JIS F 8081:2005 船用電気設備及び電子機器―電磁両立性 | ページ 3

                                                                                              9
F 8081 : 2005 (IEC 60533 : 1999)
5.2.4 補助器材 すべての試験用補助器材のリストを用意しなければならない。リストされた補助器材は,
その実際の動作状態を再現するのに十分なものでなければならず,すべての可能な動作形式が確実に実施
できなければならない。
5.2.5 配線と接地 EUTは,製造業者の仕様書及び設置要件に従って,すべての必要な配線及び接地接
続がなされなければならない。追加して接地を行ってはならない。
5.3 試験前調整
5.3.1 動作条件 最も代表的な機能に対して試験することを考慮し,製造業者はEUTの代表的な動作モ
ードを試験前に決定しなければならない。例えば,アナログ信号は,0 %,50 %及び100 %に相当する値,
又デジタル信号は,代表的な連続パルスデジタル信号列とする。特異点動作モードの選択には特に注意を
払わなければならない。
5.3.2 環境条件 EMC試験は,一般的な環境条件下で実施しなければならない。一般的な環境条件とは,
温度が+15 ℃+45 ℃の範囲,相対湿度が20 %75 %の範囲における任意の組合せ環境としなければな
らない。
上記の環境下で試験を行うことが実際的でない場合,実際の試験中の環境条件に対する注釈を,試験成
績表に付記しなければならない。
5.3.3 試験用ソフトウェア 各種動作モードに使用する試験用ソフトウェアは,識別されていなければな
らない。
5.4 合格基準 各ポートの試験及びその合否基準を規定しなければならない。合格基準は,できる限り
定量的な値で規定しなければならない。
評価のための性能基準は,次による。
性能基準 A EUTは,試験中及び試験後に期待された動作を継続しなければならない。関連機器の
規格及び製造業者発行の技術仕様書で規定される性能低下及び機能喪失は許されない。
性能基準 B EUTは試験後に期待された動作を継続しなければならない。関連機器の規格及び製造
業者発行の技術仕様書で規定される性能低下及び機能喪失は許されない。ただし,試
験中の自己復帰可能な性能低下又は機能喪失は許されるが,実際の動作状態の変化又
は記憶されたデータの変化は許されない。
性能基準 C 試験中及び試験後の一時的な性能低下又は機能喪失は,機能が自己復帰するか,又は
関連機器の規格及び製造業者発行の技術仕様書で規定される制御動作よりも機能復帰
が可能であることを条件に許される。
5.5 EMC試験の適用範囲 適用される個々の試験は,表1の機器試験マトリックスに基づくEMC試験
計画の中に規定しなければならない。試験内容,試験方法,試験の特質及び試験構成は,6.2及び7.2に参
照された基本規格による。これに加えて,試験の実際的な実施のために必要な情報は,この規格に与えら
れている。場合によっては,試験適用の詳細を,EMC試験計画に規定するのが望ましい。
個々の試験の性能基準は,表1による。
備考 通常,この規格で規定された以上に追加のEMC試験は要求されない。

6. エミッション要件

6.1   エミッション試験条件 計測は,調査する周波数帯域における最高のエミッションレベルとなる
EUT動作状態で実施しなければならない(5.参照)。
備考1. ここで規定される伝導エミッションの制限値は,ポートごとに与えられる。

――――― [JIS F 8081 pdf 11] ―――――

10
F 8081 : 2005 (IEC 60533 : 1999)
2. 受信周波数範囲内の放射エミッション要件は,船橋及び甲板ゾーンにおける妨害発生源と受
信アンテナとの間の最小距離を3 mと仮定している。この距離が3 m未満の場合,別に両立
性解析が必要である。
計測は,エミッションの形式ごとに,明確に定義し,再現可能な状態で実施しなければならない。試験,
試験方法及び試験構成の内容は,表2及び表3に示す基本規格による。計測は,最大値検出器で実施しな
ければならない。
CISPR 16-1の計測帯域幅の間隔は,周波数範囲10 kHz150 kHzで200 Hz,周波数範囲150 kHz30 MHz
で9 kHz,周波数範囲30 MHz2 000 MHzで120 kHzである。IEC 60945に従って計測帯域幅の間隔は,
周波数範囲156 MHz165 MHzでは,9 kHzとしなければならない。

――――― [JIS F 8081 pdf 12] ―――――

                                                                                                                                          11
F 8081 : 2005 (IEC 60533 : 1999)
表1 機器試験マトリックス
(x : 必要試験 ; − : 試験不要)
CISPR CISPR IEC JIS C JIS C JIS C JIS C JIS C JIS C JIS C
16-2 16-3 61000- 61000- 61000- 61000- 61000- 61000- 61000- 61000-
グル 機器及び設置 4-16 4-11 4-11 4-4 4-5 4-6 4-2 4-3
適応装置の例
ープ グループ 導電エ 放射エ 導電低 電源変 電源フ ファスト サージ 導電高 静電気 電磁界
ミッシ ミッシ 周波数 動 ェイラ トランジ 電圧 周波妨 放電
ョン ョン 妨害 ー ェント 害 (ESD)
A 無線通信及び船用無線通信及び航海機船用無線通信及び航海機 x x x x x x x x x x
航海機器 器,システム 器用送受信機
B 発電及び変換電気機器 誘導モータ/発電機 - - - - - - - - - -
装置 同期機器 x x - - - - - - - -
直流機器 x x - - - - - - - -
電気装置によって制御さ x x x x x x x x x x
れる電気機器
特別電気機器 x x x x x x x x x x
励磁装置 AVR : 自動電圧調整機 x x x x x x x x x x
AVR付加装置 x x x x x x x x x x
変換装置 サイクロコンバーター x x x x x x x x x x
シンクロコンバーター x x x x x x x x x x
(DCリンク)
パルス幅変換装置 x x x x x x x x x x
直流変換装置 x x x x x x x x x x
トランス - - - - - - - - - -
C パルス電源で航海装置 レーダ,ソナーシステム及 x x x x x x x x x x
動作する装置 び音響測深装置
D 遮断装置及びサーキットブレーカ/コ電子装置なしのもの - - x - - - - - - -
制御装置 ンダクター
電気制御装置 x x x x x x x x x x
リレー制御装置 - - - - x - x - - -
E 通信及び信号電気式警報監視装置 x x x x x x x x x x
処理装置
F8
電気式制御装置 x x x x x x x x x x
自動化システム x x x x x x x x x x
08
コンピュータ,検出器 x x x x x x x x x x
1 : 2
F 非電気部分及索具 二次的広帯域妨害の発生
不適用
0
び装置
05(
G 統合システム 異なる区域にある装置,検
それぞれの装置,システム x x x x x x x x x x
I
出器をもつ積荷監視装置における試験
EC6
統合航海システム(INS) それぞれの装置,システム x x x x x x x x x x
における試験
05
統合ブリッジシステム それぞれの装置,システム x x x x x x x x x x
33
(IBS) における試験
: 199
1
9
1
)

――――― [JIS F 8081 pdf 13] ―――――

12
F 8081 : 2005 (IEC 60533 : 1999)
6.2 エミッションの制限
備考1. 居住ゾーンで使用する恒久的に設置しない装置は,エミッションの限度適用を要求しない。
2. すべての他のゾーンから居住ゾーンを電磁的に分離する配置とする配慮が望ましい。
6.2.1 船橋及び甲板ゾーンに設置される機器のエミッションの限度
表2 エミッションの限度
ポート 周波数範囲 制限値 基本規格
外被(放射エミッション) 150 kHz 300 kHz 80 dBμV/m 52 dBμV/m CISPR 16-1 *
300 kHz 30 MHz 52 dBμV/m 34 dBμV/m CISPR 16-2 *
30 MHz 2 GHz 54 dBμV/m
ただし,
156 MHz165 MHz 24 dBμV/m
出力,入出力 10 kHz 150 kHz 96 dBμV/m 50 dBμV/m CISPR 16-1
信号及び制御 150 kHz 350 kHz 60 dBμV/m 50 dBμV/m CISPR 16-2
(伝導エミッション) 350 kHz 30 MHz 50 dBμV/m
* 距離3 mにて計測
6.2.2 一般分電ゾーンに設置される装置のエミッション限度
表3 エミッションの限度
ポート 周波数範囲 制限値 基本規格
外被 150 kHz 30 MHz 80 dBμV/m 50 dBμV/m CISPR 16-1 *
30 MHz 100 MHz
(放射エミッション) 60 dBμV/m 54 dBμV/m CISPR 16-2 *
100 MHz 2 000 MHz 54 dBμV/m
ただし, 24 dBμV/m
156 MHz 165 MHz
電源,入出力 10 kHz 150 kHz 120 dBμV/m 69 dBμV/m CISPR 16-1
信号及び制御 150 kHz 500 kHz 79 dBμV/m CISPR 16-2
500 kHz 30 MHz
(伝導エミッション) 73 dBμV/m
* 距離3 mにて計測
備考1. 船橋及び甲板ゾーンと一般分電ゾーンとの間には,給電回路(図2参照)に周波数
範囲10 kHz30 MHzにおいて30 dBの分離能力をもつRF1フィルタを設置するのが
望ましい。
2. 一般分電ゾーンと特別分電ゾーン間には,一般分電ゾーンの制限値と特別分電ゾー
ンに設置されている機器のエミッションとの差に相当する分離能力をもった分離器
具を,給電回路(図2参照)に設置するのが望ましい。
6.2.3 特別分電ゾーンに設置される装置のエミッションの制限 全体の定格容量に対してかなりの部分を
占める半導体が接続される特別分電ゾーンは,高周波数高調波と同様に低周波を抑制することができない
場合がある。安全な動作を確保するために分電システムに対するこれらの影響を減少させるために適切な
対策をとるのが望ましい。規定値よりも高い高調波成分を含む給電システムから給電される負荷の選択に
は,注意するのが望ましい。
備考 使用者と機器製造業者間の合意がなされるのが望ましい。
このゾーンに設置する機器に対しては,追加の要求はない。

7. イミュニティ要件

7.1   イミュニティ試験条件 計測は,試験に対する応答が要求性能基準を満足することを確認できるよ
うに動作するEUTで実施しなければならない(5.参照)。

――――― [JIS F 8081 pdf 14] ―――――

                                                                                             13
F 8081 : 2005 (IEC 60533 : 1999)
イミュニティ試験中のEUT構成,操作モードは,その詳細を試験成績表に記録しなければならない。
試験は,表4に従って関連ポートに実施しなければならない。
試験は,基本規格に従って実施しなければならない。
7.2 イミュニティ最低要件 イミュニティ最低要件及び試験は,表4による。
表4 船用装置に対するイミュニティ最低要件
ポート 試験項目 基本規格 性能基準 試験値
交流電源 伝導低周波妨害 IEC 61000-4-16 A 50 Hz 900 Hz; AC 電源電圧の10 %
900 Hz 6 000 Hz; 10 % 1 %
6 kHz 10 kHz; 1 %
電源変動 JIS C 61000-4-11 A 電圧 : ±20 %で 1.5 秒
周波数 : ±10 %で5秒
電源喪失 JIS C 61000-4-11 C 60 s中断
ファストトランジェンJIS C 61000-4-4 B 2 kV3)
ト(バースト)
サージ電圧 JIS C 61000-4-5 B 0,5 kV1) / 1kV2)
伝導高周波妨害 JIS C 61000-4-6 A 3 Vrms3); (10 kHz)6) 150 kHz 80 MHz
スイープレート≦1.5×10−3ディケード/秒7)
変調 80 % AM (1 kHz)
直流電源 伝導低周波妨害 IEC 61000-4-16 A 50 Hz 10 kHz;DC電圧の10 %
電源変動 JIS C 61000-4-11 A 蓄電池接続でない機器;電圧の+20 %/−25 %
電源喪失 JIS C 61000-4-11 C 60 s中断
ファストトランジェンJIS C 61000-4-4 B 2 kV3)
ト(バースト)
サージ電圧 JIS C 61000-4-5 B 0,5 kV1) / 1 kV2)
伝導高周波妨害 JIS C 61000-4-6 A 3 Vrms3); (10 kHz)6) 150 kHz 80 MHz
スイープレート≦1.5×10−3ディケード/秒7)
変調 80 % AM (1 kHz)
入出力ポー ファストトランジェンJIS C 61000-4-4 B 1 kV4)
ト ト(バースト)
信号/制御 伝導高周波妨害 JIS C 61000-4-6 A 3 Vrms3); (10 kHz)6) 150 kHz 80 MHz
スイープレート≦1.5×10−3 ディケード/秒7)
変調 80 % AM (1 kHz)
外被 静電気放電 (ESD) JIS C 61000-4-2 B 接触放電 6 kV / 気中放電 8 kV
高周波放射電磁界 JIS C 61000-4-3 A 10 V/m5)
80 MHz 2 GHz
スイープレート≦1.5×10−3 ディケード/秒
変調 80 % AM (1 kHz)
備考1. 恒久的に設置しない,乗客居住ゾーンで使用する装置は,いかなるイミュニティ要件も適用しない。
2. すべての他のゾーンから居住ゾーンを電磁的に分離した配置とする配慮が望ましい。
1)線と線との間
2)接地と線との間
3)容量結合
4)結合クランプ
5)解析が必要な特別な状態。
6)試験手順を試験成績表に明記する。
7)船橋,甲板ゾーンに設置される機器に対しては,IEC 60945に従いスポット周波数2/3/4/6.2/8.2/12.6/16.5
/18.8/22/25 MHzにおいて10 Vrms に増加しなければならない。シールド線は,そのケーブルシールド線内に
結合を可能とする特殊試験用器材を用いなければならない。

――――― [JIS F 8081 pdf 15] ―――――

次のページ PDF 16

JIS F 8081:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60533:1999(IDT)

JIS F 8081:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 8081:2005の関連規格と引用規格一覧