JIS H 1630:2019 チタン―スパーク放電発光分光分析方法 | ページ 3

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量が所定の値となるように,流量計を調整する。
b) 光学系の調整 集光装置及び分光器の光学系の調整は,次による。点検及び調整は,あらかじめ実施
しておかなければならない。
1) 集光レンズ及びその保護石英ガラス板の点検 汚染されているときは清浄にする。通常,積分時間
の増加又は感度の低下によって,汚染の有無を点検する。
2) 分光器内圧力の調整 真空形分光計の器内圧力は,装置に応じた真空度を保持する。
3) プロファイルの調整 特定元素のスペクトル線を用い,調整機構によって分析線が出口スリットの
正常の位置に入射するように光学系の調整を行う。自動調整機構をもつ装置では,その作動状況を
確かめる。
c) 測光装置の調整 測光装置の調整は,次による。
1) 予備通電 光電子増倍管を含む測定回路が安定に作動するようになるまで,あらかじめ測光装置に
適切な時間通電しておく。
2) 予備放電時間及びパルス数の決定 予備放電時間及びパルス数は,分析試料,定量元素の種類,発
光条件,定量元素の発光線と内標準元素の組合せなどによって異なるため,あらかじめ実験的に確
かめて決める。
3) 積分時間及びパルス数の決定 積分時間及びパルス数の設定値は,分析精度,所要時間,分析線の
強度などを基準にして,あらかじめ実験的に確かめて決める。
4) 測定強度範囲の調整 定量元素の濃度範囲及びスペクトル線の特性に応じて,各光電子増倍管の印
加電圧を調整しておく。
A.2 装置の設置
装置の設置条件は,機種に応じて,次の事項による。
a) 装置は,ほこりが少なく,腐食性ガスが入らない室内に設置することが望ましい。
b) 装置を設置する分析室内の温度及び湿度は,通常,装置性能を確保するため,装置製造業者の設置条
件を満たさなければならない。
c) 分光器は,できるだけ振動の少ない場所に設置し,必要な場合には,防振床,防振ゴムなどを用いて
振動の影響を除かなければならない。
d) 装置の電源は,電圧変動を±1 %以内に保持するために定電圧装置を介して供給し,できるだけ周波
数変動の少ないものが望ましい。
e) 装置を安定に作動させ,他の機器への妨害雑音を軽減するために,接地抵抗20 Ω以下の専用の接地設
備を設けなければならない。
f) 光源部にガスを供給する装置の場合には,ガスの配管は内面を清浄にしたステンレス鋼管,銅管など
を用い,接合部分ができるだけ短いことが望ましい。
g) 装置は,直射日光の当たらないところに置き,電灯光線をコリメータに直接入射させてはならない。

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A.3 安全衛生
分光分析を行う場合の安全衛生については,次の事項に注意する。
a) 電気配線は全て規格に適合するものを使用し,装置の絶縁及び接地は,十分に行わなければならない。
b) 全部の電気回路を切断できる1個の主開閉器を備えなければならない。
c) 装置の点検・修理は,やむを得ない場合を除き,主開閉器を切ってから行う。主開閉器の開閉は,呼
称しながら行うなどの方法によって,十分に注意して操作する。特に,回路にコンデンサを含む励起
電源装置の場合は,開閉器を切った後も,短時間帯電していることがあるので放電させてから行う。
通電中の点検は,2名以上で行い,感電時の応急措置法を明確に決めておくことが望ましい。
d) 装置を設置する室内は,試料発光時に発生する有毒ガス及びほこり,雰囲気として供給するガスなど
の室内充満を避ける処置をする。
e) 発光源からの紫外線放射光を直接見ないように注意する。必要があれば,紫外線防止の保護具を使用
する。
f) 電気火災に備えて消火器具を室内に設置しておくことが望ましい。
g) 騒音を発生する装置を使用する場合には,できるだけ防音構造にすることが望ましい。
h) 試料調製用機器の操作方法は,十分に習得してから行う。高速度切断機,ベルトサンダ,グラインダ
などには,安全カバー,集じん装置などを備える。切削用の旋盤,ボール盤などの操作には手袋を使
用してはならない。目に切りくずの入るおそれのある場合には,保護具を用いる。

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