JIS G 1256:1997 鉄及び鋼―蛍光X線分析方法

JIS G 1256:1997 規格概要

この規格 G1256は、鉄鋼及び超合金の塊状又は板状試料の蛍光X線分析方法ついて規定。

JISG1256 規格全文情報

規格番号
JIS G1256 
規格名称
鉄及び鋼―蛍光X線分析方法
規格名称英語訳
Iron and steel -- Method for X-ray fluorescence spectrometric analysis
制定年月日
1973年3月1日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

77.080.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 I 2019, 金属分析 II 2019
改訂:履歴
1973-03-01 制定日, 1976-01-01 確認日, 1982-03-01 改正日, 1988-04-01 確認日, 1993-05-01 確認日, 1997-04-20 改正日, 2003-03-20 確認日, 2008-02-20 確認日, 2010-05-20 改正日, 2013-03-21 改正日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS G 1256:1997 PDF [14]
G 1256-1997

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS G 1256-1982は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正は,定量範囲の拡大とともに,装置性能基準及び検量線の検定・校正に許容差を規定し,分
析精度の向上を図っている。
また,標準物質や校正用試料についても明確化している。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS G 1256 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
G 1256-1997

鉄及び鋼−蛍光X線分析方法

Iron and steel−Method for X-ray fluorescence spectrometric analysis

1. 適用範囲 この規格は,鉄鋼及び超合金の塊状又は板状試料の蛍光X線分析方法について規定し,表
1に示した各成分の定量に適用する。
表1 適用する成分及び定量範囲
成分 定量範囲 % (m/m)
けい素 0.002以上10 以下
マンガン 0.001以上30 以下
りん 0.001以上 1 以下
硫黄 0.001以上 0.6 以下
ニッケル 0.002以上99.5 以下
クロム 0.001以上50 以下
モリブデン 0.001以上30 以下
銅 0.001以上10 以下
タングステン 0.002以上25 以下
バナジウム 0.001以上 6 以下
コバルト 0.002以上60 以下
チタン 0.001以上10 以下
アルミニウム 0.002以上12 以下
ひ素 0.002以上 0.3 以下
すず 0.002以上 0.6 以下
鉛 0.002以上 0.4 以下
亜鉛 0.001以上 0.1 以下
ジルコニウム 0.001以上 2 以下
ニオブ 0.001以上10 以下
マグネシウム 0.003以上 0.2 以下
カルシウム 0.001以上 0.1 以下
タンタル 0.002以上15 以下
アンチモン 0.002以上 0.7 以下
セレン 0.001以上 0.5 以下
テルル 0.002以上 0.2 以下
ビスマス 0.001以上 0.2 以下
鉄 0.003以上50 以下
ランタン 0.002以上 0.2 以下
セリウム 0.003以上 0.6 以下
プラセオジム 0.002以上 0.1 以下
ネオジム 0.003以上 0.3 以下

――――― [JIS G 1256 pdf 2] ―――――

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G 1256-1997
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS G 0203 鉄鋼用語(製品及び品質)
JIS G 0303 鋼材の検査通則
JIS G 0306 鍛鋼品の製造,試験及び検査の通則
JIS G 0307 鋳鋼品の製造,試験及び検査の通則
JIS G 0321 鋼材の製品分析方法及びその許容変動値
JIS G 1201 鉄及び鋼の分析方法通則
JIS K 0119 蛍光X線分析方法通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0212 分析化学用語(光学部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS R 6001 研磨材の粒度
JIS Z 8402 分析・試験の許容差通則
JIS Z 9901 品質システム−設計,開発,製造,据付け及び付帯サービスにおける品質保証モデル
(ISO 9001)
JIS Z 9902 品質システム−製造,据付け及び付帯サービスにおける品質保証モデル (ISO 9002)
JIS Z 9903 品質システム−最終検査・試験における品質保証モデル (ISO 9003)
2. この規格における鉄鋼とは銑鉄,鋳鉄,炭素鋼,低合金鋼,高合金鋼などをいう。
2. 用語の定義 この規格で用いる用語の定義はJIS K 0119,JIS K 0211,JIS K 0212,及びJIS K 0215
による。
3. 一般事項 分析に必要な一般事項は,JIS K 0119及びJIS Z 8402による。
4. 要旨 試料を切断又は切削した後,分析面を研削又は研磨して平面状に仕上げ,蛍光X線分析装置の
試料室に挿入,分析面に励起X線を照射して,試料中から発生する蛍光X線の強度を測定する。
5. 装置及び測定条件
5.1 蛍光X線分析装置 JIS K 0119の4.装置による。
5.2 装置の調整 JIS K 0119の7.測定操作及び11.装置の点検による。
5.3 装置性能基準 装置性能基準は,次による。
(1) 5.2によって調整した蛍光X線分析装置は,併行分析精度及び感度が適切になるように測定条件を設
定しなければならない。
(2) 併行分析精度は,表2に示す併行分析標準偏差許容値以下でなければならない。併行分析精度とは,
均質な試料,例えば7.による機器分析用鉄鋼認証標準物質又は機器分析用鉄鋼標準物質を8.の手順に
従って連続して10回の蛍光X線強度を測定し,測定ごとの定量値を求め,その定量値から算出した
標準偏差をいう。
(3) 装置性能基準の調査は,期間を定めて定期的に行い,測定条件を変更したときやオーバーホールを行
ったときなど,装置の状態が変わる場合には,必ず行わなければならない。

――――― [JIS G 1256 pdf 3] ―――――

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G 1256-1997
表2 併行分析標準偏差許容値
単位 % (m/m)
成分 成分含有率の範囲 併行分析標準偏差許容値(1)
全元素 表1の定量範囲 log 0.3892・log (X%) −2.110 7
で求めた
注(1) (X%) は,その成分について5.3(2)で併行分析精度を求める際
に得られる定量値 [% (m/m) ] の平均値を意味する。
5.4 測定条件 分析試料の種類,装置の型式,定量成分及びその含有率範囲,共存成分の含有率範囲な
どに応じ,装置性能基準を満足する測定条件を選定する。主な点は,次のとおりとする。
(1) 分析に使用するスペクトル線は,定量成分の蛍光X線強度,共存成分の妨害スペクトル線,バックグ
ラウンドなどを考慮して分析目的に適したスペクトル線を選定する。一般に使用するスペクトル線の
例を表3に示す。
(2) 線管のターゲットは,定量成分及び含有率に適したものを使用し,管電圧及び管電流は,測定する
スペクトル線の最低励起電圧,測定回路の数え落としなどを考慮して選定する。
(3) スリット幅,分光結晶,検出器などの分光部は,スペクトル線に対する分解能,定量含有率範囲に適
した条件を選定する。
(4) 複数の試料容器又はマスクを使用する場合には,それぞれの試料容器又はマスクを使用して得られる
測定値の差が実用上許容される範囲内にあることを確認する。
(5) 試料のX線照射室への挿入を繰り返して求めた分析精度が,試料を挿入した状態のままでの併行分析
精度と有意差がないことを確認する。
(6) 走査型分光器では測定波長の再設定を繰り返して求めた分析精度は,固定分光器による併行分析精度
と有意差がないことを確認する。
(7) 計数・記録部は定量成分,含有率などに応じて設定条件を選定する。
また,測定時間は統計変動,装置性能基準を考慮して設定する。
測定条件の例を表4に示す。

――――― [JIS G 1256 pdf 4] ―――――

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G 1256-1997
表3 スペクトル線の例
成分 スペクトル線 波長nm 成分 スペクトル線 波長nm
けい素 Si K 愀 0.712 6 ジルコニウム Zr K 愀 0.078 73
マンガン Mn K 愀 0.2103 ニオブ Nb K愀 0.074 76
りん PK 愀 0.6158 マグネシウム Mg K 愀 0.989 0
硫黄 SK 愀 0.5373 カルシウム Ca K愀 0.335 9
ニッケル Ni K 愀 0.1659 タンタル Ta L愀 0.152 2
クロム Cr K 愀 0.229 1 Ta L戀 0.132 7
モリブデン Mo K 愀 0.071 07 アンチモン Sb K愀 0.047 18
銅 Cu K 愀 0.154 2 Sb L愀 0.343 9
タングステン WL 愀 0.147 6 セレン Se K愀 0. l10 6
バナジウム VK 愀 2 0.2505 テルル Te K愀 0.045 28
コバルト Co K 愀 0.1790 Te L愀 0.328 9
Co K 戀 0.162 1 ビスマス Bi L愀 0.114 4
チタン Ti K愀 0.2750 鉄 Fe K愀 0.193 7
アルミニウム Al K 愀 0.834 0 Fe K戀 0.175 7
ひ素 As K 愀 0.117 7 ランタン La L愀 0.2666
As K 戀 0.105 7 La L戀 0.2459
すず Sn K 愀 0.0492 1 セリウム Ce L愀 0.2561
Sn L 愀 0.360 0 Ce L戀 0.2356
Sn L 戀 0.338 5 プラセオジム Pr L愀 0.2463
鉛 Pb L 愀 0.l17 5 Pr L戀 0.225 9
Pb L 戀 0.098 29 ネオジム Nd L 愀 0.237 0
亜鉛 Zn K 愀 0.143 6 Nd L 戀 0.216 6
表4 測定条件の例
ターゲット ロジウム,タングステン,クロム,白金,銀,スカンジウム,金,モリブ
デン
管電圧 4070kV
管電流 4070mA
スリット幅 集中法 第1スリット : 0.251.5mm 第2スリット : 0.582.29mm
平行法 第1スリット : 0.150.45mm/30100mm
第2スリット : 0.150.45mm/30100mm
分光結晶 JIS K 0119解説表7分光素子による
検出器 ガス封入型比例計数管,ガスフロー形比例計数管,シンチレーション計数

波高分析器 必要に応じて設置する。
計数方式 パルス計数方式,積分電圧測定方式
積分時間 2060秒
マスク径 2530mm
6. 標準物質,検量線校正試料及び分析試料 標準物質,検量線校正試料及び分析試料は,次による。
(1) 化学分析用鉄鋼認証標準物質 十分に均質で一つ以上の組成値に認証値の付いた化学分析用鉄鋼標準
物質。その認証値は,その組成値を表す単位を正確に現示するためにトレーサビリティを確立する手
段によって決められ,各認証値はある記述された信頼水準での不確かさが付いているもの。機器分析
用鉄鋼標準物質の標準値を決定する際に,化学分析方法の精確さを確認するために用いる。特に,JIS
Z 9901 (ISO 9001),JIS Z 9902 (ISO 9002)又はJIS Z 9903 (ISO 9003) の4.11.2 b)によるトレーサビリテ

――――― [JIS G 1256 pdf 5] ―――――

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JIS G 1256:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1256:1997の関連規格と引用規格一覧