28
T 8107 : 2020
先芯は,サイズに応じて適合するねじ孔にねじで固定し,二股クランプの前側の位置に保持する。先芯
は,スライドレールにねじ止めされている湾曲板の後端に保持する。スチール製のプレートは,先芯の背
面の縁のフランジの上に配置され,100 N200 Nの力でフォーク状クランプに対して先芯を押し付ける。
スライドレールは,先芯に鋼製ストライカが当たったときに,スプリングの軸に沿って移動し戻ることが
できるように調節する。湾曲板は,クランプハンドルを解放すると後退するので,先芯を交換する。
JA.2 試験方法
鋼製ストライカが当たったとき,鋼製ストライカが先芯の前後に突き出るように,クランプ装置に先芯
を固定する。次に,中底と先芯のアーチ後端最高部との間に,20 mm円柱油粘土の後端が先芯の後端とほ
ぼ一致するように挿入し,5.3.3の表3に規定する衝撃エネルギーを与える高さから鋼製ストライカを落下
させ,20 mm円柱油粘土を取り出した後,最低部の高さを測定する。
――――― [JIS T 8107 pdf 31] ―――――
29
T 8107 : 2020
附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS T 8107:2020 安全靴・作業靴の試験方法 ISO 20344:2011,Personal protective equipment−Test methods for footwear
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異の理由
国際 ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 − 1 個人用保護装備として 追加 対応国際規格について,EN圏の場合,安
製造業,建設業,運輸業,食品
設計された靴の試験方 小売業などの主な適用事業場 全靴及び作業靴は,作業用途(業種)によ
法について規定 を適用範囲に加えた。 って細かく適用が指定されているが,日本
の場合はそれがないため,主な適用業種を
記載した。
4 試料の抽 4.1 抽出 4 4.1 試料採取法 変更 4.1 試料数は,対応国際規格では試験数が
4.1 試料数は,大・中・小各々
出及び調整 4.2 調整 4.2 試料調整 削除 から1足を中サイズ1足に変更 3倍となり試験費用及び時間がかかること
4.3 試験手順に関す 追加
4.3 試験手順に関する前 した。 で,審査に支障が生じるおそれがあるため
る原則 提条件 必要最少試験数とした。
4.2 試験開始までの時間“10 4.2 試験開始までの時間は,10分の根拠が
分”を“速やかに”に変更した。
不明確であるので速やかに実施という表
現に変更した。
4.3 測定の不確かさの評価を 4.3 測定の不確かさについては,ISO規格
削除,表1において,人間工学でもアプローチ方法が完全に確立されて
的特性は削除した。 おらず,人間工学的特性の評価については
個人の感覚によるばらつき要因が大きい
ので削除した。
表1において,着用耐久性を追着用耐久性は,表底材によっては着用によ
加した。 る老化の可能性があることから,追加し
T8
た。
107 : 2
0 20
5
――――― [JIS T 8107 pdf 32] ―――――
30
T 8107 : 2020
T8
5
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異の理由
1
国際 ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
07
規格
: 2
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
0
及び題名 番号 の評価
20
4 試料の抽 表1において,甲被の高さ,水甲被の試験については,甲被の高さはデザ
出及び調整 蒸気透過性,吸湿性,pH値,6インの自由度を尊重して削除した。水蒸気
(続き) 透過性,吸湿性,pH値,6価クロム含有量,
価クロム含有量,水浸透性と吸
収性及び耐切創性を削除した。
水浸透性と吸収性及び耐切創性は,市場か
らの明確な要求がないことと,我が国の
様々な安全靴の着用環境に応じて従来使
用してきた材料の規格値を十分に検証す
ることが難しいため削除した。
表1において,銀面割れ,耐老甲被の試験について,銀面割れ,耐老化性
化性及び耐燃料油性を追加し 及び耐燃料油性は,JIS T 8101:2006におい
た。 て実績のある管理項目であることから追
加した。
表1において,裏材,中底及び裏材,中底及び中敷に関する試験は,海外
中敷に関する試験を削除した。
と異なり,我が国では革を使用する場合が
極めて少ないことから,削除した。
表1において,試験要件を基本表1において,ISO規格は試験要件の基本
要件B及び付加的要件Aに区 要件B,付加的要件AがISO 20345,ISO
分することを削除した。 20346,ISO 20347で共通だが,JISではJIS
T 8101,JIS T 8108で異なることから,表
から削除した。
――――― [JIS T 8107 pdf 33] ―――――
31
T 8107 : 2020
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異の理由
国際 ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
5 靴完成品 5.1 甲被と表底との 5 5.1 人間工学的特性 変更 人間工学的特性は削除した。 人間工学的特性は,感覚評価でばらつきが
の試験方法 離抵抗の測定 5.2 甲被と表底及び表底削除 大きいため削除した。
5.2 先芯の試験方法 層との離抵抗 追加 5.2 先芯の高さ及び下辺折り 5.2 先芯の高さ及び下辺折り曲げ部分の水
5.3 耐衝撃性の試験 5.3 内部先芯の寸法試験 曲げ部分の水平な底辺の幅の 平な底辺の幅の測定は,対応国際規格では
方法 5.4 衝撃試験 測定方法を追加した。 不明確であったので,図3を追加した。
5.4 耐圧迫性の試験 5.5 圧迫試験 非金属製先芯の高温耐熱性,低温耐熱性,
非金属製先芯の高温耐熱性,低
方法 5.6 先芯及び踏抜き防止 耐酸性,耐アルカリ性及び耐燃料油性の衝
温耐熱性,耐酸性,耐アルカリ
5.5 着用耐久性の試 板の特性 性及び耐燃料油性の衝撃試験 撃試験方法は,対応国際規格ではEN 12568
験方法 5.7 漏れ防止性の試験 を引用しているが,JISではEN規格を引
方法は,附属書JAに規定した。
5.6 漏れ防止性の試 5.8 踏抜き防止板の寸法 用しないため附属書JAに規定した。
験方法 適合性と表底の耐踏抜 表2において,試験試料の数量先芯単体の試験に使用する試料は,対応国
5.7 耐踏抜き性の試 き性 を最少数量に変更した。 際規格ではn数が多く,試験期間とコスト
験方法 5.9 踏抜き防止板の耐屈 がかかりすぎることから,最少数量とし
5.8 電気絶縁特性の 曲性試験 た。
試験方法 5.10 耐電気特性の試験 5.3 油粘土の直径と設置位置 5.3 油粘土は,実績のあるJIS T 8101:2006
5.9 耐熱伝導性の試 5.11 耐滑試験 を変更した。 の直径約20 mmとし,先芯後端と油粘土後
験方法 5.12 高温耐熱性の試験 端を合わせる方法を採用した。
5.9.1 靴底の高温熱 5.13 低温耐熱性の試験 5.4 油粘土の直径と設置位置 5.4 油粘土は,実績のあるJIS T 8101:2006
伝導性の試験方法 を変更した。 の直径約20 mmとし,先芯後端と油粘土後
5.9.2 靴底の低温熱 端を合わせる方法を採用した。
伝導性の試験方法
T8 107 : 2
0 20
5
――――― [JIS T 8107 pdf 34] ―――――
32
T 8107 : 2020
T8
5
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異の理由
1
国際 ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
07
規格
: 2
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
0
及び題名 番号 の評価
20
5 靴完成品 5.10 かかと部の衝 5.14 かかと部の衝撃エ 5.5 着用耐久性の試験方法を 5.5 着用耐久性の試験方法は,表底材によ
の試験方法 撃エネルギー吸収 ネルギー吸収試験 追加した。 っては着用による老化の可能性があるこ
(続き) 性の試験方法 5.15 靴全体の耐水性試 とから,追加した。
5.11 耐水性の試験 験 5.6 漏れ防止性の試験条件で内圧30 kPaは
5.6 漏れ防止性の試験方法は,
方法 5.16 足甲プロテクタの 内圧30 kPaを8 kPa,時間30 試験リスクが大きいため時間とともにJIS
5.12 足甲プロテク 耐衝撃試験 秒間を約3秒間に変更した。 T 8101:2006の条件を採用した。
タの耐衝撃性の試 5.17 甲被に組み込まれ 踏抜き防止板の寸法は,我が国の安全靴の
験方法 た足首保護材の耐衝撃 製法及び構造上対応国際規格ではリスク
5.13 耐切創性の試 試験 (飛び出しなど)となる場合があるため削
験方法 除した。
5.14 耐滑性の試験 5.7 耐踏抜き性の試験方法で 5.7 踏抜き防止板の耐薬品・耐熱試験につ
方法 いては,耐食性及び耐屈曲性を実施してお
は,踏抜き防止板の耐薬品・耐
熱性試験は削除した。 り,靴の内部装着品であり,その要件で十
分管理できると判断したため削除した。
5.8 電気絶縁特性の試験方法 5.8 電気特性に絶縁性を追加したのは,国
では,絶縁靴だけ追加した。 内に対象となる絶縁用保護具があるため
で,その構造規格に従って試験方法を設定
した。静電気帯電防止靴及び導電靴につい
ては,既にJIS T 8103に規定があるので削
除した。
5.9.1 対応国際規格の高温熱伝導性は,熱
5.9.1 高温熱伝導性は,熱盤温
度を(150±5)℃に設定し, 盤温度は任意で指定時間経過後の温度上
22 ℃上昇するまでの時間を測昇と最終温度を測定しているが,試験条件
定した。 の幅が広すぎるため,条件を絞り込んだ。
ステンレス製鋼球については,入手先が不
ステンレス製鋼球については,
JIS B 1501に規定する軸受鋼 明確であったため,JIS規格品の中から指
球の中から指定できるように 定できるようにした。
した。
――――― [JIS T 8107 pdf 35] ―――――
次のページ PDF 36
JIS T 8107:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 20344:2011(MOD)
JIS T 8107:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.340 : 防護設備 > 13.340.50 : 足の保護
JIS T 8107:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB1501:2009
- 転がり軸受―鋼球
- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6252-1:2015
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引裂強さの求め方―第1部:トラウザ形,アングル形及びクレセント形試験片を用いる方法
- JISK6257:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―熱老化特性の求め方
- JISK6258:2016
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐液性の求め方
- JISK6557-1:2016
- 革試験方法―物理試験―第1部:厚さの測定
- JISK6557-10:2018
- 革試験方法―物理試験―第10部:銀面割れの測定―ボールバースト法
- JISS5037:1998
- 靴のサイズ
- JIST8010:2017
- 絶縁用保護具・防具類の耐電圧試験方法
- JIST8101:2020
- 安全靴
- JIST8106:2016
- 安全靴・作業靴の耐滑試験方法
- JIST8108:2020
- 作業靴
- JIST8125-3:2009
- 手持ちチェーンソー使用者のための防護服―第3部:履物試験方法