JIS K 2208:2000 石油アスファルト乳剤

JIS K 2208:2000 規格概要

この規格 K2208は、道路舗装,護岸防水,のり(法)面保護などに用いる石油アスファルト乳剤について規定。

JISK2208 規格全文情報

規格番号
JIS K2208 
規格名称
石油アスファルト乳剤
規格名称英語訳
Asphalt emulsion
制定年月日
1957年6月28日
最新改正日
2018年10月22日
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‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

75.140, 93.080.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
石油 2020
改訂:履歴
1957-06-28 制定日, 1960-05-27 確認日, 1961-05-01 改正日, 1967-02-01 改正日, 1970-03-01 確認日, 1973-04-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1980-01-01 改正日, 1985-03-01 確認日, 1993-02-01 改正日, 2000-08-20 改正日, 2006-10-20 確認日, 2009-02-20 改正日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS K 2208:2000 PDF [26]
K 2208 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本アス
ファルト乳剤協会 (JEAA) から,日本標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。

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――――― [JIS K 2208 pdf 1] ―――――

                                                                                   K 2208 : 2000

pdf 目次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 種類及び記号・・・・[2]
  •  5. 品質及び性能・・・・[3]
  •  6. 試験方法・・・・[3]
  •  6.1 試験機器一般・・・・[3]
  •  6.2 試料の採取方法・・・・[4]
  •  6.3 エングラー度試験方法・・・・[4]
  •  6.4 セイボルトフロール秒試験方法・・・・[7]
  •  6.5 ふるい残留分試験方法・・・・[10]
  •  6.6 付着度試験方法・・・・[11]
  •  6.7 粗粒度骨材混合性試験方法・・・・[11]
  •  6.8 密粒度骨材混合性試験方法・・・・[12]
  •  6.9 土混り骨材混合性試験方法・・・・[12]
  •  6.10 セメント混合性試験方法・・・・[13]
  •  6.11 粒子の電荷試験方法・・・・[14]
  •  6.12 蒸発残留分試験方法・・・・[14]
  •  6.13 蒸発残留物の針入度試験方法・・・・[15]
  •  6.14 蒸発残留物のトルエン可溶分試験方法・・・・[20]
  •  6.15 貯蔵安定度試験方法・・・・[21]
  •  6.16 凍結安定度試験方法・・・・[22]
  •  7. 製品の呼び方・・・・[23]
  •  8. 表示・・・・[23]
  •  9. 取扱い上の注意事項・・・・[23]

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS K 2208 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 2208 : 2000

石油アスファルト乳剤

Asphalt emulsion

1. 適用範囲

 この規格は,道路舗装,護岸防水,のり(法)面保護などに用いる石油アスファルト乳剤
(以下,乳剤という。)について規定する。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 5001 道路用砕石
JIS A 5008 舗装用石灰石粉
JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器
JIS B 7410 石油類試験用ガラス製温度計
JIS B 7411 一般用ガラス製棒状温度計
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS K 2207 石油アスファルト
JIS K 2251 原油及び石油製品−試料採取方法
JIS K 2839 石油類試験用ガラス器具
JIS K 8271 キシレン(試薬)
JIS K 8680 トルエン(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS R 5210 ポルトランドセメント
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8402 分析・試験の許容差通則
JIS Z 8801 試験用ふるい

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 石油アスファルト乳剤 乳化剤と安定剤等を含む水中に,JIS K 2207に規定するストレートアスファ
ルト(以下,アスファルトという。)を微粒子(13 度)にして分散させた褐色の液体。カチオ
ン系石油アスファルト乳剤(以下,カチオン乳剤という。)及びノニオン系石油アスファルト乳剤(以
下,ノニオン乳剤という。)がある。
b) カチオン乳剤 乳化剤,安定剤として用いる陽イオン界面活性剤を含む水中にアスファルトを分散さ
せたもので,アスファルト粒子の表面が陽 (+) の電荷をもち,一般に酸性を呈する液体。
c) ノニオン乳剤 乳化剤,安定剤として用いる非イオン界面活性剤を含む水中にアスファルトを分散さ
せたもので,アスファルト粒子の表面は陽 (+),陰 (−) のいずれの電荷ももたず,一般に弱酸性を

――――― [JIS K 2208 pdf 3] ―――――

2
K 2208 : 2000
呈する液体。
d) エングラー度 規定温度で規定量の試料が試験器の細孔を流下するのに要する時間と,同温度・同量
の蒸留水が試験器の細孔を流下するのに要する時間との比。乳剤の粘性を表す。
e) セイボルトフロール秒 規定温度で規定量の試料が試験器の細孔を流下するのに要する時間。乳剤の
粘性を秒で表す。
備考 エングラー度が15を超える場合の粘度測定に適用する。
f) ふるい残留分 規定のふるいに試料を注ぎ,水洗後,ふるい残留物を乾燥,ひょう量して求めた残留
物の試料に対する質量比。質量百分率で表す。乳剤中にアスファルトの粗粒子又は塊を生じているか
どうかを判定する。
g) 付着度 規定の砕石1個を試料中に1分間浸して室温に20分間放置した後,水洗して求めた残存アス
ファルト被膜の全面積に対する付着面積の比。付着面積を比率で表す。骨材に対するアスファルト被
膜の付着の良否を表す。
備考 カチオン乳剤だけに適用する。
h) 粗粒度骨材混合性 規定条件で砕石,粗目砂,水及び試料を混合したときの均一性。
i) 密粒度骨材混合性 規定条件で砕石,細目砂,石灰石粉,水及び試料を混合したときの均一性。
j) 土混り骨材混合性 普通ポルトランドセメントと試料を混合したときの均一性。土の混じった骨材と
乳剤との混合の均一性の良否を表し,土混り骨材の代わりに普通ポルトランドセメントを用いる。
k) セメント混合性 規定条件で普通ポルトランドセメントと試料を混合したときに生じた塊及び粗粒物
の元の試料に対する質量比。質量百分率で表す。セメントを加えた骨材と乳剤との混合の均一性の良
否を表す。
l) 蒸発残留分 乳剤中の水分を蒸発して得られる残留物の量。質量百分率で表す。
m) 粒子の電荷 乳剤中に含まれるアスファルト粒子の電荷。乳剤に直流の電気を流し,アスファルト粒
子が陰極方向に移動したときを (+),陽極方向へ移動したときを (−) として表す。
n) 貯蔵安定度 試験用のシリンダに一定量の試料を入れ,24時間静置して求めた上部試料と下部試料の
蒸発残留分の差。質量百分率で表す。凍結点に達しないときの乳剤の貯蔵中における安定性を表す。
o) 凍結安定度 規定条件で凍結融解を2回繰り返した後の試料中の粗粒子又は塊の有無。貯蔵中の凍結
融解に対する乳剤の状態を調べ,その使用可否を判定する。

4. 種類及び記号

 乳剤はその性状によって,カチオン乳剤及びノニオン乳剤の2種類とし,表1のとお
りとする。

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K 2208 : 2000
表1 種類及び記号
種類 記号 用途
カチオン 浸透用 1号 PK-1 温暖期浸透用及び表面処理用
乳剤 2号 PK-2 寒冷期浸透用及び表面処理用
3号 PK-3 プライムコート用及びセメント安定処理層養生用
4号 PK-4 タックコート用
混合用 1号 MK-1 粗粒度骨材混合用
2号 MK-2 密粒度骨材混合用
3号 MK-3 土混り骨材混合用
ノニオン 混合用 1号 MN-1 セメント・アスファルト乳剤安定処理混合用
乳剤
備考 P : 浸透用乳剤 (Penetrating Emulsion)
M : 混合用乳剤 (Mixing Emulsion)
K : カチオン乳剤 (Kationic Emulsion)
N : ノニオン乳剤 (Nonionic Emulsion)

5. 品質及び性能

 乳剤は,6.によって試験を行ったとき,表2の規定に適合しなければならない。
表2 品質及び性能
項目 種類及び記号
カチオン乳剤 ノニオン乳剤
PK-1 PK-2 PK-3 PK-4 MK-1 MK-2 MK-3 MN-1
エングラー度 (25℃) 315 16 340 230
ふるい残留分 (1.18mm) 質量 % 0.3以下 0.3以下
付着度 2/3以上 − −
粗粒度骨材混合性 − 均等であ − −
ること
密粒度骨材混合性 − 均等であ − −
ること
土混り骨材混合性 質量 % − 5以下 −
セメント混合性 質量 % − 1.0以下
粒子の電荷 陽 (+) −
蒸発残留分 質量 % 60以上 50以上 57以上 57以上
針入度 (25℃) 1/10mm 100 150 100 60 60 60 60 60

発 を超え を超え を超え を超え を超え を超え を超え を超え
残 200 300 300 150 200 200 300 300

物 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下 以下
トルエン可溶分 質量 % 98以上 97以上 97以上
質量 %
貯蔵安定度 (24hr) 1以下 1以下
凍結安定度 (−5℃) − 粗粒子, − −
塊がない
こと
備考 エングラー度が15以下の乳剤については6.3によって求め,15を超える乳剤については6.4によって粘度を
求め,エングラー度に換算する。

6. 試験方法

6.1 試験機器一般

 試験器は,通常の使用状態において危険が生じるおそれがなく,十分な耐久性をも
ち,形状が正しく,組立が良好で機械的・電気的な故障を生じてはならない。

――――― [JIS K 2208 pdf 5] ―――――

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