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K 2240 : 2013
a) 酸水素炎燃焼装置 図7に示すように液化石油ガス専用バーナ(以下,バーナという。),燃焼管,吸
収管などから構成し,操作上の安全を保つために次のものを備えなければならない。
1) 放出弁 停電時に燃焼ガスを自動的に大気中に放出することができるもの。
2) 逆火防止器 バーナの炎が酸素及び水素導管内へ逆火するのを防ぐことができるもの。
3) 防護板 装置の前面に取り付ける。
b) 硫黄分試験用容器及び気化器
1) 硫黄分試験用容器 図8に示す構造のもので,耐圧3.04 MPa以上の両口式又は片口式のステンレス
鋼(SUS 304又はこれと同等以上の耐食性のあるもの。)製の容量9099 mLの耐圧容器で安全弁
(2.06 MPa)及びニードル弁を備える。
単位 mm
1 試料入口弁
2 安全弁(作動圧力約2.06 MPa)
3 試料調整管
4 試料出口管
5蓋
6 パッキン
図8−硫黄分試験用容器(例)
2) 気化器 硫黄分試験用容器とバーナとを接続する連結管で,内圧1.82 MPaで漏れのない気密性及び
耐圧3.04 MPa以上のステンレス鋼(SUS 304又はこれと同等以上の耐食性のあるもの。)製の補助
調節弁付きのものとする(図9参照)。
燃焼上必要がある場合には,補助調節弁を加温するため,適切な水槽(6080 ℃)を用いる。
――――― [JIS K 2240 pdf 16] ―――――
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1 硫黄分試験用容器
2 補助調節弁
3 連結管
4 水槽
図9−試料気化器系統図(一例)
c) 真空ポンプその他
1) 真空ポンプ 排気能力毎分25 L以上のオイルレス真空ポンプ
2) 試料導入管 6.2.2 a)による。
6.5.3 試薬
試薬は,次のものを用いる。
a) 酸素 JIS K 1101に規定するもの。
b) 水素 JIS K 0512に規定する3級品又は4級品のもの。
c) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
d) 水 JIS K 0557の4.(種別及び質)に規定する種別及び質のA2又はA3のもの,又はこれと同等以上
のものを用いる。
e) 過酸化水素水(3 %) JIS K 8230に規定する過酸化水素水(30 %)1容に9容の水を加えたもの。
なお,保存する場合には共栓付き褐色瓶に保存する。
f) フタル酸水素カリウム緩衝液(20 g/L) JIS K 8809に規定するフタル酸水素カリウム20 gを水に溶
かし,全量を1 Lとする。
g) ジメチルスルホナゾIII指示薬 ジメチルスルホナゾIII〔2,7-ビス[(2-スルホ-4-メチルフェニル)ア
ゾ]-1,8-ジヒドロキシナフタレン-3,6-ジスルホン酸ナトリウム塩〕0.1 gを水100 mLに溶かしたもの。
なお,保存する場合には,褐色瓶に保存し,滴定終点の変色が不明瞭になったら,新たに調製する。
h) 硫酸カリウム標準液(0.002 5 mol/L) JIS K 8962に規定する硫酸カリウムを105110 ℃で3時間以
――――― [JIS K 2240 pdf 17] ―――――
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K 2240 : 2013
上乾燥したもの約0.44 gを0.1 mgの桁まではかりとり,全量フラスコ(1 000 mL)に移し,水を標線
まで加えたもの。
硫酸カリウム標準液のモル濃度は,次の式によって算出し,有効数字3桁まで求める。
K
C
174.27
ここに, C : 硫酸カリウム標準液のモル濃度(mol/L)
K : 硫酸カリウムのはかりとり量(g)
174.27 : 硫酸カリウムの分子量
注記 硫酸カリウム標準液(0.002 5 mol/L)1 mLは,硫黄0.080 15 mg(80.15 g)に相当する。
i) 過塩素酸バリウム標準液(0.002 5 mol/L) JIS K 9551に規定する過塩素酸バリウム(三水和物)約
0.98 gをはかりとり,全量フラスコに移し,少量の水とJIS K 8223に規定する過塩素酸(10 %)4,5
滴とを加えて溶解し,標線まで水を加えて全量を1 Lとする。この溶液の標定は,次によって行う。
1) 硫酸カリウム標準液(0.002 5 mol/L)10 mLを全量ピペットでビーカー(500 mL)にとり,水10 mL
を加える。
2) アセトン約50 mL及びフタル酸水素カリウム緩衝液(20 g/L)5 mLを加え,ジメチルスルホナゾIII
指示薬を4,5滴滴下し,マグネチックスターラを用いてかき混ぜながら,過塩素酸バリウム溶液で
滴定する。溶液の色が紫から緑青に変わり,1分間以上変色しなくなったときを終点とする1)。
注1) 白色板を背景にして滴定すると終点が見やすい。
3) 空試験は水20 mLをとり,2)の操作によって滴定して求める。
4) 過塩素酸バリウム標準液のモル濃度は,次の式によって算出し,有効数字3桁まで求める。
C
M
A B
ここに, M : 過塩素酸バリウム標準液のモル濃度(mol/L)
A : 滴定に要した過塩素酸バリウム溶液の量(mL)
B : 空試験に要した過塩素酸バリウム溶液の量(mL)
C : 硫酸カリウム標準液のモル濃度(mol/L)
j) 過塩素酸バリウム標準液(0.005 mol/L) 過塩素酸バリウム(三水和物)約1.95gをはかりとり,h)
と同様に調製し,標定する。
6.5.4 試験の手順
試験の手順は,次による。
a) 硫黄分試験用容器の準備 硫黄分試験用容器の洗浄及び乾燥は,次による。
バルブを取り外し,初めはトルエンなどの硫黄分を含まない揮発性炭化水素で,次にアセトンで容
器内及びバルブ内部を洗い,清浄な圧縮空気で乾燥する。
約10分間逆さに放置してから,清浄な圧縮空気を通して乾燥する。
b) 試料のはかりとり 6.2で採取した試料容器から,試料導入管を用いて硫黄分試験用容器に試料を導入
し,質量を0.1 gの桁まではかる。
注記 試料のはかりとり量は,表4の値を参照するとよい。
――――― [JIS K 2240 pdf 18] ―――――
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表4−試料のはかりとり量
硫黄分 試料のはかりとり量
質量分率 % g
0.000 10.001 0未満 5030
0.001 00.003 0未満 30未満20
0.003 00.030 0未満 20未満5
c) 燃焼装置の準備 この方法は,酸−水素炎で高温燃焼を行うので,安全面には常に配慮し,顔面保護
具又は保護めがね,皮革製手袋などの防護器具を身に着けて行う。特に,燃焼中の断水,停電,真空
ポンプの停止などの異常時に対する試料の燃焼中断,バーナの抜き出し,水素減圧弁の閉鎖などの対
策及び手順をあらかじめ確立しておく。操作方法は機種によって異なるので,操作手順,酸素と水素
の流量及び圧力,系内の減圧度などの調整は,装置ごとに定められている取扱説明書に従って行うと
よい。
1) ガス配管接続部に漏れのないこと,及び燃焼装置のガラス部品の内面が清浄であることを確認する。
2) ボンベの酸素及び水素の量が燃焼操作の必要量に十分であることを確認し,それぞれの圧力調整器
で装置へ送るガスを取扱説明書に記載されている圧力になるように調節する。
3) 図9に示すように,補助調節弁の付いたステンレス鋼製連結管(必要な場合は6080 ℃に保った
水槽に浸す。)の一端を硫黄分試験用容器の試料出口弁と,また,他端をナイロン又はシリコーンゴ
ム製細管でバーナの試料口と接続する。
4) 真空ポンプを始動し,バーナを燃焼管に差し込み,手で支えながら一次及び二次酸素減圧弁を開き,
流量計を見てそれぞれ所定の流量に調節する。次に減圧調節弁を開き,系内を所定の圧力に調節す
る。
5) 冷却水を冷却系内に流す。
6) 吸収管トラップを外し,吸収管内に過酸化水素水(3 %)50 mLを入れて,再び吸収管トラップを元
の位置に戻す。
7) バーナを燃焼管から外して,バーナホルダに保持する。
d) 燃焼 試料の燃焼は,次による。
1) 水素減圧弁を開き,流量計を見て所定の流量に調節し,バーナに至るまでの配管中の空気を追い出
す。
2) バーナをホルダに保持したまま,点火し,炎に注意して逆火していないことを確認する。
次に燃焼管すり合わせ部にバーナの炎がなるべく当たらないようにして速やかにバーナを燃焼管
内に挿入する。
注記 逆火現象は目で見ても分かるが,バーナすり合わせ部に手を触れると熱くなっている。逆
火現象が起きた場合には水素の圧力を少し上げるとよい。
3) 系内が所定の圧力に保たれていることを確認した後,硫黄分試験用容器の試料出口弁を開き,次に
補助調節弁を徐々に開いて試料を燃焼させる。このとき,炎の長さを補助調節弁又は減圧調節弁で
調節し,不完全燃焼が起こらないようにする。
また,燃焼管の中で冷却水が沸騰すると,振動によって燃焼管が破損する危険があるので,この
ような場合には冷却水を増量するか,又は燃焼速度を小さくする。
4) 硫黄分試験用容器内の試料を全て吸引し,試料による炎が消えるまで燃焼を続ける。
e) 停止 装置の停止は,次による。
――――― [JIS K 2240 pdf 19] ―――――
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1) 試料の燃焼が終了した時点で補助調節弁を閉じて系内の圧力を取扱説明書に記載されている圧力に
調節し,水素減圧弁を閉じた後,バーナを燃焼管から外し,一次酸素,二次酸素の順で減圧弁を閉
じる。
2) 減圧調節弁を閉じて系内を大気圧にした後,真空ポンプ及び冷却水を止める。
f) 吸収液の滴定 吸収液の滴定は,次による。
1) 吸収管トラップ,燃焼管及び吸収管を水で洗浄し,吸収液と共にドレイントラップに洗い落とす。
2) ドレイントラップの内容液及びドレイントラップ洗浄水をビーカー(500 mL)に移し,外部からの
汚染に注意しながら2050 mLに加熱濃縮した後,室温まで冷却する。
3) フタル酸水素カリウム緩衝液(20 g/L)5 mL,次にビーカー中の全溶液に対して約2倍量のアセト
ンを加え,更にジメチルスルホナゾIII指示薬を4,5滴滴下する。
4) 試料の硫黄分に応じて表5に示す濃度の過塩素酸バリウム標準液を選び,マグネチックスターラを
用いてかき混ぜながら滴定する。溶液の色が紫から緑青に変わり,その色が1分間継続した点を終
点とする。
表5−滴定に用いる過塩素酸バリウム標準液
試料の硫黄分 過塩素酸バリウム標準液の濃度
質量分率 % mol/L
0.000 10.003 0未満 0.002 5
0.003 00.030 0未満 0.005 0
g) 空試験 空試験は,試料を用いずに酸素−水素ガスだけで試料の場合と同じ操作で同一時間燃焼させ
る。
6.5.5 計算及び結果
硫黄分は,次の式によって小数点以下5桁まで算出し,JIS Z 8401によって小数点以下4桁に丸める。
32.06 M A B 1
S 10
W
ここに, S : 試料の硫黄分(質量分率 %)
W : 試料のはかりとり量(g)
M : 過塩素酸バリウム標準液のモル濃度(mol/L)
A : 吸収液の滴定に要した過塩素酸バリウム標準液の量(mL)
B : 空試験の滴定に要した過塩素酸バリウム標準液の量(mL)
32.06 : 硫黄の原子量
6.5.6 精度
精度は,硫黄分が質量分率0.000 50.030 0 %について次のとおり規定する。この試験方法によって得ら
れた試験結果の許容値(確率0.95)は,次による。
なお,試験結果が許容値を超えた場合は,JIS Z 8402-6の規定によって処理する。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引き続き短時間内に同一試料を2回試
験したとき,試験結果の差の許容値を図10に示す。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別の試験器で同一試料をそれぞれ1回ずつ試験して
求めた2個の試験結果の差の許容値を図10に示す。
――――― [JIS K 2240 pdf 20] ―――――
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JIS K 2240:2013の引用国際規格 ISO 一覧
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- ISO 4256:1996(MOD)
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- ISO 6251:1996(MOD)
- ISO 7941:1988(MOD)
- ISO 8973:1997(MOD)
- ISO 9162:1989(MOD)
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- 規格名称
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- 石油類試験用ガラス製温度計
- JISB7505-1:2017
- アネロイド型圧力計―第1部:ブルドン管圧力計
- JISB8245:2004
- 液化石油ガス容器用弁
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0512:1995
- 水素
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- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1101:2017
- 酸素
- JISK6347-1:2003
- 液化石油ガス用ゴムホース(LPGホース)―第1部:自動車,一般設備及び一般家庭用
- JISK8034:2006
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- 酢酸(試薬)
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- フタル酸水素カリウム(試薬)
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- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
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- 硫酸カリウム(試薬)
- JISK9501:2019
- アジ化ナトリウム(試薬)
- JISK9551:2020
- 過塩素酸バリウム(試薬)
- JISK9703:2013
- 2,2,4-トリメチルペンタン(試薬)
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- ガラス製体積計
- JISR6111:2005
- 人造研削材
- JISR6111:2020
- 人造研削研磨材
- JISR6251:2006
- 研磨布
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方