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A 1901 : 2015
単位 mm
e) シャワー管b)
注a) メッシュの開口面積は,約40 %程度が望ましい。
b) シャワー管は,空気の入口としてチャンバー側面(内側)にあらかじめ
ねじ溶接されたシャワー管取付金具(M12)に取り付ける。一般にシャ
ワー管取付金具の内径は,φ7 mmとする。
図JA.2−20 Lチャンバー詳細の例(続き)
JA.2.2 シールボックス
チャンバー内に試験片を設置する場合は,試験片の小口及び裏面部分をシールし,化学物質が表面から
だけ放散されるようにするために,シールボックスを用いる。
シールボックスによって,試験片の表面積を試料負荷率に合わせて一定にすることができる。チャンバ
ー容積20 Lの場合は,図JA.3のシールボックスを2セット用いると試料負荷率が2.2 m2/m3となる。本体
はステンレス製で試験片と本体との間に四ふっ化エチレン樹脂枠を入れてシールし,試験片を後ろからね
じで固定する。
シールボックス蓋固定用の8個の留め金及び試験片固定用の4本のねじだけで設置でき,僅かな時間で
の設置が可能で,設置時の化学物質放散を最小限に抑えるためにも有効である。図JA.3にシールボックス
構成図の例を,図JA.4にシールボックス断面図の例を示す。
単位 mm
図JA.3−シールボックス構成図の例
――――― [JIS A 1901 pdf 21] ―――――
19
A 1901 : 2015
単位 mm
図JA.4−シールボックス断面図の例
JA.2.3 空気清浄装置
空気清浄装置は,6.4による。
JA.2.4 温度・湿度制御装置
温度の制御は,20 Lチャンバー本体を必要温度に制御された恒温槽に設置することで調整する。また,
エア制御ユニットによって,換気空気の相対湿度制御と流量との調節を行う。空気清浄装置によって除湿・
清浄化された換気空気を,エア制御ユニットで2系統に分け,一方は蒸留水の入ったタンクでバブリング
して加湿する。加湿された空気及び乾燥空気は再び1系統になり混合器に送り込まれ,そこで混合されチ
ャンバーへと送り込まれる。
JA.2.5 流量制御装置
エア制御ユニットのポンプは,クリーンルーム用ポンプを用い,吸い込みと押出しが同時に行われるも
の(真空ポンプ)で,押出された空気は2系統に分かれ,流量が計測される。
サンプリングを行うまで,チャンバーは規定の換気回数で換気されている。放散速度は,完全混合を仮
定して算定している。
換気の間は,エア制御ユニットのポンプでチャンバー内空気を吸引する。ポンプの前にデジタル表示の
流量計が設置してあり,流量を調節することができる。サンプリング時は,外付けの捕集用ポンプを使用
する。チャンバーへの新鮮空気の供給は,シャワー管によって行い,内部で十分混合されるようになって
いる。
JA.2.6 温度・湿度記録計
混合器には温度・湿度センサー及び圧力計が取付け可能で,必要時に出力することができる。20 Lチャ
ンバーでは,混合器内に設置した温度・湿度測定装置を用いて測定した値をチャンバー内温度・湿度とし,
連続的にモニタリングする。
JA.2.7 積算流量計
積算流量計は,6.6による。
JA.2.8 空気捕集装置
空気捕集装置(ポンプ)は,6.7による。
JA.2.9 オーブン
オーブンは,6.8による。
――――― [JIS A 1901 pdf 22] ―――――
20
A 1901 : 2015
附属書JB
(参考)
チャンバーの例(500 L)
JB.1 500 Lチャンバー
500 Lチャンバーは,容量は500 Lで,空気清浄装置,温度・湿度制御装置などを備えた一体形のチャン
バーである。
JB.2 器具
図JB.1に,500 Lチャンバーシステムの構成図を示す。
500 Lチャンバーを用いて,VOC,ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の放散速度を測定する
場合に必要となる主な器具は,次のとおりである。
a) 500 Lチャンバー
b) 空気清浄装置(エアポンプ,エアフィルタ,空気清浄フィルタ)
c) 温度・湿度制御装置(温度制御装置 : 温度調節計,循環ポンプ,熱媒体タンク/湿度制御装置 : 湿度
調節計,加湿制御装置)
d) 流量・風速制御装置(流量制御装置 : 流量調節計,マスフローコントローラー,マスフローメーター,
積算流量計/風速制御装置 : ファン調節計,ファン,風速センサー)
e) 圧力計
f) 記録計(温度,湿度,圧力,風速)
g) シールボックス
h) 空気捕集装置
――――― [JIS A 1901 pdf 23] ―――――
21
A 1901 : 2015
図JB.1−500 Lチャンバーシステム構成図
JB.2.1 500 Lチャンバー
メインチャンバーはステンレス製(SUS304)であり,システム自体からの汚染及び汚染物質の吸着を最
小限にとどめる。また,接合部からのリークを最小限にし,溶接部分を減少させるために形状は円柱形と
なっている。
チャンバーの前後2か所には,試験片の出し入れなどのためのチャンバードアが設けられており,チャ
ンバー中央部には試験片架台が取り付けてある。サンプリングはチャンバー出口から分岐して設置された
サンプリングポートから行う。パッキング部分は,低放散性で低吸着性のシリコンOリングでシールされ
ている。チャンバー内の部品は可能な限り全てステンレス製となっており,取り外しが可能で,解体して
洗浄できる。清浄化された空気は,チャンバー入口からチャンバー内ファンに向けて供給され,ファン及
び整流板によって安定した気流で供給される。図JB.2に500 Lチャンバー詳細の例を示す。
――――― [JIS A 1901 pdf 24] ―――――
22
A 1901 : 2015
単位 mm
a) 側面図 b) 正面図
チャンバー材質 : SUS304のステンレス製全面電解研磨仕上げ
ファン : 寸法 : φ50 mmの3枚ファン
材質 : SUS304のステンレス全面電解研磨仕上げ
図JB.2−500 Lチャンバー詳細の例
JB.2.2 空気清浄装置
空気清浄装置は,6.4による。
JB.2.3 温度・湿度制御装置
温度に関しては,500 Lチャンバー胴部への熱媒体循環方式による,温度制御装置を用いることによっ
て制御する。湿度に関しては,空気清浄装置によって除湿・清浄化された換気空気を,湿り空気圧送式に
よる加湿方式によって制御を行う。
JB.2.4 流量・風速制御装置
空気清浄装置によって清浄化された室内空気は,マスフローコントローラーによって設定された流量に
調節され,加湿制御装置へと送り込まれる。加湿後,チャンバー内へと導入された清浄空気は,チャンバ
ー端部に設置されたファンによって,チャンバー本体胴部と整流板との隙間に導かれる。清浄空気は整流
板を通過し,チャンバー内を一定の風速で流れ排気口から排出される。ファンの稼働部であるモーターは,
オイルなど,チャンバー内への汚染物質の放散を避けるため,チャンバー外に設置されている。
なお,チャンバー内空気の風速はファンの回転数によって制御することが可能であり,風速の計測は,
風感部に直熱形サーミスタを使用した定温度方式のDINサイズ・パネルマウント形の風速センサーを試験
片架台にクランプで固定し,ファンの風向きに垂直になるようにして,試験片中央の表裏面から10 mmの
位置に2本設置して行う。
JB.2.5 圧力計
チャンバー内上部に圧力計を設置し,チャンバー内圧力が異常に高まり,チャンバーに負荷を与えるこ
とのないように,懸垂式安全弁を設ける。
――――― [JIS A 1901 pdf 25] ―――――
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JIS A 1901:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 16000-9:2006(MOD)
JIS A 1901:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.140 : ゴム及びプラスチック製品 > 83.140.01 : ゴム及びプラスチック製品一般
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.20 : 雰囲気
JIS A 1901:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1902-1:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第1部:ボード類,壁紙及び床材
- JISA1902-2:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第2部:接着剤
- JISA1902-3:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第3部:塗料及び建築用仕上塗材
- JISA1902-4:2015
- 建築材料の揮発性有機化合物(VOC),ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散量測定におけるサンプル採取,試験片作製及び試験条件―第4部:断熱材
- JISA1962:2015
- 室内及び試験チャンバー内空気中のホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の定量―ポンプサンプリング
- JISA1965:2015
- 室内及び試験チャンバー内空気中揮発性有機化合物のTenax TA(R)吸着剤を用いたポンプサンプリング,加熱脱離及びMS又はMS-FIDを用いたガスクロマトグラフィーによる定量
- JISA1966:2015
- 室内空気中の揮発性有機化合物(VOC)の吸着捕集・加熱脱離・キャピラリーガスクロマトグラフィーによるサンプリング及び分析―ポンプサンプリング
- JISK0123:2018
- ガスクロマトグラフィー質量分析通則
- JISK0124:2011
- 高速液体クロマトグラフィー通則
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態