先立ち,試験を行うばねには,顧客の指定する最大作用力を加え,これに耐え得ることを
確認する。
6.6.2 たわみの測定
たわみは,試験を行うばねに最大作用力まで静的な力を徐々に加え,ゼロまで力を戻した後に,再度,
力を徐々に加え,常用力に達したときに測定する。たわみを測定するときに加える力は,受渡当事者間の
協定によって,常用力以外としてもよい。また,最大作用力の指定がない場合は,常用力の1.8倍の力と
する。静的な力の精度は,試験を行うばねの最大作用力の1 %以内とし,たわみは,JIS Z 8401の規則B
によって,0.5 mm単位の数値に丸める。
6.6.3 スパン又はストレートスパンの測定
スパンは,試験を行うばねに最大作用力まで静的な力を徐々に加え,ゼロまで力を戻した後に,再度,
力を徐々に加え,常用力に達したときに測定する。スパンを測定するときに加える力は,受渡当事者間の
協定によって,常用力以外としてもよい。ストレートスパンは,反りを観察しつつ静的な力を加え,目玉
径を含まないリーフの反りがゼロとなったときの目玉中心間の距離を測定する。
静的な力の精度は,試験を行うばねの最大作用力の1 %以内とし,スパン又はストレートスパンは,JIS
Z 8401の規則Bによって,0.5 mm単位の数値に丸める。スパン又はストレートスパンの測定は,直接測
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JIS B 2710-3:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.160 : ばね
JIS B 2710-3:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0103:2015
- ばね用語
- JISB0156:2015
- ばね記号
- JISB2710-1:2008
- 重ね板ばね―第1部:用語
- JISB2710-1:2020
- 重ね板ばね―第1部:用語
- JISB2710-2:2008
- 重ね板ばね―第2部:設計方法
- JISB2710-2:2020
- 重ね板ばね―第2部:設計方法
- JISB2710-4:2008
- 重ね板ばね―第4部:製品仕様
- JISB2710-4:2021
- 重ね板ばね―第4部:製品仕様
- JISB2711:2013
- ばねのショットピーニング
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7512:2018
- 鋼製巻尺
- JISB7514:1977
- 直定規
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISB7517:2018
- ハイトゲージ
- JISB7721:2018
- 引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
- JISB7724:2017
- ブリネル硬さ試験―試験機の検証及び校正
- JISG0558:2007
- 鋼の脱炭層深さ測定方法
- JISG0558:2020
- 鋼の脱炭層深さ測定方法
- JISZ2243-1:2018
- ブリネル硬さ試験―第1部:試験方法
- JISZ2244-1:2020
- ビッカース硬さ試験―第1部:試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態