JIS K 6398:2017 合成ゴム―溶液重合BR―試験方法 | ページ 2

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− C2法 : 練りロール機を用いる方法(非油展BRに限って適用する。)
注記1 これらの5種類の方法は,それぞれ異なった結果を与える。
注記2 BRのロール練りは,他のゴムに比較してロール作業性が悪く,満足できる混練物を得るこ
とができない場合がある。したがって,密閉式混練機を用いるのが望ましい。
5.2.2.1.2 密閉式混練機の共通操作
実混練容積が約65 cm32 000 cm3の密閉式混練機を用いる場合,1回の混練質量は,混練物の密度と実
混練容積(cm3)との積から計算された量と同量とする。個々の混練について,密閉式混練機の条件は,
一連の配合物を混練する間,同一とする。一連の混練試験の開始時に,混練試験と同一配合物を混練機調
整用バッチとして混練する。密閉式混練機は,一つのバッチの混練終了後,次のバッチを開始するまでに,
規定した温度まで冷却する(60 ℃まで冷却できることが望ましい。)。一連の混練試験を実施する間で,密
閉式混練機の温度制御条件は,変更してはならない。
注記 密閉式混練機の条件は,表A.7を参考にするとよい。
5.2.2.2 A1法 密閉式混練機を用いる1段練り法
密閉式混練機を用いる1段練り法による混練操作は,次による。a) e)の操作の所要時間は,表2によ
る。
a) Rを投入してラムを下げる。
b) Rを素練りする。
c) ラムを上げ,酸化亜鉛,プロセス油,ステアリン酸及び半分量のカーボンブラックを投入し,ラムの
開口部を掃除してラムを下げる。
d) ラムを上げ,TBBS,硫黄及び残りのカーボンブラックを投入し,ラムの開口部を掃除してラムを下げ
る。
e) 混練を行う。
f) ロータを停止して,ラムを上げ,排出口を空けて混練物を排出する。混練物の最高温度を記録する。
ただし,密閉式混練機の種類によっては,混練物を排出するためにロータを回転し続ける必要がある。
なお,累積時間後に排出された混練物の最終温度が120 ℃を超えないように密閉式混練機の充率,
ロータの回転速度又は開始温度を調整する。
g) 混練物を排出後,直ちにロール表面温度50 ℃±5 ℃,ロール間隙0.5 mmのロールに1回通し,続い
てロール間隙3.0 mmのロールに2回通す。
h) 混練物を計量して記録する。混練物の質量が理論値の−1.5 %+0.5 %を外れた場合は,その混練物
を廃棄し,再度混練を行う。
i) JIS K 6300-2の8.2(試験片)及び9.2(試験片)によって加硫特性試験用の試料を採取する。混練後,
加硫するまで,混練物を2時間24時間静置する。
j) 必要に応じて,試験用シートの作製のために,厚さ約2.2 mmにシート出しを行うか,又はJIS K 6251
の6.3(リング状試験片)のリング状試験片の作製に適した厚さにシート出しを行う。
k) 列理効果を得るために,温度が50 ℃±5 ℃,ロール間隙が2.1 mm2.5 mmに調整したロールに,練
りゴムを長さ方向に折り畳み,同一方向に4回通してシート出しを行う。

――――― [JIS K 6398 pdf 6] ―――――

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表2−a) e) の操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 0.0 0.0
b) 1.0 1.0
c) 1.0 2.0
d) 1.0 3.0
e) 6.0 9.0
5.2.2.3 A2法 密閉式混練機を1段目練り及び2段目練りに用いる方法
5.2.2.3.1 1段目練り
密閉式混練機を用いる1段目練りの混練操作は,次による。a) e)の操作の所要時間は,表3による。
a) 密閉式混練機の温度を50 ℃±5 ℃に調整し,ロータの回転速度及びラムの圧力を設定する。排出口
を閉め,モータを始動し,ラムを上げる。
b) 半量のゴム,酸化亜鉛,カーボンブラック,プロセス油(油展BRの場合は不要。)及びステアリン酸
の順に投入した後,ゴムの残量を投入し,ラムを下げる。
c) 混練を行う。
d) ラムを上げ,混練機の投入口及びラムの上部を掃除し,ラムを下げる。
e) 170 ℃に達するか,又は混練時間が6分間に達したとき,混練物を排出する。
なお,練りゴムの排出温度が170 ℃を超えないように,密閉式混練機の充率,ロータの回転速度
又は開始温度を調整する。
f) 混練物を排出後,直ちに,間隙5.0 mm,温度50 ℃±5 ℃の練りロール機に3回通す。
g) 混練物の質量をJIS K 6299の箇条7(混練り操作)に従って測定する。混練物の質量が理論値の−1.5 %
+0.5 %を外れた場合は,その混練物を廃棄し,再度混練を行う。
表3−a) e) の操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 0.0 0.0
b) 0.5 0.5
c) 3.0 3.5
d) 0.5 4.0
e) 2.0 6.0
5.2.2.3.2 2段目練り
密閉式混練機を用いる2段目練りの混練操作は,次による。a) c)の操作の所要時間は,表4による。
a) 密閉式混練機の温度を40 ℃±5 ℃に設定する。モータを始動し,ラムを上げる。
b) 硫黄及びTBBSの全量をマスターバッチの半量で円筒状に巻いて包み込み,混練機に投入する。マス
ターバッチの残量を加えて,ラムを下げる。
c) 温度が110 ℃に達するか,又は混練時間が3分間に達したとき,混練物を排出する。混練物の排出温
度は,120 ℃を超えてはならない。
なお,排出温度が120 ℃を超えないように,密閉式混練機の充率,ロータの回転速度又は開始温
度を調整する。
d) 混練物を排出後,直ちに混練物を,間隙0.8 mm,温度50 ℃±5 ℃の練りロール機に通し,丸め通し 1)

――――― [JIS K 6398 pdf 7] ―――――

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を6回行う。
注1) 丸め通しとは,円筒状に巻き取ったゴムの先端をロールにかみ込ませ,ロール間を通過した
ゴムの先端から,再び円筒状に巻き取る操作をいう。
e) 厚さ約6 mmにシート出しを行い,混練物の質量をJIS K 6299の箇条7(混練り操作)に従って測定
する。混練物の質量が理論値の−1.5 %+0.5 %を外れた場合は,その混練物を廃棄し,再度混練を
行う。
f) JIS K 6300-2の8.2(試験片)及び9.2(試験片)によって加硫特性試験用の試料を採取する。
g) 試験用シートの作製のために,厚さ約2.2 mmにシート出しを行うか,又はJIS K 6251の6.3(リング
状試験片)のリング状試験片の作製に適した厚さにシート出しを行う。
表4−a) c) の各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 0.0 0.0
b) 0.5 0.5
c) 2.5 3.0
5.2.2.4 B法 密閉式混練機を1段目練り,練りロール機を2段目練りに用いる方法
5.2.2.4.1 1段目練り
密閉式混練機による1段目練りは,5.2.2.3.1のA2法の1段目練りと同じ操作で行う。
5.2.2.4.2 2段目練り
練りロール機による2段目練りの混練操作は,次による。a) d)の操作の所要時間は,表5による。
なお,練りロール機による2段目の混練は,標準配合の4倍量で行う。また,良好なバンクが得られな
い場合は,ロール間隙の多少の調節を行う。
a) 練りロール機は,温度35 ℃±5 ℃,ロール間隙1.5 mmに設定する。マスターバッチをフロントロー
ルに巻き付ける。
b) 硫黄及びTBBSを,ゆっくりと混練物に加える。ロール下の受皿に落下した配合剤は,掃き集めて混
練物に添加する。
c) 3/4切返し2) を左右両側から各6回行う。
注2) 3/4切返しとは,ロールガイド幅の3/4だけを切り込み,バンクが見えなくなるまでナイフを
入れ,ロールからがれたゴムをナイフを持たない手で円筒状に巻き取り,バンクがなくな
ったとき,円筒状のゴムを左右逆転させ,ロールに巻き付ける操作をいう。
d) 混練物をロールから切り出し,ロール間隙0.8 mmで丸め通しを6回行う。
e) 混練物を厚さ約6 mmにシート出しを行い,混練物の質量をJIS K 6299の箇条7(混練り操作)に従
って測定する。混練物の質量が理論値の−1.5 %+0.5 %を外れた場合は,その混練物を廃棄し,再
度混練を行う。JIS K 6300-2の8.2(試験片)及び9.2(試験片)によって加硫特性試験用の試料を採
取する。
f) 試験用シートの作製のために,厚さ約2.2 mmにシート出しを行うか,又はJIS K 6251の6.3(リング
状試験片)のリング状試験片の作製に適した厚さにシート出しを行う。

――――― [JIS K 6398 pdf 8] ―――――

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表5−a) d) の各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 1.0 1.0
b) 1.0 2.0
c) 1.5 3.5
d) 1.5 5.0
5.2.2.5 C1法及びC2法 練りロール機を用いる方法
5.2.2.5.1 一般
BRは,練りロール機で混練することは難しいため,良い分散が得られるA1法,A2法,又はB法のい
ずれかで行うことが望ましいが,密閉式混練機が使用できない場合は,練りロール機を用いて次の混練を
行う。
− C1法 : 非油展,油展の別にかかわらず,BRに適用することができる。
− C2法 : 非油展BRに限って適用する。
なお,C1法及びC2法は,非油展BRについて必ずしも同一の結果は得られない。
5.2.2.5.2 C1法
C1法の混練操作は,次による。a) g)の操作の所要時間は,表6による。
なお,混練は35 ℃±5 ℃の温度で,標準配合の3倍量で行う。また,良好なバンクが得られない場合
には,ロール間隙の多少の調節を行う。
a) ロール間隙1.3 mmで,ゴムを巻き付ける。
b) 酸化亜鉛及びステアリン酸を,ロール上に均一に加える。3/4切返しを左右両側から各2回行う。
c) カーボンブラックを,ロール上に均一に一定速度で加え,カーボンブラックの約半量が混じり合った
ら,ロール間隙を1.8 mmに広げ,カーボンブラックの残量を加える。その後,3/4切返しを左右両側
から30秒の間隔を置いて各2回行う。
なお,ロール受皿に落ちたカーボンブラックも,全て加える。
d) 非油展BRの場合は,プロセス油をゆっくり滴下する(油展BRの場合は除く。)。
e) 硫黄及びTBBSを加える。ロール受皿に落下した配合剤は,掃き集めて混練物に添加する。
f) 3/4切返しを左右両側から連続的に各6回行う。
g) 混練物をロールから切り出し,ロール間隙0.8 mmで丸め通しを6回行う。
h) 混練物を厚さ約6 mmにシート出しを行い,混練物の質量をJIS K 6299の箇条7(混練り操作)に従
って測定する。混練物の質量が理論値の−1.5 %+0.5 %を外れた場合は,その混練物を廃棄し,再
度混練を行う。JIS K 6300-2の8.2(試験片)及び9.2(試験片)によって加硫特性試験用の試料を採
取する。
i) 試験用シート作製のために,厚さ約2.2 mmにシート出しを行うか,又はJIS K 6251の6.3(リング状
試験片)に規定されたリング状試験片の作製に適した厚さにシート出しを行う。

――――― [JIS K 6398 pdf 9] ―――――

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表6−a) g) の各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 1.0 1.0
b) 2.0 3.0
c) 15.018.0 18.021.0
d) 8.010.0 26.031.0
e) 2.0 28.033.0
f) 2.0 30.035.0
g) 2.0 32.037.0
注記 非油展ゴムでは,良い巻付き状態を得るには,表6
の所要時間より長い時間が必要な場合がある。
5.2.2.5.3 C2法
C2法の混練操作は,次による。a) f)の操作の所要時間は,表7による。
なお,混練は,35 ℃±5 ℃の温度で,標準配合の2倍量で行う。また,良好なバンクが得られない場合
には,ロール間隙の多少の調節を行う。
a) ロール間隙0.45 mm±0.01 mmでゴムを2回素通しした後,巻き付け,3/4切返しを左右両側から各2
回行う。
b) ステアリン酸及び酸化亜鉛を加える。3/4切返しを左右両側から連続して各3回行う。
c) 半量のプロセス油及び半量のカーボンブラックを連続的に加え,3/4切返しを左右両側から各7回行
う。
d) プロセス油及びカーボンブラックの残量を連続して加え,3/4切返しを左右両側から各7回行う。
なお,ロール受皿に落ちたカーボンブラックも,全て加える。
e) BBS及び硫黄を加え,3/4切返しを左右両側から各6回行う。
f) 混練物をロールから切り出し,ロール間隙0.7 mm0.8 mmで丸め通しを6回行う。
g) 混練物を,厚さ約6 mmにシート出しを行い,混練物の質量をJIS K 6299の箇条7(混練り操作)に
従って測定する。混練物の質量が,理論値の−1.5 %+0.5 %を外れた場合は,その混練物を廃棄し,
再度混練を行う。JIS K 6300-2の8.2(試験片)及び9.2(試験片)によって加硫特性試験用の試料を
採取する。
h) 試験用シート作製のために,厚さ約2.2 mmにシート出しを行うか,又はJIS K 6251の6.3(リング状
試験片)に規定されたリング状試験片の作製に適した厚さにシート出しを行う。
表7−a) f) の各操作における所要時間
単位 分
操作 所要時間 累積時間
a) 2.0 2.0
b) 2.0 4.0
c) 12.0 16.0
d) 12.0 28.0
e) 4.0 32.0
f) 3.0 35.0

――――― [JIS K 6398 pdf 10] ―――――

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