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表5 キャス耐食性
等級 キャス試験
試験時間 レイテングナンバ
h RN
AA3 − −
AA5
AA6 8 9以上
AA10 16
AA15 32
AA20 56
AA25 72
6.4 耐摩耗性 皮膜の耐摩耗性は,摩耗環境に耐える特性であり,用途によっては摩耗性物質の衝突に
よる摩耗,しゅう(摺)動摩耗及び転がり摩擦などの摩耗環境に耐える特性が要求される場合があるが,
その品質は表6のいずれかに適合しなければならない。
なお,噴射摩耗試験の耐摩耗性は,導通判定法によることとし,素地が露出するまでの摩耗時間 [WJ (T) ]
で表す。
表6 耐摩耗性
等級 砂落とし摩耗試験 噴射摩耗試験 往復運動平面摩耗試験
s s ds/ 2)
AA3 − − −
AA5 30以上
AA6 150以上
AA10 500以上 24以上
AA15 750以上 36以上
AA20 1 000以上 48以上
AA25 1 250以上 60以上
注(2) 1 湶 膜を摩耗するのに要した往復運動の回数。
6.5 封孔度 封孔度は,各種環境に適用した場合の耐食性,耐汚染性などを左右する重要な特性であり,
特別な用途として封孔しない皮膜が要求される場合及びAA3を除き,表7のいずれかに適合しなければな
らない。
表7 封孔度
等級 りん酸−クロム酸水溶液 染料吸着試験(3) アドミッタンス測定試験(4)
浸せき試験
g/dm2 汚染度
AA3 − − −
AA5 0.03以下 02 20以下
AA6
AA10
AA15
AA20
AA25
注(3) 有機染料皮膜及び電解着色皮膜で暗色の皮膜は,この試験を適用しない。
(4) 皮膜厚さ20 歛 正したアドミッタンス値。
電解着色皮膜及び有機染色皮膜については,この値が得られないことがあるので,受渡当事者
間の協定による。
――――― [JIS H 8601 pdf 6] ―――――
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備考1. 封孔度の仲裁方法
染料吸着試験又はアドミッタンス測定試験において封孔度が論争となる場合は,仲裁方法と
してJIS H 8683-1のりん酸−クロム酸水溶液浸せき試験によって試験し,その皮膜の封孔度は
質量減が0.03g/dm2以下であればよい。
2. りん酸−クロム酸水溶液浸せき試験において素地の露出があってはならない。
6.6 変形によるひび割れ抵抗性 皮膜の用途によっては,皮膜が応力を受けて変形し,ひび割れが発生
することがある。このような用途に対しては,皮膜の変形による耐ひび割れ性が要求されることがあるが,
その場合必要な品質は受渡当事者間の協定による。
6.7 色の促進耐光性 着色された皮膜は,実際の使用環境で,光,紫外線,熱などの作用により色の変
化が起こる。色の堅ろう度は,このような色の変化に対する抵抗性をいう。着色皮膜の光堅ろう度は,使
用環境と同等の条件下で暴露して確認しておくことが望ましいが,品質管理目的では,短時間で評価する
必要があるため,光堅ろう度又は紫外光堅ろう度促進試験を行って評価する。
6.7.1 着色皮膜の光堅ろう度 着色した皮膜の光堅ろう度は,主として可視光を照射して色の堅ろう度を
評価する方法である。用途によって着色皮膜の耐光堅ろう度が要求される場合,次のとおりとする。
・屋内製品······5以上
・屋外製品······9以上
6.7.2 着色皮膜の紫外光堅ろう度 着色した皮膜の紫外光堅ろう度は,主に紫外線を照射して色の堅ろう
度を評価する方法である。用途によって着色皮膜の紫外光堅ろう度が要求されることがあるが,その品質
は受渡当事者間の協定による。
なお,建築用の着色皮膜に対して短時間の暴露によって品質の評価ができるので,生産管理に適してい
る。
6.8 鏡面光沢度 鏡面光沢度は,皮膜表面の鏡面光沢特性で,皮膜表面からの鏡面反射光と基準面(屈
折率1.567のガラス)からの鏡面反射光との比で表される。用途によって皮膜の鏡面光沢特性が要求され
ることがあるが,その品質は受渡当事者間の協定による。
6.9 写像性 皮膜の写像性は,皮膜表面に対面する物体の像を写す皮膜表面の特性で,用途によって皮
膜の写像性が要求されることがあるが,その品質は受渡当事者間の協定による。
なお,皮膜表面に筋目(方向性をもつ凹凸)がある場合は,この筋目に対する直角方向と平行方向で写
像性が異なる。
6.9.1 視感測定法 写像性を評価する方法としての視感測定法は,試験面に映し出されたチャートスケー
ルの像の形態を目視によって観察し,写像性を調べる方法である。
6.9.2 機器測定法 写像性を評価する方法としての機器測定法は,試験面からの反射光を移動する光学く
し(櫛)によって正反射光と拡散反射光に分けて,その光量を測定し,全反射光に対する正反射光の比で
写像性を求める方法である。
6.10 絶縁耐力 皮膜の絶縁耐力は,皮膜の交流電圧に耐える能力で,用途によって皮膜の絶縁性が要求
されることがあるが,その品質は,受渡当事者間の協定による。
6.11 連続性 皮膜の連続性は,皮膜厚さ5 下の薄い皮膜の連続性を表す特性で,皮膜表面にきずが
ある場合,きずが素地金属に達した欠陥を見分けることができる。用途によって,皮膜の連続性が要求さ
れることがあるが,その実施は,受渡当事者間の協定による。
6.12 皮膜質量 皮膜の質量は,皮膜の質量による表示が要求される場合に試験する。その品質は,受渡
当事者間の協定による。この方法は銅含有量が6%以上のアルミニウム合金には適用しない。
なお,皮膜の見掛け密度が得られている場合は,おおよその皮膜厚さを計算によって求めることができ
――――― [JIS H 8601 pdf 7] ―――――
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る。
7. 試験通則及び試験方法
7.1 試験通則
7.1.1 試験片採取方法 試験片は製品の有効面から採取する。ただし,製品から試験片を採取することが
できない場合は,これに代わる試験片によってもよい。代用試験片は製品を代表できるものでなければな
らない。
7.1.2 受入試験 受入試験は用途に応じた特性及び品質を考慮し,受渡当事者間の協定によって実施する。
7.1.3 管理試験 管理の目的のための試験は,生産者が特性及び品質を考慮して適合する試験方法を選択
し,実施する。
7.2 試験
7.2.1 外観及び色とその許容範囲に関する試験 皮膜の外観及び色とその許容範囲に関する試験は,通常,
受渡当事者間の協定によって定められた距離から拡散昼光(5)の下で行う。人工光源の下で行う場合の照度
は600lx以上とし,光源はJIS Z 9112に規定するD65標準光源又は演色AAAランプを用いる。背景は,無
光沢の黒,灰色などの無彩色であることが望ましい。
なお,受渡当事者間で合意した標準見本又は限度見本で照合する場合は,通常,それらを同一平面に保
持し,照明用拡散光源は検査者の後に置き,検査の方向が常に同じであるようにして判定する。
注(5) 拡散昼光とは,日の出3時間後から日の入り3時間前までの日光の直射を避けた北窓からの光を
いう。
7.2.2 皮膜厚さ試験 皮膜厚さ試験は,次のいずれかによる。
a) 顕微鏡断面測定法 (JIS H 8680-1)
b) 渦電流式測定法 (JIS H 8680-2)
c) スプリットビーム顕微鏡測定法 (JIS H 8680-3)
d) 皮膜質量測定法 (JIS H 8688)
ただし,有効面における測定位置(6)及び測定数は受渡当事者間の協定による。
注(6) 有効面における測定位置は接点から5mm以内及び鋭いエッジの近傍を除くものとする。
備考 皮膜厚さにおいて論争が生じた場合は,a)の顕微鏡断面測定法によって行う。ただし,皮膜厚
さ5 満の皮膜は,d)の皮膜質量測定法で測定し,単位面積当たりの皮膜の最小質量を受渡
当事者間の協定によって採用する。
7.2.3 耐食性試験 皮膜の耐食性試験は,次のいずれかによる。
a) アルカリ滴下試験 (JIS H 8681-1)
b) 起電力式耐アルカリ試験 (JIS H 8681-1)
c) キャス試験 (JIS H 8681-2)
d) 酢酸酸性塩水噴霧試験 (JIS Z 2371)
e) 中性塩水噴霧試験 (JIS Z 2371)
ただし,原則として皮膜厚さ5 下の皮膜には,アルカリ滴下試験方法及びキャス試験方法を適用し
ない。
7.2.4 耐摩耗性試験 皮膜の耐摩耗性試験は,次のいずれかによる。
a) 往復運動平面摩耗試験 (JIS H 8682-1)
b) 噴射摩耗試験 (JIS H 8682-2)
――――― [JIS H 8601 pdf 8] ―――――
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c) 砂落し摩耗試験 (JIS H 8682-3)
ただし,皮膜厚さ3 下の皮膜には,この試験を適用しない。
7.2.5 封孔度試験 封孔された皮膜の封孔度試験は,次のいずれかによる。
a) 染料吸着試験 (JIS H 8683-1)
b) りん酸−クロム酸水溶液浸せき試験 (JIS H 8683-2)
c) アドミッタンス測定試験 (JIS H 8683-3)
7.2.6 変形によるひび割れ性試験 皮膜の変形によるひび割れに対する抵抗性を調べる試験は,JIS H
8684に規定する変形によるひび割れ性試験による。
7.2.7 色の促進耐光性試験 着色した皮膜の色の堅ろう度試験は,次のいずれかによる。
a) 光堅ろう度試験 (JIS H 8685-1)
b) 紫外光堅ろう度試験 (JIS H 8685-2)
7.2.8 鏡面光沢度試験 皮膜の鏡面光沢度試験は,JIS Z 8741に規定する鏡面光沢度測定方法による。
7.2.9 写像性試験 皮膜の写像性試験は,次のいずれかによる。
a) 視感測定法 (JIS H 8686-1)
b) 機器測定法 (JIS H 8686-2)
7.2.10 絶縁耐力試験 皮膜の絶縁耐力試験は,JIS H 8687に規定する絶縁耐力試験による。
7.2.11 連続性試験 皮膜の連続性試験は,JIS H 8689に規定する連続性試験による。
7.2.12 皮膜の質量測定試験(表面密度) 皮膜の質量測定試験は,JIS H 8688に規定する皮膜の単位面積
当たりの質量測定試験による。
8. 検査 皮膜の検査は,6.品質項目に関して受渡当事者間による協定で合意した品質項目に対して7.で
規定した試験を行うものとする。
なお,受渡当事者間の特別な協定がない場合に限り,6.表1の使用環境別試験項目に基づき7.の試験を
行い,6.16.5の規定に合格しなければならない。
対象となる試験片のサンプリング方法及びロットの大きさは,処理施設の規模,製品の種類,大きさ,
数量などを考慮して定める。
備考 生産現場での皮膜厚さ管理方法として,平均皮膜厚さの維持が可能な最低皮膜厚さがあらかじ
め求められている場合に限り,最低皮膜厚さ管理方式を採用してもよい。
9. 皮膜の呼び方 皮膜の呼び方は,皮膜の等級及び表8に示す品質項目の記号の順による。ただし,受
渡当事者間の協定によって品質項目の記号を省略することができる。
――――― [JIS H 8601 pdf 9] ―――――
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表8 品質項目の記号
品質項目 試験方法 記号
耐食性 アルカリ滴下試験 KS
起電力式耐アルカリ試験 KC
キャス試験 LC
酢酸酸性塩水噴霧試験 LA
中性塩水噴霧試験 LN
耐摩耗性 砂落し摩耗試験 WRF
噴射摩耗試験 WJ (T)
往復運動平面摩耗試験 WRW
封孔度 りん酸−クロム酸水溶液浸せき試験 SP
染料吸着試験 SD
アドミッタンス測定試験 SA
変形による耐ひび割れ性変形によるひび割れに対する抵抗性試験AR
色の促進耐光性 光堅ろう度試験 FW
紫外光堅ろう度試験 FU
鏡面光沢度 鏡面光沢度試験 GR
写像性 視感測定法 CV
機器測定法 CI
絶縁耐力 絶縁耐力試験 IC
連続性 連続性試験 CS
皮膜質量 皮膜の単位面積当たりの質量測定試験
例1. 等級AA15 キャス耐食性及び耐摩耗性(噴射摩耗試験)の皮膜
AA−15・LC−WJ (T)
AA−15(省略した場合)
例2. 等級AA10 アルカリ耐食性(起電力式耐アルカり試験)B種,耐摩耗性
(砂落し摩耗試験)の皮膜
AA−10−B・KC−WRF
AA−10−B(省略した場合)
例3. 等級AA6 アルカリ耐食性(アルカリ滴下試験)A種,耐摩耗性(砂落
し摩耗試験)の皮膜
AA−6−A・KS−WRF
AA−6−A(省略した場合)
例4. 等級AA3 封孔度(りん酸−クロム酸水溶液浸せき試験)の皮膜
AA−3・SP
AA−3(省略した場合)
10. 表示 送り状などに次の事項を表示する。
a) 皮膜の等級
b) 製造番号
c) 加工業者又はその略号
――――― [JIS H 8601 pdf 10] ―――――
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JIS H 8601:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7599:1983(MOD)
JIS H 8601:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.20 : 表面処理
JIS H 8601:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH0201:1998
- アルミニウム表面処理用語
- JISH8603:1999
- アルミニウム及びアルミニウム合金の硬質陽極酸化皮膜
- JISH8680-1:1998
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法―第1部:顕微鏡断面測定法
- JISH8680-2:1998
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法―第2部:渦電流式測定法
- JISH8680-3:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜厚さ試験方法―第3部:スプリットビーム顕微鏡測定方法
- JISH8681-1:1999
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐食性試験方法―第1部:耐アルカリ試験
- JISH8681-2:1999
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐食性試験方法―第2部:キャス試験
- JISH8682-1:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法―第1部:往復運動平面摩耗試験
- JISH8682-2:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法―第2部:噴射摩耗試験
- JISH8682-3:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法―第3部:砂落し摩耗試験
- JISH8683-1:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔度試験方法―第1部:染料吸着試験
- JISH8683-2:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔度試験方法―第2部:りん酸-クロム酸水溶液浸せき試験
- JISH8683-3:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の封孔度試験方法―第3部:アドミッタンス測定試験
- JISH8684:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の変形による耐ひび割れ性試験方法
- JISH8685-1:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の着色陽極酸化皮膜の促進耐光性試験方法―第1部:光堅ろう度試験
- JISH8685-2:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の着色陽極酸化皮膜の促進耐光性試験方法―第2部:紫外光堅ろう度試験
- JISH8686-1:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像性試験方法―第1部:視感測定方法
- JISH8686-2:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像性試験方法―第2部:機器測定方法
- JISH8687:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の絶縁耐力試験方法
- JISH8688:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の単位面積当たりの質量測定方法
- JISH8689:2013
- アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の連続性試験方法:硫酸銅溶液接触方法
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法
- JISZ8741:1997
- 鏡面光沢度―測定方法
- JISZ9112:2019
- 蛍光ランプ・LEDの光源色及び演色性による区分