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K 8264 : 2020
1) 試料溶液の調製は,試料5.0 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて20 mLにした後,
軽く振り混ぜる。
2) 試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通すり合わせ平
底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くなく,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めないとき,
“水溶状 : 試験適合(規格値)”とする。
6.4 不揮発物
不揮発物の試験方法は,JIS K 0067の4.3.4(操作)(1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。
この場合,試料50 gを0.1 mgの桁まではかりとる。残分は,6.9の試験に用いる。
6.5 酢酸(CH3COOH)(GC)
酢酸(CH3COOH)(GC)の試験方法は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
・ 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) ガスクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0114に規定するもの。
2) マイクロシリンジ又は液体試料導入装置 0.2 L又は1.0 Lを採取できるもの。
c) 分析条件 分析条件は,次の1)又は2)による。
なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることが確認されている場合には,その条件を用
いてもよい。
1) 充カラムの場合
・ 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
・ カラム充剤 粒度150 m180 mのけい藻土を担体に用い,それに固定相液体としてグリコ
ール系を10 %含浸させたもの,又はこれと同等の分離能をもつもの。
注記 けい藻土には,クロモソルブW,シマライトWなどがあり,グリコール系固定相液体
には,ポリエチレングリコール1 000,ポリエチレングリコール20Mなどがある。
・ カラム用管
材質 ガラス
内径 2 mm4 mm
長さ 2 m3 m
・ 設定温度
カラム槽 130 ℃150 ℃
検出器槽 150 ℃180 ℃
試料気化室 130 ℃150 ℃
・ キャリヤーガス
種類 窒素又はヘリウム
流量 30 mL/min50 mL/min
・ 試料の導入量 0.20 L
2) キャピラリーカラムの場合
・ 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
・ キャピラリーカラム
――――― [JIS K 8264 pdf 6] ―――――
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K 8264 : 2020
材質 石英ガラス
内径 1.2 mm
長さ 20 m40 m
固定相液体の種類 ポリエチレングリコール
固定相液体の膜厚 1.0 m2.0 m
・ 設定温度
カラム槽 130 ℃150 ℃
検出器槽 180 ℃210 ℃
試料気化室 180 ℃210 ℃
・ キャリヤーガス
種類 窒素又はヘリウム
流量 20 mL/min30 mL/min
・ 試料の導入量 1.0 L
d) 操作 操作は,次による。
1) 標準添加試料の調製は,試料100 gをはかりとり,これに酢酸300 mgを加えて混合する。
2) 試料及び標準添加試料をマイクロシリンジ又は液体試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導
入してクロマトグラムを記録する。
なお,あらかじめ,酢酸の保持時間を確認しておく。
3) 試料及び標準添加試料の酢酸のピーク面積を,JIS K 0114の11.3(ピーク面積の測定)a)(データ
処理ソフト又はデータ処理装置を用いる方法)によって測定する。
e) 判定 試料の酢酸のピーク面積が,標準添加試料の酢酸のピーク面積から試料の酢酸のピーク面積を
引いた値より大きくないとき,“酢酸(CH3COOH)(GC) : 質量分率0.3 %以下(規格値)”とする。
6.6 塩化物(Cl)
塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2)による。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 6.3 a) 3)による。
b) 器具 器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸(1+2)10 mLを加えて,
振り混ぜた後,水を加えて20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)1.0 mL及び硝酸
(1+2)10 mLを加えて,振り混ぜた後,水を加えて20 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl) : 質量分率5 ppm以下(規格値)”とする。
――――― [JIS K 8264 pdf 7] ―――――
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K 8264 : 2020
6.7 硫酸塩(SO4)
硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。
3) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
4) 炭酸ナトリウム溶液(100 g/L) JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム10 gを水に溶かして100 mL
にしたもの。
5) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) 蒸発皿 JIS R 3503に規定するもの。
3) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害なぎ酸の蒸気が発生するため,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを蒸発皿などにとり,炭酸ナトリウム溶液(100 g/L)0.2 mLを加え
て沸騰水浴上で加熱して蒸発乾固する。これに,塩酸(2+1)1 mL及び水10 mLを加えて煮沸し,
冷却後,共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加えて25 mLとする。
2) 比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL)5.0 mL,水5 mL及び炭酸ナトリウム溶液(100
g/L)0.2 mLを蒸発皿などにとり,塩酸(2+1)1 mLを加えて煮沸し,冷却後,共通すり合わせ平
底試験管に移し,水を加えて25 mLとする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加えて
振り混ぜた後,1時間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩
(SO4) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。
6.8 亜硫酸塩
亜硫酸塩の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定する特級又は1級のでんぷん(溶性)1.0 gに水10 mLを加えてか
き混ぜながら熱水200 mL中に入れて溶かす。これを約1分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存
し,10日以内に使用する。
2) 0.05 mol/L よう素溶液(I2 : 12.69 g/L) JIS K 8180に規定する塩酸(特級),JIS K 8913に規定す
るよう化カリウム及びJIS K 8920に規定するよう素を用い,JIS K 8001のJA.6.4 w)(0.05 mol/L よ
う素溶液)に従って,調製,標定及び計算したもの。
b) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料30 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を
加えて50 mLにする。
――――― [JIS K 8264 pdf 8] ―――――
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K 8264 : 2020
2) でんぷん溶液0.5 mLを加えて振り混ぜた後,0.05 mol/L よう素溶液0.20 mLを加える。
3) 白の背景を用いて,試料溶液の色をビーカーなどの上方又は側方から観察する。
c) 判定 試料溶液に青から青紫が現れるとき,“亜硫酸塩 : 試験適合(規格値)”とする。
注記 試料溶液に青から青紫が現れる場合,亜硫酸塩(SO2として)は,質量分率約0.001 %以下に
相当する。
6.9 銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)
銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.7 a) 3)による。
2) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
4) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
・ フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。
表2−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
銅(Cu) 324.8
鉛(Pb) 283.3
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,6.4の残分(試料量50 g)に塩酸(2+1)1 mLを加えて溶かした後,全量フラ
スコ100 mLに移し,少量の水で蒸発皿などを洗い,洗液を全量フラスコ100 mLに合わせ,更に水
を標線まで加えて混合する(B液)。B液20 mL(試料量10 g)を全量フラスコ50 mLに正確にとり,
水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,B液20 mL及び塩酸(2+1)1 mLを全量フラスコ50 mLにとり,銅標準液(Cu :
0.01 mg/mL)3.0 mL,鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL)3.0 mL及び鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)3.0 mL
を加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液を空気−アセチレンフレーム中に噴霧し,表2に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれ空気−アセチレンフレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値及びY液の指示値を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値を,Y液の指示値からX液の指示値を引いた値と比較する。
e) 判定 X液の指示値が,Y液の指示値からX液の指示値を引いた値より大きくないとき,“銅(Cu) :
質量分率3 ppm以下(規格値),鉛(Pb) : 質量分率3 ppm以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分率3 ppm
以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率ppm)は,次の式によって,おおよその値を求めることができる。
――――― [JIS K 8264 pdf 9] ―――――
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K 8264 : 2020
n1
D
n2 n1
C 106
1 000
ここに, C : 分析種の含有率(質量分率ppm)
D : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m : X液中の試料の質量(g)
n1 : X液の指示値
n2 : Y液の指示値
7 容器
容器は,気密容器とする。
8 貯蔵方法
製品は,火気に注意し,なるべく冷所に保存する。
9 表示
容器には,次の事項を表示する。
a) この規格の番号
b) 名称“ぎ酸”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 濃度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号
JIS K 8264:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 8264:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0067:1992
- 化学製品の減量及び残分試験方法
- JISK0113:2005
- 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8155:2017
- 塩化バリウム二水和物(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8659:2014
- でんぷん(溶性)(試薬)
- JISK8799:2020
- フェノールフタレイン(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK8920:2008
- よう素(試薬)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具