この規格ページの目次
4
K 8844 : 2012
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.10 gを0.1 mgの桁まではかりとり,全量フラスコ100 mlに入れ,適量
のエタノール(体積分率50 %)で溶かし,更にエタノール(体積分率50 %)を標線まで加えて混
合する(A液)(A液は,6.4の試験にも用いる。)。
2) 試料溶液を共通すり合わせ平底試験管に20 mlをはかりとり,濁りの程度をb)と比較する。また,
ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又は側面から観察する。
e) 判定 d)によって操作し,次の1)及び2)に適合するとき,“エタノール溶状 : 試験適合”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。
6.3 水酸化ナトリウム溶液溶状
水酸化ナトリウム溶液溶状の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) ソーダ石灰 JIS K 8603に規定するもの。
2) 水酸化カリウム溶液(250 g/l) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4 gを水に溶かして100
mlにする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。
3) 二酸化炭素を除いた水 次の3.1)3.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用
い,使用時に調製する。
3.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ
ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却
したもの。
3.2) 水をフラスコに入れ,水の中にJIS K 1107に規定する窒素を15分間以上通じたもの。
3.3) 水から二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。
3.4) 18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも
の。ただし,採水後速やかに用いる。
4) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをJIS K 8102に規
定するエタノール(95)50 mlに溶かし,水で100 mlにする。褐色ガラス製瓶に保存する。
5) 0.02 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 0.02 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製は,次による。
5.1) 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,次に
よる。
5.1.1) 調製 二酸化炭素を除いた水30 mlをポリエチレン製などの瓶100 mlにはかりとり,JIS K 8576
に規定する水酸化ナトリウム36 gを少量ずつ加えて溶かし,栓をして45日間放置する。その
上澄み液10 mlをポリエチレン製などの瓶1 000 mlにはかりとり,二酸化炭素を除いた水1 000 ml
を加える(B液 : 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液)。5.1.2)及び5.1.3)に従い,B液のファクター
を求めた後,B液を全量フラスコ500 ml(ポリプロピレン製などのもの)に標線まで入れ,それ
にファクターが1.000になるように計算した量の二酸化炭素を除いた水を正確に加える。ポリエ
チレン製瓶などに保存する。加える二酸化炭素を除いた水の体積は,次の式によって算出する。
V .1000
ここに, V : 加える二酸化炭素を除いた水の体積(ml)
f : 標定によって求められた0.2 mol/l 水酸化ナトリ
――――― [JIS K 8844 pdf 6] ―――――
5
K 8844 : 2012
ウム溶液のファクター
5.1.2) 標定 標定は,認証標準物質3) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を
用い,次のとおり行う。
5.1.2.1) 認証標準物質3) のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
5.1.2.2) 容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いた後,上口
デシケーター(減圧デシケーター)に入れ,上口デシケーター内圧2.0 kPa以下で約48時間乾
燥する。
5.1.2.3) 認証標準物質3) 又は容量分析用標準物質のアミド硫酸の0.40.5 gを0.1 mgの桁まではかりコ
ニカルビーカー100 mlに移し,水25 mlを加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモールブ
ルー溶液数滴を加え,B液(0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液)で滴定する。終点は,液の色が
黄から青みの緑になる点とする。
注3) 容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際単
位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物質を
入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,その説
明書に従って使用する。
なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総
合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標
準物質生産者がある。
5.1.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m A
f
0.019 419V 100
ここに, f : 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとったアミド硫酸の質量(g)
A : アミド硫酸の純度(質量分率 %)
V : 滴定に要した0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)
0.019 419 : 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するアミド硫
酸の質量を示す換算係数(g/ml)
5.2) 0.02 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製 ファクターから計算した必要な体積の0.2 mol/l 水酸化
ナトリウム溶液を全量フラスコ500 mlに正確にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加
えて混合した後,ポリエチレン製瓶などに保存する。使用時に調製する。
6) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml) 6.2 a) 4.2)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 6.2 b)による。
c) 器具 主な器具は,次のものを用いる。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.2 c)による。
2) 乳鉢 固体を粉砕したり,2種以上の粉末を均一に混合するために乳棒とともに用いる鉢。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,乳鉢ですりつぶした試料0.10 gをビーカー300 mlなどにはかりとり,0.02 mol/l
水酸化ナトリウム溶液7.5 ml及び水100 mlを加え,加温して溶かす。放冷後,水で250 mlにする
(C液)(C液は,6.7の試験にも用いる。)。
2) 試料溶液20 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,濁りの程度をb)と比較する。また,ご
み,浮遊物などの異物の有無を上方又は側面から観察する。
――――― [JIS K 8844 pdf 7] ―――――
6
K 8844 : 2012
e) 判定 d)によって操作し,次の1)及び2)に適合するとき,“水酸化ナトリウム溶液溶状 : 試験適合”
とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。
6.4 吸光度(5 mg/l,pH 5.0)
吸光度(5 mg/l,pH 5.0)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 二酸化炭素を除いた水 6.3 a) 3)による。
2) H 5.0の緩衝液(フタル酸水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液) pH 5.0の緩衝液(フタル
酸水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液)の調製は,次による。
2.1) 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液 JIS K 8809に規定するフタル酸水素カリウム(pH標準液用)
10.21 g(質量分率100 %としての相当質量)を全量フラスコ500 mlに入れ,適量の二酸化炭素を
除いた水で溶かし,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに
保存する。
2.2) 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 6.3 a) 5.1)による。
2.3) 調製 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液250 ml及び0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液59.60 ml
を全量フラスコ500 mlにはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。
なお,必要な場合は,pH標準液で校正したJIS Z 8802に規定するpH計(形式II以上の性能の
もの)を用い,この溶液を0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液又は0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶
液でpH 4.985.02に調節する。
3) H標準液 JIS Z 8802の箇条7(pH標準液)による(必要な場合に用いる。)。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 吸収セル 光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が10 mmのもの。
2) 分光光度計 JIS K 0115に規定するもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,6.2 d) 1)のA液1.0 mlを全量フラスコ200 mlに正確にはかりとり,調製したpH
5.0の緩衝液を標線まで加えて混合し,約5分間放置する。
2) 吸収セルを用い,分光光度計で波長592 nm付近の吸収極大の波長における試料溶液の吸光度を,調
製したpH 5.0の緩衝液を対照液としてJIS K 0115の6.(特定波長における吸収の測定)によって測
定する。
d) 計算 吸光度(5 mg/l,pH 5.0)は,次の式によって算出する。
m .010
A A
m
ここに, A : 吸光度(5 mg/l,pH 5.0)
Am : 吸光度の測定値
m : 6.2 d) 1)ではかりとった試料の量(g)
0.10 : 6.2 d) 1)で規定されたはかりとり試料量(g)
6.5 乾燥減量(105 ℃)
乾燥減量(105 ℃)は,JIS K 0067の4.1.4(1)(第1法 大気圧下で加熱乾燥する方法)による。ただ
し,この場合,試料1.0 gを0.1 mgの桁まではかりとり,2時間加熱乾燥する。
――――― [JIS K 8844 pdf 8] ―――――
7
K 8844 : 2012
6.6 強熱残分(硫酸塩)
強熱残分(硫酸塩)は,JIS K 0067の4.4.4(4)(第4法 硫酸塩として強熱する方法)による。ただし,
この場合,試料0.40 gを0.1 mgの桁まではかりとる。JIS K 8951に規定する硫酸約0.2 mlを用い,
(600±50)℃で1時間強熱する。
6.7 変色範囲(pH)
変色範囲(pH)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 二酸化炭素を除いた水 6.3 a) 3)による。
2) ブロモフェノールブルー溶液 この規格の品質(箇条5)を満たすブロモフェノールブルー0.10 g
をJIS K 8102に規定するエタノール(95)50 mlに溶かし,水で100 mlにする。褐色ガラス製瓶に
保存する。
3) H 3.0の緩衝液(フタル酸水素カリウム−塩酸混合溶液) pH 3.0の緩衝液(フタル酸水素カリウ
ム−塩酸混合溶液)の調製は,次による。
3.1) 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液 6.4 a) 2.1)による。
3.2) 0.2 mol/l 塩酸 0.2 mol/l 塩酸の調製,標定及び計算は,次による。
3.2.1) 調製 JIS K 8180に規定する塩酸20 mlに二酸化炭素を除いた水980 mlを加える(D液 : 0.2 mol/l
塩酸)。3.2.2)及び3.2.3)に従い,D液のファクターを求めた後,D液を全量フラスコ500 mlに標
線まで入れ,それにファクターが1.000になるように計算した量の二酸化炭素を除いた水を正確
に加える。加える二酸化炭素を除いた水の体積は,6.3 a) 5.1.1)の式に準じて算出する。
3.2.2) 標定 標定は,認証標準物質3) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質の炭酸ナトリウ
ムを用い,次のとおり行う。
3.2.2.1) 認証標準物質3) の炭酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
3.2.2.2) 容量分析用標準物質の炭酸ナトリウムを用いる場合は,必要量を白金るつぼに入れ,600±
10 ℃で約60分間加熱した後,デシケーターに入れて放冷する。
3.2.2.3) 認証標準物質3) 又は容量分析用標準物質の炭酸ナトリウム0.20.3 gを0.1 mgの桁まではかり
とり,コニカルビーカー200 mlに移し,水20 mlを加えて溶かす。指示薬としてブロモフェノ
ールブルー溶液を数滴加え,D液(0.2 mol/l 塩酸)で滴定する。この場合,終点付近で煮沸し
て二酸化炭素を除き,冷却した後,引き続き滴定を行う。終点は,液の色が青紫から青みの緑
になる点とする。
3.2.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
m A
f
0.010 599V 100
ここに, f : 0.2 mol/l 塩酸のファクター
m : はかりとった炭酸ナトリウムの質量(g)
A : 炭酸ナトリウムの純度(質量分率 %)
V : 滴定に要した0.2 mol/l 塩酸の体積(ml)
0.010 599 : 0.2 mol/l 塩酸1 mlに相当する炭酸ナトリウムの質量を示
す換算係数(g/ml)
3.3) 調製 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液50 ml及び0.2 mol/l 塩酸10.16 mlを全量フラスコ100
mlにはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
4) H 3.8の緩衝液(フタル酸水素カリウム−塩酸混合溶液) pH 3.8の緩衝液(フタル酸水素カリウ
――――― [JIS K 8844 pdf 9] ―――――
8
K 8844 : 2012
ム−塩酸混合溶液)の調製は,次による。
4.1) 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液 6.4 a) 2.1)による。
4.2) 0.2 mol/l 塩酸 a) 3.2)による。
4.3) 調製 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液50 ml及び0.2 mol/l 塩酸1.32 mlを全量フラスコ100
mlにはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。
5) H 4.6の緩衝液(フタル酸水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液) pH 4.6の緩衝液(フタル
酸水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液)の調製は,次による。
5.1) 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液 6.4 a) 2.1)による。
5.2) 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 6.3 a) 5.1)による。
5.3) 調製 0.1 mol/l フタル酸水素カリウム溶液50 ml及び0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液6.22 mlを
全量フラスコ100 mlにはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。
b) 器具 主な器具は,次のものを用いる。
共通すり合わせ平底試験管 6.2 c)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,pH 3.0,pH 3.8及びpH 4.6の緩衝液10 mlをそれぞれ別の共通すり合わせ平底
試験管にはかりとり,6.3 d) 1)のC液0.2 mlをそれぞれに加える。
2) 白の背景を用いて,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から試料溶液の色を観察する。
d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“変色範囲(pH) : (黄)3.04.6(青紫)”とする。
試料溶液を加えた緩衝液には,“pH 3.0で黄,pH 3.8で紫及びpH 4.6で青紫”の色が現れる。
7 容器
容器は,遮光した気密容器とする。
8 表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称 “ブロモフェノールブルー”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 内容量
f) 製造番号
g) 製造業者名又はその略号
JIS K 8844:2012の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 8844:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0067:1992
- 化学製品の減量及び残分試験方法
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0117:2017
- 赤外分光分析通則
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISK8101:2006
- エタノール(99.5)(試薬)
- JISK8102:2012
- エタノール(95)(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8541:2015
- 硝酸(試薬)
- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8550:2006
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8550:2021
- 硝酸銀(試薬)
- JISK8574:2006
- 水酸化カリウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8603:2011
- ソーダ石灰(試薬)
- JISK8809:2020
- フタル酸水素カリウム(試薬)
- JISK8842:2012
- ブロモチモールブルー(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISZ8802:2011
- pH測定方法