JIS C 9620:2012 電気ホイスト | ページ 6

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C 9620 : 2012
50 000
E F F F
(
25 000
つ M8
D E F F

12 500
上 M7
C D E F

総 6 300 巻
装 M6
運 B C D E 上

転 3 200 機
等 M5
時 A B C 1 D 等

間 1 600 級
使 M4
A A B C

800
時 M3
A A A B

400
)
M2
200
M1
Lh (h)
100
0 0.5 0.63 0.8 1
荷重率 K
常態として定格荷重の 常態として定格荷重の 常態として定格荷重の 常態として定格荷重の
63 %以上80 %未満の
50 %未満の荷重の荷を 50 %以上63 %未満の 80 %以上の荷重の荷を
つるa) 荷重の荷をつるa) 荷重の荷をつるa) つるa)
注記1 図中の記号M1M8は,表2の巻上機等級を示す。
注記2 図中の記号AFは,クレーン構造規格のつり上げ装置などの等級(クレーン等級)を示す。
注記3 図中の太い実線は等級M5として設計された巻上機がもつ理論上の総運転時間,網掛け部分は表2に示す等級
の考え方に基づいた等級M5の巻上機が使用できる範囲を示している。使用者がクレーン等級D(つり上げ装
置などの使用時間 : 1 600時間以上3 200時間未満,区分 : 常態として定格荷重の80 %以上の荷重の荷をつる)
の巻上機を選定する場合,巻上機等級としてはM6が必要である。ここで,荷重率及びつり上げ装置などの使
用時間の計画値が図中の1の箇所であったとき,使用者が製造業者に詳細な使用条件を提示して確認すること
によって,等級M5の巻上機を選定することができる。
注a) クレーン構造規格の区分による。
図A.2−荷重率及び総運転時間による等級の区分
A.2 残存耐用時間
A.2.1 一般
総運転時間は,定められた運転パターンに基づく理論上の寿命であるが,実際に使用した巻上機の残存
耐用時間は,使用状況の調査結果に基づき算出する。
A.2.2 残存耐用時間及び負荷
残存耐用時間は,当初想定したよりも負荷を軽くした状態で使用することによって延ばすことができる。
ただし,種々の対策によって劣化の進行を遅らせることはできても劣化そのものを停止させることは不可
能であることから,残存耐用時間は,負荷を軽くした分だけ無条件に延びるわけではない。また,負荷を
上げた場合は,残存耐用時間が想定よりも短くなることに留意する必要がある。等級及び総運転時間は,
A.1.2に示す4種類の荷重率で年間稼働日数を250日として10年間使用することを想定して決めている。
なお,使用条件が途中で変わることで残存耐用時間が10年よりも延びる場合もあれば,逆に10年以内
に残存耐用時間がなくなる場合もあるため,定期的に確認する必要がある。

――――― [JIS C 9620 pdf 26] ―――――

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C 9620 : 2012
A.2.3 残存耐用時間に関する注意事項
残存耐用時間に関する注意事項を,次に示す。
a) 例えば,等級M5のホイストを,荷重の状態“中”(荷重率K=0.63)で使用することを想定した後,
荷重の状態“軽”(荷重率K=0.5)に下げて運転すれば,残存耐用時間は2倍に延長できる。逆に荷
重の状態“重”(荷重率K=0.8)にすれば,残存耐用時間は1/2に短縮する。このため,実際の使用状
況を調査してなるべく正確な荷重の状態及び運転時間を記録すれば,それに基づいて残存耐用時間を
算出することによって,巻上機が使用できる時間を正確に把握することが可能となる。
b) 例えば,レンタル機械の場合には,使用者の用途によって様々な使われ方をする。この場合は,使用
する用途によって荷重の状態及び運転時間を推定するか,又は過去の運転履歴及び現場での実態調査
を参考に求める。
c) 例えば,機械のメンテナンス用に設置した巻上機のように,使用する日数が少なく,使用する時間も
僅かな場合(目安として年間運転時間が総運転時間の3 %を下回る場合)は,残存耐用時間を毎年算
出せず23年ごとぐらいの長い間隔で評価してもよい。ただし,毎年実施する年次自主検査において
は運転条件が変わっていないことを確認する。また,取扱説明書に記載している使用方法,点検,修
理などの指示事項は遵守する。
d) 使用履歴の分からない巻上機を使用する場合は,使用前(又は使用後の早い時期)に特別アセスメン
トを実施する。特に,製造後10年を経過している場合には,使用前に特別アセスメントを実施する。

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C 9620 : 2012
附属書B
(規定)
ドラムに巻き付けたロープ巻数とロープ固定端の締結力との関係
B.1 張力減衰比
ドラムの構造として,ロープの巻出し下限位置で,2巻き以上のロープがドラムに残っていなければな
らない。また,ロープ固定端におけるドラムのロープ端末止めは,ドラムに巻いたロープへの摩擦の影響
を加味し,定格荷重及びつり具の荷重によってウインチに生じる静的な力(ロープ固定端のロープ張力T2)
の2.5倍の力(必要締結力TB)に耐えなければならない。
一般に,ドラムに巻き付けたロープに,図B.1に示すロープ張力T1及びT2が生じるとき,ロープ巻数と
ロープ固定端のロープ張力との関係は,次の式(B.1)で求める。
T1 2( n)
e e (B.1)
T2
必要締結力TBは,次の式(B.2)及び(B.3)を満足しなければならない。
TB=2.5T2 (B.2)
T≧TB (B.3)
ここに, eα : 張力減衰比
TB : ロープ固定端(ドラムへのロープ端末止め)での必要締結力
(N)
T1 : 定格荷重及びつり具の荷重によって生じるロープ張力(N)
T2 : T1のロープ張力が作用しているロープをドラムにn回巻き付
けた後のロープ固定端に生じるロープ張力(N)
T : ロープ固定端での締結力(N)
: ロープと接触面(鋼材)との間の摩擦係数
α : ドラムへのロープ巻付け角度(rad)
e : 自然対数の底
巻数26回,=0.1の場合の巻付け角度及び張力減衰比を,表B.1に規定する。
表B.1−巻付け角度及び張力減衰比
巻数 n 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5 5.5 6
巻付け角度 12.566 15.707 18.849 21.991 25.132 28.274 31.415 34.557 37.699
α rad a) (720) (900) (1 080)(1 260)(1 440)(1 620)(1 800)(1 980)(2 160)
張力減衰比 3.51 4.81 6.58 9.01 12.34 16.90 23.14 31.68 43.37

注a) 括弧内は,単位を °(度)で表した場合のαの値である。
B.2 ロープ固定端での必要締結力の計算例
定格荷重2 t,つり上げ荷重2.1 tのウインチで,そのドラムに2巻きを余巻きしたときのロープ固定端で
の必要締結力(最小限度値)を求める。
重力加速度 g=9.807(m/s2)
ロープ張力 T1=2.1×1 000×g=20 595(N)
摩擦係数 =0.1(鋼材と鋼製ロープとの間の場合)
巻付け角度 α=12.566 (rad)(表B.1参照)

――――― [JIS C 9620 pdf 28] ―――――

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C 9620 : 2012
張力減衰比 eα=3.51(表B.1参照)
ロープ固定端でのロープ張力 T2=T1 / eα=20 595 / 3.51=5 868(N)
ロープ固定端での必要締結力TBはT2の2.5倍であることから,
必要締結力 TB=2.5 T2=2.5×5 868=14 670(N)
よって,ロープ固定端での実際の締結力Tは,14 670 N以上でなければならない。
図B.1−ドラムにかかるロープ張力

――――― [JIS C 9620 pdf 29] ―――――

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附属書C
(規定)
フックの強度計算
フックの強さ計算法を,危険断面の形状の異なる二つの例について,図C.1及び図C.2に示す。
なお,フックの強さは,単純はり計算とする。
危険断面の寸法(mm)
a
h1
h2
b1
b2
使用荷重に相当する力 : W(kN)
図C.1−計算法(その1)
図C.1によるフックの引張応力の計算方法は,次による。
A b1h1 b2h2
h1 h2
b1h1 h1 b2h2
2 2
C
A
R a c
1h
g c
b2 (h2g) 3
I1
3
b2g3
I2
3
b1 (C3 g3 )
I3
3
I I1 I2 I3
Z I
C
WR W
t
Z A
ここに, σt : フックの引張応力(MPa)

――――― [JIS C 9620 pdf 30] ―――――

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