この規格ページの目次
JIS H 8304:2017 規格概要
この規格 H8304は、部品,製品などに対し,耐摩耗性,耐食性,耐熱性,遮熱性,電気絶縁性などを付与する目的で金属製素材へ施すセラミック溶射皮膜について規定。
JISH8304 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H8304
- 規格名称
- セラミック溶射
- 規格名称英語訳
- Ceramic sprayed coatings
- 制定年月日
- 1980年4月1日
- 最新改正日
- 2017年11月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 25.220.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属表面処理 2021
- 改訂:履歴
- 1980-04-01 制定日, 1986-02-01 確認日, 1990-03-01 改正日, 1994-11-01 改正日, 2000-02-20 確認日, 2005-02-20 確認日, 2007-01-20 改正日, 2011-10-20 確認日, 2014-03-20 改正日, 2017-11-20 改正
- ページ
- JIS H 8304:2017 PDF [21]
H 8304 : 2017
pdf 目 次
ページ
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 4 種類及び記号・・・・[1]
- 5 施工工程・・・・[2]
- 5.1 一般・・・・[2]
- 5.2 溶射加工品の構造,形状及び表面状態・・・・[2]
- 5.3 前処理・・・・[2]
- 5.4 溶射・・・・[2]
- 5.5 後処理・・・・[2]
- 5.6 屋外溶射作業・・・・[2]
- 6 品質・・・・[2]
- 6.1 一般・・・・[2]
- 6.2 共通品質・・・・[3]
- 6.3 用途別品質・・・・[3]
- 7 試験方法・・・・[5]
- 7.1 一般・・・・[5]
- 7.2 外観試験・・・・[5]
- 7.3 皮膜断面組織試験・・・・[5]
- 7.4 皮膜厚さ試験・・・・[6]
- 7.5 密着強さ試験・・・・[6]
- 7.6 皮膜硬さ試験・・・・[6]
- 7.7 耐熱衝撃性・・・・[7]
- 7.8 耐食性試験・・・・[8]
- 7.9 電気絶縁性試験・・・・[8]
- 8 検査・・・・[8]
- 9 表示・・・・[8]
- 附属書A(参考)作業標準・・・・[9]
- 附属書B(参考)耐摩耗試験・・・・[16]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS H 8304 pdf 1] ―――――
H 8304 : 2017
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。これによって,JIS H 8304:2014は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS H 8304 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 8304 : 2017
セラミック溶射
Ceramic sprayed coatings
1 適用範囲
この規格は,部品,製品などに対し,耐摩耗性,耐食性,耐熱性,遮熱性,電気絶縁性などを付与する
目的で金属製素材へ施すセラミック溶射皮膜(以下,溶射皮膜という。)について規定する。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2110-2 固体電気絶縁材料−絶縁破壊の強さの試験方法−第2部 : 直流電圧印加による試験
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS H 8200 溶射用語
JIS H 8250 溶射の記号による表示方法
JIS H 8260 溶射用粉末材料
JIS H 8261 溶射用の線材,棒材及びコード材
JIS H 8302 肉盛溶射(鋼)
JIS H 8401 溶射皮膜の厚さ試験方法
JIS H 8402 溶射皮膜の引張密着強さ試験方法
JIS H 8451 遮熱コーティングの耐はく離性試験方法
JIS Z 2244 ビッカース硬さ試験−試験方法
JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部 : 精確さに関する値の実用的
な使い方
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS H 8200による。
4 種類及び記号
溶射皮膜の種類及び記号は,次による。
a) 溶射を表す記号,溶射の方法,厚さ及び後処理の記号は,JIS H 8250による。
b) 溶射皮膜の種類を表す記号は,次による。
1) IS H 8260の表12の酸化物粉末及びりん酸塩粉末の種類を表す記号
2) IS H 8261の表9の酸化物セラミックスの種類を表す記号
――――― [JIS H 8304 pdf 3] ―――――
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H 8304 : 2017
なお,記号だけでは区別のつかない材料については,記号に続けてハイフン及びコード番号を付加
して識別した記号とする。また,6.3で規定する耐摩耗用溶射皮膜については,溶射皮膜の種類を表す
記号及び等級を示す番号を加えた記号による。
5 施工工程
5.1 一般
溶射皮膜の溶射施工は,常に安全及び衛生に注意(関係法令を参照)して,5.25.6の規定を満足する
ように施工しなければならない。
なお,参考として,標準的な溶射施工の作業標準の例を,附属書Aに示す。
5.2 溶射加工品の構造,形状及び表面状態
溶射加工を行う製品又は部品の構造及び形状は,死角による溶射粒子の未達を生じるもの,変形を生じ
るもの,及び製品内面溶射作業において換気不良を生じるものであってはならない。素地の表面状態は,
油脂などの著しい付着がなく,かつ,酸化スケール,さび,きずなどが著しくないことが望ましい。
5.3 前処理
溶射前の素地表面は,脱脂洗浄,油除去,酸化物の除去及び適切なブラスト材を用いたブラスト処理に
よって,十分な清浄化処理及び粗面化処理を行う。溶射直前に,表面は乾燥し,ほこり,油脂,酸化スケ
ール,さびなどの汚染物質がない状態にしなければならない。溶射加工品の用途目的によっては,密着性
を向上させる前処理(ねじ切り法,溝きり法,ローレット法,スロット法,アンダーコート溶射など)を
行わなければならない。
5.4 溶射
溶射施工は,加工品素地表面の清浄・乾燥が保持され,かつ,表面の酸化が目視で認められる前に終了
しなければならない。溶射又は冷却に用いる空気は,清浄で乾燥したものでなければならない。必要があ
れば,水分除去及び皮膜の熱応力緩和のための予熱施工を行う。溶射角度は,できるだけ直角とし,少な
くとも45°以上でなければならない。必要な場合には,冷却を行いながら溶射を行う。
5.5 後処理
溶射加工品の用途目的によって,皮膜機能改善のために封孔処理,加熱処理,機械加工,化学処理など
を行う。封孔処理は,皮膜表面の化学的な改質による方法か,又は皮膜の気孔を充するための適切な封
孔剤を用いる方法でなければならない。
5.6 屋外溶射作業
屋外溶射作業では,溶射材料,溶射設備などの保持状態が天候によって左右され,溶射加工品の皮膜品
質へ悪影響を及ぼすことから,安全な保護シートなどで,風雨にさらされない保護対策を講じなければな
らない。
6 品質
6.1 一般
溶射皮膜は,表1に示す共通品質及び用途別品質を満たさなければならない。
――――― [JIS H 8304 pdf 4] ―――――
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H 8304 : 2017
表1−共通品質及び用途別品質
用途 共通品質 用途別品質
外観 皮膜断面 皮膜厚さ 密着強さ 皮膜硬さ 耐熱衝撃性 耐食性 電気絶縁性
組織
耐摩耗用 ○ ○ ○ ○ ○ − − −
耐熱用及び遮熱用 ○ ○ ○ ○ − ○ − −
耐食用 ○ ○ ○ ○ − − ○ −
電気絶縁用 ○ ○ ○ ○ − − − ○
6.2 共通品質
6.2.1 外観
外観は,7.2によって試験を行い,皮膜の表面は,きめが均一で,割れ,膨れ,浮き上がり,スパッタ,
異物の付着など使用上有害な欠陥があってはならない。
6.2.2 皮膜断面の組織
皮膜断面の組織は,7.3によって試験を行い,溶射粒子が均一な分散を示し,有害な割れなどの欠陥がな
く,素地と皮膜との境界に有害な汚染物質(異物)及び空隙があってはならない。
6.2.3 皮膜厚さ
皮膜厚さは,7.4によって試験を行い,受渡当事者間の協定による皮膜厚さでなければならない。
6.2.4 密着強さ
皮膜と素地との密着性は,7.5によって試験を行い,表2表4に規定する密着強さ,又は使用目的に応
じて取り決めた受渡当事者間の協定による密着強さでなければならない。
6.3 用途別品質
6.3.1 皮膜硬さ(耐摩耗用溶射皮膜)
耐摩耗用溶射皮膜の皮膜硬さは,7.6によって試験を行い,表2表4に規定する硬さ,又は使用目的に
応じて取り決めた受渡当事者間の協定による硬さでなければならない。ただし,プラズマ溶射皮膜のうち,
酸化アルミニウム皮膜(Al2O3),酸化アルミニウム・酸化チタン皮膜(Al2O3-TiO2 97 3A)及び酸化クロム
皮膜(Cr2O3A及びCr2O3)については,溶射皮膜硬さに基づき1級及び2級の等級を設け,それぞれ表2
に規定する溶射皮膜の硬さでなければならない。
なお,参考として耐摩耗試験の方法を附属書Bに示す。
6.3.2 耐熱衝撃性(耐熱用溶射皮膜及び遮熱用溶射皮膜)
耐熱及び遮熱目的の溶射皮膜の耐熱衝撃性は,7.7によって試験を行い,皮膜の割れ,離又は浮き上が
りがあってはならない。
6.3.3 耐食性(耐食用溶射皮膜)
耐食用溶射皮膜の耐食性は,7.8によって試験を行い,7.8.2の塩水噴霧試験においてはJIS Z 2371に規
定する試験結果又は受渡当事者間の協定によって適合しているかを判定し,7.8.3の浸せき法においては膨
れ,がれ及びさびが生じてはならない。
6.3.4 電気絶縁性(電気絶縁用溶射皮膜)
電気絶縁用溶射皮膜の電気絶縁性は,7.9によって試験を行い,10 kV/mm以上,又は受渡当事者間の協
定による絶縁破壊強さでなければならない。
――――― [JIS H 8304 pdf 5] ―――――
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JIS H 8304:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.20 : 表面処理
JIS H 8304:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2110-2:2016
- 固体電気絶縁材料―絶縁破壊の強さの試験方法―第2部:直流電圧印加による試験
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISH8200:2006
- 溶射用語
- JISH8250:2007
- 溶射の記号による表示方法
- JISH8260:2007
- 溶射用粉末材料
- JISH8261:2007
- 溶射用の線材,棒材及びコード材
- JISH8302:2010
- 肉盛溶射(鋼)
- JISH8401:1999
- 溶射皮膜の厚さ試験方法
- JISH8402:2004
- 溶射皮膜の引張密着強さ試験方法
- JISH8451:2008
- 遮熱コーティングの耐はく離性試験方法
- JISH8451:2021
- 遮熱コーティングの熱サイクル試験方法及び熱衝撃試験方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法
- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方