この規格ページの目次
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B 8577-2 : 2019
b) 計量器の電源は含まれていないもの
c) 必要な点検装置を備えているもの
6.10.5 印字装置
印字装置は,6.10.4が適用可能な補助装置であるとみなされる。
7 初回検査
7.1 一般事項
初回検査は,十分な精度をもつ適切な標準器を使って実施しなければならない。これらの標準器は,適
切な計量トレーサビリティを保証する校正プログラムにかけなければならない。
各個別計量器の初期検定は,使用前にJIS B 8577-1の箇条4箇条9の要件への適合確認のために実施
される。
通常,試験は,計量システム全体に対して実施することが望ましい。計量システムのサイズ若しくは構
成によって,又は試験の種類によって,その計量システム全体を試験することができない場合,又はその
システムの特定構成要素又は装置だけが懸念される場合,適用可能な構成要素又は装置に対して該当する
試験を個別に実施してもよい。そのような試験は,その構成要素又は装置の定格動作条件を反映するよう
な模擬測定装置を実現される場合にだけ容認される。
この初回検査は,二段階で実施してもよい。(7.3参照)。
注記 試験目的で計量器又はその構成要素を取り外すことは意図されたことではない。
7.2 一段階での初回検査
計量システムの初回検査は,その計量システムを分解せずに搬送可能であること,かつ,代表的な使用
条件の下で検査を受けることができるならば,一段階での実施でよい。検査場所は,そのシステムを作動
させる実際の現場でよい。その他の場合には,二段階での初期検査を実施しなければならない。初回検査
が一段階で実施される場合,7.37.5の全ての審査及び試験を実施しなければならない。
7.3 二段階での初期検査
初回検査を二段階で行う場合,その第一段階は原則的に次の試験を含まなければならない。
− 関連する補助装置を含むメータの適合性の審査(それぞれの型式への適合性)
− 関連する補助装置を含むメータの審査
第二段階は,次を含まなければならない。
− メータ並びに補助装置及び追加装置を含む計量システムの適合性の審査
− 計量システムの審査。可能な場合,この審査は,その計量システムの動作条件の限度内で実施される。
7.4 初回検査時の審査
試験を始める前,次の審査を行わなければならない。二段階で検査を行う場合,これらの審査は極力第
一段階で行わなければならない。
− 型式への適合性を確認し,その設計及び構造(JIS B 8577-1)の一般的評価を得るための目視検査
− 表記事項(JIS B 8577-1の箇条7参照)の完全性及び正確性
− 取扱説明書(JIS B 8577-1の箇条8参照)の存在,完全性及びその言語
− 使用場所における電源電圧及び周波数と計量器ラベルの仕様との適合
− 実際の環境条件と関連する標記及び文書類との適合
− 表示機構(JIS B 8577-1の5.1参照)
− 印字装置及び用紙のタイプ(JIS B 8577-1の6.3.4参照)
――――― [JIS B 8577-2 pdf 31] ―――――
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− 測定範囲(JIS B 8577-1の5.6参照)
− 不正行為に対する保護手段の検証(JIS B 8577-1の6.10参照)
− 堅ろう(牢)な記憶装置,印字装置などのハードウェアの完全性及びそれの承認型式への適合性(JIS
B 8577-1の6.4及び6.3参照)
− 封印装置(JIS B 8577-1の箇条9参照)
7.5 初回検査時の試験
7.5.1 試験を実施するための計量事前条件
性能試験は,定格動作条件下で実施しなければならない。試験を開始する前に,計量システムは,熱的
安定化のために十分であるとみなされる時間にわたり,スイッチを入れていたことを確認しなければなら
ない。
7.5.2 試験に使用する流体
製造業者が指定し,型式審査で妥当性が確認されている場合,計量システム又はメータの検査は,空気
(又は別の流体)で実施してもよい。
7.5.3 初期検査の段階
7.5.3.1 試験は,各段階で,測定対象のガスで実施することが望ましい。
7.5.3.2 第一段階の間,少なくとも計量器に関連している(独立した計量器又は関連する補助装置を取り
付けた計量器,又はサブシステムに内蔵されることがある計量器)。第一段階に関わる試験は,製造業者の
工場内にあるような試験台又は設置済みの計量システムに装置して実施してもよい。
7.5.3.3 この第一段階は計量用計算機にも関与しなければならない。必要であれば,計量に関連する演算
装置及び計量器は,制御用演算装置とは別に検査することができる。
7.5.3.4 第二段階は,実際の動作条件での計量システムに関連する。第二段階は,現実の動作条件内で設
置場所において行われる。しかし,第二の段階は,計量システムを分解することなく搬送できる場合及び
その計量システムで意図した動作条件下でその試験を実施できる場合,代替的な場所で実施してもよい。
7.5.3.5 計量システムの電子機器の初期検査は,型式評価の一部を兼ねてもよい。
7.5.4 実施すべき試験
最も理想的とみなされる試験手順は7.5.5に規定されたものである。しかしながら,7.5.6に規定した更
に現実的な手順を代案として使用することができる。
7.5.5 望ましい手順
注記 次の項に引用した試験数については,表3及び表4を参照。
7.5.5.1 初期検定には少なくとも次のものを含まなければならない。
− 全ての計量システムについて,該当する場合,バンク圧力は,規定の試験シリンダへの充がシーケ
ンス制御装置の動作の全ての段階を起動させるようなものでなければならないことを条件として,燃
料充所で利用できるいずれか一つの条件での1回の試験。
− シーケンス制御装置を利用する充所用計量システム又はそれ自体のシーケンス制御装置を内蔵した
計量システムに対しては,試験1にできる限り対応した1回の試験。ただし,試験3も考慮してもよ
い。
− それ自体のシーケンス制御装置を内蔵していない又はシーケンス制御装置を使わない燃料充所で使
用する計量システムの試験に対しては,試験4にできる限り対応した1回の試験。ただし,試験6も
考慮してもよい。
型式承認証明書は,実施するのがよい試験の追加的情報を提供してもよい。
――――― [JIS B 8577-2 pdf 32] ―――――
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7.5.5.2 少なくとも試験の一つは,実際の燃料充所の現場で実施することが望ましい。試験1及び/若
しくは試験3,又は試験4及び/若しくは試験6は場合によっては試験所で行ってもよい。
試験条件は,次のとおりでなければならない。
− 特定計量システムに対して特定の燃料充所で利用できる最大流量を達成しなければならない。
− 特定計量システムに対して特定の燃料充所で利用できる最大流量は,その計量システムの規定最大
許容流量以下でなければならない。
− 5.2.5.2に規定した試験条件を満たさなければならない。
− 実際の計量システムのシーケンス制御動作は,試験所で使用するものよりも速くてはならない。
7.5.5.3 初期検定時の試験は,定格動作条件内で周囲温度の下で実施しなければならない。その場合,次
のようでなければならない。
a) それぞれ適用する試験は,2回実施しなければならない。
b) それぞれの個別の誤差は,検定が現場又は試験所で行われるかどうかによって,JIS B 8577-1の5.4.1
に規定したMPEについての要件を満たさなければならない。
7.5.6 代替手順
この手順の場合,次の条件が適用される。
a) 試験は,該当する場合,バンク圧力は,規定の試験シリンダへの充がシーケンス制御装置の動作の
全ての段階を起動させるようなものでなければならないことを条件として,燃料充所で利用できる
条件で実施される。
b) その試験条件は,試験期間中の最大流量がその特定計量システムに対して特定充所で得られる理論
的最大流量の80 %未満となるものでなければならない。
c) 特定の計量システムに対して特定の充所で得られる理論的最大流量が,その計量システムの最大許
容流量以下であることを設計で確認しなければならない。
d) 初期検査時の試験は,定格動作条件内の周囲温度において実施する。
e) 実際の使用条件を十分代表する試験が行われる。一般的に,この条件は次のシーケンスで遂行される
と考えられる。
− 試験容器を空からPvまで充する。
− 試験容器を0.5 Pvまで排気する。
− 試験容器を0.5 PvからPvまで再充する。
f) このシーケンスは,MPEと比較する二つの計量結果を提供する。適用する試験をそれぞれ少なくとも
2回実施して,必要な限りこの項の第一パラグラフの要件を満たす。
g) それぞれの個別誤差は,JIS B 8577-1の5.4に規定したMPEについての要件を満たさなければならな
い。
h) 型式承認証明書は,実施するのがよい試験について追加的な情報を提供してもよい。
7.6 検査標識及び封印
初期検査合格後,検査標識及び封印を貼付しなければならない。
8 後続検査
8.1 一般
原則として後続検査の試験は,計量システム全体に対して実施される。
――――― [JIS B 8577-2 pdf 33] ―――――
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8.2 後続検査時の試験
8.2.1 後続検査試験は,7.5に規定されたように実施しなければならない。
8.2.2 検査の第一段階は,そのメータの測定素子上の保護標識が損傷している場合にだけ繰り返すことが
望ましい。この段階は,検定の第一段階の条件が満たされている場合,並びにその計量システムが最小測
定量及びそれよりも大きな量に対応する送出ガス量での試験にかけることができる場合,その計量システ
ムの試験に置き換えてもよい。誤差を決定するため,可能な場合,その最大流量に達することが望ましい。
8.2.3 補助装置は,保護標識が損傷していない場合には,予備審査にかけられたとみなさなければならな
い。その補助装置の簡易審査中は,低減した測定回数を実施することで十分である。
8.3 検査の種類及び検査項目
計量システムの検査は,型式検査及び受渡検査とし,それぞれ表27の項目について行い,箇条4箇条
7の規定に適合しなければならない。
8.4 型式検査及び受渡検査
計量システムの検査は,次による。
a) 型式検査 ある型式について,設計上規定された性能全般に関する規定の条項(表27の○印)に適合
しているかどうかを量産開始前に判定する検査のことをいい,型式ごとに必ず行わなければならない。
b) 受渡検査 受渡検査とは,既に型式検査を終了したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする
場合,必要と認められる規格の条項(表27の○印)を満足しているかどうかを判定する検査のことを
いい,器差検査は全数を行うが,それ以外の検査は,合理的な抜取検査方式を用いてもよい。
また,器差検査の検査場所は製造業者から出荷した後,計量性能の影響が避けられない場合は,設
置場所で実施しなければならない。
8.5 製造業者の遵守事項
製造業者は,次の事項を遵守しなければならない。
a) 検査は,自社,第二者(受渡当事者間の相手)及び第三者のいずれで実施してもよいが,適合,不適
合の最終判断は,自社で行わなければならない。
b) 試験結果及び適合又は不適合の判定結果を示す検査成績書などの検査記録は,少なくとも3年間は保
存しなければならない。
c) 型式検査は,量産を開始する前に8.4 b)に適合していることを確認しなければならない。検査を行う
型式の区分は,計量性能への影響に応じ,製造業者が決定する。ただし,受渡当事者間で決定する場
合は,この限りではない。
8.6 標準器
後続検査は,十分な精度をもつ適切な標準器を使って実施しなければならない。これらの標準器は,適
切な校正プログラムにかけなければならない。
――――― [JIS B 8577-2 pdf 34] ―――――
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表27−検査の項目(△は推奨項目)
項目 型式検査 受渡検査 この規格の試験方法の箇条
器差検査 ○a) ○b) −
構造
(1) 表示機構の一般要件 ○ ○ −
(2) 目量 ○ ○ −
(3) 複数の表示装置又は印字装置c) ○ ○ −
(4) 最小許容誤差 ○ ○b) −
(5) 測定量 ○ ○ −
(6) 流量 ○ − −
(7) 脱圧量 ○ − −
(8) 周囲条件 △ − −
(9) 定格動作条件 ○ − −
(10) 最大許容誤差及び最小許容誤差に適用される条件 ○ − −
(11) 表示機構c) ○ ○ −
(12) 価格表示機構c) ○ ○ −
(13) 検査表示機構c) ○ ○ −
(14) 印字装置c) ○ ○ −
(15) 記憶装置c) ○ ○ −
(16) データ伝送c) ○ ○ −
(17) 表示機構のゼロ戻し装置 ○ ○ −
(18) 定量装置c) ○ ○ −
(19) 計量用計算機 ○ ○ −
(20) 電源装置 ○ − −
(21) ゼロ流量応答 ○ − −
(22) ポストペイメントc) ○ − −
(23) プリペイメントc) ○ − −
(24) 電池 ○ − −
(25) 計量システムの設置に関する留意事項 ○ − −
(26) 不正行為に対する保護 ○ ○ −
(27) 補助装置 ○ − −
(28) トランスファポイント ○ − −
(29) 分岐配管及びう(迂)回配管 ○ − −
(30) 流量センサと表示装置との間の接続 ○ − −
(31) 調整装置c) ○ ○ −
(32) 補正装置c) ○ ○ −
性能
(1) 計量上の要件
精度 △ − −
繰返し誤差 △ − −
最小測定量 ○ − −
耐久性d) ○ − −
(2) 高温(耐熱性) △ − −
(3) 低温(耐寒性) △ − −
(4) 温湿度サイクル(12+12時間サイクル) △ − −
(5) 電圧変化 △ − −
(6) 瞬時停電 △ − −
(7) バースト △ − −
――――― [JIS B 8577-2 pdf 35] ―――――
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JIS B 8577-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- OIML R 139-2:2014(MOD)
JIS B 8577-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.30 : 測定機器
JIS B 8577-2:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8577-1:2019
- 自動車用圧縮天然ガス燃料計量システム―第1部:計量及び技術要件
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- 環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
- JISC60068-2-2:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
- JISC60068-2-30:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
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- 環境試験方法―電気・電子―第2-47部:動的試験での供試品の取付方法
- JISC60068-2-64:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-64部:広帯域ランダム振動試験方法及び指針(試験記号:Fh)
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- 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
- JISC61000-6-2:2019
- 電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格