この規格ページの目次
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B 6034 : 2020
例 パレット交換装置
3.3
加工領域(work zone)
加工を行う空間。
4 主要な危険源のリスト
4.1 一般
この箇条は,この規格の適用範囲に含まれる手動ボール盤に対するリスクアセスメントによって同定さ
れた主要な危険源,危険状態及び危険事象を示す。これらは,この規格において除去又はリスクを低減す
るための行動を要求するものとして取り扱う。
4.2 主な危険区域
主な危険区域は次による。
a) 運動する主軸及び工作物,工作物及び工具のクランプのためのクランプ構成部品,及び工作物及び工
具のための配置場所
b) 露出したギアボックス
c) 露出したプーリ機構
d) 送りねじ
e) 直線及び回転駆動部
4.3 この規格で取り扱う主要な危険源及び危険状態
この規格で取り扱う主要な危険源は,表1による。
表1−主要な危険源及び危険状態のリスト
No a) 危険源 ボール盤における危険状態及び 起こり得る結果 この規格の
危険区域の例 関連する細分
箇条
1 機械的な危険源
1.1 押し潰し
可動部の固定部への接近 機械の固定要素と運動要素との間にお 5.2.1.1
ける設定,手作業の工具交換,又は保
守の際の,動いている軸,工具のクラ
ンプなど
せん断
工具/主軸とテーブル/工作物との間 5.2.1.2
における手動操作
工作物を手で支持しての穴あけ
1.2 可動部 引込み又は捕捉
テーブル上の工作物又は主軸の,工具 5.2.1.4.3
の動力作動による運動
1.3 回転部 巻込み
回転している主軸又は工具近傍におけ 5.2.1.4
る工作物の搬送及び/又は搬出,位置
調整,手による切りくずの除去,切削
油の使用など
その他の回転部(例 伝達要素)近傍巻込み 5.2.1.4
における設定,清掃又は保守 引込み又は捕捉
1.4 突端部,切削部及び鋭利工作物を手で支持しての穴あけ 切傷又は切断 5.2.1.3
部
――――― [JIS B 6034 pdf 6] ―――――
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B 6034 : 2020
表1−主要な危険源及び危険状態のリスト(続き)
No a) 危険源 ボール盤における危険状態及び 起こり得る結果 この規格の
危険区域の例 関連する細分
箇条
2 電気的危険源
2.1 充電部 感電
機械の電気キャビネット,端子箱,又 5.2.2
は制御盤での立上げ,保守,トラブル
シューティングなどにおける充電部又
は接続部との接触
2.2 故障時に通電する部分 感電
不具合(障害)条件下で充電状態にな 5.2.2
る部分と人との接触(故障保護)
4 騒音に関わる危険源
4.1 騒音 製造工程及び可動部における動力伝達
聴覚喪失(難聴)その5.2.3
要素,又は切削工程及び流体動力シス
他の生理的障害(平衡附属書B
感覚喪失,意識喪失)
テムの運動に起因する機械の付近での
騒音
工具又は工作物の場所の清掃に使用す
会話又は音響信号の妨5.2.3
害
るエアブラストに起因する機械の付近 附属書B
での騒音
7 材料/物質に関わる危険源
7.1 生物学的及び微生物学的機械及びその付近での操作,工程制御, 感染 5.2.4.3
(ウイルス又はバクテリ及び保守中における沈殿物又は細菌を
ア)な作用物質 含んだ液体又は霧状の作動油又は金属
加工液との接触
7.2 液体 皮膚への傷害
機械及びその付近での被削材の粒子, 5.2.4.1
7.3 蒸気 液滴,又は金属加工液の霧の排出にお
呼吸困難 5.2.4.1
ける,有害な流体,気体,霧,煙及び
中毒
粉じん(塵)との接触又はその吸引
7.4 可燃性材料 火災又は爆発
機械及びその付近での機械の操作サイ 5.2.4.2
クル中における引火性被削材又は引火
性(低引火点)の金属加工液の使用
8 人間工学的危険源
8.1 表示器及び表示装置の設設定,操作における表示情報の誤認識
表示情報の誤認識の結5.2.5.5
計又は配置 果として,危険源(例
による制御装置の不適切な操作又は表
示された情報の誤解 えば,機械的,電気的)
8.2 操作機器の設計,配置又作業位置における機械の誤操作 から起こり得る結果 5.2.5.5
は識別
8.3 操作又は作業における無 過度な疲労
搬送及び/又は搬出,工程制御,並び 5.2.5.1
理 筋骨格の障害
に保守中における工作物,工具及び機 5.2.5.2
8.4 不健康な姿勢又は過剰な械部品の取扱い中の持上げ及び手の伸
努力(反復性緊張) 長
8.5 繰返し動作
8.6 視界,照明 搬送及び/又は搬出,工程制御,及び
不十分な視界又は照明5.2.5.3
の結果として他の危険
工具の取扱いにおける,不適切な局所
源(例えば,機械的,
的照明に起因する被削材及びカッター
電気的)から起こり得
の取扱い及び/又は位置決め中の手作
業の判断及び正確さの妨げ る結果
――――― [JIS B 6034 pdf 7] ―――――
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B 6034 : 2020
表1−主要な危険源及び危険状態のリスト(続き)
No a) 危険源 ボール盤における危険状態及び 起こり得る結果 この規格の
危険区域の例 関連する細分
箇条
9 機械の使用環境に関わる危険源
9.1 ヒューマンエラー 搬送及び/又は搬出,工程制御,工具
ヒューマンエラーの結5.2.5.4
果として他の危険源
の取扱いにおける,合理的に予見可能
(例えば,機械的,電
な誤用,制御装置の不適切な操作,及
気的)から起こり得る
び被削材及びカッターの不正確な取扱
い及び設定 結果
10 危険源の組合せ
10.1 動力源の故障 操作,工程制御又は保守において,制
動力の故障の結果とし5.2.7
て他の危険源(例えば,
御が誤作動し,その結果,貯蔵されて
機械的,電気的)から
いたエネルギー又は動力が誤って供給
起こり得る結果
される。動力による加工保持が失われ,
モータは過剰速度になる。部品の破壊
によって,機械要素が残留力(慣性力,
重力,ばね/エネルギー貯蔵手段など)
の下で動き,外部要素に予期しない運
動が生じる。
10.2 動力供給中断後の回復 機械の予期しない運動 5.2.6.2
機械又はその付近において,機械の予
期しない運動が起こる。
10.3 制御システムの故障 機械の予期しない運動 5.2.6.1,5.2.8
設定,清掃などにおける選択した機械
運動に関連する機械的危険源
10.4 電気機器に対する外部影 機械の予期しない運動 5.2.6.3
電磁干渉による電気制御装置の予期し
響 ない挙動
10.5 取付けの誤り 操作又は保守の結果として発生する。
機械要素が予期せず故5.2.9
障するか揺動する
10.6 物体又は液体の落下又は 衝撃
保持装置,制御システムの故障,又は 5.2.10
放出 データエラーによる衝突に起因した機
械部品,工作物又は工具の放出
切削作業における切りくずの飛散 切傷 5.2.10
10.7 機械の安定性の喪失,ひ機械又はその付近 押し潰し 5.2.11
っくり返り 衝撃
切傷
捕捉
10.8 人の滑り,つまずき及び 衝撃
設定,清掃又は保守における機械又は 5.2.12
墜落 その付近 切傷
注a) この表の第1列の番号は,JIS B 9700の表B.1の第1列の番号に基づいて記載している。
5 安全要求事項及び/又は保護方策
5.1 一般
ボール盤は,箇条5の安全要求事項及び保護方策に適合しなければならない。この規格で扱っていない
危険源に対しては,JIS B 9700の箇条4(リスクアセスメント及びリスク低減のための方法論)及び6.1(一
般)に従って機械を設計しなければならない。
設計によるリスク低減の指針については,JIS B 9700の6.2(本質的安全設計方策)を参照。また,安全
防護方策については,JIS B 9700の6.3(安全防護及び付加保護方策)を参照。
設計者は,合理的に予見可能な誤使用を含めた意図する使用において,危険区域にアクセスする作業者
――――― [JIS B 6034 pdf 8] ―――――
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B 6034 : 2020
及びその他の要員の両方に対して,機械の製品寿命の間に起こり得る危害について考慮しなければならな
い(JIS B 9700の3.23及び3.24参照)。作業者又はその他の要員の介在が必要な作業(例えば,段取り,
清掃,保守,修理)及び加工操作の両方に対する危険源を考慮しなければならない。制御システムの故障
をも含めた機械構成品の故障解析は,リスクアセスメントの一部である。この指針は,JIS B 9705-1によ
る。安全機能に対する信頼性要求事項は,JIS B 9705-1に従ったパフォーマンスレベル(PL)で定義する
(5.2.8参照)。
5.2 特定安全要求事項及び/又は保護方策の詳細
5.2.1 機械的危険源
5.2.1.1 加工領域
5.2.1.1.1 一般
手動ボール盤の回転する主軸/工具に起因する機械的危険源への接近は,固定式又は調整式ガード又は
インターロック付き可動式ガード[インターロック装置は,JIS B 9710,JIS B 9715の箇条9(施錠なしイ
ンターロックガード)及びJIS B 9716に従わなければならない。]によって防止しなければならない。ガ
ードの使用が実施可能でない場合は,それらを保護装置で置き換えてもよい。
5.2.1.1.2 ガード
ガードは,主軸がその通常の休止位置にあるとき,作業者に危険を及ぼすおそれのある部分への接近を
防ぐように,主軸端,チャック/工具保持具,及び切削工具を囲わなければならない(図A.3参照)。
5.2.1.1.3 保護装置
合理的に予見可能な用途においてガードが使用されない可能性があるような機械(例えば,ラジアルボ
ール盤)の場合は,保護装置を設けなければならない(例えば,ブレーキシステムに連動する伸縮式トリ
ップ装置)。
伸縮式トリップ装置は,機械の主軸の外径から150 mm以内で,作業者の通常位置から主軸回転の第一
象限に位置しなければならない(図A.4参照)。
5.2.1.1.4 主軸ブレーキ
保護装置に関連する主軸ブレーキシステムの停止性能は,表2による。
表2−主軸回転速度n(min−1)と主軸が停止するまでの最大回転数との関係
主軸回転速度n 主軸が停止するまでの最大回転数
(min−1)
n≦ 250 1
2501 000 n >1 500 4
5.2.1.2 工作物保持
製造業者は,全ての手動ボール盤に,加工テーブルに工作物を確実に取り付ける手段を提供しなければ
ならない(例えば,T溝,取付穴。図A.5参照)。
5.2.1.3 アーム等の昇降装置
主軸頭又はアームの昇降装置は,その過走又は落下を防止するための装置を設けなければならない。
5.2.1.4 動力伝達機構(例えば,駆動軸,ベルト,プーリ,歯車)
――――― [JIS B 6034 pdf 9] ―――――
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B 6034 : 2020
5.2.1.4.1 危険な動力伝達部(例えば,ベルト,チェーン,歯車,プーリ,シャフト)
危険な動力伝達部への接近は,固定式ガードで防ぐが,作業者が1交替勤務当たり複数回接近する必要
がある場合は,インターロック付き可動式ガードを設けなければならない。ガードについては,JIS B 9716
に従わなければならない。
5.2.1.4.2 インターロック付き可動式ガード
インターロック付き可動式ガードが開いて,動いている動力伝達部が暴露する場合は,その動きは停止
し,動作が開始してはならない。インターロック装置は,JIS B 9710及びJIS B 9705-1の6.2.4(カテゴリ
1)に従った少なくとも,PLr=bに適合しなければならない。
5.2.1.4.3 危険な可動部
危険な可動部が停止する前に,それに接触可能な場合,ガードの開放を防ぐために,危険な動きが停止
するまで,ガードを施錠しておかなければならない。動きの検出装置又は時間制御によって,施錠の解除
を遅らせなければならない[JIS B 9710及びJIS B 9715の箇条9(施錠なしインターロックガード)参照]。
ドリル,リーマ,タップなどの工具を保持するために用いるチャックは,突起部がない安全な形でなけ
ればならない。
5.2.2 電気的危険源
5.2.2.1 一般
電気的危険源に対する保護方策への要求事項は,JIS B 9960-1による。
5.2.2.2 基本保護
故障,電気ショック,又はやけどの危険を最小化するため,全ての電気機器は,JIS B 9960-1に適合し
なければならない。また,電気エネルギー源から機械を遮断する手段を設けなければならない[JIS B 9960-1
の6.2(基本保護)参照]。
遮断の手段は,JIS B 9960-1の6.2.2(エンクロージャによる保護)b) に従い,主要な電気的エンクロー
ジャに設けなければならない。その他の全てのエンクロージャは,JIS B 9960-1の6.2.2 a) に従わなければ
ならない。全ての充電部は,JIS B 9960-1の6.2.2 c) に従い,少なくともIP2Xへの基本保護に対して保護
されなければならない。
注記 “基本保護”(JIS B 9960-1の3.1.4参照)はJIS B 9960-1:2008では“直接接触に対する保護”
と記載していた。
5.2.2.3 故障保護
定義については,JIS B 9960-1の3.1.31参照。
故障保護は,JIS B 9960-1の6.3の要求事項に従わなければならない。
注記 “故障保護”(JIS B 9960-1の3.1.31参照)はJIS B 9960-1:2008では“間接接触に対する保護”
と記載していた。
5.2.2.4 制御装置の保護
制御装置のエンクロージャは,少なくともIP22の保護等級でなければならない(JIS C 0920参照)。た
だし,加工領域内の制御装置のエンクロージャは,IP55でなければならない。
5.2.3 発生騒音
5.2.3.1 騒音源における低減
ボール盤を設計するときは,騒音源で制御するための情報及び技術的方策を考慮しなければならない(例
として,ISO/TR 11688-1及びISO/TR 11688-2を参照)。
設計では,各騒音源からの騒音を考慮しなければならない。ボール盤の主な騒音源での騒音減少のため
――――― [JIS B 6034 pdf 10] ―――――
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JIS B 6034:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 6034:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB9700:2013
- 機械類の安全性―設計のための一般原則―リスクアセスメント及びリスク低減
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9706-1:2009
- 機械類の安全性―表示,マーキング及び操作―第1部:視覚,聴覚及び触覚シグナルの要求事項
- JISB9706-2:2009
- 機械類の安全性―表示,マーキング及び操作―第2部:マーキングの要求事項
- JISB9710:2019
- 機械類の安全性―ガードと共同するインターロック装置―設計及び選択のための原則
- JISB9714:2006
- 機械類の安全性―予期しない起動の防止
- JISB9715:2013
- 機械類の安全性―人体部位の接近速度に基づく安全防護物の位置決め
- JISB9716:2019
- 機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISB9961:2008
- 機械類の安全性―安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC61000-6-2:2019
- 電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格
- JISZ8736-2:1999
- 音響―音響インテンシティによる騒音源の音響パワーレベルの測定方法―第2部:スキャニングによる測定