JIS C 9502:2014 自転車用灯火装置 | ページ 4

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の種類Fの鉛筆を用いて鉛筆引っかき抵抗性試験を行ったとき,塗膜に破れがあってはならない。

11.3 めっき

a) ニッケルめっき及びニッケル−クロムめっきを施した部分のめっき厚さは,JIS H 8617に規定する表
2の2級以上とする。
b) 電気亜鉛めっきを施した部分のめっき厚さは,JIS H 8610に規定する表1の2級以上とする。

12 構造

  灯火装置の構造は,14.7で試験を行ったとき,次の各項に適合しなければならない。ただし,その製品
に該当しない事項については,適用しない。
a) 灯火装置の各部は,防水及び防じんの措置が施されており,かつ,自転車の走行による振動で,緩み,
破損,電気的接触不良,接続不良などが生じない構造でなければならない。
b) ダイナモの電機子巻線は,十分な絶縁処理が施されており,各端子部には,フェノール樹脂又はこれ
と同等以上の耐湿性をもつ絶縁材料を用いなければならない。
c) ダイナモの支持金具は,ダイナモを取り付けたときに使用上十分な強度をもち,また,車体部を配線
の一部として使用するものは,車体部との間の電気的接触が十分な構造でなければならない。
d) ダイナモは,通常の使用状態でローラとタイヤ又はローラとリムは滑らない構造とする。また,使用
しない場合は,ローラをタイヤ又はリムから確実に離すことができ,走行中の衝撃などで容易に作動
しない構造とする。ただし,ハブダイナモは除く。
e) 自動で点灯及び消灯する機能をもつ前照灯では,夜間及び視界が50 m以下であるような場所2)におい
て確実に点灯する構造3)でなければならない。また,走行中の衝撃などで容易に作動してはならない。
注2) “視界が50 m以下であるような場所”の例には,トンネルの中,濃霧のかかっている場所な
どがある。
3)
“確実に点灯する構造”とは,濃霧のかかっている場所でも自動で確実に点灯する構造,又
は自動で点灯しない場合に,手動で強制的に点灯できる構造のことをいう。
f) 自動で点灯及び消灯する機能をもつ前照灯では,乗員が暗いと判断したときに乗員の意思によって,
手動で強制的に点灯できる機能をもたなければならない。
g) ハブダイナモにおける自転車用ハブに関わる性能及び構造は,JIS D 9419の規定に適合しなければな
らない。
h) 前照灯の反射鏡は,光の反射集光に適する構造であって,かつ,良好な表面処理が施されており,容
易にきず,ひずみなどが生じないものとする。
i) 電球を光源とする灯火装置の電球は,JIS C 7510に規定するもの又はこれと同等以上の性能をもつも
ので,その灯火装置の定格に適合したものとする。ただし,2灯用の定格電圧6 V,定格出力3.2 Wの
前照灯に用いる電球は,JIS C 7510の1.4(種類)で規定する,D6V3WE,D6V3WEP又はこれらと同
等の性能をもつものとする。
j) 電球を光源とする灯火装置は,予備電球が格納できる構造でなければならない。
k) 電池を電源とする灯火装置は,一次電池の取替え時期,又は二次電池の充電時期を示すインジケータ
をもつことが望ましい。
l) コードの接続部は,各方向に対し,10 Nの引張力に耐えなければならない。

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13 外観

  灯火装置の外観は,14.7によって試験を行ったとき,次の各項に適合しなければならない。
a) 操作,掃除などのときに容易に手が触れる部分は,ばり,かえりなどがなく滑らかであるものとする。
b) めっき又は塗装を施した面には,著しいきず,素地の露出,がれ,さび,その他著しい欠点があっ
てはならない。
c) めっき,塗装などの表面処理を施さないもの又は生地の面には,さび,割れ,著しいきず,その他著
しい欠点があってはならない。

14 試験方法

14.1 前照灯の光度試験

14.1.1 光度の測定
a) 試験方法1 前照灯の光線の中心を図2に示す水平面(H面)から下方へ3.5°の基準軸を含む垂直面
(V面)上の測定点Aに一致させ,スクリーン面の測定点A,測定点B及び領域Cにおける光線の照
度を測定し,光度値A光度値Cを求める。
光度の測定は,逆二乗法則が適用できる十分に長い距離で行う。光源は,前照灯の基準中心とみな
す。受光器は,前照灯の基準中心において,10′と1°との間の角度となるようにする。測定点A(V
面上の3.5°D)は,光線の中心内になければならない。光線の中心以外の全ての測定点においては,
15′の幾何学的公差を許容する。
1) 試験電圧 試験電圧は,電源の種類によって正弦波に近い交流(周波数50 Hz又は周波数60 Hz)
又は直流の定格電圧とする。
なお,ダイナモを自転車の速度15 km/hで稼動させてもよい。
2) 照度計 照度計は,JIS C 1609-1に規定するA級の照度計又はこれと同等以上の性能をもつ照度計
を用いる。
3) 照度測定 照度測定は,試験電圧で電球は約10 分間,LEDは約30分間点灯させ,特性がほぼ一定
になったとき,各測定点において行う。
なお,光源の発光波形が周期的に変化する場合には,光電出力の積分時間は,点灯周期の整数倍
か,又は平均化処理によって再現性を確保する。
4) 光度値の算出 光度値は,次の式によって算出する。
2
I EL
ここに, I : 光度値(cd)
E : 照度値(lx)
L : 測定距離(m)
b) 試験方法2 光度の測定(光度試験)は,前照灯とスクリーン面との距離を5 mとし,図3のスクリ
ーン面の水平面と垂直面との交点Aに前照灯の光線の中心を一致させ,スクリーン面の測定点(A
E)における光線の照度を測定し,光度値A光度値Eを求める。
なお,試験電圧,照度計,照度測定,及び光度値の算出は,14.1.1 a) 1)4)による。
14.1.2 前照灯から放射される光線の色
前照灯から放射される光線の色は,JIS Z 8724によって色度座標(x,y)を求める。ただし,この測定
の代わりに,放射される光線の色と,JIS Z 8701の標準の光Aに近い光源を標準限界フィルタと組み合わ
せて表4,表5又は表6に示す色度座標を範囲とする光線の色とを肉眼で比較判定してもよい。

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14.2 尾灯の光度試験

14.2.1 光度の測定
光度の測定は,逆二乗法則が適用できる十分に長い距離で行う。光源は,尾灯の基準中心とみなす。受
光器は,尾灯の基準中心において10′と1°との間の角度となるようにする。測定点HVは,光線の中心
内になければならない。光線の中心以外の全ての点においては,15′の幾何学的公差を許容する。
なお,試験電圧,照度計,照度測定,及び光度値の算出は,14.1.1 a) 1)4)による。
14.2.2 尾灯から放射される光線の色
尾灯から放射される光線の色は,JIS Z 8724によって色度座標(x,y)を求める。ただし,この測定の
代わりに,放射される光線の色と,JIS Z 8701の標準の光Aに近い光源を標準限界フィルタと組み合わせ
て表7に示す色度座標を範囲とする光線の色とを肉眼で比較判定してもよい。

14.3 ダイナモの運転特性試験

  運転特性試験は,次の試験条件によって行う。
a) 運転方法 ダイナモは,自転車に取り付けて稼働させるか又はこれに相当する方法で稼働させる。
b) 試験用負荷 試験用負荷は,表10の抵抗値又は発電ランプの定格電圧及び定格出力から計算された抵
抗値の抵抗器を負荷として用いる。また,抵抗値の許容差は,±0.5 %とする。
表10−試験用負荷
区分 定格電圧,定格出力 抵抗値

1灯用 6 V 2.4 W 15
6V3W 12
6V6W 6
2灯用 6 V 3.2 W,3.2 W 11.25,11.25
c) 電圧計 電圧計は,JIS C 1102-2に規定する1.0級整流形電圧計又はこれと同等以上の性能をもつ正確
な実効値を示す低消費形の電圧計を用いる。
なお,電圧計の内部抵抗は,固定抵抗負荷に含める。
d) 周囲温度 周囲温度は,20 ℃±2 ℃とする。

14.4 一次電池を使用した前照灯及び尾灯の光度の維持試験

  試験する灯火装置に未使用の一次電池(使用推奨期限内のもの)を取り付ける。製造業者の推奨する一
次電池があれば,その電池を使用する。試験は,周囲温度20 ℃±2 ℃,相対湿度(60±15)%で行う。
自転車用標準光源を全負荷(すなわち,ほかの灯火装置がある場合には,それらの照明装置を含める。)
で,連続作動させる。LEDを光源とする前照灯は5時間後の電圧,電球を光源とする前照灯は2時間後の
電圧,尾灯は10時間後の電圧を測定し,その電圧を使用して光度を試験する。
なお,光度値の切替えがあるものは,光度値の小さい方(low)で試験する。

14.5 二次電池を使用した前照灯及び尾灯の光度の維持試験

  灯火装置4)に添付された取扱説明書に従って,電池を充電する。
全負荷状態での電圧を測定する。その電圧が最初の電圧の75 %に低下するまで,灯火装置を作動させる。
取扱説明書に従って,電池を再充電する。灯火装置を,温度20 ℃±2 ℃の中に24時間30時間放置す
る。
灯火装置を,製造業者が灯火装置に表示している最大使用時間まで,周囲温度20 ℃±2 ℃の中で作動

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させる。
この試験期間終了時の全負荷状態での電圧を測定し,その電圧を使用して光度を試験する。
注4) 灯火装置がシステムの一部分である場合には,灯火装置をシステムに読み替える。

14.6 耐環境試験

  各試験において灯火装置は,適切な支持金具などを用いて固定し,自転車に取り付けた状態と同様な状
態で試験しなければならない。電池を電源とする灯火装置は,電池を取り付けた状態で試験を行う。また,
特に指定のない限り試験状態は,周囲温度23 ℃±5 ℃,相対湿度(65±20)%で行う。
14.6.1 灯火装置の耐振動試験
14.6.1.1 原理
自転車へ取り付けた状態とほぼ同様な姿勢に取り付け,路上での自転車の使用状態を想定した加振時間
によって繰り返し振動を加えるものとする。
14.6.1.2 試験装置及び試験方法
試験装置及び試験方法は,次に規定する2種類の試験方法[a)及びb)]のうち,適切な試験方法を選ん
で行う。
a) 試験方法1
1) 試験装置 試験装置は,図9に示す振動試験機で,次の特性をもつものを用いる。
振動試験機のテーブルは,一端がばねで支持されており,他端がその下側を鋼製の底金で合わさ
れている。これらの底金は,サイクルごとに一度,テーブルの落下完了のときに,鋼製の受けに接
触する。
カム及びばねを備えたテーブルの一端との間に位置しているばねの張力を調整し,接触点での力
が265 N以上310 N以下となるようにする。また,テーブルの下側の鋼製の底金が鋼製の受けから
3 mm持ち上がるように調整する。
2) 試験方法 設計された取付方法で,通常の作動位置と同様な位置に振動試験機に取り付け,表11
の条件で振動させる。
なお,ハブダイナモでは,単体又は車輪に組んだ状態でハブ軸部を振動試験機に取り付けて試験
を行う。
表11−振動試験
条件 内容
試験時間 分 60
振動数 Hz 12.5±0.8

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単位 mm
カム輪郭の半径a)
位置 半径 位置 半径 位置 半径
mm mm mm
1 14.000 8 15.461 15 17.594
2 14.000 9 15.765 16 17.899
3 14.064 10 16.070 17 18.204
4 14.241 11 16.375 18 18.509
5 14.546 12 16.680 19 18.686
6 14.851 13 16.985 20 18.763
7 15.156 14 17.289
注a) カム幅は,12 mm25 mmに調整する。
図9−振動試験機

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JIS C 9502:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6742-1:1987(MOD)

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JIS C 9502:2014の関連規格と引用規格一覧