JIS A 1429:2007 建築物の現場における給排水設備騒音の測定方法 | ページ 5

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附属書2(規定)残響時間の測定方法及び基準音源を用いた
等価吸音面積レベルの測定方法

1. 適用範囲

 この附属書は,本体の7.に規定する残響時間の測定方法とは別の方法について記載する。
また,オクターブバンド音圧レベルの標準化及び規準化に必要となる受音室の等価吸音面積のレベル表示
値を基準音源を用いて測定する方法を示す。
2. 定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,本体によるほか,次による。
2.1 基準音源 JIS A 1417の附属書1の1.3に規定する要件を満たす音源で,本体の3.3及び3.4に規定
する測定周波数帯域ごとの音響パワーレベルが校正されているもの。
備考 基準音源の音響パワーレベルの校正はJIS Z 8732,JIS Z 8734又はJIS Z 8736-1に規定されて
いる精密級の測定方法によって行う。音響パワーレベルの校正は定期的に行う必要がある。
2.2 等価吸音面積レベル L : 室の等価吸音面積の基準の面積に対する比の常用対数の10倍で,次の式
abs
で表される。単位は,デシベル (dB)。
A
Labs 10 log 10 (1)
a0
ここに, A : 等価吸音面積 (m2)
0a : 基準の面積 (1 m2)
3. 残響時間の測定方法
a) 室内の1点に音源スピーカを設置し,室内に均等な分布となるように3点以上の測定点を設ける。す
べての測定点は,音源スピーカ,壁などの室の境界面から1 m以上離す。
b) SO 3382に規定するノイズ断続法 (interrupted noise method) 又はインパルス応答積分法 (integrated
impulse response method) によって,オクターブバンドごとに残響減衰曲線を求める。測定周波数帯域
ごとの測定回数は,ノイズ断続法による場合は各測定点において3回以上とする。
c) 測定された残響減衰曲線の傾きから残響時間を読み取る。そのとき,残響減衰曲線の初期レベルに対
して−5 dBから少なくとも−25 dBまでの減衰に最小2乗法による直線回帰などの手法を適用して残
響時間を求める。
4. 等価吸音面積レベルの測定方法
4.1 一般事項 本体の規定による測定に合わせて,オクターブバンド又は1/3オクターブバンドごとに,
受音室内で基準音源を作動させたときの室内平均音圧レベルを次の方法で測定する。
4.2 基準音源の設置 全指向性をもつ基準音源を使用する場合には,受音室内で壁・床・天井などの面,
家具などの反射物から1 m以上離れた位置に設置する。床置形の基準音源を使用する場合には,壁,家具
などの反射物から1 m以上離して床上に設置する。
4.3 室内平均音圧レベルの測定 次に示すいずれかの方法によって,基準音源を作動させたときの受音
室内の室内平均音圧レベルを測定する。
a) 固定マイクロホン法による場合 基準音源から1 m以上離れ,室境界から0.5 m以上離れた空間内に,

――――― [JIS A 1429 pdf 21] ―――――

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互いに0.7 m以上離れた5点以上の測定点を空間的に均一に分布させる。
b) 移動マイクロホン法による場合 0.7 m以上の回転半径をもつマイクロホン移動装置を用いて測定を
行う。その場合,基準音源から1 m以上離れ,かつ,室境界から0.5 m以上離れた空間内で連続的に
回転させる。その回転面は,床面に対して傾斜させ,また,各壁面に対しても10°以上の角度となる
ようにする。回転周期は15秒以上とする。
4.3.1 平均化時間
a) 固定マイクロホン法による場合 各マイクロホン設置位置における音圧レベルの平均化時間は,オク
ターブバンド中心周波数が250 Hz以下の周波数帯域では3秒以上,500 Hz以上の周波数帯域では2
秒以上とし,その間の等価音圧レベルを測定する。
b) 移動マイクロホン法による場合 平均化時間は,マイクロホン移動装置の周期以上,かつ,30秒以上
とし,回転周期の整数倍とする。
備考 この方法による場合,必ず積分平均機能を備えた騒音計を用いて平均化時間における等価音圧
レベルを測定する。
4.4 測定周波数範囲 本体の3.3及び3.4による。
4.5 等価吸音面積レベルの算出
a) 固定マイクロホン法による場合 測定周波数帯域ごとに,すべての測定点において測定された音圧レ
ベルのエネルギー平均値 (L) を,次の式によって算出する。
n
1
L 10 log10 10Li / 10

(pdf 一覧ページ番号 )

                                   n  i 1
ここに, iL : i番目の固定測定点における音圧レベルの測定値 (dB)
n : 固定測定点の数
W とから,測定
算出された室内平均音圧レベル (L) と基準音源の音響パワーレベルの校正値 ( L)
abs を算出する。
周波数帯域ごとに,次の式によって等価吸音面積レベル ( L)
Sr
Labs LW L 10 log10 1 6 (3)
8V
ここに, rS : 受音室の室内総表面積 (m2)
測定周波数帯域の中心周波数の音の波長 (m)
V : 受音室の容積 (m3)
b) 移動マイクロホン法による場合 マイクロホンを移動することによって測定された室内平均音圧レベ
ル (L) と基準音源の音響パワーレベルの校正値 ( L) W とから,測定周波数帯域ごとに,式(3)によっ
abs を算出する。
て等価吸音面積レベル ( L)
備考 等価吸音面積レベルは,小数点以下2けた目をJIS Z 8401によって丸め,小数点以下1けたま
で表す。

――――― [JIS A 1429 pdf 22] ―――――

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5. 標準化音圧レベルの算出 本体の6.に規定する方法で求められた音圧レベルとこの附属書の5.に示す
nT を算出する。
方法で求めた等価吸音面積レベル ( L) absとから,次の式によって標準化音圧レベル ( L)
単位は,デシベル (dB)。
.032V
LnT L Labs 10 log10 (4)
V0
ここに, V : 受音室の容積 (m3)
V :
0 基準の容積 (1 m3)
6. 規準化音圧レベルの算出 本体の6.に規定する方法で求められた音圧レベルとこの附属書の5.に示す
を算出する。
方法で求めた等価吸音面積レベル ( L) absとから,次の式によって規準化音圧レベル ( L) n
単位は,デシベル (dB)。
Ln L Labs 10 (5)

――――― [JIS A 1429 pdf 23] ―――――

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A1
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附属書3(参考)JISと対応する国際規格との対比表
9 : 2
0 07
JIS A 1429:2007,建築物の現場における給排水設備騒音の測定方法 ISO 16032:2004,音響−建築設備機器からの音圧レベルの測定
(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (IV) ISと国際規格との技術的差異の(V) ISと国際規格との技術
規格番号 項目ごとの評価及びその内容 的差異の理由及び今後の対策
表示箇所 : 本体及び附属書
表示方法 : 側線又は点線の下線
項目番号 内容 項目 内容 項目ごと 技術的差異の内容
番号 の評価
1.適用範 対象 : 給排水設備(水栓,シ 1 MOD/削除
対象 : 衛生設備,機械式換 JISでは,ISO規格に規定 JISは,建築物の現場における
囲 ャワー室,浴室,流し台,便 気設備,加熱・冷却装置, 給排水設備騒音の測定方法を
された設備のうち,給排水
所,ポンプ,給湯器,気泡浴 昇降機,ごみ落下装置,ボ 設備に絞った。 規定したため。
槽,ディスポーザ及び浄化 MOD/追加
イラー,送風機,ポンプと JISでは,給湯器,気泡浴我が国で普及している機器も
槽) 他の補助装置,電動機駆動 対象とし,追加した。
槽,ディスポーザ及び浄化
の駐車場扉,その他の建築 槽を追加した。
設備機器
測定 : A特性最大音圧レベ JISと同じ IDT
ル,C特性最大音圧レベル
(追補)及び等価音圧レベル
2.引用規 JIS A 1417 MOD/追加 JISとして必要なため追
格 加。
JIS C 1509-1 IEC 61672-1 IDT
JIS C 1514 IEC 61260 IDT
JIS C 1515 IEC 60942 IDT
JIS Z 8401 MOD/追加 JISとして必要なため追 技術的差異はない。
JIS Z 8732 MOD/追加 加。
JIS Z 8734 MOD/追加
JIS Z 8736-1 MOD/追加
ISO 3382 ISO 3382 IDT
IEC 61672-2 MOD/削除

――――― [JIS A 1429 pdf 24] ―――――

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A 1429 : 2007
(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (IV) ISと国際規格との技術的差異の(V) ISと国際規格との技術
規格番号 項目ごとの評価及びその内容 的差異の理由及び今後の対策
表示箇所 : 本体及び附属書
表示方法 : 側線又は点線の下線
項目番号 内容 項目 内容 項目ごと 技術的差異の内容
番号 の評価
3. 定義 3.1 音圧レベル 3.1 JISと同じ IDT
3.2 平均音圧レベル 3.2 JISと同じ IDT
3.3 A特性音圧レベル 3.3 JISとほぼ同じ MOD/追加 JISでは周波数重み特性A 我が国では,広く周波数重み
を通した値もA特性音圧 特性A(C)を通した値もA(C)
レベルとした。 特性音圧レベルとして用いら
3.4 C特性音圧レベル 3.4 JISとほぼ同じ MOD/追加 JISでは周波数重み特性C れてきた。過去のデータと比
を通した値もC特性音圧 較検討を容易にするために,
レベルとした。 この規格では,特に規準化又
は標準化を必要としない場合
は,この値も参考として追加
した。
3.5 単発暴露音圧レベル 3.5 JISと同じ IDT
3.6 機器音圧レベル 3.6 JISと同じ IDT
3.7 残響時間 3.7 JISと同じ IDT
3.8 標準化,規準化音圧レベ 3.8 JISとほぼ同じ MOD/追加 備考を追加 規格使用者の利便を考慮し,
ル 追加。
4. 測定器 4 JISと同じ IDT
5.試験方 5 JISとほぼ同じ MOD/追加 JISでは周波数重み特性 3.定義の理由を参照
法 A(C)を通した値もA(C)特
性音圧レベルとした。
6.測定手 6.1 一般事項 6.1 JISとほぼ同じ MOD/変更 附属書1の内容を参照 本体6.1の参考を参照
順 6.2 室内均等に分布する測 6.2 隅角部のマイクロホン設 MOD/変更 JISでは,室内均等に分布我が国では,室内の騒音を評
定点の設置方法 置位置の選定 する測定点又は移動測定 価する場合,以前から空間的
6.3 拡散音場におけるマイク 点による音圧レベルの測 に均等に配置された35点の
A1
ロホン設置位置の選定 定方法を規定した。ISO規箇所において測定される方法
4
定部分は附属書1に参考 が広く用いられている。そこ
29 : 2
として示した。 で,この方法を規定した。
0 0
2
7
3

――――― [JIS A 1429 pdf 25] ―――――

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JIS A 1429:2007の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16032:2004(MOD)

JIS A 1429:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1429:2007の関連規格と引用規格一覧